編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2002.2月
2月27日(水) 狂牛病騒動と宗男クン
雪印食品の偽装牛肉騒ぎが明るみに出た頃、首都圏の大手スーパーで、前日まで「熊
本産」だった牛肉が「茨城産」に変わった。これを見た知人は「雪印だけでなく、どこ
でもブランドを偽造しているみたいだ」と話していた。
朝日新聞が新たな「大型偽造」を追いかけているらしい。多分、そこだけではないだ
ろう。「会社ぐるみの偽装」というより「業界ぐるみ」ではないのか。
その「業界ぐるみの悪」が存在するとすれば、宗男クン的構造があるからだ。
宗男クンは狂牛病で「政府買い上げ」を主張した。そして、当初5億円の枠をさらに
拡大した。農水議員(宗男クン側近の議員さん)が「枠を増やした」と豪語した。その
話を聞いた業界が無理矢理、偽装肉を作った。買い上げて貰う牛肉の量が足りなくなっ
たのだーーという構図ではないのか。現時点では、想像の域を出ないが、そう断定する
人もいる。
宗男省は外務省だけではない。農水省も「第二宗男省」である。
数日前の日記で「宗男クンと親しい元農水次官」のことを「F次官」と表現した。数
人の関係者?から「アレは誰か?Fの頭文字の元次官はいない」と問い合わせがあった
。実は「F」という表現は、本当の頭文字を書くと、すぐ分かるので、誰か分からなよ
うに、あえて「F」を使った。いずれ、農水疑惑が明るみにでれば、この人物は判明す
るだろう。
ヒント。キーワードは「農水省の床屋の女性」である。権力側の人なら、それだけ言
えば分かるはず。
ともかく、宗男勢力が農水を操っている。武部大臣は宗男クンから政治献金を受けて
いる。
昼、情報提供者と会う。実におもしろい話だが「本当の情報提供者」の身元がはっき
りしていないので、話が進まない。情報提供は信頼関係を作ってからでないと、トラブル
になりかねない。時間をかけて、辛抱強く、情報提供者が仮面を外すのを待とう。
夜、柳橋に、いつもの仲間が集まる。一人が「久保田万寿が手に入った」と持ってく
る。一人の奥さんが北海道から「たらば蟹」を送ってくれた。たまちゃんは「黒ラベル
」を1箱抱えて持ってきた。酒あり、ビールあり、肴あり。グラスと皿を用意しただけ
では申し訳ないので、若干のお総菜を作り、近くの「赤兎」から寿司を取る。
何もかにも旨い。「久保田」は確かにうまい。幸せ。
話題は「何故、人間は宗教にはまるのか」といった話。まるで10代に戻ったような
議論風発。「結局、人間って淋しいんだ」で午後10時ごろ、お開き。
でも、こうして友達が集まってくれる僕は「寂しさも分かるが、概ね幸せ」ではない
のか。
<何だか分からない今日の名文句>
孤独を知らぬ孤独
2月26日(火) ステーキ屋「O」の女主人?
久しぶりの「たいとう診療所」。このところ、仕事が立て込み、それに旅行もあって、
リハビリをサボっていた。リハビリをしないと、麻痺している右脚が痩せる。
今月中旬、高知に行った折り、今井院長が以前、勤務していた近森病院を見学したこ
とを報告する。今井先生、懐かしそうだ。買い求めてきた「清酒・中村藤娘」をプレゼ
ントする。この酒、猛烈に辛い。
彼が勤務した近森病院は多分、日本で一番、規模が大きいリハビリ施設だろう。療法
士の数だけ見れば「世界一」。スタッフが生き生きしていた。この病院があるから高知
県はリハビリ先進県と言われるのだろう。高知は貧乏県だが、誇れるものは数々あるの
だ……。
「高知西武が店を閉める」と報告すると、今井先生、悲しそうだ。「日本はどうなる
んでしょう?」と聞かれると、言葉に窮する。今井クンは、炭坑の町・福岡県飯塚病院
→高知の近森病院→たいとう診療所と歩んできた。最初が生活保護支給額全国第1位の
福岡県、次が第2位の高知県、次は東京で第1位の台東区。貧乏を目の当たりにした医
師は「日本経済建て直しの名医がいないのか」と嘆く。
終わって上野周辺を取材。上野駅の衣替えで、活気がある。
毎日夕刊(26日、一部地区27日朝刊 ホームページは27日午前11時更新)に
載った「ここだけの話・人の良い人、悪い人」で読者から2、3の問い合わせ。宗男ク
ンに「付け回し」をした人物を教えてくれ、という質問。どうやら、マスコミ関連の人
のようだが、これは、個人のプライバシーだから言えない。「どこの役所なのか?」と
いう質問には「福祉、医療を担当する役所」と漠然と答える。
「ステーキ屋は?」。実在しない話をでっち上げて書いているかのように思われても
困るので、これは有名なので「赤坂見附の地下鉄の駅を降りればすぐ分かる老舗O」と
イニシャルで答える。
週刊誌感覚では、このステーキ屋(別にしゃぶしゃぶの店もある)の女性経営者は宗
男事件のキーウーマンかも知れない。同系列のスナックを洗え!
別に宗男関係で興味ある情報が、僕のところにも、数件舞い込んではいる。マスコミ
が「宗男、宗男」と騒いでいたいのか。複雑な心境である。
夕方、個人的に大事な野暮用。税金の季節。
終わって浅草まで歩く。体重、減らない。
<何だか分からない今日の名文句>
貧すら鈍する
2月25日(月) 意外に純な真紀子さん
野暮用で午前中がつぶれる。時間がもったいない。
「おけら街道」を書いてから、浅草まで散歩。約1時間。腹が減ったので、寿司や横
町の「十和田」で合鴨せいろ。1300円のところ、割引で1000円。まあまあの味
。参議院選挙に出馬した女主人はどうしたのかしら。
カウンター席で、隣り合った69歳の老人がしきりに話しかけてくる。「月に一度、
写経に来て、必ず、この席でそばと御銚子一本。マンションの清掃の仕事をしているが
、この間も、水がズボンにかかった、といちゃもんをつけられた。恐ろしい世の中になり
ましたナ」といった具合で、なかなか、小生を解放してくれない。
淋しいのだろう。付き合うこと30分。感謝される。
浅草観音裏の飲食街を歩き、若干の取材。その後、出社。
4月1日付けの人事異動が張り出してある。何人か、昔の仲間が外国から、地方から
東京に戻って来る。うれしい。
僕に関して言えば、4月から「専門編集委員」になる。「専門編集委員」はまったく
新しい制度で、その第1号。「筆一本の記者を優遇する」ということらしい。「給料が
若干、あがる」と言われたのは幸甚。全く、出世に縁がなかったから、同期生が役員、
局長になったのに小生、部長止まり。給料も役職定年で大幅にダウンしていたので、正
直、助かる。
しかし、毎日新聞社には、僕以上に才能がある人が何人もいるので、心苦しい。みな
さん、深く感謝するしかない。
夜、例の「久原」で競馬仲間5人で飲む。東大教授・本村さんの馬事文化賞受賞のお
祝いを兼ねた情報収集。
作家・吉川良さんから意外な話を聞く。
去年の1月26日夜、JR新大久保駅で誤って線路に転落した人を助けようとした韓
国人留学生のイ・スヒョン(李秀賢)さんとカメラマンの関根史郎さんが亡くなった。
その一周忌の慰霊祭のことだ。
色々な人がやってきた。福田官房長官も来た。2分間、いた。防衛庁長官も来た。で
もすぐ帰った。
外務省、国土交通省の役人も来た。彼らは政治家に挨拶をしたが、スヒョンさんの家
族に挨拶しなかった。
最後まで、残ったのは真紀子さんだけだった。真紀子さんは、スヒョンさんの妹さん
を抱いて、慰めの言葉をかけていた。
吉川良さんは、亡くなったスヒョンさんの話を綴った絵本「いのちの音 かけ橋にな
ったスヒョン」(PHP研究所)の作者として、慰霊祭に参加した。そして、政治家の
、官僚の「やり方」の一部始終を見た。
世間が言うほど、真紀子さんは悪い人ではない、というのが、彼の感想。「彼女は、
この絵本を50冊、買ってくれたんだ」
真紀子さん、純で優しい。意外だった。これ、生きる外交ではないか。
なお、この絵本のこと、僕が「ここだけの話」で書いたので、新聞、テレビが吉川さ
んのところにやって来た。「韓国版出版の道が開けた」と吉川さんから、再三、お礼を
言われる。これ、小さな外交。
俺もたまには、役に立つ。
帰ると、メールに幾つかの宗男情報。これも、また、ありがたい。
<何だか分からない今日の名文句>
犬も朋輩 鷹も朋輩
2月24日(日) ロシアにカネを運んだ男
長らく厄介になった「ウィンドウズ95」をVALUESTAR・PXに替えること
にした。
土曜(23日)の夕方、副編と彼のお兄さんがやって来て、何から何までやってくれ
た。ありがとう。
彼らもPXを立ち上げたのははじめてで、午後11時ごろまで掛かったが、それでも
、全機能OKとは行かず、後は「次の土曜日」ということになる。
先日、NHK出版の方から「新書に競馬ものを書いてくれ」と注文があったが、どう
も気が進まない。お手本?としてもらった最新の新書を読むと、レベルがかなり高い。
果たして僕に書けるかしら?
不安である。
それに、この大事な時期に大好きとは言いながらも「競馬モノ」に全力投球していい
のか。
ジャーナリストとして「持ち時間」が少なくなると、悩む。大いに悩む。
申し訳ないが、今回は辞退することにする。電話で断ると先方「ちょっと待ってくれ
。検討するから」と暖かいお言葉。ありがとう。注文してくれたご恩は忘れません。
夜、昔の同僚から「お知恵を?」と電話。一年ぐらい前に、この日記で「S」のこと
を書いていた。まだ、鈴木宗男クンのことが一般的には知られていない時「許せないS
」を書いていたのは、あるいは僕ぐらいだったかも知れない。
それを覚えていてくれたのか、かつての同僚は「ある文書」のことについての問い合
わせ。この「文書」の性格を説明する。
彼の調べでは、この文書に書かれていた「宗男の国際的贈収賄」のカネを運んだ人物
が判明してきた、とのこと。
それが、数多いキーマンの一人だろう。いずれ、この事件、公になるのではないか。
「ここだけの話」はオリンピック報道で休載だったが、26日から再開する。再開第
1話は「人の良い人と悪い人」の分かれ道みたいなことを書いた。もちろん、宗男がら
みのお話。固有名詞にするかどうか、悩んだ。読んでくれ。
中山で武豊骨折。一寸先は何とやら。ちょっと前には、岡部さんの病状を心配し
ていたが、競馬運営委員会(21日)であった岡部さんはすこぶる元気。そして、絶好
調の豊クンが骨折するなんて、思いもよらなかった。ゆっくり、養生せよ。
これから、阪神の競馬は荒れる!豊が走ると、レースの流れがいつの間にか出来あが
ってしまい、順調な結果になる。そのレースメーカーがいなくなれば、荒れるはずだ。
土曜は当たらなかった「江田流し」。日曜の中山記念は2着に入り、大成功。何故か
今年は、1月、2月と儲かっている。たまちゃん、毎日新聞夕刊の予想で中山記念◎
ー▲で的中。ウハッウハッ。
夜になると、やはりシバれる。
<何だか分からない今日の名文句>
月 満れば欠く
2月21日(木) 宗男クンに恫喝され
自殺した官僚が心配していた事
週刊文春がスクープした「鈴木宗男に恫喝されて自殺した農水省キャリア官僚」。こ
のところ、衝撃的な内容に慄然としながらも「本当かしら?」と疑っていた。
週刊文春が「故・関根聡」と仮名で報道した自殺した人物は東大法学部卒、90年、
海部内閣の農水相の秘書官を勤めたエリート。95年、競馬監督課長という農水省ナン
バー1課長になっていた。
その「関根さん」に宗男クンは「無理難題」を持ちかけ、関根さんは恫喝され、いじ
められ、左遷され、ついに自殺した、というのが「週刊文春」の指摘だった。
実は、この人物、直接面識はないが「おおらかな人柄」と聞いていた。精神的にも強
い人物で、本人も政界に出たい、と言っていた、とも聞いていた。だから「虐め」くら
いで、死を選ぶなんて考えられない。
ところが、僕の極めて近いところに、関根さんと親しい人がいた。関根さんが、自殺
を図り、かつぎ込まれた病院に駆けつけた人物である。
「アレ、すべて本当なんです」と涙ながらに、その人物が当時の模様を話してくれた
。
許せない!本当に許せない。「週刊文春」が書かないでいる「卑劣なこと」がある
。
「利権をよこせ!」の一点張り。それに従わなければ、徹底的にいじめる。罵倒する
。ヤクザより悪い。
こんな宗男クンのごり押しに抵抗した、この人物が、と言うより、かなり多くの農水
関係者、畜産関係者、競馬関係者が口を揃えて「心配した事」がある。
それは宗男が「日本軽種馬協会理事長」をポストを手に入れようとしていること。こ
のポストには、利権がある。利権があるからこそ「綺麗な人物」でなければ勤まらない
。
現在の理事長がそろそろ辞めようか、という雰囲気で、次なる有力候補はいま体調を
崩している。宗男クンはその間隙を縫うように、このポストの最短距離にいるのだ。
農水省の悪人・F元次官と熊本選出のMクンと連携して、宗男クンは「農水族の王様
」になろうとしている。
阻止しなければならない。第二の外務省を作ってはいけない。
関根さん、何故、死んだのか。残念で、ならない。
一日中、会議など野暮用。4月のような陽気だが、旅行疲れで午後9時には眠る。
<何だか分からない今日の名文句>
死ぬ者貧乏
2月20日(水) 真紀子さん、誰と組むの?
宗男さんに検察が重大関心?
宿泊先のホテル「シーホークホテル&リゾート」から、朝一番で博多駅へ。荒尾
行きの快速電車に乗り、鳥栖で降りる。そこからタクシーで約10分、佐賀競馬場へ。
タクシー料金2000円。綺麗な建物だ。
3レースから6レースまで楽しんだが的中一回。2500円の中アナを取ったのだが
、それでも損。下手くそ!
身障者が旅先で、交通機関を乗り換えて、バクチ場にやって来たのに、神は連れない。
(この競馬場にも、悩みが数々ござる。例えば身長193センチの予想屋さんの悩み。
詳しくは27日のスポニチ「おけら街道」に)
少し遅くなったが、午前の真紀子、宗男参考人招致をテレビで“観戦”する。勝負あ
り!
真紀子さんの方が一枚も二枚も上。小泉さんと比べても観客動員数は圧倒的に真紀子
さんが上である。
彼女、取りあえず宣戦布告した。日本経済新聞の出版局で計画している暴露本の「サ
ワリ」をちらつかせる。
飯島秘書官が介入した事実は小泉さんには痛い。実は飯島秘書官が全てを演出してい
ることを明らかにしてしまった。(飯島さんのことはちょっと日記に書いたので読ん
でくれ)
「小泉さんも晩年の中川一郎。中川さんが秘書の宗男の言いなりだったのと同じです
よ」と手厳しくやっている。小泉さんは「死に体ですよ」と言っているようなものだ。
もちろん、小泉さんのお姉さんのことも暴露本では登場することも。
巷間、言われている「一郎・真紀子連合」が実現したら……まあ、慎太郎・真紀子連
合は無理だとは思うが……。間違いなく、これは政変である。
これに引き替え、宗男さんはだらしない。大見得が切れない。外務官僚は「この日」
を機に「反宗男」に向かうだろう。検察が宗男の周辺に重大関心を持っていることに気
づいたのだから……官僚は逃げ足が早い。
以前「お伽噺」と断って世界週報に書いた「国際的贈収賄事件」にも関心があるかも
知れない。
「狂牛病→雪印騒動」の裏にある“宗男一派”の暗躍?(行く行く、書きたい)にも
関心をもって欲しい。
このところ再三書いているが、日本の苦悩は「宗男問題」を解決しても解消されない
。金融危機をどうするかが最優先課題。でも、この宗男的自民党の不正が暴かれるとし
たら幸甚である。
興奮して、この夜は幾分、悪酔いした。
<何だか分からない今日の名文句>
「ご用!ご用!」の掛け声
2月19日(火) ホテルの介護プラン
朝、空路福岡に。ハイアットリージェンシー・福岡で行われた東法人会主催の講演会
で1時間、話す。
「2005年には失業者500万人、失業率7・2%」と言った予測を披露する。景
気の良い話が出来ないのが申し訳ないが、このままでは「日本列島・叩き売り現象」が
起こるのではないか。
自由民主党による「共産主義」が破綻しようとしている、という持論を話す。公共事
業、補助金、地方交付税だけで生き延びていた村、町がやがて破綻する。
ブッシュが韓国に向かい、明日(20日)は宗男、真紀子の対決に国民の関心が向か
う。が、本当のせめぎ合いは「公的資金再投入」。銀行のトップは「いらない」と言い
、経済担当相は「一日の猶予もない」と主張する。
どうなるのか。
毎日新聞九州本社の小柳企画部長が用意してくれた「シーホークホテル&リゾート」
に一泊。福岡ドームのお隣のダイエー系の35階建て。博多湾一望の景色抜群。
「サザエさん」の作者・長谷川町子さんはかつてこの辺りに住んでいて、サザエ、カツオ、
ワカメと「海辺のキャラクター」を考え出した。「サザエさん」は「夕刊フクニチ」に
連載されたが、これを朝日新聞が横取り?した。
このホテル「ハートフル介護プラン」が人気らしい。24時間介護付きで2名で一泊
料金70000円。ホテルが大切な家族を預かるシステム。「自宅以外のところで介護
を受けてみたい」「介護疲れを癒すため、一時、年寄りを預けたい」という要望がかな
りあるらしい。
介護の分野で350万人の雇用を創造する、という小泉内閣のプランが進んでいるの
も、頷ける。
ホテルの中の「海鷹楼」で、政治部の先輩、RKB毎日の石上社長らと夕飯。何年ぶ
りだろうか。
みんな、不景気にも負けず、頑張っている。
<何だか分からない今日の名文句>
「介護」が日本を介護する
2月18日(月) 「宗男・真紀子」に逃げる奴
久しぶりに早朝、浅草まで散歩。ついでに若干の取材。 取材先から外に出ると「きよ
しのズンドコ節」が街に流れている。昔、小林旭が歌った「ズンドコ節」とそっくりな
唄。これは絶対に流行る。不景気に流行る本命の演歌が出て来た?
午後「おけら街道」を書き上げてから出社。同僚と若干の情報交換。未確認情報が幾
つもある。どれもこれも、一面の頭になるようなスクープ話ばかり。
しかし、どれもこれも「字」に出来ない。もし、ありもしないことを書いたら……記
事一つが日本の運命に関わる。
これほど、日本は深刻な事態になりつつある。
これは想像だ。今日のブッシュ・小泉会談。ブッシュは「銀行をつぶすのはやむを得な
い」と強く求めたのだろう。デフレ対策と言ったって、ブッシュが容認できる対策ではな
いのだから。
小泉さんは、何と応えたのか。でも、多分、本当の話の内容は当分、外に出ないだろ
う。この会談の中身が日本の運命を決めたかも知れないのだから。
明後日(20日)、国会では参考人の宗男、真紀子の予算委員会審議。日本中の関心
がそこに集まるが、本当は、もっと大事なことが進行している。日本の分岐点は、も
うすぐやって来るかも知れない。
新聞も、テレビも、僕も、金融危機に触れるのが怖い。コメンテーターも微妙なこと
が言えない。そこで「宗男・真喜子騒動」に新聞も、テレビ局も逃げているのではない
のか。
政治家は、打開を模索しているが名案は浮かばない。官僚は逃げ腰。銀行経営者は保
身。マスコミは慎重に慎重に。日本の「買いたたき」現象が起こったら……。考えたら
眠れないが、明日(19日)は博多に講演に行くので、ベットに早く潜り込む。
アップが遅れましたこと、お詫び申し上げます。
<何だか分からない今日の名文句>
風説の流布
2月17日(日) 戦後最大のヤクザ不況
高知に来て4日目。競輪で儲け、競馬で損をし(詳しくはスポニチ20日朝刊「おけ
ら街道」で報告する)、持参したモバイル不調、そして最終日の日曜(7日)は雨。ど
うも、今一つ、元気になれない。
数日前の高知新聞で、高知西武の来年4月閉店を知る。はりまや橋の四つ角の老舗。
多分、高知で一番の繁華街だったろうに……。
朝、最後の野暮用で土佐山田に向かう。商店街はシャッターが閉まった店が多い。雨
のせいか、町に活気がまったくない。ご多分に漏れず、四国も不況真っただ中?
大都会から林業に身を投じた青年に聞くと、外国産の材木に押されて、赤字覚悟で切
り出しているのだそうだ。森林を守る若者に感銘を受ける。と同時に日本の困難を痛感
する。
農業も、水産も、家電も、外国産に押されて、立ち往生している。空洞化は深刻であ
る。
まったく、違う視点から「不況」を点検すれば、任侠の世界もまた深刻らしい。
高知は宮尾登美子の「四国任侠もの」の舞台で、明治、大正、昭和と華々しい抗争を
繰り広げた街。そんな緊張感がない。ザッと見回した限りでは、その筋の人が見あたら
ない。良いことなのか、悪いことなのか。
ヤクザ不況。どの産業でも、闇の世界の交際費に回すカネなどない。用心棒はヤクザ
さんにお願いするより、ガードマンを雇った方がいい。地回りのネオン街では、店を畳
むスナック続出。金融関係の一部を覗いて、ヤクザの「凌ぎ」は格段と狭くなっている
。
これは全国的な傾向だが「足を洗うしかない」と嘆く人も多い、と聞く。もちろん、
ヤクザの夜逃げは日常茶飯だ。
これは神戸の山口組傘下でも同じらしい。「ヤクザの自殺」も珍しくない、とその筋
の人は言う。
社会に差別(特に出生に関する差別、民族に絡む差別)がある以上、反社会的なグル
ープが存在するのは、ある意味でやむを得ない。それは、歴史が証明している。
ヤクザは嫌いだ。大嫌いだが、ヤクザしか生きる道がない人を否定する事は出来ない
。だから、警察が一方的に発表する「ヤクザは悪」という立場には立てない。「ヤクザ
だから悪い」の記事を書いていれば、それで良い、と思えないのだ。
平気で「ヤクザは反社会的存在」などと言いながら、ヤクザ系芸能プロから莫大な献
金を受けているKなんて政治家は、誇り高い東大卒の外務省出身。それが、悲しい日本
の権力構造。きれい事の政治改革を標榜しながら、最後は腰砕けするような人間(ヤク
ザだったら、そんな度胸のないことはしない)に期待をかけなければならない日本人が
可哀想だ。
ヤクザ不況が、どんな事態を引き起こしているのか。そんな視点で、今の日本を検証
するのも良いのかも知れない。
いま、高知には阪神、西武、ダイエーの三球団がキャンプを張っている。ホテルの食
堂で金田正一さんを見かける。街にプロ野球関係者がウジョウジョしているが、経済効
果はどうなんだろう。
「キャンプを見に行こう」と誘われたが断る。野球に興味なし。打てないような球を
投げ、人のいないところに球を打つ。そんな卑怯なスポーツなんて……柔道、剣道は力
を競い、競馬はスピードを競い、マラソンは耐久力を競う。それが美しい。サッカーと
か、野球とか、ずるいスポーツ?には興味がない。(好き嫌いなので、関係者の方、許
して下さい。倅は小さい時からサッカーをやり、大の巨人ファン。スポーツで差別する
ことなんてないから、許して下さい)
午後5時5分発で羽田へ。ブッシュ来日で、若干警備がきつい。
雨、しとしと。
<何だか分からない今日の名文句>
坊さん、かんざし買う「理由」
2月14日(木) 鼻水は大敵!
空路、高知へ。抜けるような南国の空。
ただし、野暮用と若干の取材。ダイエーがキャンプを張る市民球場の他なりの陸上競
技場は自転車競技場を兼ねており、この日は高知競輪を開催中。
ちょっと手を出したが、大荒れ。関東のレースとは、大分、違って3レース連続外れ
。それでも8レースに7400円を当て「旅打ち」成功。ついている。
ホテルを取って、はりまや橋の「司 高知本店」で「くえ鍋」を食べる。幻の魚、一
人前5000円。競輪があればこその豪遊。うまかった。
ところが、である。日記を書いている途中、鼻水が、モバイルのキーボードに落ち、
さあ大変。接触が悪くなり、まともな「字」が出なくなった。
困った。困った。「困った」と書くのに、30分も掛かる。どうしよう。
15日は野暮用。16日は高知競馬と日程は決まっているが……どうしよう。
<何だか分からない今日の名文句>
好事、魔多し
2月13日(水) みのもんた、念願叶う
朝、東京専売病院。大山医師の問診を受ける。おおむね順調。年2、3回の血の検査
。それにCT。いつものように薬をもらって1万円を越す自己負担。3割になったら…
…。病院に行かれなくなる人もでるだろう。次は医療不況か。
3割負担と言うことになれば、もはや「健康保険」とは言いかねる。
近くのJRA六本木事務所で暇つぶし。人事があったらしく、広報部長氏から“レク
チャー”を受ける。JRAは「65歳まで面倒を見る企業」と評判だったが、この世知
難い世の中、定年後(60歳)関連会社に行くのも、難しくなっている。終身雇用は崩
壊しつつある。
昨日(12日)の夜の会合で、聞かされた話を書く。(14日になったら、書いても
良いという話。この取り決めは「解禁」と呼ばれる。僕のHPは前日のヘッドライン日
記を翌日の14日午前11時以降に読んでもらっているので、ここに書いても問題ない
だろう)
で、この話というのは……TBSが4月から土曜午前5時45分から「早朝の報道情
報番組」を始める。そのメインキャスターが友人の「みのもんた」に決まった。
「みの」は1966年夏、毎日新聞を受験、落ちた。TBSを受けた。そして落ちた
。
いつも冗談で「毎日の試験では牧に落とされ、TBSの試験では久米に落とされた
」なんて話をしている。文化放送に入った「みの」は、たちまちスターになった。い
つも「報道番組をやりたい」と思っていたが、バラエティが向いている、と言われ「話
術」で売ってきた。
この分野で、多分、当代一であろう。多分、収入で久米さんは追い越している。
しかし、一度は「報道」をやりたい。それが「みの」の念願だった。
それが、実現する。うれしくて、知らせたかったのだろう。
テレビの世界では、週末の早朝が「報道」「情報」の新しい市場になりつつある。高
齢者社会。年寄りは朝が早い。その層に「みの」は打ってつけ。
タイトルは「みのもんたのサタデーずばッと」。ずばっと!社会を斬ってしまおう」
という意気込みである。
みんな見てくれ!。カッコをつけることもない本音のニュース分析。正直に報道する
「みの」は、多分、新しい境地をつくりだろう。体に気をつけてくれ。
少し寒い夕方、例の美容院。さっぱりする。
<何だか分からない今日の名文句>
当代の語り部
2月12日(火) 野中・山崎急接近!
寒い朝。日本海側は大雪。ソルトレイクシティ五輪、今一つ、盛り上がらないような気
がする。それでも、清水、500メートルで一回目2位。その五輪の影響で夕刊の紙面
なく「ここだけの話」は二週、お休み。
午前中、大事な野暮用?3月、金融危機はかなり現実味を帯ている。
だと、言うのに永田町は政局ごっこに夢中?
雑誌「世界」に登場した野中さん。聞くところによると、ある人物と急接近しているらしい。
山崎幹事長である。
脱税疑惑で崖っぷちの加藤さん。その加藤さんを気の毒そうに眺め、冷徹に見捨てた
小泉さん。そのまた、小泉さんが支持率急降下。下手をすると「健康保険のサラリーマ
ン30%負担」を決めた後、あっさり退陣するかも知れない。
呆気ないYKK消滅。そんな不安感から山崎さん、抵抗勢力のドンの野中さんに近い
づいている。
午前の自民党総務会で、野中さん「党議拘束を外せ」と強気の発言。この背景に「山
崎・野中接近」があるような気がする。
午後も大事な野暮用。こちらも、この不況を乗り切るのに必死な相談事?
午後5時に出社。その後、赤坂みすじ通りの店で会合。こちらは喜ばしい話だが、1
4日に解禁?とか。HPで早く書いたら、商売敵が怒るというもの。
<何だか分からない今日の名文句>
蝸牛角上の争い
2月11日(月) 嶌クン「横浜勝手連」を振り、
野中さんは「世界」に登場!
外出していたので、メールを点検するのが大分、遅れた。
「市長を変えよう!2002人市民の会」(勝手連)の代表Mさんからメール。「嶌
さんに振られました」。嶌クンがFAXで「立候補の意向のないこと」を伝えて来たと
のことである。やはり、ジャーナリストとして社会に貢献する道を選んだのだろう。正
解かも知れない。
しかし、その後、Mさんから届いたメールでは勝手連の内部は混乱しているらしい。
しかし、彼の本意は「立候補全否定ではない」と見る人たちは、あくまでも「嶌擁立
」で動きたい、と思っている。
しかし、どうだろうか。このまま行けば、嶌クンにも「手垢」がつく。勝手連にも「
手垢」がつく、ような気もする。「4選阻止」の一点で、候補者を選べば、他に相応し
い人物もいるのだから、方向転換するしかないのでは……と思うのだが。まだ、時間は
ある。
市民の大半は4選にNO!
この市民の心を形に出来ないとすれば、この地の「市民運動」の限界と言われても仕方ないだろう。
送られてきた雑誌「世界」に何と野中さんが登場している。革新陣営のバイブルのよ
うな雑誌に、である。
作家の瀬戸内寂聴さんとの対談で、題して「小泉さん、行け行けどんどんじゃ困りま
す」。
好戦的な小泉さんを批判している。慌て者の軍事拡張指導者を批判している。文藝春
秋の小泉、岩波書店の野中。何となく、分かる。現在の政治状態が分かる。
「後藤田さんを比例代表区の枠に入れなかったのが失敗だった」と言う様なクダリが
あり、おもしろい。
夕方、脳卒中仲間を見舞いに行く。手足が不自由だと、ちょっとした病気でも気が滅
入る。声を掛けるだけしか出来ないが、少しは元気になるだろう。患者仲間の団結!
伊東温泉競輪。また負けた。
<何だか分からない今日の名文句>
深情け
2月10日(日) 分身は飯島勲秘書官
首相秘書官の飯島さんが頑張っている。週刊誌に登場したかと思えば、9日夜は川崎
で講演したらしい。
「小泉は最後の最後まで真紀子大臣を守ろうとした。今でも、真紀子さんの支持者」
と繰り返しているらしい。
が、この言い分、支持されるだろか。
飯島さんは30数年来の分身。政権を取ってからは小泉さんの宣伝部長。小泉内閣の
多角的広告代理店。いつ頃、首相をテレビの前に登場させるか、どの雑誌のインタビュ
ーを受けるか、すべての広報活動を一人で取り仕切っている。
マスコミは彼のご機嫌を取り結ぶために日参して、ネタを頂戴しているが、次第に「
彼の好みのメディア」がはっきりして来た。今回は飯島さん自身がお気に入りの「週刊
文春」に登場して、言い訳をした。小泉さんに「言い訳」させる訳には行かないから俺
なら出来る、と思ったのだろう。
高支持率再構築に黒子が前面に出たのが「吉」と出るか、「凶」と出るか。いずれに
しても、若干、小泉一家もドタバタしている。
中川一郎が晩年、宗男クンに脅されていた光景を思い出す。名物秘書が表に出るよう
になると、末期症状?
香港競馬の人気騎手・フラッドが香港行政長官直属汚職取締委員会に身柄を拘束され
ている、とのニュース。
一昨年の安田記念で優勝したあのフラッドである。ノミ屋グループに情報を流したと
いう嫌疑だが、本当なのか。あれほど収入が多い人気騎手が賄賂を貰うだろうか。
もっとも1997年の香港八百長事件では、騎手を含め37人逮捕されているという
から、この国には、八百長の土壌があるのかも知れない。研究する必要がある。
急に寒さがやって来て各地で雪。テレビで淀の競馬場の雪を見る。吹雪いている。行
きたいなあ。
午後は外に出ずに自宅で「競輪アンド競馬」。伊東温泉競輪「東王座戦」。一着は伏
見でほぼ決まりの10レースを選び、勝負!ご贔屓の伊勢崎が大掛けするとみて、彼
のマークの新藤が2着に飛び込むとみて、(9)伏見から(2)新藤と読む。サラに慎
重を期し車番でなく、枠の2−6。かなり自信がある。
競馬も京都の「きさらぎ賞」はソエ完治の1番メジロマイヤー、 東京のダイヤモ
ンドSは二キロ減のキングザファクト。これが軸。これも自信がある。
馬券を府中にいるたまちゃんに注文、車券は電話投票で注文し、何か全部当たるよう
な気がして、始めて「競馬・競輪掲示板」に“前発表”する。(書き込み時間を見てく
れ!後から書いたんじゃないぞ。かつて競艇の予想屋さんをしていた野末陳◎さんは
、第一ターンマークを通過してから、予想を大書して「当たった!当たった!」と叫ん
でいたそうだが、それとは違う!)
競輪はまったくの見当違いだったが、競馬の方は見事、的中する。かなり儲ける。こ
んなこと、滅多にない。
夜、キリスト教関係の本を読み、10時には就寝。
横浜市長選の「シマ君擁立」の勝手連交流会、どんな展開になったのか、気になった
が、情報なし。
<何だか分からない今日の名文句>
愛人(真紀子)去り、本妻(飯島)登場
2月7日(木) 「依願免」とは良く言うよ
このところ野暮用が多く、休んでいたリハビリ、やっと再開。「自転車」「立ち上が
り」ともに、きつい。しばらくやらないと脚の筋肉が痩せてしまっている。
継続なくして前進なし。サボったら負けだ!
帰ると、競馬学校から騎手課程3年生(18期生)の感想文が送られてきた。この前
の「特別講義」の感想である。
良く聞いてくれた。僕がメインテーマにした「一流の社会人」を全員が自分なりに理
解して「自分なりの一流」を組み立てている。
僕の見方に対しても、堂々と反論している少年もいる。例えば、僕が「銀行員が『命
の次に大事なものはお金』と言ったのに違和感を感じた。もっと大事なものがあるはず
」と話したのに対し、一人の生徒は「いや、僕はお金が大事だ」と胸を張っている。う
れしかった。反論するまで、真剣に話を聞いてくれた証拠。それでなければ、講義では
ない。感動する。
3人の生徒が、僕が「競馬学校は日本でもっとも厳しい職業訓練校だろう」と話した
のに、彼らは「そんなことはない。モーターボート学校の方が厳しい」と書いている。
そうだ、そうだ。世の中にはもっともっと厳しい学校があり、職場があり、立場がある
。これが理解出来れば「一流」になり得る。
10人の3年生は卒業し、春にはデビューする。多分この中から、大スターも誕生す
るだろう。
感想文を「一足早くもらったサイン」と思い、大事にしまっておく。
「新ロマン」を書き上げ、出社。橋本編集局長と雑談。「今の政治状況は全く分から
ない」と頷き会う。達ちゃんは、昭和天皇崩御の際、新しい元号「平成」をスクープし
た敏腕政治記者。彼もそう思っていたのか。
今日の答弁で「田中さんは僕に協力して、辞めると言ったので依願免だ」などと恥ず
かしくもなく答弁した小泉さん。顔が陰気だ。もはや、青木・森の連合軍の言いなり?
横浜の「勝手連」が10日ごごから桜木町駅広場で「ピンポン玉投票」を実施する。
4選の賛否の投票。賛成が白、反対が黄色のピンポン玉を投票してもらう。8割以上が
「4選にNO」だそうだが……近くの人、顔を見せたら。
その後、横浜市市民活動支援センター4Fで「勝手連交流会」が開かれる。主催者か
らメールで参加して欲しい、と頼まれたが、断る。
理由(1)先約がある(2)嶌クンが固辞している(3)人の一生を左右することに
友人として無責任な意見は言えない。
4選には大反対だが、勝手連の方と僕は立場が違う。誠心誠意、嶌クンを説得すれば
……としか言いようがない。
夜、甲府支局長と夕飯の予定だったが、突然の野暮用。義理を欠いた。
<何だか分からない今日の名文句>
浅き川も深く渡れ
2月6日(水) 横浜市長選の混迷
3月中旬の陽気。
締め切りを延ばしてもらった「世界週報」の原稿をかなり必死で書く。午前10時の
約束が11時になった。申し訳ない。
書き上げて、トレーニングウエアで歩いて秋葉原へ。そば屋で「おじやうどん」なる
ものを食べる。どんなモノか、興味があったが、鍋焼きうどんに「おじや」が入っただ
け。汗をかく。
午後2時、横浜市会議員の井上さくらさんら「市長を変えよう!2002人市民の会
」(勝手連)の代表3人が来訪。
2月4日の日記で「嶌信彦君は横浜市長選に出るのか?」を書いたが、この日記を読
んだ「市民の会」のメンバーが当方に「知恵を貸して欲しい」とやって来たのだ。
横浜市長選の現状、彼ら勝手連の結成の経緯などを話される。
「72歳の現市長の4選を許せない」と考えた人たちが、市民派の独自候補擁立を考
え、候補を絞り、一度は地元選出のS代議士の出馬を考えた。しかし、現職の代議士の
Sさんはこれを固辞「僕は駄目だが、嶌信彦という地方改革に熱心なジャーナリストが
いる」とアドバイスした。嶌クンはもともと、彼らが選んだ「有力候補」の一人だった
のだが、パイプがなかったので、そのままにしていた。喜んで紹介してもらった。
年末、銀座の喫茶店で会った。「横浜市長選」のことには全く触れずに、一般的な政
治の話をすると、嶌クンは熱心に地方改革を語る。明るいイタリアの生活をモデルに
地方政治をするべきだ、と彼は話す。
このとき、彼らは「候補は嶌信彦しかいない」と思ったという。一月はじめ、彼らは
「市長選に出てくれ」と口説いた。嶌クン、困惑する。「そんな気持ちはない」と固辞
する。そこで、彼らは「勝手に運動をします。良いでしょうか」と頼み込み嶌さんをか
つぐ勝手連をつくったという次第だ。
井上さんらは、以上のように現状を説明して「4選に対する市民の反応は賛成2、反
対8。市民は4選に反対している。嶌擁立の署名もあつまっているんですが、肝心の彼
が相変わらず固辞している。出来れば、友人の牧さんから、彼の背中を押して貰いたい
」と言う。
どうしたものか。
確かに、気鋭の候補がチャレンジして、新しい市政を展開するのが良いのだが……。
「あなた方が誠意を持って説得するしかない」と答え、説得の勘所をアドバイスする。
この横浜市長選、自民、公明が早くも現職支持を表明。民主は「現職支持の市議団」
と「4選反対の中央」が対立、市議団は分裂している。民主党からは「選挙好きのI氏
」の名前が取り沙汰されている。
もし嶌クンが立てば、良い勝負だとは思うのだが…。
3人が帰り、ソファで居眠りしていたら携帯。何と嶌クンからの電話。「HP、見た
よ。でも、俺、困っているんだ」。
「立つつもりはない」と再三、辞退している、というのだ。「ジャーナリスト一筋」
の彼の気持ちも分かる。
縁がなかった、と市民団体側があきらめるか。強引に「勝手」を押し通すか。
第三者の当方が、どうのこうの言うべきではないだろう。
ただ一つ言えることは、権力は腐敗する、という真理。「高齢多選」には反対だ。
夜、仲間の一人に関西地方に異動の内示。例の「久原」で送別会。例の「ひまわり」
で二次会。彼がいなくなると、ことの他、淋しい。
<何だか分からない今日の名文句>
釣り合わぬは「不縁の元」?
2月5日(火) 「A」さんは闇将軍に最短距離
世間が、鈴木宗男さんを過大に評価している。悪者として過大に評価している。
彼が「真紀子更迭→小泉支持率低下の筋書きは、思っていたより簡単だった」とほく
と笑んでいるーーと盛んに喧伝されている。が、そうだろうか。
ロシア外交を森路線に戻した、と胸を張っているーーと喧伝されているが、そうだろ
うか。
これ、すべて「あと講釈」。出来の悪い競馬の予想屋がレースが終わった後に解説す
るようなものだ。
宗男クンは悪者は悪者だが、僕から見ればまだまだ小物である。一生懸命「ミニ角栄
」を演出しているが、まだまだ小物だ。
いかにも大変な知恵モノのように振る舞い、悪人ぶって見せ、テレビのコメンテータ
ーに「宗男さんは外務省の面倒を見る勉強家。ただ、利権行動に長けていて」などと言
わせる。「役に立つ悪者」を印象づけようと必死だ。それなりに「策士」を演じている
。
どこが勉強家だ!
利権の臭いを探し当てる勉強をしているだけだ。自分の言いなり
の人間だけ、面倒を見る。彼の言う「面倒を見る」というのは、保身のことだ。
要するに、単なる小悪人。職場に、学校にいるじゃあないか。君の隣にも、宗男クン
はいる。
宗男クンを過大評価すると、本当の悪者が怒るというものだ。もっとも、本当の悪人
は闇に紛れて、今こそ、利権拡大に努めている。怒っている暇はない。
彼を「悪人」とは思ってはいない。が、例えば「A」さんは、この騒動で「闇将軍最
短距離」の座を揺るぎないものにしている。
小渕内閣、森内閣、小泉内閣と、二代目闇将軍・竹下さんがなき後「A」さんは、三
代目闇将軍にもっとも近いところにいたが、今回の騒動で、一段と「闇将軍」が近くな
った。(言うまでもなく、初代闇将軍は角栄さん。財務省の役人は口にこそ出さないが
「A」が最大の実力者と見ている)
もう一人の実力者「N」さんは、しばらくの間、宗男クンを使いづらいところもあっ
て、必ずしも「完全復権」という訳にはいかないだろう。
脳天気の「M」さんは「俺こそ闇将軍」と胸を張っているが、もう一度、政権を取り
たいと思っている人に「闇の力量」はない。
別に「悪者」とは言わないが、その他に、今回の騒動で喜んでいる人間は……。
例えば「K」さんだ。小泉さんと決別して、政界はぐれ鳥になってしまったかに見え
た「K」さんは、世間の目が今回の騒動に集中し、自らの大汚職の世間の追及が収まっ
た、と喜んでいる。まだ、出番はあるゾ!という訳。
新聞は「真紀子更迭直後の政界闇マップ本」を作って見たらおもしろい。
朝、秋葉原まで往復の散歩。共産党の宣伝カーの話を聞き「しんぶん赤旗・日曜版」
を貰う。独自調査ものがまったくないのは、この党の力が格段に落ちている証拠。
午前11時から立て続けに来客3組。どれもこれも、日記に書けない野暮用ばかり。
その間に、急なアポも入り、原稿を書く暇なし。「世界週報」の締め切りを1日延ばし
て貰う。申し訳ない。
横浜市長選に嶌クンを押す「勝手連」の人からメール。彼、立つべきだ、と思う人が
多し。彼に電話するが、留守だった。
<何だか分からない今日の名文句>
策士、策に溺れる
2月4日(月) 横浜市長選の勝手連!
嶌クン、どうする?
朝、携帯に留守電が入っていた。かつてのサンデー毎日の若き同僚記者Tが「当選し
ました」。
彼、住んでいる関東地方某市の市長から「市議にならないか」と誘われ、何度か相談
された。「やれよ」と言って推薦文を送ったが、その後、連絡がなかった。
日曜日(3日)に投票、1万票を越える得票でトップ当選したとのこと。万歳!良か
った。
記者としては並の才能だが(失礼)、明るく男気のある奴で、地域のリーダーとして
は申し分ない。保証する。
「行く行く市長をやるつもりで、勉強しろよ」と上司面で、お祝いを言う。しかし、
店を預かる奥さんは大変だろう。
(彼とおぼしき人物が掲示板に何度か登場していた。このところ、全く書き込みがな
いが、もし、これがTであれば、魁掲示板から初の「議員」誕生ということになるのだ
が)
嶌クンはどうするんだろう。
1967年、毎日新聞社に一緒に入社した嶌信彦は、秋田支局を振り出しに経済部、
ワシントン支局を経て、エリート街道を突っ走っていたが、思うところあって、入社2
0年後に退社、テレビの世界に転じた。
それからは順風漫歩。コメンテーターとして超一流。最近は町を歩いていても、知ら
ない人に声をかけられるようになった。
その力量、知名度を頼りに「横浜市長4選阻止」の人たちが、彼を市長候補に祭り上
げようとしているらしい。
「ジャーナリストは天職」と信じる彼のことだから、辞退しているらしいが、彼を推
す勝手連が各地に出来ているらしい。人徳である。
現市長の人柄については、お会いしていないので、何とも言えない。が「WINS課
税」を言い出した時、違和感を感じた。
売り上げの10%を国庫納付金として支払っているJRAに、突然課税する厚かまし
さ、理解できない。横浜市にJRAは環境整備費の名目で、かなりのカネを納付し続け
ている。さらに「10億円よこせ!」である。厚かましい。
特定の個人、組織を狙い撃ちするやり方は税の公正に反するし、ギャンブルを悪と決
めつける「儒教の仮面をかぶった悪代官」ではないのか。
12年間の垂れ流し行政のツケをギャンブル愛好者に押しつける政策は許せない。
権力は腐敗する。現市長の責任ではなくて、3選が腐敗させるのだ。
やはり、4選は避けるべきだ。適当な候補者がいないからと言って、既成政党がそろ
って4選を支持するのは、そら恐ろしいことである。
嶌クンには立って欲しい。しかし、ジャーナリストで一生を終わりたい、という思いは
理解出来る。
彼、苦渋の選択の真っ直中?
午前中、原稿。「ここだけの話」は初めて「子供言葉」を使って、権力批判を書いた
。読んで貰いたい。
夕方にかけて、原良馬さんらと松戸方面で愛輪の集い? 惨敗。終わって、若干の情
報交換。ギャンブル業界も苦しい様子だ。
これ以上、政府は失業者を増やすな!
雪印の件、よってたかって、解散だ!などとマスコミが騒いでいるが、ここで大量失
業ということになると……失業の連鎖反応は恐ろしいぞ。
知恵を出そう。失業者を増やさない努力をしよう。
雪印製品のCMで稼いだ広告業界、テレビ、新聞に責任はないのか。広い意味で責任
はある、と思う。もし責任はなしとするなら、雪印の善意の従業員にも罪は全くな
い、と言わざるを得ない。
いち早く、雪印再建連を作るべきだ。責任追及と再建の同時進行で行かないと、路頭
に迷う人が、次々に出る。
夜、小川町から上野の方面に約3キロ歩くも、体重下がらず。
<何だか分からない今日の名文句>
失業者を増やす勝手な政府
2月3日(日) 一日に万馬券2つ!
雪が降るのではないか、と予報が出た日曜日。前日からジャケットで外へ出ていたか
ら寒い。寒くて仕方がないので、デパートでかなり衝動的にコートを買う。
ダーバン。値段も高いが、水捌けが良いらしい。
無駄な出費のようにも思えて「この原資、馬券で取るぞ!」と意気込んで、雨の府中
へ向かう。
いつものなら、親友のところへ顔を見せてから、馬券検討に入るのだが、コート代稼
ぎ。勝負一筋で行く。
10レースまで待って勝負に出た。4枠7番のショウナンマインドが二番人気だが、
多分、これが動かぬ本命と見る。前回はゲートで脚を叩き付け、思う通りに走れなかっ
た。自信はあった。が、ワイドで高配当!と思うなら、むしろ、6枠12番カオリジョ
バンニが狙い。
そこで馬連7−12一点。ワイド12番の総流し。
これが来た。ワイドの10−12は14590円。万馬券である。
500円券だが、これでコート代見事クリアー。もちろん、馬連7−10の2380円
もゲットしている。
こんなに的確な予想、俺は天才ではないのか。
行くぞ!ひょっとすると、今日は100万円を手にするかも知れない。強気に行こう
。真紀子で行こう。野上で行こう。女は度胸、外務官僚でも最近は度胸だ。
東京11レースはロイヤルマイルに思い切って、大賭けする。これは全然、勝負にな
らずブービー。まあ、良いや。
京都のメインは、前日から密かに狙っていたタイキダイヤ。これは人気薄。秋山が上
手に乗れば、3着には入る。目一杯、ワイドで大勝負。もし、思い通りに行けば、相手
次第では100万円ゲット可能な賭け方をした。
これは残念だった。悔しかった。1/2、首、首、首の5着。しかも、1,2着は1
4番人気と2番人気。馬連で21650円。タイキダイヤは8番人気だったから、間違
いなくワイドでも万馬券だったろう。首負け、悔しい。悔しい。
隣の「農水のドン」桧垣徳太郎さんが、この万馬券を2000円取った。
東京の最終。後藤の馬が逃げ残るとみる。100万円ゲットは無理だから、せめて無
くなってしまったコート代をもう一度、取り返さなければならない。
ところが、先頭を走っていた後藤。直線でバッタリ。歩いている。14着。財布を点
検すると、10レースで稼いだカネは最早2万円しかない。
この2万円を持って帰るか、京都の最終で花と散るか。しばらく考えて「あの万馬券
は、はじめから幻想だった」と考えた。宗男のような姑息なことは出来ない。
新聞の予想欄なんてロクに見なかった。「困った時の小牧さん」で行こう。馬連50
0円総流し、ワイド500円総流し。配当も見なかった。
それが、来た!
それが来たのだ。
馬連37710円。やった!もちろん、ワイドを取った。配当併せて、23万円。
一日に2回も万馬券なんて、初めてだ。
政治がらみのことも、もろもろの心配ごとを忘れた雨の一日。この世に競馬があって
良かった。
夜、新宿のホテルで「藤山洋吉さんの偲ぶ会」。ごくごく親しいメンバーが集まる。
(この模様は「おけら街道」に書くつもり)河野洋平元外務大臣は風邪で欠席。聞きた
いことがあったが、残念だった。
<何だか分からない今日の名文句>
昨今、馬券は宝くじ
1月31日(木) 競馬学校と地元のセンセイ
「小泉内閣の支持率55%」と言った情報。某テレビ局の数字らしいが、僕から言わ
せれば「30%以下」といった感じだ。むしろ「高すぎる」というのが実感である。
多くの政治評論家は「世論って恐ろしい。精々、10%ダウンと思っていたが」と仰
天しているようだが、僕に言わせれば「筋の通らない政治行動にNO!」と言うのが、
まともな世論。その世論が分からないのは、評論家センセイ、浮き世離れしている。
宗男クンは橋本派では「英雄扱い」らしい。高視聴率に気兼ねして、小さくなってい
た党内最大派閥に発言権が帰ってきた。もちろん、亀井さんも大喜び。江藤さんは小躍
りしている。抵抗勢力に神風?
権力内評論家も、以前と同様に「村うちのドタバタ」を書けばいい。楽になった。
何か、空しい。こんどの選挙では党派に関係なく「前議員全員落選」を旗印に国民運
動をしたい気持ちだ。
午後、頼まれて、千葉県白井の競馬学校で特別講義。騎手を目指す若者約20人を前
に「一流とは」と言った話をする。彼らは卒業すると、たちまちスターになる。同じ世
代と比べれば収入は5倍、10倍にもなる。
下手をすると、若者らしい「純なもの」を忘れてしまう。そんなことを意識して「騎
手としての一流、人間としての一流」を僕なりの表現で話した。
終わって取材。はじめて競馬学校に行ったので、内部を見学させてもらった。結構、
広々としている。
実は、今週火曜の夕刊「ここだけの話」で、栃木県で競馬学校の移転候補地にオオタ
カの巣が発見され、騒動になっている話を書いた。ストレートニュース(一般のニュースのこと)にしても通用
する特ダネだが「雪印」「真紀子さん」と紙面が混んでしまったこともあり、コラムに
した。それでも、かなりの反響がある。(29日更新の「ここだけの話」を読んでくれ
)
僕の意見ーー
「開発」という名の猛禽を許したから、日本は自然破壊、経済破壊を招いたのだ。3
00億円の工事を手に入れるために無理な開発に手を貸すのには反対だーー。
記事が出た翌日だろうか、地元選出の国会議員が村長さんと共にJRAに「建設して
欲しい」と陳情に来たらしい。地元(特に建設業者)の意向を伝えたのだろう。
気持ちは分かるが、無理な開発は結果的に災いになることもある。脅かす訳ではない
が、この不景気、いくら優良特殊法人だって、台所が苦しくなって、途中で工事がスト
ップするなんてことだって、ある得る。その結果、関係業者が路頭に迷う、なんてこと
だってあり得る。
「他にもオオタカの巣はあるはずだ。ひとまず、経済効果優先」というセンセイの甘
い言葉に乗ると、村の存続にも関係しかねない。
JRAは慎重に考えているようだが、僕は反対だ。
センセイだって善意で誘致を進めようとしているのだろう。どす黒い魂胆はないはず
だ(と信じている)。善意で勧めたことも善意で撤回する。これも、大政治家の本当の
善意ではないのか。
今までだったら、大センセイの意見を最大限尊重しただろうが、21世紀は世論を大
切にする時代だ。「出来るだけ無駄をなくして、ファンサービスに努力せよ!」という
のが世論ではないのか。
(掲示板に意見を寄せてくれ。もし、僕の意見に賛成の人、もちろん、反対の人も、
JRAのHPにも意見を寄せてくれ)
夕方、散歩。三越まで灼くキロ。風がおさまって、程良い寒さ。
夜、NHKで「人間ドキュメント・百分の一に輝く・かるたクイーン」に感涙して
から就寝。反射神経ってもの凄い。
<何だか分からない今日の名文句>
種を守れ!