編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2003.10月

10月30日(木) すべて「先送り」では

 別に衆院選だからと言うわけではないが、やはり多角的に日本を取り巻く状況を見て いかねば……という気持ちになって、少し時間があれば、バラバラと本を読む。

 「海のテロリズム」。日本財団の海洋船舶部長、山田吉彦さんの作品。日本近海で次 々に起こる領海侵犯、覚醒剤密輸、密航……原油輸送ルートとして重要なマラッカ海峡 の海賊。もちろん、北朝鮮工作船のことも詳しく分析されている。

 この本、一冊読むだけでも、安全保障をどうするのか、かなり早急に議論しなければ ……という気分になる。

 政治、行政に問題は山積するが、やはり「先送り」出来ないのが安全保障。国家間の 問題だろう。

 僕が書く「衆院選 私の見方」(毎日新聞朝刊)は1日付け1面に載るハズだが、そ こでは「多くの権力者が改憲・安全保障が選挙後の政治日程になると思いながら郵政・ 道路を争点のように見せかけている」と書いてみた。是非「私の見方」を読んで貰いた い。

 競馬の寺銭について「記者の目」で「国庫の阿漕な寺銭商法」と書いた関係で、様々 な反応がある。

 競馬の抱える問題があちこちにある。その中でも「馬産地問題」は深刻だ。

 10日ほど前に、八戸のメール友達から寄せられた情報では、青森県軽種馬生産農協 が15日に行なった福地村の競り市では16頭しか売れなかった。総売上2275万円。 中には10万円というタダ同然の価格でセリ落とされた馬もいた。ショックだ。

 会場費750万円、購買希望者の宿泊代、タクシー代が200万円。2275万円の 総売上では大変な赤字だろう。来年も2回、競り市が開けるのか。生産者は来年の種付 け料のメドが立たない。

 馬産は大きな転機に差し掛かっている。JRAの売り上げで、馬産地支援をすれば、 というような姑息なやり方では解決出来ない。

 例えば、まず、ファンのために10%の国庫納付金を8%に下げ、その8%も一般会 計にすべて入れるのではなく、時限立法で「生産地支援」に3%回す、というような 改革をしなければ、解決できない。ガソリン税が道路建設に使われたように「控除金」 を特定財源化する必要がある。

 もう一度、何故、競馬をやるのかを、原点に戻って考えてもらいたい。先送りでは駄 目だ。

 麻原、最終弁論。麻原が何も言わない状態で、苦しい弁護活動だとは思うが、僕には 「無罪」主張が理解できない。

<何だか分からない今日の名文句>

人生に「持ち時間」あり
文化に「持ち時間」あり

10月29日(水) 女郎蜘蛛?

 朝、蔵前のデニーズで例のとろろ朝食。この店に置いてあるのは朝日と日刊。日刊ス ポーツを買って熟読。真紀子さん情報は日刊が圧倒的だ。

 「ヤマタクは女郎蜘蛛」と言ったとか。確かに巧い。真紀子さんは悪口の天才。もっ とも女郎蜘蛛の方が「ヤマタクと一緒にしないでくれ」と怒るかも知らないが。

 中曽根さんの首を切り、ヤマタクの応援にいく総理大臣。恥ずかしい。日本はもはや 発情列島。糸山さんの所業といい、ヤマタクの……嫌だ、嫌だ。

 「おもちゃ屋の伊藤さん」の家を訪問。京都土産の八つ橋をプレゼント。菊花賞馬の 馬主になった感想を聞く。次はJCだそうだが、本当の狙いは春の天皇賞だろう。

 一面で始まった「衆院選 私の見方」を書く。31日組になるらしい。

 JRA六本木事務所へ行くと例の「寺銭、下げろ」の記者の目が話題になっていた。

 たまたま、ぶつかった農水省の競馬監督課長、「読みました。お気持ちはわかります。 ご相談にまいります」と挨拶された。彼も財務省との折衝で苦労している。

 競馬運営委員会のメンバーに、僕の意見を読んで貰いたいので全員にコピーを送る。競馬運営委員会 は当局の言いなりではない。筋を通さねば、という心境。

 夜「競馬はロマン」を書き上げるが、まだ原稿が残っている。これ以上、日記を書く 余録なし。先週末の遊び過ぎ、たたる。

<何だか分からない今日の名文句>

悪夢、正夢を蹴散らす。
真紀子が勝ち、小泉が泣く夢

10月28日(火) 財務省と競馬

 衆院選公示。珍しく雨が激しい中のスタート。どこかに演説を聞きに行こうか、と思 ったが、断念する。

 テレビの党首舌戦を見ると、気のせいか、菅さんの顔色が良いように見える。毎日、 エステで顔の手入れをしているという噂だが、成果が出たのかしら。小泉さんは疲れ気 味。目の下にクマができそう。

 京都紀行でご厄介になった人にお礼を、と思い、三越へ。ついでに7階の「警視庁職 員美術展」をのぞく。ことしは石川重明・警視総監の作品も出ている。(「青一髪」)

 気に入ったのは、日本画の「錦鯉と睡蓮」と書の「春望」。玄人はだし。捜査1課の デカさんの書「寒山」も素晴らしかった。

 出社後、あす(29日)朝刊に載る「記者の目」をの最終チェック。「財務省が何故 、競馬の寺銭を下げないのか。そればかりか30%の寺銭を取ろうと暗躍している。国 庫のことばかりで、ファンの願いを踏みにじり、結果的に競馬産業を衰退させる競馬改 革なんて許せない。これぞ、民的経営に逆行する偽りの小泉マジックだ」と言ったよう な論旨で書いた。かなりきつい表現なので、競馬サークルだけでなく、財務省、農水省 でも話題になるだろう。

 選挙の公示日に、分かりやすい「競馬もの」で、現政権を批判できたのに感動する。 毎日新聞で良かった。読売なら載らない原稿だろう。毎日が「ご用新聞」でなっかたこ とに深く深く感謝する。

 そして「記者の目」に書かなかった“部分”をちらっとスポニチの「おけら街道」に 書いて「謎解き」にした。両方、読んでくれ。これが「国家という悪代官」のやり方な んだ。

 週刊新潮が29日発売の11月6日号で「創価学会を斬る」を始めたらしい。学会の巨 大な広告費を調べ上げ「言論弾圧」を遡上に載せるらしい。創価学会VS週刊新潮は何 十年戦争になるんだろう。

 週刊文春も例の藤井もので「飯島総理秘書官と窪津事件」のことをスクープしている らしい。道路公団の理事だった窪津さんが逮捕された「あの事件」。あの事件の幕引き に……週刊誌は頑張っている。

 テレビの影響力は群を抜いているが、政権の言うまま。電波をあげない、と言わると 、何も出来ない。その点、活字は非力だが、真相に近い。それが救い。

<何だか分からない今日の名文句>

「マル投げ」とは財務省の言いなり

10月27日(月) 埼玉埼玉補選の正しい見方

 京都のホテルで朝刊を見る。トップは「参院埼玉補選で自民・関口氏が当選」。「民 主痛いつまずき」と解説している。

 そうだろうか。自民党こそ冷や汗をかいている。

 投票率が27・52%。異常なほど関心がない参院選で自民党が勝てたのは「公明票 」のお陰。組織選挙で勝てたのだ。

 勝てたと言っても64万票対63万票。勝ち負けなんてモノではない。

 出口調査によれば「支持政党なし」は13%。無党派層は選挙に行かなかったが、こ の「支持政党なし」のうち、民主党候補に投票したのは54%、自民党候補は19%。 共産党候補を20%下回っている。

 冷静に分析してくれ。東京に隣接した「埼玉」で「支持政党なし」の5人に一人しか 自民党を支持していないのだ。

 低投票率に助けられ自民辛勝。衆院選では様相が変わる。

 今の政治記事はどちらかと言うと「正義の小泉」に都合の良い分析ばかり。いずれに しろ「本当の争点」を隠し、人気取りだけで票を集めるやり方にインテリ層も離れてい く。それにつけても、民主党が「第二自民党」のようで、情けない。

 午後帰京。遊び過ぎたので仕事が山積。日記を書く時間なし。明日は公示。

<何だか分からない今日の名文句>

投票率は出来心

10月26日(日) 秋のゴールデンウイーク?

  24日は快晴。午前中に仕事を片づけて新幹線で京都へ。近鉄に乗り換えて平成駅 。畦道を約1キロ歩いて奈良競輪場に到着した。指定席がない、古色蒼然の競輪場であ る。7レースに間に合って勝負。5戦3勝。9レースで1万2000円台の万車券を 500円分取って、ほぼ完勝。

 ホテルに戻ってから四条河原町に飯を行こうか、と思ったが、明日の軍資金を大切に しようと、ホテル横のコンビニ弁当で済ます。

 25日も抜けるような青空。朝から「京都競馬場で勝負!」と思ったが、たまには「 京都らしい一人旅を」と思い、秀吉が花見をした醍醐寺を見学。一人だから、すぐ気が 変わる。

 運転手さんはこの道に入ってから間がないのか、道を再三、間違える。「色々なこと があって……まさか運ちゃんになろうとは」とひとしきり愚痴。京都の運ちゃんの売り 上げは一日25000円程度。東京のニ分の一。客がいない。京都駅で客待ち40〜5 0分ということもある。この運ちゃん、苦労している。

 醍醐寺は広かった。脚が不自由なので、参道に入り五重塔に行くまで30分もかかっ た。近くの幼稚園児たちが「ドングリ」を拾って大騒ぎしている。秋だなぁ。

 午後からは淀で勝負。5戦2勝。3万円馬券を200円持っていたので、ほぼ完勝。 2日も儲けるなんて……ツイてる。

 雑踏を避け、時間を遅らせて淀から京阪で市内に戻る。夕焼けが綺麗だ。

 東京から、遅れてきた知人と四条河原町の阪急前で待ち合わせして、先斗町の天ぷら 屋。例の元舞妓さんの店。お客がいないので店仕舞い、というところに行ったので感謝 される。デザートの柿がうまかった。

 たまちゃんは午後10時11分着の新幹線で大分遅れて京都入りした。新幹線八条口 に向かいに行くと、新幹線に乗り込む兵庫選出のKセンセイ。声を掛けようとする間も なく、改札を大急ぎで通り過ぎる。選挙目前。

 たまちゃんを出迎えて、堀川丸太町で「一番」という格安で居酒屋で菊花賞の検討。 終わると1時。仕事のことをいっさい考えないで、2日間もギャンブルのことだけ考え るなんて幸せ。しかも、儲かっているから、これは「秋のゴールデンウイーク」という のかな。

 26日の菊花賞当日。朝8時のTBSラジオは電話で出演。「菊花賞はリンカーンで 勝負」と宣言する。

 自信があった。潜在能力は彼が一番と見ていた。たまちゃんを中心にする「Vライン 研究会」?が今週から「Vライン馬」の予想を始めたようだが、リンカーンもVライン 馬である。

 今日も淀は快晴。午前中は競馬関係者と挨拶して馬券を買う時間なし。午後から参加 するが、前日までの快進撃が嘘のよう。全戦全敗。やっと「当たった!」と叫んでみた ら、なんと「12番」と「13番」を記入ミスしていて愕然。何という不運。

 俺の運もここまでか。

 菊花賞が来た。悩んだ末に、リンカーンからゼンノロブロイとネオユニバースの2強に 馬単1万円づつ流した。僕としては大勝負。仕事場に近い、おもちゃ屋のIさんが共同 馬主になっているザッツザブレンティとの組み合わせを2000円買い足した。

 リンカーンの末脚は桁外れだった。でも、安勝の好判断で、ザッツザが逃げ切る。悔 しい。でも、馬券の方は11万円になって、この日も辛うじてプラス。

 東山の静かな宿坊のような日本料理の店で、知人4人と夕食。京都在住の人が二次 会から加わる。最後は宮川町のお茶屋。電話を掛けたら、お休みだったのだが、女将の 好意で開けて貰う。座敷は2階で上がれないので1階の台所で宴会。舞妓3人、芸妓1 1人。18歳前後。「台所でお酌するなんて初めてどす」。彼女ら「お兄さん」を連発 するが、京都の花柳界では幾つになっても「お兄さん」。80ぐらいになると「おとう さん」になるらしい。

 若い娘に囲まれて、元気を貰って気持いい。こうして「秋のゴールデンウイーク」は終 わった。

<何だか分からない今日の名文句>

下駄を履くまで

10月23日(木) 怒るのは、当たり前だ!

 中曽根さんが怒った。「政治的テロだ」と怒った。当たり前だ。小泉さんは中曽根さ んの存在をどう考えているのか。

 僕は中曽根さんと考え方が大分違う。だから、何度か批判記事を書いた。「耄碌した のか」とまで書いたこともある。

 昭和56年秋、靖国神社に近い小料理屋で、ある会合があった。僕の隣に座った中曽 根さんは、突然、当方の股間を強く握りしめ「新聞記者は、相手の急所をグッと握るよ うではいけない」と演説を始めた。行政管理庁長官で、もう少しで総理総裁になれそう な頃だった。

 多分、僕の批判記事に腹を立てたのだろう。金玉を握る手に力が入った。押しつぶされ そうだった。

 これには困惑した。でも、この一件で一段と親しくなれた。正直な人だと思った。批 判するのに相応しい政治家だと思った。だから批判記事を連発した。中曽根モノの本を 二冊書いた。今でも外国の政治学者から「本を送れ!」という依頼がくる。中曽根さん を書いて良かった。

 戦後の政治家の中で傑出した人物は吉田茂、佐藤栄作、田中角栄、それに中曽根康弘 だろうと思っている。

 その中曽根さんが石にかじりついても、今回の選挙に出るという理由は、この選挙が 「改憲選挙」だからだ。

 マスコミは未だに「郵政」「道路」を争点にあげているが、今回の選挙は「改憲容認 選挙」である。旧社会党が多分、大敗し、民主が天下を取っても、自民が天下を取って も「改憲」が政治日程に入る。

 中曽根さんは、この戦いを正々堂々とするべきだと思っている。小泉さんのような、 小手先の人気取りで「改憲勢力」を勝たせるのではなく、改憲論争で勝利すべきだと考 えている。正々堂々と「改憲是か非か」を国民に問いたい。それが使命感だと思ってい る。

 年寄りだから遠慮しろ、なんていう次元の問題ではない。多分、今回の戦いを「最初 で最後の改憲選挙」と看破しているのは、中曽根さんと立花隆さんぐらいだ。

 断じて、高速道路をタダにするとかいうレベルの選挙ではない。

 それを世間にアピールする中曽根流。「政治的テロ」という文句はまだまだ耄碌して いない証拠だ。さて、どうなるか。

 原稿を書きだめして、明日から関西へ行く。仕事半分の「旅打ち」。奈良競輪から淀 へ転戦するつもり。

 菊花賞はリンカーンと心中するつもりだ。

<何だか分からない今日の名文句>

ああ、小泉さんの勘違い。
「非礼?ではありません。比例の話です」

10月22日(水) 財務省の言いなり?

 昼、プレスセンターで知人の官僚と昼飯。彼の悩みを聞き、僕の主張を述べさせても らった。

 聞けば聞くほど、ほとんどの官庁が財務省の言いなり。しかも、小泉さんが財務省の 言いなりだから困る。

 雨が降る中、JRA、ローヤルパークホテル汐留タワー、高島屋で立て続けに取材。 社によってから、また取材。今日は結構、走り回った。

 深夜、それこそ、何年ぶりかで「記者の目」を書く。財務省の感覚にいちゃもんをつ けてみたが、採用されるか。

 午前4時、日記を書く気力なく、このまま、眠る。

<何だか分からない今日の名文句>

財布は王様

10月21日(火) 青木さんの「謎」

 仕事場があるビルの火災訓練。70人強が参加した。

 消防署員が指導する本格的なもので、勉強になった。記憶すべきこと。(1)避難す る時は靴に履き替えること(2)消火器は15秒ぐらいしか消火液が出ない(3)消化 器は4、5メートル離れて、火元にかける。

 消防署員と世間話。阪神大震災、同時テロ以来、消防を転職に選ぶ若者が増えたとい う話。結構ではないか。もちろん、民間企業に就職が難しいこともあるが。

 昨日(20日)の日記で「りそな銀行の1兆7600億円の大赤字。この衝撃を新聞 は書いていないように思う。今回の『りそな基準』をほかの銀行に適用すると『引き当 て』の強化で負担増に陥り、結局『国有化』せざるを得ないケースが起こるのではない か」と書いたが、夕刊フジが「有名関東地銀国有化準備」と打ってきた。

 多くの人が、その噂を知っているようだが、具体的に書いていいものか。微妙なとこ ろ。

 午後、赤坂の有名ホテルあたりを散歩取材? 有栖川宮詐欺事件とホテル経営の関係 に興味が沸く。

 夜、知り合いと夕食。「藤井さんと青木さんの角逐」はここでも話題になった。

 話は「自民党総裁選で青木さんが、何故、いち早く、小泉支持に回ったのか? 参院 選挙で勝つため、というのには説得力がない」の謎解きになる。

 知人も、当方も、あることを頭で描いてはいるが……藤井さんが、すべてバラしたら ……おもしろくなる。山拓あたりは「石原の失敗!」と沈静化に回っている。

 でも、野中さんは「この話は深追いしない」と言っているそうだが……。

<何だか分からない今日の名文句>

橋本派の伏魔殿 

10月20日(月) 次なる国有化銀行は?

 ひょんなことで知り合いになった信用金庫のI君がやって来た。野球好きの44歳。 妻、子供3人。自転車に乗って、浅草橋界隈を飛び回っている。

 次男が野球好きで、四国の高校に野球留学している。長男は高校3年。受験勉強のま っただ中。教育費がかかる。

 そこで奥さん、来年オープンのイトーヨーカドー某店のパートに応募、見事、採用さ れた。

 「店員だから気楽な仕事と思っていたんですが……」と彼が話すには、結構、厳しい 仕事らしい。お客の好みに合わせて接遇し、ある程度の売り上げをあげれば良い、と思 ったのだが、研修で教育されたのは「自ら売り上げを集計し、売れ筋を分析し、品揃え をし、売れなかったら辞めて貰う」。全く、正社員と同じことを要求されるのだそうだ 。

 奥さん、やる気、満々。でも、パートの給与は、たかだか月××万円。イトーヨーカド ーの快進撃の秘密のようなものを見るようだ。

 「亭主の給料が安から……」とI君。「金融機関の給料は高いんだろう?」と聞くと 「銀行と違いますよ。それにボーナスが3割カットされたし。でも、ここあたりの中小 企業の社員よりは高いけど」

 「それで、この界隈の景気はどう?」と尋ねると「最悪です」。新聞なんかでは景気 は上向き、と書いているけど……「毎日、倒産情報を読んでいますけど、多いですよ。 この辺りにもある」

 そんな世間話でI君、また飛んで行ったが、どうも景気の底入り感は、かなり曖昧な ようだ。

 りそな銀行の1兆7600億円の大赤字。この衝撃を新聞は書いていないように思う 。今回の「りそな基準」をほかの銀行に適用すると「引き当て」の強化で負担増に陥り 、結局「国有化」せざるを得ないケースが起こるのではないか。

 選挙が終われば、また国有化?

 りそなは公的資金導入で、中小企業を助けるか、と思うと、大きな誤り。銀行を国有 化で助け「もたれあい融資先」の企業破綻の引き金にする。それだけのこと。

 2兆円も出して「不良債権処理が進んだ」と見栄を切っても、2兆円、どぶに捨てれ ば「不良債権処理」は可能だろう。

 どうも「景気が上向く」という話。まだまだ眉唾。

 出社すると、たまちゃんが「スポニチでVライン予想が始まるらしい」との情報。先 週の土曜日、京都の最終レースでVライン馬が大穴を開けた。もちろん、たまちゃん、 大儲け。そんなこともあって、スポニチが「Vライン予想」を検討しているのだろう。 「誰が書くんだ?」と聞けば「Vラインを検討する軍団があるから……」。どうやら秘 密らしい。

<何だか分からない今日の名文句>

ゴミ箱バンク?

10月19日(日)「飯島疑惑」は放置される

 FRIDAYは妙な雑誌だ。裸オンパレードのエロ本なのだが、キラッと光るスクー プも結構多い。

 近くのコンビニで売れ残っている10月31日号。日本シリーズの勝敗を左右してい る、と言われる「星野監督・今季で勇退」のスクープなるものを読もうと、購入した。

 いつものようにヘアヌードばかりで、何やら期待させる「袋とじ」のページもあるが 、右手が利かない小生には無用の長物。中身を見ることも出来ない。損したなぁ、と思 うのだが、それより、点在する「硬派のページ」がおもしろい。

 注目しているライター森功の「朝鮮総連大研究」は加藤紘一の北朝鮮利権のことを、か なり詳しく説明している。一流の総合雑誌より詳しいのではないか。

 もっと注目すべきは「小泉“大物”秘書官『故郷だけ巨額補助金』大疑惑」。飯島勲 秘書官の故郷・長野県辰野町に「介護予防拠点整備事業」の補助金が突出して交付され ている。12億円は第二位の飯田市の4億円の3倍だ。橋本内閣時代、小泉さんが厚生 大臣をつとめ、飯島さんは大臣秘書官になって役人に睨みを利かせた。

 その顔で「取ってきた補助金」なのだろう。施設の建設を特定の2業者が請け負って おり、この業者が小泉さんに多額の政治献金をしている、と書いている。

 もし、大新聞がこの種のスクープを書いたなら、大騒ぎになるのだが、何故か、スキ ャンダルになっていない。いずれにしても、飯島さんはマスコミ人にとって、今や「首 相より偉い存在」らしく、誰も文句を言わないらしい。

 「名誉毀損で訴えるぞ!」と言われても、涼しい顔で、FRIDAYは書き続ける。 健闘している。

 週末は原稿の書きために時間を割いた。来週、菊花賞を見に行きたいので、今のうち に書きだめしないと。「ここだけの話」はブッシュ大統領の言いなりの属国首相を皮肉 った(21日の夕刊)。「おけら街道」はBSで放映される「福永、河内、岡部の物語 」の話。「世界週報」は例の「無痛無汗症」の話。月曜日から、書きまくらなければ… …。

 16日の日記で「秋華賞は、グレーヴか、3冠を狙うスティルラブか、安勝のヤマカ ツリリーか、はたまた……」と書いたが、その3頭で決まった。スポニチ「おけら街道 」の予想は当たり、馬券もちょっぴり儲けたが、十番勝負の方は配当を気にして、レ ンドフェリーチェから入って惨敗。8着とは、予想を大きく下回った。

 これでは第3戦菊花賞でも、穴馬を選ばなければなるまい。

<何だか分からない今日の名文句>

エロに埋めれた真実

10月16日(金) 武豊の「牝馬コレクション」

 ブッシュが来る。自衛隊がイラクへ行く。犠牲者が出る、と自衛官の多くは覚悟して いる。

 それで良いのだろうか。万一の補償も整備されていない段階で、派遣出来るのか。

 朝、そんなこと考えながら散歩していると、携帯につないでいた根付けの紐が切れて しまった。不吉。日本は“不吉”の中にある。

 午後、野暮用でTBSへ。みのもんた、とばったり。「番組に石原国交相が出てくれ た」と感激の様子。「安倍ちゃんは時間がなくて出てもらえなかった」というので「早 朝自宅でインタビューすれば良いのに。みのもんたの要地夜討ち朝駆け、話題になるぞ 」とアドバイス。

 朝日新聞文芸編集部から武豊の「ターフの女王・最強牝馬コレクション」を送ってき た。シャダイカグラ、ベガ、オグリローマン……思い出の愛馬、今だから明かせる「勝 利の秘密」が載っている。

 彼のエッセイは淡々とした語り口で大好きだが、ここにも「秀逸な文章」がいくつか 登場している。

 「2002年の成績」と題したエッセイでは「日本人のゲスト好き」に触れている。 「海外に行っていてたまたま帰ったりすると、反対にいい馬に乗せてもらえるんです。 何故かなぁ、と考えてみてハタと気づいた。

 日本人って、外国人が好きでしょう。外国人というか、ゲストが好きなんです。だか ら、良い馬に乗せて貰った」

 これはある意味で、当たっている。日本人は外国人好きというより、訳の分からない コンプレックスで「米国の価値観」を優先させる。これが、競馬の世界にも流れていて 、日本に出稼ぎに来た外国人ジョッキーが何故か恵まれる。ブッシュとは友達、と胸を 張る小泉さんにも、この傾向はある。

 豊は、このエッセイの中で、エアグルーヴを最大限に評価している。そのグルーヴの 娘・アドマイヤグルーヴが秋華賞でどんな走りを見せるのか。興味津々。

 お母さんが生涯唯一の大敗を喫したレースである。豊は「母は馬場入場が不得意だっ た。馬場入りでパニックになって負けた。そこで、天皇賞は一頭だけで入場した。これ で勝った。アドマイヤグルーヴにも同じようなところがあるから工夫する」。母親譲り の悪い癖が出なければ、勝てるかも知れない。

 さて、19日は「秋華賞」。グルーヴか、3冠を狙うスティルラブか、安勝のヤマカ ツリリーか、はたまた……。十番勝負の第2戦。力が入る。(いつからでも、参加で きるので、投票してくれ。1回目の参加者は134人だそうだ)

 そうそう広告(毎日新聞17日付け朝刊16ページ)で「3冠の思い出」を書いた。 読んでくれ。

 夕方、JR浅草橋駅近くの本屋で「ラピタ」の100号記念号を買う。「今欲しい1 00の逸品」がおもしろい。

<何だか分からない今日の名文句>

大統領と言う「取り立て屋」

10月15日(水) 竹下→青木支配の終焉?

 藤井さん(日本道路公団総裁)が腹を固めた様子だ。若造に「辞めろ!」と言われ「 更迭ドラマ」を選挙の人気取りに使われたことが、我慢できないのだろう。

 「俺だけ、悪者なのか。冗談じゃない」と言いたいのだろう。明日(10月16日) 発売の週刊文春で「道路行政に圧力を掛けた人物」の名前をあげているらしい。

 多分、竹下→青木ラインのことだろう。青木さんは1昨年、道路公団が工事を13件 、ストップした時、自分の選挙区の工事がその中にあったので、藤井さんを叱りつけて いる。

 この件に関する限り、藤井さんは「善」、青木さんは「悪」かも知れない。「何も知 らないで、若造め」という気持ちなのだろう。

 この時、青木さんは「藤井更迭→某氏就任」を決意したと言われている。藤井さんは 竹下さんとも悪かったから、いつもギクシャクしていた。そんなことをインタビューで 話しているらしい。

 小泉政権の策士、飯島秘書官のことにも言及しているらしい。飯島さんは、小泉さん の「汚れ役」をしているから、何かと、物議を醸す。

 「建設族を牛耳る青木の力で再選された小泉こそ、反構造改革だ」と藤井さんは言い たいのだろう。青木・飯島秘書官連合の筋書きで、首を切られてなるものか。である。

 聴聞が公開になるというから、これはおもしろいぞ。ひょっとすると「青木支配」が 終焉するかも知れない。

 出社したら、政治部長から選挙がらみの原稿を書け、と言われる。うれしい。注文が 来るとうれしいものだ。

 散歩の途中、竹町の花屋で「うめもどき」を見つけた。葉が落ちて実だけ。遠くから みるとたしかに「梅」のようだ。親父さんが「5000円のところを4000円にする から」というので、届けて貰った。一段と秋。

 メール友達から、八戸夢市場(15日)の結果が届いた。最悪の結果だったらしい。 一番高かったので200万円。150万円で3頭売れたが……生産者惨敗である。

 坂本牧場の娘さんからもメール。「セリ市で、声がかからなかったが、その後、11 0万円で売れた」と言う。夏、訪問したとき、対面したキンググローリア・ダイナルー ブルの「お嬢」。種付け料を知っているから、これは赤字だろう。南関東で走るような ので、応援するしかない。景気が良い、なんて嘘だ。

 通販で注文した「減量腹巻き」が届く。さっそく、着用したが、その成果は?

 ともかく、血糖値が正常になるまで頑張るぞ。

<何だか分からない今日の名文句>

「悪」はもろとも

10月14日(火) 「づけ」のハリハリ鍋

 朝、テレビでプロレスを見る。なんで朝からプロレスか、と怪訝に思ったが、坂口征 二の倅が、坂口憲二なんだそうだ。知らなかった。これは芸能ニュースなのだ。

 それにしても「坂口憲二」は良い男だ。「MEN’S CULB」で2年間続いた彼 の表紙が終わるのが残念。

 たいとう診療所。一週間、使用を命じられた「ライフコーダ」(生活習慣記録機)の 分析結果が出る。ほとんど、運動強度が「0」「0・5」「1」「2」。運動強度は「 0」から「7」まであるが、極めて軽度な運動しかしていないことになる。「2」は多 分、階段を上がる時だろう。

 モバイルを打っている時は「0・5」。夜中、寝がえりとそうと「0・5」。車に乗 っている時は「0」である。

 歩数も出た。一週間のうち、10000万歩以上を記録したのが2日。平均は800 0歩。今井先生は「それでも、脳卒中の患者にしては良く歩いている」と評価してくれ た。血糖値の結果。119。110以下が正常値なので、もう少し頑張らなければな らない。HbーA1cは6.1。正常値は4.3〜5.8だから喜べないが、前回は6 .9。とりあえず、合併症の危険は少なくなった。

 「5.8」を目指して頑張るぞ!と、言いつつ、食欲は止めどない。

 帰りにスーパーを覗くと、もう「鍋コーナー」が出来ている。しかし、その主流が 「キムチ鍋セット」。何故か、味気ない。これが日本か。これがお江戸か。

 今時分、食べるとすれば、「まぐろのづけのハリハリ鍋」なんか良いだろう。

 江戸時代、仕事場近くの両国橋の袂で、寿司が登場するまで、「鮪」は煮たり焼いた りして食べたものだ。

 三浦半島では「まぐろのすき焼き」をするらしいが、「づけ鍋」が良い。ハリハリ鍋 でいい。マグロの赤身を「づけ」にする。醤油をひたひたに入れて30分以上置く。昆 布と鰹の合わせ出し汁。お相手はもちろん水菜。

 これはうまいぞ。(雑誌「TARU」10月号にも載っている。余談だが、実は、こ の雑誌に友人の「一平」の写真が載っているのだ。童顔の岩田一平。「アサヒカメラ」 の編集長をやっています)ただし、日本酒は厳選したいものだ。

 9月1日から酒の原則自由販売。薬局でも、ホームセンターでも、酒は買えるが、自 分だけのルートで選んでみたい。酒と「づけ」の秋。

 ああ、ちょっと血糖値が改善されると、すぐ酒の話。俺って……駄目だなあ。

(読者のみなさん、政治の季節ではありますが、昨今の掲示板、やや堅苦しい感じも するので、秋らしい味、秋らしい行楽……秋らしい話題も待っています)

<何だか分からない今日の名文句>

飲まれるから「酒」

10月13日(火) 三井住友の「成果主義」

 月曜日が新聞休刊日になると、深夜から早朝にかけてテレビを見ることになる。商売 柄もあるが、ニュース依存症?のようなもので、明日の朝、新聞がないと不安になって しまう。ともかく「特別の情報」があるかどうか、深夜に確かめたくなる。

 今、14日午前3時。例によって、新聞休刊日の深夜テレビ。

 BSはローマ法王ヨハネ・バウロ2世特集。パーキンソン病の持病を持つ法王。「神 の前に立ち、生涯を報告しなければならない日が近づいているのが分かる」と話してい たようだが、彼の生き様には意見が分かれているらしい。インタビューを受けたゴルバ チョフは手放しで賞賛するが、かなり多くの共産主義者は否定的だろう。最近は「性的 虐待を見すごしていた」という批判があるらしい。少し、勉強しなければ。

 イラクの爆弾以外、大ニュースなし。

 この時間、BS以外の局は手抜き放送。局によっては「通販もの」ばかり。それも何 故か「米国製の痩せ機械」ばかりである。今日はインスタント・ラブという器具を使えば 一週間でウエストが7センチやせる、と言い張っている。本当かしら。でも、結構、こ の通販ものは、肩がこらず、おもしろい。

 三井住友銀行が「成果主義」を導入するらしい。社員の月給から一律3万円積み立て 、ボーナスの頃「成果の上がった行員」にボーナスとして支払う。成績の悪い行員は「 積立金を下回るボーナス」になってしまう。

 「人件費はそのままで、成果主義で報酬が決められる」と説明する。が、これはおか しい。積み立て金にすることで、わずかでも金利が稼げる。人件費は微減する仕組み。 それに誰が「評価」するのかが、問題だ。成績の悪い支店長が行員の評価を低くみるこ とで、成績をあげる。事実上の人件費カットにならないか。

 この「成果主義」が蔓延すると、給料の積み立てで、可処分所得は小さくなり、税収 は少なくなる。こんなことが続いたら……。

 しかも「行員」の成績って、何だろう。「貸し渋り」「貸し剥がし」が成績を左右す るのは、予想出来る。このシステムの蔓延は「融資を受けている人」にとっては、かな り深刻である。

 ヤクザのような行員(事実、恐ろしい行員が知人の土地を売れ、と脅した例を2件み ている)が「成果を上げた行員」になるのか。

 マスコミ各社は世論調査を発表している。概ね、自民党圧倒的有利。そうだろうか 。無党派層は違う。民主党中心の政権を求める数字も高い。本格的な選挙戦も始まって いない時点で「自民有利」と報道する価値があるのか。いささか疑問である。

 毎日新聞の報道では、一般の傾向と無党派層の傾向を分けて報じている。これが本当 だろう。

<何だか分からない今日の名文句>

ヤクザの点数 行員の点数

10月12日(月) 子供っぽい大臣

 何か、子供っぽい議論が横行している。

 12日朝、ナビでテレ朝の「サンデープロジェクト」を見ると、石原国土交通相が気 色ばんでいる。

 「日本道路公団・藤井総裁を辞任させることが出来なかった不手際」を指摘され「お 言葉を返すようですが、騙した方(藤井さん)と騙された方(石原さん)のどちらが悪 いんですか?騙した方でしょう」

 何を今更。誰も「藤井さんは嘘つきか、いなか」を議論している訳じゃない。

 民主・自由合併の日に「藤井更迭」の大ニュースをぶつけて、得意の”世論操作”を したつもりの小泉政権。「策士、策に溺れる」ではないが、手練手管の藤井さんに、こ の奇策は通じなかった……と皮肉を込められただけなのに「どっちが悪い?」なんて言 うのは、あまりに「子供っぽい」。大人になってくれよ。このくらいの受け答えが出来 ないと「よちよち歩き」と言われる。

 ここ数年、子供っぽい議論が続いている。例えば高速道路無料化論。民主党が無料化 論を打ち出すと、例の猪瀬さんは「菅直人の転向だ!大きな政府を作るだけだ」と頻り に菅さんをこき下ろす。顔を真っ赤にしている感じだ。

 民主党は民主党で「40兆円の借金を低利の時に国債で払ってしまえば、金利は20 兆円ですむ。年に2兆円が無料化できる」。菅さんは「山崎某」という人から、この名 案?を聞かされると「これで政権が取れる」とご満悦だったらしい。

 これも、あまりに子供っぽい。

 確かに、無料は可能かもしれないが、実際に無料になれば、どうゆうことになるのか 。冷静に考えて欲しい。

 交通は「量とスピード」だ。渋滞、環境対策を良く考えて、利用者効用をベストにす るための「通行料金」を計算する。この計算がいい加減だから、必要ないところに高速 道路が出来た。

 高速道路は無料が常識というのは間違いで、世界どこに行っても、受益者負担だ。そ の「受益者負担」をどんな形にするか、その計算だ。

 選挙に勝つために、アドバルーンをあげる。やれ「民営化」だ、やれ「無料化」だ、 とお題目ばかりの政治家。それにすり寄る「ご用学者」の子供じみた議論。

 もっともっと大切なことがあるのではないか。

 郵政の民営化、高速道路の民営化に、政治の本道を矮小化する小泉さん。そのマジッ クに乗せられる民主党。賢い人は、もっと別のところに、日本の行方がかかっているこ とを知っている。

 イラク戦争が始まる頃にも、再三、疑問を提示したが「日本はブッシュの言いなりを 続けるのか」。これが最大の選択である。

 そして、国家と国民の契約に関わる「社会保障」。契約を保証する「多産化」。その 政治判断が問われるべきだ、と思う。

 とにかく、子供じみた議論はやめてくれ、という感じ。

 雨の予報だったが、野暮用で行った先は時々、陽が射し、もう紅葉。良い季節がやっ てきた。

<何だか分からない今日の名文句>

冗談は顔だけにしてくれ

10月9日(木) 嗚呼、59歳になっちゃった

 蔵前の江戸通りを散歩していたら、コンビニの前で、どうやらテレビロケ? 遠くか ら見ると、女優とおぼしき人物をスタッフが大挙して取り囲んでいる。誰だろう。

 携帯を見ると午前9時半。美人を拝めるなんて、こりゃ朝から縁起が良いや。

 後ろ姿は小柄である。どちらかと言うと、粗末な衣装。年齢は分からないが、どうや ら役柄は「貧しい女性」なのだろう。

 反対側に回って、女優さんの顔を見る。アッ、僕の大好きなひとではないか。本物に 会えるなんて……これは縁起がいい。

 市原悦子さんである。例の「家政婦は見た」シリーズのロケだろう。テレビでは太っ て見えるが、本物は痩せている。美人だ。僕の好みだ。

 立ち止まって、じっとロケを見る。万引きをした少年を捕まえるシーン。何度も何度 も、取り直し。女優って大変なのだ。

 「僕、あなたのファンです」と声をかけたかったが、勇気がなく、じっと約1時間、 ただただ見学した。

 昼、野暮用が2件。中曽根さんが引退するかどうか、小泉さん、悩んでいるらしい。 中曽根さんは「憲法改正が政治日程にやっとあがった。最後のご奉公をしたい」と言っ ている。さて、どうするか。

 小泉さんは「人気取り」で判断するから「長老引退」を選択するかも知れない。が「 よちよち歩きの二世候補」より、改めて言うこともないが、中曽根さんの方が数段上だ。

 夜、日大一高の同級生「スケルトン」と会う。7年ぶりである。彼、製缶屋を継いで 、今や業界のリーダーになっていた。

 「組合の行事で講演してくれ」という依頼。喜んでやらしてもらうことにする。

 湯島の小料理屋で「エビしんじょ」をおごって貰う。お返しに二次会は例の「ひまわ り」。

 「川井」の話になった。トランペットの名手だった「川井」は大学に行かずに「スマ イリー小原」の楽団に入った。高校生の頃、関東一のトランペットと言われた天才肌の 彼、20代で急逝した。音楽部で一緒だった「スケルトン」に「何故、死んだの?」と 聞いて見た。

 「スケルトン」が話すには「川井」の父親は浅草フランス座というストリップ小屋の トランペット。とても、食えるような仕事ではなく、親父は日大一高の授業料を払うの がやっとだったらしい。

 「スケルトン」は「川井」の家に何度か遊びに行ったが「バラック」だったという。

 「川井」は大学進学を諦め「W」という楽団に入って、高給とステータスを得ようと した。が「W」は選んでくれなかった。親父の夢でもあった「W」とは縁がなかった。

 しかたなく、当時、売り出しの「スマイリー小原」に入った。

 その仕事はきつかった。この業界では、穴をあけることが出来ない。もし、風邪で高 熱になると、自分のコネで、自分のカネで代役を捜さなければならない。これが掟。し かも人気と裏腹に収入は微々たるモノ。ストリップより、幾分、高いだけだった。

 「川井」は、病気になっても代役を立てず、吹き続けた。「スマイリー小原」がテレ ビに出ずっぱりのころ、ついに過労で倒れ、急死した。

 「もったいない」と「スケルトン」は涙ぐんだ。飲み屋を始めた「川井」の奥さん、ど うしたのだろう。

 「スケルトン」は相変わらず「骨と皮」だけだった。「俺、高校の頃、お前の名前に あこがれてな。実は勝手に長男を太郎にしたんだ」

 「可哀想に。太郎ってのは嫌なもんだ」と言うと「最初は嫌がったが、最近は気に入 っているよ。孫も二人。そうそう4日に俺、59になったぜ」

 「そうか。10月4日生まれ? 俺は……そうそう10日生まれだ」

 ああ、明日10日は俺の59歳の誕生日。まあ、記念日の前の日に「市原悦子さん」 に会えたし、幸せである。

<何だか分からない今日の名文句>

トシは取っても、お船を漕ぐ時は……

10月8日(水) 天木直人さんに拍手!

 この日記で紹介した「噂の真相」のスクープ「政府に意見書を出したレバノン大使が 解雇処分!」。

 その経緯、天木直人前大使の言い分が一冊の本になった。講談社刊「さらば外務省! 私は小泉首相と売国官僚を許さない」。まだ、読んでいないが、是非とも読みたい。

 天木さんは7日夜TBSの「筑紫哲也NEWS23」に登場したが、週刊現代には、 この本のサワリが載っている。

 小泉さんが厚生大臣の頃「ムカベ大統領に会わせろ」と駄々をこねた話。竹内次官が 「今の政治家なんかに期待する方が間違っている」と言った話。田中均さんが「金賢姫 は良い女だ。あれは間違いなく処女だ」と言った話……すべて本当だろう。

 外務官僚の思い上がりは、相変わらずである。外務官僚以外は馬鹿だと思っている。 政治家なんて「馬鹿の二乗」と思っている。新聞記者なんて、人間以下だと思っている 。

 キャリア外務官僚だけがこの国を動かしている、と思っている。ノンキャリは「召使 い」だと思っている。

 中曽根訪米に同行取材したときのこと。ハワイの打ち上げパーティーで、時の駐米大使 夫人は首相夫妻がいる前で、お化粧を直した。平気な顔だ。全権大使が一番偉い、と彼 女は信じていた。

 そこにいる者はすべてが、亭主の召使いだと思っている。びっくりした。

 慇懃無礼な外務官僚を何人も見ている。でも、取材競争の中にいる新聞記者は彼らに 刃向かうことは出来ない。

 「特落ち」の嫌がらせ。「正義の記者」は「出来の悪い記者」のレッテルが張られ 、彼は外務省担当から外される。取材の舞台から追放されるのが怖いから「税金泥棒の 外務官僚」に刃向かうことは難しい。

 言いたいことは数々ある。しかし、毎日新聞の読者が「特落ち」の被害にあったら、 これは記者道に反する。

 そこで「正義の記者」は悩む。

 天木さんが登場したことに、感謝する。これで、少しは「思い上がった外務官僚」が 気をつけるだろう。政治家なら選挙で落とすことが出来るが、彼らはいつも安全地帯に いる。

 田中均さんが、思わず「金賢姫は処女だ」と軽口を叩いたのが一件。「権力者」の素 顔だろう。

 某大銀行に勤める知人(その後、役員になった)が「毎日毎日、女(女子行員)の尻 ばっかり見ている。目の保養だけど、銀行員なんて……」と話すのを聞き、びっくりし たことがある。発情支店長ではないか。

 あの幹事長も、この銀行員も、この外務官僚も「権力」を持つと「色情」を隠さない 。とにかく「色情(発情)列島」の指導者は「強いモノ」だけの社会を作ろうとして いる。女なんて、俺の思うのまま、と勘違いし、若者が、それも10代の若者が「色情 」の真似をする。

 少し、話が逸れたが、天木さんの告発に拍手したい。

 朝、専売病院で検査。血圧130−70で順調。JRA六本木事務所で取材。8日の スポニチの「おけら街道」で「寺銭を下げなければ改革ではない」と書いたので、若干 の反応あり。職員の多くは賛成してくれている。

 出社するが、特別の話題なし。小川町あたりを散歩。少し寒くなった。

<何だか分からない今日の名文句>

紅葉より早い列島色情化現象

10月7日(火) 洗顔料を買う

 一週間、使用を命じられた「ライフコーダ」(生活習慣記録機)を返しに「たいとう 診療所」へ。運動強度を計測する万歩計のようなもので、毎朝、腰の上につけていた。

 なくしてはいけないと思い、結構、緊張した。お値段? 3万円。これでは、万歩 計のように個人が買う健康用品にはならないだろう。来週、分析結果が出るらしい。ち ょっと楽しみ。

 ついでに、血を取ってもらい、血糖値を調べる。右足の「爪の水虫」は完治とは言え ない。

 帰りに、アメ横へ。「歴史的なこと」を断行した。洗顔料なるものを買ったのだ。

 いつも、朝、顔を水で洗い、タオルで顔を拭いている。たまに、多分、1年に2、3 回、石鹸を使うこともある。「顔に何かついてるぞ」と言われた時など、衛生のために 石鹸を使った。しかし、あくまでも、水で洗うのが「本道」と思っていた。洗顔料を使 って顔を洗うことなんて……とても考えつかなかった。男はそれで良い、と勘違いして いた。

 髭そりのあと、アフターローションをつけていた。これで男の顔は十分と思っていた 。先週、伊勢丹に「男の化粧品コーナー」が出来たので、取材に行った。男も目の下 に「顔料」を塗ると知って、これを買った。でも、この時点でも、日常的に石鹸や洗 顔料を使って顔を洗うことなんて、思いもよらなかった。

 ところが「人気の男の化粧品」を取材するうちに、僕は常識はずれだ、と気づいた。男 のファッション誌などを注意して見ると「4つの洗顔ステップで男の肌は甦る」という ような特集がある。ひげ剃りローションを付ければ良いというモノではないらしい。

 慌てた。毎日、洗顔料で洗顔しなければならなかったのだ。

 女性店員に「男の洗顔料はどこ? 俺、使ったことがないので」と言ったら、笑われ た。あぁ、恥ずかしい。

 本人は「お洒落な方」と思っていた……あぁ、恥ずかしい。

 夕方、親友の勤め先が変わってので、競馬仲間が、それをダシに仕事場で飲み会。こ こでも「洗顔料をはじめて買った」と告白して笑われる。たまちゃんだって、洗顔料を 使っていた。これはショック!

 10時頃まで騒いで、その後、資料整理。先週、この日記で「噂の真相」に「政府に意 見書を出したレバノン大使が解雇処分!」というスクープが載っている、と書いた。こ のスクープ、他のメディアが追っかけているようで、TBSの「筑紫哲也NEWS23 」に問題の「元レバノン大使・天本直人さん」が登場した。

 いかに、小泉外交が常識はずれなのか、強烈に批判する。何から何まで、アメリカの 言いなり。その挙げ句、イラク戦争では、大量破壊兵器が見つからない。戦争状態はま だ続いている。

 アメリカに追随すればいい、と丸投げする小泉さんのボロが次々に出てくる。

 まるで、洗顔料で顔を洗わないで、厚化粧しているような勘違い。危ない、危ない。

<何だか分からない今日の名文句>

年増(男)の厚化粧

10月6日(月) 「布・今昔 あやはた」

 「真紀子潔白」にマスメディアの関心が集まると、知恵を絞る人がいる。

 真紀子さんの記者会見と民主・自由合併大会が重なった日に「藤井・日本道路公団総 裁更迭」をぶつける。日曜日だというのに……どうみても選挙目当て。

 「悪役の藤井さん」を辞任に追い込む若き石原伸晃国土交通相。「いよッ!若大将」 の掛け声。安倍幹事長に次ぐ若手スターの誕生である。

 この問題を放置した政府の責任なんて、どこ吹く風。見上げたもんだよ、屋根屋のフ ンドシ! 見事な世論操作である。

 もっとも、この世論操作に、当の藤井さん、我慢ならず「辞めない」と言いだした。 2000万円の退職金をドブに捨てても意地を通す。これも「屋根屋のふんどし」であ る。「若造! お前のようなガキ(小泉アンド石原)に道づくりの苦労が分かるか!」 の声が聞こえてくる。

 「構造改革なくして成長なし」のワンフレーズで、国民を愚弄するのもいい加減にし ろ、という向きは藤井さん以外からも出てきている。(藤井さんの言い分は、かなり独 裁者らしいので支持するつもりもないが、この「遅すぎた人事異動」を選挙に利用しよ うとする方が気にいらない。「放置された拉致事件」も、選挙に利用される雰囲気だ )

 こんな手紙が来た。

 「今から22年前のこと。着物の値段が高くなり、美術品化していきました。普通 に着物を着たい、着物好きの人々にとって、手軽な正絹の着物は殆ど無くなり、 残念な状態になってしまいました。それまで10数年続けて来た着付及び美容指導教室 でも、着物が高くて買えないと云う話が多く出るようになりました。

 それならばと、昔の着物や中古の着物を安く仕入れて安く提供する、そう云う店 を持とうと決心し、赤坂に『布・今昔 あやはた』を開店致しました」

 この「布・今昔 あやはた」が、多分、今、大流行の「昔の着物」のブームの出発 点だろう。苦労を重ね、昔の着物のおもしろい色柄が、見直されるようになった。

 店は繁盛して、綾秦節さんは世界文化社から「賢い着物の楽しみ方」を出版、大変 な話題になった。そして、ここに来ての「昔の着物」ブームである。

 手紙は続く。「現在も多くのお客さんからの支持を受け、喜びと楽しさを頂いたり、 差し上げたりしながら素敵な日々を送っております。

 が、私も66歳、2年前に夫が70歳で逝き、その70歳まであと4年と考えた時、 もうひとつの夢であるフランス語を収得することに決意が及びました」

 実は、僕は綾秦節さんのご主人と知り合いだった。掲示板の常連も知り合いだった。

 記憶している人も多いと思う。2年目まで、洒脱な文章を何度となく投稿してくれたB さん。この日記で、ガンと闘う彼を応援してくれ!と頼んだことがある。

 彼が亡くなって2年。奥さんは決意した。11月末で店を閉じ、来年4月からフラン スに留学するのだという。

 「どうかお許し下さい。一度しか無い人生を悔いることなく過ごさせて下さい。そし て、フランス語収得の目的はと申しますと、日本の着物の解説をフランス語でする ことなのです。ありがとうございました。また、お逢いしましょう」

 素晴らしい人、素晴らしい手紙だった。

<何だか分からない今日の名文句>

悔いるのも、悔いないのも素敵な人生

10月5日(日) 真紀子と加藤の「差」

 5日に予定された真紀子さんの出馬声明が遅れる。党員資格停止処分中の立候補は除 名されるのか。これを確かめてから立候補する。

 「資格停止処分を解除せよ」と主張したところだが、形の上で「除名されても、やむ にやめない立候補」を強調して離党するのだろう。当面、無所属。

 小泉にコケにされ、民主党にもツレなくされて壊し屋・真紀子、どこに行く。でも、 真紀子圧勝、与野党伯仲ということになれば、真紀子さんと直紀さんの2票は意味があ る。でも、直紀さん、自民党の公認がなければ、次回の参院選は危ない。

 いずれにしても、政局の本筋とは違う話になってしまっているが、ここで問題になる のは「加藤紘一さんの処遇」である。元秘書の口利きで手に入れた政治資金を生活費に 流用した「犯罪」で、議員辞職し、不起訴になった加藤さん、こちらはすでに復党が既 定路線になっている。

 加藤さんが復活を掛ける山形3区には、自民現職の近岡理一郎さんがいる。が、水 面下では「比例区・近岡、無所属で加藤」の線で協議が進んでいた。その近岡さん、5 日、勇退会見。何だ、これは? 当選の暁には「自民復党→加藤派復活」。

 あまりにも、真紀子さんと処遇が違い過ぎる。野中がいないから、小泉さん、やりた い放題だ。

 民主・自由の合併大会は、わざわざ、自民党の総裁選を避けて、この日を選んだが、 テレビの関心は真紀子さん。ここでも、小泉さんは、ツイている。

 G1シリーズ。引退戦でも、間違いなく勝つと思ったビリーヴはフアッと気を抜いて 2着。もし、万一、奴に勝つとしたら、と思ったレディブロンドは伸びなかった。股関 節炎でデビューが遅れたブロンドに勝ってもらいたかった。

 中山開催はこれでひとまず、お休み。馬券の売り上げが極端に悪い。景気が良くなっ たという政府の言い分、「おかしいゾ」という感じ。

<何だか分からない今日の名文句>

角福の怨念
(田中派崩壊の次は田中家崩壊?)

10月2日(木) 俺は連闘・レディブランド!

 いよいよ、今週からGIシリーズ。今年の秋は、ひょっとすると、歴史的なシリーズ になるかも知れない。

 春、3歳世代の頂点を極めた牡・牝2頭が「夢のダブル3冠」に挑む。スティルインラブ が秋華賞を制すれば、86年のメジロラムール以来史上2頭目の牝馬3冠。ネオユニヴ ァースが菊花賞に勝てば94年のナリタブライアン以来の史上6頭目の3冠馬。もちろ ん「ダブル3冠」は史上初の快挙。

 果たして、2頭を打ち破る彗星が現れるのか。そして、その後の古馬との激闘を想像 すると、胸がワクワクする。

 「GT十番勝負」は5日のスプリンターズSでスタートする。是非、投票してくれ。

 午後、TBSへ野暮用。落ち合ったJr.としばし予想談義。

俺は連闘のレディブランドから買う。タイムは遅いけど、いつも楽に勝っている。クラ ブ馬だから、五歳で繁殖入り。もう時間がない。だから連闘。連闘でGTをもぎ取った 奴もいる。デビュー107日のGT制覇と言うことになると、これも歴史的だ。

 Jr.はまだ決めていないらしい。1200mだから枠も影響するのか。「競馬はじめて 」という人も、一着馬を当てるシンプルなゲーム。是非とも、参加して欲しい。Jr.が 投票ボックスを作って、出馬投票の後、枠順を発表する。多分、3日正午頃にはボック スが出来ているハズ。頑張ろう。

 真紀子ものがトップニュースになっている。もう、真紀子ブームは去ったハズだが、 何か「怖いモノ見たさ」のようだ。

 5日、出馬宣言ということになるのか。安倍ちゃんと真紀子さんが一緒になる図柄を 、テレビマンが探している。

 夕方、来訪者一人。野暮用を済ませ、銀座「三献」で夕飯。蔵元から送ってもらてい る「三献」の酒は日本一うまい。

 9時から10時まで中央通りを歩き、減量作戦。それにも関わらず、また太った。

 ニュースステーションに王さん、登場。久米さんから「巨人の監督は?」と聞かれ「 楽しくやっておりますので……」と笑い飛ばして辞退宣言?

 巨人は居心地が悪いのだろう。分かる分かる。

<何だか分からない今日の名文句>

当たるも八卦

10月1日(水) 休刊の「噂の真相」は……

 日銀の企業短期経済観測調査、俗に言う「短観」が日本経済の「底離れ」を示した、 と各紙が夕刊で報じている。業況判断指数(DI)で大企業・製造業が6%上昇したと いう。

 そうだろうか? ITと自動車が牽引役で機械部門が上向いているが、それほどでもな いような気がする。選挙前の景気付け、と言った感じ。

 今回の短観には急激な円高が織り込まれていない。金利上昇も懸念材料だ。政権側の情 報操作?

 「競馬はロマン」を書き上げてから、午後、新宿方面の“街まわり取材”。はじめて 男性向けの化粧品売場を開いた伊勢丹デパートを覗く。結構な賑わいなので、広報の方 に取材を申し込むと「突然の取材は遠慮していただきたい」と断られる。それもそうだ 。

 でも、昔の宣伝・広報マンはもっと積極的に応対したような気がする。大手広告代理 店に“丸投げ”していると、何か起こった時、広報力が衰弱して、役に立たなくならな いか。

 目の下のクマがなくなる(らしい)「アンダーアイセラム」5000円を取材のため 購入? これが話題の商品らしい。

 新宿3丁目まで歩いて「噂の真相」の編集部を探すが、どうしても見つからなかった 。以前、行ったことがあるのだが……。見つからない。耄碌したな。

 同誌は10月号に「ここに告知す!『噂真』は休刊まであと6冊!」と打っている。 岡留さんにこの辺の事情を聞きたい。また、後日、電話するか。

 その10月号。「政府に意見書を出したレバノン大使が解雇処分!」が載っている。 これ、僕は大スクープだと思う。

 イラク戦争に反対した外交官が事実上解雇されたことは、歴史のデッサンとして残し ておかなければならない。

競馬はいよいよ秋のG1。スプリンターズSの追いきり。ビリーヴ一番時計。そろそ ろ「競馬ロマン掲示板」の常連の予想が、聞きたい。

<何だか分からない今日の名文句>

「廃刊」は無念 「休刊」はくせ者

9月30日(火) フカヤ、血眼。自民、血眼。

 久々の「たいとう診療所」。「ライフコーダ」(生活習慣記録機)なるものの使用を 命じられた。

 八戸出身の美人理学療法士・橋本さんが「協力してください」と取り出したのは、万 歩計のようなもの。身長、体重、年齢、歩数などから運動強度を計測して、日々、どの くらいの運動強度で活動しているかを調べるのだそうだ。

 もちろんコンピューター。二分ごとに数字が出る。診療所に一個入ったので、まず、 僕が「人体実験」。一週間、体に縛りつけておく。

 「最初は、寝てもつけておいてください」と言われたが、アノ時はどうするのか。聞 き忘れた。

 午後3時頃、仕事場周辺に大声。「ふかやたかしでございます」。元通産大臣、現浪 人の深谷隆司さん。もう選挙演説を始めている。

 居ても立ってもいられない心境だったのだろう。長い長い浪人生活だった。「小泉さ んと安倍さんと力を合わせて日本を……」と叫んでいる。

 外に出て「深谷さん」と声をかける。当方が誰だか分からない様子だが「身体、治っ た?」と一応、挨拶してくれた。でも、目が血走っている。深谷さんは選挙が大好きな んだ。

 10月10日に個人演説会の会場を取っていたら、その日が解散の日になった。頑張 るしかないだろう。今回も厳しい選挙だ。

 それにしても、自民党候補は「ある時は田中真紀子、ある時は安倍晋三」で飯を食う 。その真紀子さん、不起訴決定。彼女、始動する。

 4時に出社。夕刊フジが「拉致人質10月17日〜31日帰国 総選挙対策」と書い ている。以前、この日記で「9月16日に帰国の噂」を書いた。まさかと思いながら、 噂を書いたが、まだ、その種の噂が生きているのか。しかも、フジによると、自民党関 係者のカレンダーに「帰国」と書いてあるという。

 官房機密費を使っても、投票日までに帰国させ、安倍ちゃんが涙の対面を演じる、と いう段取り?

 長いこと、放置した「拉致」を平気で選挙に使うなんて……。

 夜、大井の東京記念。石より硬いネームヴァリューをあえて2着に据え、カイジンク ンを頭に考えて8ー12の馬単一本勝負。もしもの事があれば……と思ったが、やはり 12−8。馬連でも800円ついたのに。俺って、馬〜鹿。

 2003年秋のG1、単勝名人戦ではみんなに負けないゾ。

<何だか分からない今日の名文句>

使えるモノは「拉致」まで使う