作曲家、坂本龍一さんが3月28日、亡くなった。71歳だった。
直腸ガンは命取り。早死にだった。
週末、彼の死亡記事を読んで、始めて龍一さんが、河出書房の名編集者「坂本一亀」さんの長男だったことを知った。
恥ずかしいが、これまで。全く知らなかった。(知り合いの多くが知っていたようだが……)
「坂本一亀」さんは編集者仲間では「伝説の人」。毎日新聞の先輩記者が「奇跡の編集者だ」と言っていたが、ともかく「ワンカメ」さんは雑誌業界では「歴史的ヒットメーカー」。
三島由紀夫『仮面の告白』、島尾敏雄『贋学生』、高橋和巳『悲の器』……みんな「ワンカメ」さんの仕事だった。
早稲田の新聞学科の学生だった頃、文芸評論家の平野謙先生の講義を聞いたが(平野先生の講義は休講ばかりで、腹を立てた記憶もあるが)平野先生も「編集者・坂本一亀」さんと一緒に「お仕事」をしたような記憶がある。(多分、ドストエフスキー関連の仕事だったような気がするけど、はっきりしない)
ともかく「ワンカメ」さんがいなければ戦後の「純文学」隆盛はなかったはずだ。
(そうそう、野間宏の『真空地帯』も、彼が世に出したような気がする)
倅の龍一さんの仕事は、あまり興味がないので、ほとんど知らないが、ともかく「世界的な作曲家」。歴史に残るのは、多分「音楽家の倅」の方なんだろう。
編集者は「裏方」だから……。
この親子に流れる「仕事人の血」は素晴らしいじゃないか!
そうそう、競馬の方は、大阪杯に手を出し、15000円賭け、2000円ぐらいのプラス。
やらなきゃ、良かった。ああ、情けない(笑)
桜花賞で、頑張るぞ!
<何だか分からない今日の名文句>
実業家の下村 彌一→坂本一亀
→坂本龍一→歌手の坂本美雨