編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2004.8月

８月２２日（日）　日記は３１日までお休み！

　２０日は甲子園の結果を気にしながら神戸で野暮用。修徳は準々決勝で敗れる。 信彦は左投げの投手が苦手なので、先発メンバーに起用されることもなかった。 （あとで聞いたら、カゼで体調を崩したようだ）

　急に涼しくなって、風邪を引く人も多いらしい。２２日朝、ＴＢＳラジオに行くと、 相棒の女性アナウンサーが「夏カゼを引いてしまって」という。今年の夏カゼは熱が出ないだけ、しつこいようだ。

　八戸の俊ちゃんが約束の「そうめんかぼちゃ」を送ってくれた。冬瓜のような形だが、 中にそうめんが入っている。不思議だ。どんな味がするのか、楽しみ。

　秋以降、コラムの仕事が増えそうで、ちょっと、忙しくなりそう。少し充電したい。 ８月３１日まで、日記は休ませて貰う。

＜何だか分からない今日の名文句＞

ただ今、処暑

８月１９日（木）　アーチェリー山本博に惚れた！

　関西地区で野暮用。ついでに美浜原子力発電所の事故について、若干の取材。まさかの基本的ミスに愕然とする。

　子供のとき、鉄道員が指差し点検をするのをカッコ良いと思ったが、要するに、指差し基本点検を忘れたということか。 ２８年間も点検を忘れていた。人災と言うしかない。

　徹底した情報開示で、人災の背景になった「マル投げ的安全確保」の曖昧な企業哲学を考え直さねばなるまい。原子力発電を議論する以 前の問題だ。

　夜、知人の案内で、先斗町の隠れ家？　「Ｔ」で大好きなポテトサラダを食べる。美味い。もし単身赴任だったら、こんな店で夜食を食 べただろう。気に入っていた元舞妓さんの天ぷら屋が店を閉じていた。女将、よる年波で、決断したのだろう。残念。これからは元芸妓の 「Ｔ」にするか。

　ホテルのラウンジで午後１１時まで雑談。部屋に戻ってから、テレビのオリンピックを見る。４１歳のアーチェリーの山本博が銀。２０ 年前、銅を取ったそうだが、僕の記憶にはなかった。意外な人の意外な大活躍。素晴らしいな。笑顔が素晴らしい。深夜、テレビの前で、 勝手に「お祝いしなければ‥‥」とビールを開ける。あの中年の浅黒い笑顔が肴？　何か、元気をくれるような笑顔だ。良いなあ。惚れた よ。

　実は、卓球の愛ちゃんの表情が気になっていた。何か“年増顔”のようで、違和感を感じていた。子供の頃からスターだったから仕方な いが「可愛そうに」と思っていた。早く「子供の笑顔」に戻らないと、可愛そうだ。

　明日２０日、甲子園で修徳が準々決勝。甲子園の近くまで来ているが、どうも時間のやり繰りが付かない。残念。信彦は左投げの投手が 苦手なので、先発メンバーに起用されるか、微妙だが、親類の子供の活躍と関係なく、ここまで来ると、東東京代表・修徳にベスト４に なって欲しい。頑張れ！　下町っ子！

＜何だか分からない今日の名文句＞

笑顔が一番

８月１８日（水）　レントゲン

　東京専売病院で定期健診。実は２週間前から右の肋骨に痛みを感じていた。普通は感じないのだが、肋骨を押すと痛い。ヒビでも入った かな、と思ったりしていた。

　ヒビが入れば、飛び上がるほど痛みを感じるのだが、右半身は麻痺しているので、痛さは半減している。だから本当の痛みは感じない。 数年前、転んで脚を捻挫したが、あとになって骨折していたことに気づいた。

　大山ドクターに相談して、レントゲンを取る。骨には異常なし。結局、筋肉痛ということで湿布をいただく。ひょっとすると、２週間前 に、三越の「売りつくし」で、サンダルを買って、サンダル歩行を練習した時、いらぬところに力が入ったのかも知れない。

　ＪＲＡ六本木事務所。閑散。まだ、一部、夏休み。八重洲の床屋。「ことしは、このあたり、８日の週と１５日の週に分けて休みを取る ところが多い」と店員。丸善で、夏の本の売れ行きを点検。中曽根さんが二冊も書いている。うず高く平積み。売れているのかしら。

　中央通りで、我が社の重役さんに出会う。胸に赤いバッチ。「何ですか？」と聞けば「ラリーのバッチ」だと言う。我が社の主催の北海 道ラリーのバッチ。前社長が熱心に取り組んだ文化事業で、僕もそれなりに協力した。成功すればいいのだが。たが、北朝鮮のようなバッチ に、ちょっと閉口。センスを疑る。

　２時過ぎ出社。オリンピックもののラッシュで、政治経済ものが紙面に出てこない。ここも夏休み？

　最近、読者からの手紙が増えた。申し訳ないが、全てお答えすることが時間的に無理だ。その中で、４０年以上前の新聞の切り抜きを同 封した手紙が気にかかった。永井荷風のなくなっていた原稿が発見された美談である。手紙の主は、この記事に不満を持っているらしい。 「牧さんを正義の味方とお見受けして」と書いてある。

　電話を掛けて、事情を聴く。そのご婦人「何を要求する訳ではありません。聴いてもらえばいいです」。最近、こんな手紙が多い。暇が 出来たら、お会いする、と約束。

　人間、それぞれ「関心事」は違う。昨日、民放連賞の審査で、ご一緒した「世界」の岡本編集長が「イラクについて国民の関心は薄い」 と話していたが、そうなんだろう。ひとつのことに、長いスパーンで世論が集中することはない。マスコミが「関心事」を創る時代は終わ ったのだろう。

　読者は「イラクなどで忙しく、あなたの話を聞く暇はない」と言っても、理解してくれない。長年「毎日」を読んでいるんだから、その くらいのサービスはあっていいだろう、と言われる。そうだろう。読者の気持ちは僕にもよく理解できる。新聞社はどうして２０年、３０ 年来の読者にサービスをすぜ、よその新聞の読者にサービスして「６ヶ月浮気してくれ」と頼むのむのか。仁義なきサービス合戦。紙面は メチャクチャ、ただ部数だけの読売押し売り方式が、日本の新聞の哲学を変えた。朝日は追随した。毎日は中途半端に追随した。

　新聞は本道に戻ろう。新聞こそ、マイレージで「昔からの読者」に感謝しなくては‥‥と、思うのだが‥‥身体をこわして、仲間に迷惑 を掛けている人間が、経営に口を出すわけにも行かないが‥‥販売革命をしなければ、新聞に明日はないように思うのだが。

＜何だか分からない今日の名文句＞

読者さんは神様

８月１７日（火）　一日缶詰め

　恒例の日本民間放送連盟賞の中央審査。ことしもラジオ報道番組を担当する。朝方まで原稿を書いていたので、眠くてしょうがない。

　紀尾井町のビルの一室で午前１０時からカンヅメ。７本の候補作を聴く。今年は３本が警察批判。ちょっと珍しいことだ。

　午後五時ごろから審査。難航する。５人の審査員の意見が分かれ、再投票２回。やっと優秀作が決まったら７時近くになっていた。 （僕が強く推した作品は僅かなところで、涙を飲んだ。これが抜群に良い番組なのに）

　久ぶりの雨の中、帰宅すると、泥のように眠る。

＜何だか分からない今日の名文句＞

寝るより楽はありません

８月１６日（月）　信彦、甲子園でタイムリー

　朝から「世界週報」「おけら街道」「名馬と時代」を書く。今週は野暮用ラッシュで原稿を書く時間がない。早めに書き溜めなければ‥‥。

　午前１１時に中断。修徳の甲子園３回戦をテレビで観戦する。親類の杉江信彦は相手投手が右投げだと打つらしい。先発メンバー６番 レフトで起用された。

　３回、２度目の打席。粘って粘って、詰マリながらもセンター前に適時打。やった！

　背が低く、目立たない存在だが、頭をテカテカにしているから、帽子を取ると逆に目立つ。併殺打もあり、バント成功もあり、思い出一 杯。

　シーソーゲームだったが、２−０で勝ち、ベスト８。斉藤投手はスカウトの目に留まったようだ。

　その後はただ黙々と執筆。午後９時のトップニュース。プロ野球の１リーグ問題。こんなことがトップニュースなのかしら。銀行合併の 方が問題なのに。

　読売新聞に例の「〜ごとき」発言で「ナベ恒、辞めろ！」の抗議が殺到した。嫌気が差し「不祥事」をでっち上げて「道義的責任で辞め る」という筋書きだった、という観測が流れている。どうだろうか。もし、本当なら、道ずれの「栄養剤を貰った明大選手」はとんだとば っちり。

　どこも、かしこも、巨大組織にヒビ。

＜何だか分からない今日の名文句＞

お家芸‥‥読者にナベ・釜、選手に栄養剤

８月１５日（日）　これで１８勝！

　１４日の第一回札幌競馬初日第１１レース、羊蹄山特別（１０００万円）。レースウィングが出走した。騎手はホワイト。ハードクリス タルが単勝１７０円の圧倒的な人気で、愛馬は２番人気の３３０円。どうして、こうなるのか。タイムはレースの方が早いのに。　腹がた ったが、人気のない方が、馬券を買うには好都合。喜ばなければならない。汐留ＷＩＮＳで単勝を買う。そして３連複を少々。

　意外な楽勝だった。タイムも１分４５秒５。前回の２着の時も１分４５秒６だったから、走破タイムが安定しているのだろう。例の極道 記者さんが主宰する「馬券ブレイク！」の指数Ｘで、レースウィングは７２８。１０００万下の基準値はクリアしている。（ここだけの話 だが、この雑誌の「指数Ｘ」はかなり信頼出来る。その代わり、この雑誌の広告に登場する予想会社は？）

　レースウィングは３歳時、二戦して未勝利。４歳になったので引退も仕方がない、と思っていたが、４歳で５００万円下に挑戦して、概 ねの予想に反して快勝した。藤沢厩舎を追い出されてから、レースウィング、運が付いた。友道厩舎の調教が見事だったのか、ここまで出 世した。全成績（４１０４）。うれしいじゃないか。

　これで、一口馬主として、僕は１８勝。もちろん、バブルガムフェロー（１３戦７勝。Ｇ�T２勝）とは比べ物にならないが、子供のレー スウィングはこれで４勝。ここまで来ると、重賞に挑戦してもらいたい。駿ちゃんから「おめでとう」の携帯。彼も、ジュニアも、僕も、 一口馬主になっている２歳馬・ロックスピリットも、秋にはデビューする予定。こちらはホワイトマズル産駒。順調のようだ。

　オリンピック開幕。５９年目の終戦記念日。掲示板の老兵さんの書き込みに歴史を感じる。

　オリンピックの関係か、終戦ものが目立たない。敗戦が風化しそうな気配。日本は、また同じ道を行くのか。

＜何だか分からない今日の名文句＞

パンツがやぶれた。また（股）か
（三平が二度目にこぶ平に教えた小噺）

８月１２日（木）　お盆の楽屋落ち

　午前中、テレビで甲子園。東・東京代表・修徳と鹿児島実業。親類の青年は控えで出場せず、残念だったが、 一点を争う、実に良い試合だった。鹿児島が終始、押し気味だったが、一点に泣く。

　修徳の斉藤投手、三日前まで脚の痛みで入院していたが、何とか９回投げぬく。度胸が良い。スター性があるので、 各方面から引き合いがあるらしい。体調が戻ればいいのだが‥‥。

　午後、街へ出たが、まだ猛暑。車が少ないのは、事実上、お盆休みになったのだろう。概ね閑散。

　主治医の奥さんが「友人が送って来た釧路の流水麺」を持参して遊びに来てくれた。しばらく。奥さんの大好きな石垣島の話。

　夜、お盆興行の浅草演芸ホールへ。もちろん、お目当ては権太楼。安定した力量。安心して聴いていられる。

　後で、高座に出た円蔵が「権太楼さんは変わった人だ」と楽屋うちの話をする。権太楼、客席がやんやと大笑いなのに、 一人、ブスッとしている客が居る。どうしても笑わない。権太楼、高座から客席に飛び降り、客の胸倉をつかみ「笑へ！」と強要した、 という驚くべき？話。でも、変わり者？の権太楼ならしかねない。

　で、お客はどうしたの？　その客は「分った！　家に帰ってから笑うよ」と応えた。場内大爆笑。

　お盆興行は正月と違い、一人一人の持ち時間が長い。ゆっくり楽しめる。満員。二階席も一杯。

　林家三平一門が中心で、こぶ平が主任を務める。（こぶ平は「出来が悪いので、先輩に殴られるだろう。 頭はコブだらけになる」というので、三平が「こぶ平」と命名した）

　「親が偉大で困るのは、私と長嶋一茂だけ」と笑わせるが、こぶ平も、最近は古典もやるらしい。

　しゅう平の「ミュージカル落語」、まったく新しいスタイルで、秀逸。笑いこけた。

　今週から札幌競馬で、３連単先行発売。土曜日の羊蹄山特別に愛馬・レースウイングが走る。相手が揃ったが‥‥。

＜何だか分からない今日の名文句＞

中国人が骨折した。ペキーン。
（三平が初めてこぶ平に教えた小噺）

８月１１日（水）　今日も、バカ丸出し

　未だに、会長が決まらない橋本派に人材はいない、と新聞、テレビが言う。バカじゃなかろか。それも言うなら「政界に人なし」。例え ば、年金問題で露呈した「政界バカ丸出し」現象。お互いの政敵を「保険料を払っていない」と貶めて、点数を稼いだと喜ぶ。バカ丸出し。 勝手に役者から年金法案を持って行って、何も分らず勝手に法案を手直し、挙句の果て、法案の間違い４０箇所。ああ、情けない。

　今日の情報にも「バカ！」と腹が立つ。中小企業に「年金強制加入」させるというけど、誰が未加入企業を把握しているの。分るはずは ないじゃないか。全力を挙げて、把握したとしても、それが分る前に零細企業は社員を辞めさせ、アルバイトに替える。このくらいのこと、 分らないのか。雇用の形骸化が分らないのか。

　問題は、年金資金を集まるところと、無駄使いするところが、同じだから駄目なんだ。この構造を直さなければ何も進まない。それが、 政治家には分らない。

　テレビで「今や、橋本派に代わって、福田派に人材が集まっている」なんて、平気でコメントしる人もいるけど、本当？　知恵がない、 と言う点では五十歩百歩。政治家にヒトなしだ。

　東京高裁は信託部門を含めて、三菱東京グループとＵＦＪグループの統合交渉を認める決定を出した。ＵＦＪと住友信託銀行の独占交渉 権を認めながらも「もはや信頼関係がないから」という理由で、新たな「合併」促進を認めた。こんなバカな判断があるのか。一方的に破 棄出来るのなら、独占交渉権の法的効力は形骸化される。

　政府の合併促進に協力する愚なる作文。司法は、２００６年まで独占交渉権を認めて、その間、行政が両者の歩み寄りを求めるのが、本 筋だ。こんないい加減な法解釈が、新しい判例になるのだから、そら恐ろしい。

　司法の行政に対する屈服。バカ気ている。自衛隊も、合併も、三権分立なんてどこへ行ったのだ。

　我々が、厳しくチャックしなければならないのは「政府の一極集中」だ。

　また、温泉の疑惑。今度は水上？　こないだの白骨温泉の騒ぎ。「それほどの大事件なのか？　身体に有毒という訳でもない。日本全国、 冷たい温泉をガスで沸かしている旅館は幾つもある。“白骨プラス草津の湯”もオツなもの、と笑い飛ばすのが『おとなの度量』」 （ここだけの話）と書いた。「ガスで沸かす」が問題になる。正直に言えば、日本の温泉の１割がガスや電気で沸かしている。そんなこと、 みんな知ってることじゃないか。今頃、知らないフリをして、書き捲くる。

　源泉の枯れた、日本一の某温泉が遡上にのると‥‥温泉は憩いの場。景色が売り物もある。芸者さんが売り物のところもある。雪景色が 抜群のところも、料理が一番のところもある。温泉って、家事からの解放。温泉じゃなくても「温泉」なら良い、というヒトが沢山いる。 もう良いじゃないか。温泉は医療機関という訳でもないのだから。

　「“巨悪”と対決せず“巨悪”を平気で眠らせる人々が『疑惑の湯』でハッスルする。日本は妙だ。正義の報道が『（白）骨折り損の草 臥れ儲け』」と書いた。温泉業界からの税収がなくなってどうするの。

　我々が追及すべきは「巨悪」。三権分立の民主主義の基本を権力に売り渡すのが「巨悪」。もし、それが分らなければ、それこそ、司法 にも「バカの壁」がある、ということになる。

　甲子園。西東京代表・日大三高がＰＬ学園を破る。明日１２日は、修徳が出る。頑張れよ！

＜何だか分からない今日の名文句＞

許すな！三権非分立

８月１０日（火）　力道山→久留米学園

　朝、たいとう診療所。今井クン（院長）の顔が真っ黒とは言わないが、かなり日に焼けている。 徒歩や自転車で炎天下、訪問診療をしていれば当然だが、その結果が顔に出る。炎暑の中、診療所に来てくれと 言えないケースもある。それにしても経営のことも済まし、下町を飛び歩く今井クン。頭が下がる。

　「この間、用事で高知に言ったから、焼けたんでしょう。何しろ、南国土佐ですから」と冗談を言うが、 それも日帰り。「赤ひげ」は奮闘している。

　午後、たまたま回したＢＳチャンネルが映画「力道山物語」が放映していた。力道山の肉声を始めて聴いた。 一時間ほど見た。「慈善興行をしたい」と申し出て、人気者・力道山を利用しようとする悪徳弁護士。 かれは政治家を目指している。それに連なる奴らが、小児麻痺の子供たちを助ける善意の人物を苛める。 そこで力道山は‥‥そんなストーリーだ。

　映画に、当時（多分、昭和２０年代後半）の東京の街が次々に現れる。御茶ノ水、聖橋の都電。 まだ、瓦礫が残る国会周辺‥‥まるで、最近、テレビでよく見る北朝鮮の街のようだ。自動車が数台。 それも外車。国産車が少ない。戦後の東京は北朝鮮だ。

　「久留米学園」の同窓会の写真が出来た、というメールが来た。「久留米学園」は身体虚弱児を収容する養護施設。 孤児院とおなじような施設で、小学校３年生の頃、入園した。午前中、施設の中にある学校へ通い、午後はただただ眠る。 そんな生活を一年以上、過ごした記憶がある。親と別れ、寂しかった。しょっちゅう、脱走騒ぎあった。

　その同窓会。もともと、同窓会があることも知らなかった。存在をしり、ことしは出席したいと思ったが、 野暮用が重なり実現しなかった。

　「久留米学園」もホームページに更新された同窓会の写真が出ている、というので、写真を舐めるように見た。 残念ながら、知り合いは見つからなかった。僕が入った楓寮の原愛子先生は出席されていて、すこぶる元気。

　実は、楓寮で一緒に生活した「黒門小学校から来たアイコ君（男性）」に会いたいのだが。

　ホームページには、昭和２０年代から３０年代前半の「思い出の写真」も幾つか載っていて、これを見ると、 当時の生活がかすかだが、思い出す。子供たちの服装。板つくりの建物‥‥「力道山物語」とまったく同じだ。 北朝鮮の田舎町のようだ。（ホームページを見たら良い　久留米学園）

　夜、教育企業「大学通信」の面々と夕食。最近の大学生気質に驚く。 メールがなければ、恋愛も出来ない奴がウジャウジャいるとのこと。勉強になる。８１歳？の田所社長は相変わらずお洒落だった。

＜何だか分からない今日の名文句＞

メール禁止デーを作ろう

８月９日（月）　社会的、経済的、環境的責任

　午後、サッカーのアジアカップで日本が優勝したので、以前、色紙をくれた某選手に、お祝いを贈ろうと準備していた。色紙をいただいた キッカケは、選手の父親と面識があるからだ。つい、倅の自慢話になる。そこで、サインをくれ！　と言い出し、倅さん、快く書いてくれ た。

　住所を聞こうと、父親の勤め先に電話をする。と、何か、電話口の向こうの雰囲気がいつもと違う。ヘンだ。何かあると、思った。つい 電話した時間を書き留めたのは、新聞記者の悲しい性。９日午後４時１１分だった。

　それから暫くして、美浜原発事故の速報がテレビに流れた。事故発生が午後３時２８分だった。

　４人死亡。営業運転中の初の死者である。大変な悲劇である。放射能漏れはないと言うが、原子力発電の議論は全て「安全」が前提だ。

　日本の各種工場で、考えられない大事故が続いている。リストラの結果、と思われる事故が起きている。日本国の流れが、コスト主義に 傾き、安全性より経済性を重視する。その危うい「経済性重視」が、原子力の現場にも来た。

　関西電力は今すぐ、全原発を停止して、点検せよ！

　僕の友人が関西電力に何人もいる。彼らの安全を守るためにも、全原発を停止して、点検してもらいたい。火力発電も同様だ。

　僕は、原子力平和利用に賛成する立場だ。現時点では、原子力に代わりえるエネルギーはない、と思っている。だから、はっきりした 「安全性」を示さなければ、原子力平和利用の明日はない。

　今週の「ここだけの話」は、銀行合併の裏側を書いた。原子力発電と同じように、企業は「社会的責任、経済的責任、環境的責任」を持 たなければならない。銀行は尚、責任は重い。

　勝ち組（経済的勝ち組）の野望に、かき回される銀行合併。アメリカが提示する「メガバンク３つ」という主張に同調する指導者にかか き回される合併。まるで漫画だ。

　夜、銀座・天厨菜館で競馬仲間の会。話題は「オペラ座の怪人」から３連単の儲け方まで。年金法に誤りが４０箇所もあったというトン でもない話では「１着と２着を間違って掲示板に載せた様なもの。誰が責任を取るのか？」「政治家が法案を持っていき、勝手に手を入れ たから」と原因究明で盛り上がる。弁護士さんも、経済ジャーナリストも居るから、かなり突っ込んだ雑談になる。

　この店、初めてだが、なかなかのお味。赤ワインを少々、舐める。

　参加者の一人、東証アカデミー理事長の高橋信子さんから「夕刊に私のことが載っているので、恥ずかしいのですが‥‥ライバル紙だけ ど‥‥」と日経夕刊をいただいた。

　生活面名物の「キャリアの軌跡」に彼女のことを詳しく紹介している。彼女の経歴は概ね、承知していたが「主婦の友」の人気付録「家 計簿」を作っていた、とは知らなかった。７０年代後半、給与が銀行振込みに代わって、日々の現金管理中心の家計簿は時代遅れ、と考え た彼女、資産管理や長期の生活設計を書く込むようにした。家計簿の家庭経営簿化。素晴らしい発想だ。

　美しい方で、まさか子供さんが社会人になっているとは‥‥仰天した。競馬のほかに、社交ダンスをしていると知り、これもビックリ。 日経名物「キャリアの軌跡」は意外の連続。

　期待の愛馬・フェザーレイは厩舎に戻る。中山で走るのかしら。

＜何だか分からない今日の名文句＞

「疑わしい」はクロ。これが原発の掟

８月８日（日）　午前３時まで飲んじゃった

　６日、金沢の広岩が上京。奴、大分、太った。「でも、毎朝、歩いているから」と丸太棒のような脚を触らせる。金沢の水が合ったのか ４年目。元気である。

　越川、城倉のサンデー毎日の仲間が加わって、亀清楼で歓迎の宴。あとは観音裏「ひまわり」。広岩、歌いまくる。「南国土佐を後にし て」「羽田発‥‥」と古い唄ばかり。気が付いてみれば、午前２時５０分。何年ぶりだろうか。倒れる前までは午前様は毎夜だったが‥‥ 楽しくて、楽しくて時間を忘れる。

　翌朝。午前７時から、目をしばたいて野暮用。裁判所担当の記者と東京駅で会う。奴らも、朝一番で取材をしている。負けてはならぬ！ と思いながら、午後は昼寝。夜、テレビでサッカー。途中でコックリ。気が付いたら、日本が勝っていた。

　日曜日は読書三昧。笹川陽平さんが「この国、あの国」を贈ってくれた。伊藤正さん（産経特別記者）との対談が面白い。午後は「日本 鉄道地図」（幻冬社）を買い求め、線路の逸話を読み漁る。それにタダの「Ｒ２５」を斜め読み。

　あとは競馬。５日（木）の日記で「久しぶりに好調の馬券。今週は函館２歳のアンブロワーズ軸の３連複で勝負する。ものが違う。男馬 に混じっても勝負になると思う。ホワイトは函館コースを手に入れた。先週１４鞍騎乗して３５２４。複勝率は６割を超えている」と書い たが、スポーツ新聞を見ると、まるで人気がない。しかも、アンブロワーズは２２キロ減。７番人気。それでも、敢然と買う。単勝だけで なく、新潟に行っているたまちゃんに、イロイロと買い増しを頼む。

　何しろ、ものが違う、という言葉を信じよう。前走は一本しか、時計を出していないから太め。２２キロ減は関係ない。

　で、的中した。当然である。圧倒的な一番人気のディープサマーが２着に来たので、儲からなかったが（あの直線斜行は失格ものだぞ！） まあ、日記に書いていたので、的中して良かった。さて、札幌までツキは持つか。愛馬・レースウイングは３連単初日の１４日、札幌に出 そうだ。

＜何だか分からない今日の名文句＞

朋あり、遠方より来たる

８月５日（木）　四元義隆、死す

　右翼思想家・四元義隆さんが死んでいた。先月２９日だった。９６歳だった。

　四元さんは井上準之助蔵相が暗殺された血盟団事件に連座した人物である。出獄後は歴代首相の指南役。 僕が官邸キャップをしたころは、中曽根さんと座禅を組んでいた。その時、靖国神社公式参拝を進言した、 と言われるが、座禅を組んだ庵で、赤報隊が中曽根さんを狙ったという情報もあった。

　歴代総理が出処進退を決めるとき、この四元さんに相談する、と言われたが、田中角栄だけは、彼を遠ざけた。 それも一つの見識である。

　朝日新聞記者が取材源を漏らし、退社処分を受けた、という情報。他人事ではない。 事件の現場では、つい勇み足。気をつけなければ。ＮＨＫと後は朝日。マスコミが標的になっている。

　午前中、街ダネ取材。午後、ＴＢＳラジオ、ＪＲＡ六本木事務所で野暮用。 都市センターホテルで、親しい弁護士さんと夕食。一年ぶり。少し太った感じ。労働法についての勉強。 教えてもらいながら、ご馳走になる。

　週末に向け、ウキウキする。６日夜は金沢から広岩が上京する予定。広岩と後輩の越川のサンデー毎日編集長 就任祝いをするつもり。広岩の調子外れの美声を聞くのが楽しみ？

　週刊ポストがヘアを止めて苦戦。上半期の週刊誌部数ランキングは約５８万部で週刊文春が一位になったらしい。 特ダネが売れる時代に戻りつつある。サンデーの出番だ！と発破をかけるつもり。

　久しぶりに好調の馬券。今週は函館２歳のアンブロワーズ軸の３連複で勝負する。 ものが違う。男馬に混じっても勝負になると思う。ホワイトは函館コースを手に入れた。 先週１４鞍騎乗して３５２４。複勝率は６割を超えている。武より安定している。

＜何だか分からない今日の名文句＞

右翼の大物＝後の占い師　左翼の大物＝後の変節漢

８月４日（水）　目くらまし「山崎外相」

　馬鹿げた「山崎外相説が飛び回っている。民間人を起用して何が悪い、と言うのだ。冗談じゃない。衆院選で敗れたということは、選挙 民が「政治の要職」につかないで欲しい、という意思表示したのだ。民間に「選挙の洗礼は受けてはいなが、是非とも、協力を得たい」と いう人物が「民間人の枠」に入る。恒常的に選挙の洗礼を受けている人間は「民間人」ではない。

　出来れば、主要大臣は選挙の洗礼を受けるべきだ、という理由で、竹中金融相は参院選に出た。あまりに矛盾するではないか。

　選挙で落ちた人間を大臣にするのには、相当な理由があってしかるべきだ。対北朝鮮で、拉致家族の帰国に功があった、という説は、ど うも信じがたい。ちょっとここでは、書けないが、行く行く、禍根をのこすようなムリ外交で、点数を稼ごうとした「○知恵」を出した、 というのなら、外相起用はより不安だ。

　山崎外相は絶対にない。それなのに、こんな情報に気を取られるマスコミがある。誰が、がせネタを流しているのか。

　山崎大嫌いの森前首相説。早く情報を流して潰す。小泉首相説。「約束どうり外相にするつもりだったが、反対が多くて」と言い訳に使 う。と、まあ諸説あるが「山崎説」の狙いは自民党全体の「目くらまし」だ、と思う。

　金権を追及する世論が燻っている。日本歯科医師連合の疑惑。これを隠してしまおう、というのが、まず第一の狙い。そして年金問題を 矮小化する狙い。永田町の関心を内閣改造一色にしようとする狙いだ。

　多分、これから次々にみょうちきりんな人事が発令されるだろう。

　午前中「名馬と時代」を書いてから出社。夕方、船橋法典の２男の家に行って、愛子、竜生とトランプ遊び。夜、中山競馬場の花火を見 る。代理店が代わって、前年と同じ予算で、打ち上げの数がかなり増えた。その分、豪快な花火大会になった。

　仕事場に帰るとＦＡＸで「ここだけの話」はオリンピック開催中、休載、との知らせ。ちょっと残念。でも、充電に使えそう。

＜何だか分からない今日の名文句＞

タダで動くのは地震だけ、
タダで動かせるのは空手形

８月３日（火）　殺人を誘発するもの

　誰が、あるいは「何が」子供たちを教育するのか。学校は教育する。親は教育する。（教育しない親もいるが）、友達は教育する。テレ ビは教育する。サッカーも教育するし、ゲームも教育する。携帯・メールはもちろん教育するし、チャットも教育する。

　多種多様な影響力が、ある程度、バランス良く、子供たちに行き届けば、いいのだが、この影響力が偏ると、歪な人間になる。教育は学 校がするもの、と思いがちな人間などは、はっきり言って「歪んだ大人」だ。同時に、ゲームだけしか、相手にしない子供たちも、歪だ。

　ロンドンで１４歳の子供が友人に殺害された事件で、被害者の両親が「殺人事件はゲームに誘発された」と主張して、家庭用ゲーム機 「プレイステーション２」を訴える、とタイムズ紙が報じた。ソニーに約１００億円の損害賠償を求めるのだ。

　問題のゲームは残虐なやり方で、次々に人を殺し、ポイントを獲得する「遊び」。それが、加害者を「殺人鬼」に教育した、という主張。 やっと、この種の訴えが現実になった。ゲーム業者に「教育の意識」がないことに、腹が立っていた。この裁判は、イロイロな意味で注目 だ。

　未明「ＪＲＥＡＳＴ」を書き上げ「ここだけの話」のゲラ直し。倫理観のない「一国の（元）総理」を他人事のように、報道するマスメ ディアの怠慢を書いた。

　デニーズまで歩いて朝飯。午前中に「おけら街道」を書く。札幌に新競馬場建設、という「プチバブル的発想」が出てきた話を書く。午 後２時から４時まで野暮用。疲れる。日本橋・三越の新しいビルが完成したので、大掛かりなバーゲンをしている。ポロシャツを一枚買う。

　夜、サッカー・アジアカップを見ながら、ウツラウツラ。

＜何だか分からない今日の名文句＞

教育は「見よう見まね」

８月２日（月）　信彦、甲子園に行く！

　親戚の信彦が甲子園に行く。高校野球東東京大会の決勝戦に、修徳の２番レフトで出場。ヒットこそなかったが、送りバントを成功させ た。脚の速いので２番打者としてはもってこい。２年生なので、ベンチの控えだったが、決勝戦は先発で出場したらしい。

　いとこの杉江京司さんは、腕の良い調理師だったが、若くして脳卒中で急逝した。倅の信秀がまだ中学生だったように記憶している。 葬式で遺族を代表して、僕が代わりに挨拶をした。その信秀が「結婚したい」と言った時、先方に「いただきたい」と挨拶に行ったのも僕 だった。

　その信秀に双子が誕生した。「信」と「秀」の字を分けて「信彦」「秀彦」と命名したらしい。仲の良い、スポーツ好きの双子で「信彦」 は野球、「秀彦」はラグビーで、全国出場を狙ったが「信彦」がまず、夢を実現させた。これは快挙である。

　杉江家の誉れである。牧家の誉れでもある。３日に東京を立つというので、ささやかな餞別を贈る。

　思い出を残して来いよ！

　「月刊中村敦夫新聞」が送られてきた。「御免なさって」と題した引退の弁。実は、陰ながら、応援していた。投票もした。でも、運が なかった。と、言うより、意図的に少数党が消される運命だった。得票数９０３７７５票。これは全体の１.６％である。これだけ集めなが ら‥‥ただ一つだけ、うれしいことは中村敦夫と書いた人は２０３７１２人。「みどりの会議」が６１９９８５票だったことだ。知名度で 選んだのではない。政策を選んだのだ。環境の党（ということは戦争がない党）の意思が届いた。

　二大政党なんて欺瞞だ。自民党で出られないから民主で出る。理念が変わらない２大政党なんて欺瞞だ。

　欺瞞の２大政党が国民を騙す。そんな時代だから中村敦夫さんが必要だった。

＜何だか分からない今日の名文句＞

早咲きも　運命（さだめ）の花か
夏に散る（中村さんの作）

８月１日（日）　６０回目の８月１日

　週末は野暮用の合間を縫って、猛暑の新潟へ。水害の爪跡は、見えないところにある。街の景気はどん底。

　新潟日報１日朝刊の「日報抄」。こんな書き出しだった。

　「約１５００人の市民が犠牲になった長岡空襲から６０回の８月１日を迎えた。焼夷弾の炎の中で多くの母親が幼い子の手を引いて逃げ 惑った」

　そうか、昭和２０年８月１日‥‥昭和１９年１０月１０日生まれの僕が、満６０歳を迎えよとしているのだから。

　焼け焦げた若い母親の死体を見た人の証言を綴っている。若い母親の背中で乳児が背負られたまま死んでいる。母親の左手を見ると、 ４、５歳の幼児の白骨の手をしっかりと握り合っていた、という。

　読んでいるだけで、鼻がグニャグニャになって、むせんだ。母も東京大空襲で、僕を背中に逃げ惑った。当時の悲惨さ、戦後の苦しさは、 あまり話さなかった母だが、空襲の恐ろしさは痛烈だったのだろう。「戦争は駄目だ。絶対に駄目だ。戦争に反対する記者になっておくれ」 と言っていた。

　彼女がＢ−２９の焼夷弾を掻い潜ってくれたから、僕が居る。僕の倅が生まれ、孫がいる。どんなことがあっても非戦だ。

　「日報抄」はこう結んでいる。「あの日、長岡市をはじめ国内４都市に投下された爆弾は６６３２トン。ノルマンディー上陸作戦を上回 る爆弾を非戦闘員の頭上に投じた作戦を米紙は『世界最大の攻撃』と報じた」

　我々は「大義なし開戦」で、アメリカがイラクで非戦闘員をどのくらい殺したのか。冷静に考えなければならない。

　憲法論議は結構だ。

　不法な侵略があれば、国民が総力を挙げて抵抗する。それは当然だ。憲法９条に反しない、と思う。自然権である。国民の中核になる一 定の武力を持って抵抗する自衛隊は９条によって、どうこうされるものではない。

　それは学者の憲法解釈と違うかも知れないが、自衛の中核は憲法を越えた存在だ。

　問題は「自衛」という名の「侵略」があってはいけない、ということだ。歴史は、どこの国も「自衛」という名の「侵略」をしてきた、 と教えている。そして、犠牲者は数知れない。

　日本は「自衛という名の侵略」をしない。その約束が日本国憲法だ。

　外に出ない武力を約束している。専守防衛である。それを憲法は書き記している。

　いま、自衛隊は武力を持って「人道支援」という美名のもとで、イラクに派兵している。それが、領域外の武力行使に繋がる可能性があ る。領域外武力行使を容認する憲法を作るべきだという策謀だ。

　日本国憲法は人類の英知の結集なのだ。専守防衛の憲法は英知の結集だ。もし、９条を改正するなら「専守防衛」をはっきり明記する必 要が絶対にある。

　領域外に武力を持ち出さない。重ねて言う。これが専守防衛だ。これが憲法９条だ。

　イラク派兵は憲法どころか「専守防衛の自然権」に反している。

　１１時から新潟競馬観戦。珍しく、４レースの３連複をはじめ万馬券を３つ的中。と言っても、２００円券だから自慢できるほどでもな いが、儲けは儲け。

　函館のはくぼ競馬に参戦したレースウイングは惜しいところで、２着。札幌では、頼むぞ。

＜何だか分からない今日の名文句＞

母の平和論「戦争に勝ち負けなし」