編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2004.9月
9月29日(水) 衆院解散は結構、早い?
蔵前デニーズで朝飯を食べ、本日開店のローソンを覗く。おにぎりが50円引きなので、二つ買う。このあたり、コンビニ大戦争。弁当
の品ぞろいが勝負の鍵。道路(江戸通り)を隔てるampmは、正直言って、苦戦するだろう。その日その日のコンビニ漫遊も結構、楽し
い。
午前、「時代と名馬」を書きあげてから、午後、TBS→JRAと野暮用。夜、知人と麻布十番の蕎麦や。
仕事場に戻れば、情報通の電話。「武部幹事長誕生の理由は@親分に異常に忠実な武部さんに小泉さんが感服した(これは常識的な分析
だが、他に忠実な子分がいない証拠?)Aすべては来春の衆院補選で山崎さんを当選させる必勝のシフト。敗戦した場合の「戦犯要員」は
山崎派の武部が取るB同時に安倍晋三にも責任を取ってもらうつもりだが、その時は解散→小差の敗戦。大勝は小泉さんの手柄になる。小
泉さんは、早くも郵政解散を意識している。いずれにしても、小泉さんは、最近、安倍憎しなんだよ」
あんまり、信じられないが、安倍さんの処遇、虐めみたい。
もう一つ、謎の中山参与の辞任。中山さんを辞めさせたいという「北朝鮮融和派」が知恵をつけた。「ご主人を入閣させるから、身を引
いたら、という流れを作る」というのが融和派がアドバイス。小泉ペットの川口を重用するのを見せてけて、中山さんの「嫌気」を誘う。
「まさか」とは思うが、安倍さん降格。中山さん辞任。山崎・北朝鮮派の台頭。拉致事件は、それこそ「解決済み」になりそうな気配では
ある。
<何だか分からない今日の名文句>
笑えないのが改造裏話
9月28日(火) なぜか、満員御礼
忙しくて、たいとう診療所のリハビリを休む。午前中「おけら街道」をはじめ、原稿執筆3本。我ながら、結構、馬力があるな、と思っ
ていたら、トンだドジ。午後、堀留界隈で取材中にスポニチのデスクから携帯に「原稿は届いているんですが、何か、内容が違うようです」。
ヘェ? 慌てて、仕事場に帰ると、別の原稿をスポニチに送っていた。どうして間違えたのか。物書き、失格。
ああ、耄碌している。ちょっと働き過ぎかなぁ。
そこで、気分転換。夜、浅草の演芸ホールで桂南喬を聞く。先代・三遊亭金馬の最後の弟子だったが、金馬がなくなってから、桂小南門
下になって苦労したのだろう。第1回のNHK新人落語コンクールで優秀賞を取ったあたりから、頭角を現した。なかなか渋い芸風。
例の「ぼんちかわいや」の出囃子で登場。「小言幸兵衛」。口やかましい大家が、長屋を借りにきた人に、いちゃもんをつけて断るお話。
若い男女が心中する場面で、「おばあさん、お花の宗旨は?」と聞くと、古女房が「イスラム教ですよ」と答えるところが新味。絶品だっ
た。
それにしても、午後7時ごろは、立ち見がでるほど。昨今、隠れた落語ブームなのか。それとも、中秋の名月で「落語でも‥‥」という
気分になったのか。
<何だか分からない今日の名文句>
笑う角にはハッピーカムカム
9月27日(月) 開き直った小泉さん
びっくりした。まさか‥‥気が狂ったのか、と言いたい気分。武部さんが幹事長なんて‥‥JRA50周年式典(式典の中身はスポニチ
「おけら街道」に書くつもり)には農水関係者が数多く出席しているので、話題は武部サプライズでもち切り。武部さんが農水大臣時代の
隠れた逸話を知っているから、声も出ない。あちこちで「まさか」の連発。
いつも「総理、ご無理ご尤も」と擦り寄っていたが、まさか幹事長の金的を射止めるとは。
どうして、裸の王様は「イエスマン」を集めるたがるのか。
何故、イエスマンばかりではいけないのか。わざわざ、説明する必要はないが、新聞社によっては「郵政民営化のための布陣」と評価す
る向きもあるから、念のため「イエスマン」だけでは、何故、悪いのか。それを説明しよう。
「イエスマン」だけでは情報が偏るからだ。悪い情報が入らない。「イエスマン」は、良い情報しか、権力者の耳に入れない。嫌われる
のが、怖いからだ。だから悪い情報は隠す。的確な情報が入らないから、国は滅亡する。
雑誌「経済界」の佐藤忠正さんは、はがき通信の中で「悪い情報ほど、早く耳に入れるべし」と書いているが、賢者は「悪い情報を耳に
入れる人間」を近くに置く。これは大人の知恵というものだ。
小泉さんはますます「子供」になっている。多分、抵抗勢力に耳を貸さず、選挙もないから国民の支持も必要ない、と開き直ったのだろ
う。
困ったことだ。2年間は自分勝手にやれば良いと考えている。で、後継者は? 困ったことだ。ただただ、唖然、呆然である。
<何だか分からない今日の名文句>
後は野となれ山となれ内閣
9月26日(日) 検察ファッショ?
東京地検次席が「ほど捜査は終わり」と話していた日歯連の一億円献金事件。幕引きの26日、政治資金収支報告書に記載しなかった犯
罪の「主導的役割」は、平成研究会の会長代理だった村岡謙造元官房長官だった、と発表。在宅起訴した。
???ばかりである。
@村岡さんは起訴事実を否定している。否定されれば、逮捕して調べるべきである。証拠隠滅の恐れがある。なぜ、否定した人物が在宅
起訴されるのか?
A村岡さんは、献金した人と面識がない。面識があり、1億円の小切手をもらった現場にいた、橋本さんをはじめ3人は小切手を見てい
る。1億円の性格を知っているのは、3人である。村岡さんではない。
B滝川会計責任者は「選挙がらみの金だから、領収書は出さない」と幹事会に言われた、と供述している。一億円の「性格」ははっきり
しているのだ。再三、この日記で書いているが、この金は比例代表制の候補者順位に絡む金。公選法違反が濃厚なのに、なぜ、この供述に
地検は興味を見せないのか。何故、事務的ミスにするのか。
C何故、26日の日曜日、内閣改造の前日に「村岡在宅起訴」は発表したのか。政局を直撃することが分かりきっているのに、何故、こ
の日を選ぶのか。検察ファッショ? と批判されるそうだが、あえて発表する真意は?
さらに「?」は続くが、まあ良いや。何しろ、おかしい事ばっかり。若い頃の村岡さんは存じ上げているが、お人よしだった。「嵌めら
れた!」という彼の言い分、何となく、分かる。
ヤクザの世界なら「身代わり自首」は結構あるが、村岡さんに「身代わり」の必要はまるでない。ああ、中途半端の政界浄化?
嘗ての掲示板の常連・キィーちゃんから「昨年12月30日、Brian’s Timeさんが急逝された」との知らせ。そう言えば、
ロマンにも書き込みがなかった。寂しい。どんな人だったのか‥‥。書き込みを読む限り、理知的なお人だったように思うが。合掌。
27日が内閣改造。JRA50周年式典には、農水大臣が挨拶するようだが、気もそぞろの大臣閣下、来るだろうか。
<何だか分からない今日の名文句>
悪い奴ほど良く眠る
9月23日(木) 俺、遅れてる!
コンビニで軽いのりで、若者向けの雑誌を見ていたら「YAHOO!BB」が目にとまった。
実は、掲示板の常連が自分のHPを作った、という情報を聞いていた。へェ? 彼も作ったのか。あまり費用も掛からず、YAHOOが
立ち上げサービスしてくれると聞いたので、ひょっとしたら、この雑誌に、この種のサービスの紹介記事がないかな、と思って、手に取っ
たのだが‥‥その巻頭に「自分の番組を今すぐオンエア!」とあった。
何だ、これ? freedom.tv。つまりインターネット放送局。誰でも、番組が出来るというのだ。
番組は生。費用は要らない。Webカメラがあれば良い。何だ、これ、日記なんて書いていられない。
<何だか分からない今日の名文句>
君も僕も放送局
9月22日(水) 浅草パラダイス
午前中「名馬と時代」を書き上げる。今回はビヤハヤヒデ。この馬の名前の由来が分からなかったが、調べて「琵琶湖+早田牧場+(優)秀」と判明。そこから書き出し
た。
午後、街だね取材と称して、ただただ歩く。浅草の花やしきの前を通ると、チンドン屋の一行が行く。旗を立てチンチンドンドン。何事かと、後を付いて行くとレコード
屋の「宮田」の前で止まった。
一行がレコード屋の主人に挨拶している。演歌歌手のキャンペーン。中央にいる綺麗な女性が「渡辺ひろみ」という歌手らしい。
ビラをもらう。平成元年にデビューした中堅歌手らしいが、知らない。ビラに載っている「これまでの作品」を見ると「出船恋歌」「いじわる海峡」「いのちの波止場」
‥‥典型的な古臭い演歌(失礼)。どれも同じような作品ばかりのような気がする。
レコード会社は? キングだった。一定の売り上げがないと、この会社は、次なる作品を出さない。と言われる。15年近くも毎年、新曲を出しているのだから、CD販売
能力がある歌手なのだろう。
「明日発売の新曲『浅草パラダイス』をお願いします!」と頭を下げる。
ちょっと、今までと違う曲なのかしら。ビラにある歌詩を見て、気に入った。3番に「寄り添って ささやいて 言問橋から柳橋」とある。演歌に我がふるさと「柳橋」が
入るなんて久ぶりだ。応援しなければ。
こんな気分になるのが、ご当地ソングの強み。ご当地の観光大使になる売れ方があるのだが‥‥と聞いてみたら、彼女もすでに「浅草の大使」だった。
帰りに浅草橋の交差点で、育英小学校時代の同級生にばったり。「一度ぐらい、顔を見せろよ」と言われる。同窓会は卒業以来、一度も顔を出していない。
その理由は3年生の時、久松小学校から転校して来て、しばらくして、今度は養護施設「久留米学園」に入り、また、育英小に戻ったりしているので、友達がきわめて少な
い。同窓会に行って、話す相手がいないなんて、何となく、寂しいじゃないか。
今年は浅草のホテルで大々的にやるらしい。「誰も俺のこと知らないから‥‥」と言うと「皆、そう思うんだよ。絶対、顔を出せ。ひとりぐらいは、覚えているさ」と命令
される。
駅前の本屋で、昨日発売の増田恵子の「あこがれ」を買い、一気に読む。いい本だ。芸能人の半生記はゴーストライターが書くのが普通だが、これは正真正銘、ケイが書い
たもの。拙いが、正直に正直に書いている。
「Y」と言われる男との破局、その昔、ピンクレデーが活躍した頃、「芸能界の裏の裏」という本を出して、少しは芸能界の風土のようなものを感じていたから、ケイがつ
らい思いをしたのが‥‥目に浮かんでならない。芸能界って、美しいものと、薄汚いものが、混在している。ちょっと涙ぐんでしまった。
<何だか分からない今日の名文句>
タレントに激情あり
9月21日(火) 常任理事国入り?
プロ野球騒動に隠れて、国論を二分する議論になっていないのが「国連安全保障理事国の常任理事国入り」。日本時間22日朝、小泉さ
んは一般討論演説で、この意向を明らかにするらしい。
日本が国連財政の20%を負担しながら、安保理の意思決定に参加しないのはおかしい、という説明は分かりやすい。が、小泉さんは
1994年の時点で「常任理事国入りは国民的合意がないまま進めることは出来ない」と猛反対。超党派の議連を作って抵抗した。180
度の大転換。変節という人もいる。
常識的に言えば、憲法9条をそのままにして、理事国入りが可能なのか。国連外交で、日本は今までも「発言できる範囲」で何も発信し
ない、と揶揄されているのに‥‥唐突に感じるのは僕だけだろうか。
アメリカの意向? 多分、憲法改正を要求し、新たなイラク、アフガンに対する「民主化資金」での負担を求めるのだろう。
午前中、書類整理。昼、友人の誘いで、旧日テレ近くの鰻屋で昼飯。何度か、入ったが、ここはうまい。場所を変えて、紅茶を飲みなが
ら2時間近く談笑。面白い話、いっぱい。
社に戻って、3件、読者からの問い合わせなどに電話で答える。一件は、入浴剤に関する専門的な事項のご指摘。勉強になった。一件は
「元気良く書け!」という激励。一件は「ここだけの話・引退の広瀬」の中で触れた、広瀬さんが新たに立ち上げる「芸の登録NOP」に
関する問い合わせ。これはメールにもあった。
廊下で、ナベちゃんに会う。ナベちゃんは昔のサンデー毎日の仲間。数ヶ月ぶりだ。「今、何やっているの?」と聞けば「これ、作って
いるんです」。毎日らくらくライフ編集部なるところで「50歳からの生活提案マガジン・らくらく」なるものを作っている、という。
もらって、熟読する。どこにでもある熟年雑誌という印象ではあるが、役に立つものがあった。「ケアハウス空き情報一覧」。「空き」
を探すのは、素人には至難の業。これだけで、買う人はいるぞ。ナベちゃん、得意な分野だ。
深夜(ニューヨーク21日午前10時)アナン事務総長演説。「法の支配が危機的な状態だ」と述べる。全文は分からないが、かなり
「アメリカ批判」もあったらしい。
<何だか分からない今日の名文句>
君子、変節す
9月20日(月) 「価値観の違い」が出てきたが
スポーツ新聞は「古田!」「古田!」の大合唱。この数日、プロ野球騒動は最大にして、最高な政治的ドラマになった。
昨日の日記で、朝日、読売、毎日の社説について若干、触れたが、同じ日(9月18日付け)に一般紙の社説がそろって同じテーマを
取り上げ(日経にはなかったようだが、解説記事があった)、その主張がそれぞれ違う、というのも珍しい。
朝日「このストを生かせ」読売「ファンを裏切る億万長者のスト」毎日「責任はNPBの怠慢に」産経「今からでも間に合うはず」。
日経の解説記事は「経営権に踏み込んだスト」。スポーツ紙の主張もスポニチは「敵前逃亡のコミッショナー」に触れ、報知は「なぜ、今
そんなに結論を急いだのか」という主張である。
人々の価値観は様々。それなのに、新聞はいつも「建前」で「奇麗事」で「画一的」で、社説などには「本音」が見えない。しかし、今
回は違う。
今まで、「ストは悪で、スト回避は善」が建前だったが、今回は違う。各紙の意見がまったく違う。政治モノの社説になると、業界の常
識みたいなものがあって、行き着くところ、似かよった論調になる。今回は違う。多分、運動記者から論説委員になった人が筆を取ってい
ることがあるのだろうか、悪い意味の「社説の常識」がないから良いのだろう。価値観の違いが、新聞にはっきり出て来た。良い事ではな
いか。
終日、今一番、政治的なプロ野球の話で、3連休の最後の時間を費やす。
しかし、である。それはそれで良いのだが、同時に「ちょっと違うかな?」という気もする。もっと、大事なこともあるじゃないか、と
いう気もする。野球にまるで、興味を持たない人がいても良いような気持ちだ。
この日、ヨーロッパから帰った知人は「向こうのCNNで聞いた日本のニュースは関西電力の事故とその背景。これが世界が気にするニ
ュースだったのかな」と言う。なるほど、という気もする。すべてが、エネルギーで、ことは進んでいる。イラク戦争も、北朝鮮も、韓国
も‥‥プロ野球のストはローカルな話題。世界的に報道されたとしても、少なくとも、ヨーロッパでは関心事ではない。
日本の政治家が、あいも変わらず「数のバランスを考えれば、旧橋本派から幹事長を出したら」などと改造人事を話しても、全然、興味
がない。だから「野球もの」が面白いけど。それだけで、良いのか?
それより、知人の話で気になったのは‥‥彼が参加した某国際会議では「アジア諸国との連帯」を言う人が多かったが、決まって「特に
中国、インドとの連帯」と前置きする人が多かった、と言う。日本のステータス、国力は? それが気になる。
古田さんは「10年後、ストをして良かった、と言われるようになりた」と言った。分かり安い言葉。ある意味で、凄い政治家だ。
だが、同時に2004年夏、日本はオリンピックとプロ野球ストで大騒ぎだった昔が、良かったのか、考え直す時期がくるような気もす
る。いずれにしても、オリンピック、プロ野球‥‥とニュースが偏りすぎている感じがするのだが‥‥。
<何だか分からない今日の名文句>
ニュースの新「画一性」
9月19日(日) プロ野球ストに隠れた「橋竜・立件せず」
週半ばから土曜日にかけて花博→笠松競馬場→東北の取材旅行(花博は毎日の「ここだけの話」、笠松はスポニチの「おけら街道」に書くつもり)。
この小旅行で、たらふく食べたので? 3連休の後半は健康散歩。必死に減量を図る。厩橋あたりで、散歩で知り合った奥さんにまた出会った。旦那さんが、僕と同じ脳卒
中の患者さんで、時々、リハビリに関する情報交換をする。娘さんと一緒だ。
奥さんも娘さんも、当方のホームページを読んでくれているらしく「今まで通り、自由に書いてください。大体“ここだけの話”と断ってあるんですから」と言う。例の
「ここだけの話・『金』より姿三四郎」に読者の批判が集まったことに対する彼女らしい意見。僕の配慮のない表現がいけなかったんだから、お詫びするのは筋。「でも、今
まで通りに本音、少数意見を書きますよ」と答える。
最近、読者からのメールに激励調のものが増えている。「塚田真希さんのことはちょっとかわいそうだと思いました。柔道以外では繊細なこころの若い娘さんですものね。
でもいつもできる限り本音でいこうという太郎さん! がいてくださってうれしい。かわらないでください」といったメールなど、正直言って、うれしかった。
「『ここだけの話・引退の広瀬』の本文に『ここだけの話』という言葉がない」という指摘もあった。「『ここだけの話』がないのは、これで2回目だ」と言う。良く読ん
でくれる読者がいるんだ。これにも感激した。
実は、今回だけ、本文から「ここだけの話」という言葉を外して見た。本文に「ここだけの話」と入れるのは、読者との緊密度、いわば「身内意識」みたいなものを持たせ
る意味合いがあったのだが‥‥それなりの効果はあった、と思っていたが、一度、このフレーズを止めてみた。さて反応は? やはり「ここだけの話」という言葉がないと、
物足りない、という指摘だった。ともかく、僅かだが「ここだけの話」にはファンがいる。うれしいじゃないか。
秋から、もう一つコラムが増える。毎日本紙に「ここだけの話」「競馬はロマン」たまに「専門記者の目」、スポニチに「おけら街道」月に一度だが「世界週報」のコラム。
それに単発ものがあって、それに新しい仕事が入ると、この日記を書くのが、若干、負担になる。日記をやむを得ず休んだり、ごく短いものになることもあるだろう。
「ここぞ!」という時、日記が役に立つと信じながら、当分は仕事中心で行こう、と思う。
週末、日記に書きとめて置きたいこと。まず、プロ野球のストの社説。はっきり、新聞社の姿勢が鮮明になった。朝日新聞は「ストを生かせ!」なんて、いつもと同じよう
に意味不明の社説。毎日は「ストの責任は機構側にある!」と明確に書いた。現在の経営陣に批判的だ。対する読売は「責任は億万長者の選手たちにある」とこれも鮮明。
煮え切らない朝日はどうでも良いが、読売の社説には、つい笑ってしまった。誰が億万長者を作ったのか。莫大な契約金を出し続けていたのは、読売新聞ではないのか。
プロ野球のストで、隠れた感じだが、このことは記録しておきたい。日本歯科医師連盟から自民党旧橋本派に一億円が献金された事件。橋本派幹部の立件見送り。捜査は事
実上、終結した。会計責任者だけが、罪を負う。いつもと同じだ。
金の流れを時系列で整理すれば、単なる収支報告書に一億円の記載がなかった、という形式犯はありえない。日歯連の国会議員候補の比例名簿順位に手心を加え欲しい「意
図」があった、としか思えない。
これは、公職選挙法の買収にならないのか。一億円の献金の意図がどう捜査しても分からなかった、で済ます問題なのか。甚だ、疑問である。
競馬? 最悪の変則開催。すっからかんのカン太郎だ。
<何だか分からない今日の名文句>
アンダー・ザ・テーブル
9月15日(水) 鯨の給食
朝、東京専売病院で定期検査。血圧は安定してまずは順調。大山ドクターと若干の世間話。後は野暮用の小旅行。
8月末の「釧路行き」で、地元の人に聞いた「クジラの給食復活」が実現したらしい。40年ぶりに、釧路の小中学校がクジラの肉を使
った給食を出した。40年ぶりか。何となく嬉しくなる。
僕の小学校の時代、給食は牛肉がないのでクジラの肉だったような気がする。あまり、美味くなかった。でも、今や、クジラの刺身は限
られた人しか味わえない珍味。並大抵では食べられない。
釧路は調査捕鯨の基地だから、実現出来たのだろう。何故か、うらやましい。美味いと印象はないけど、うらやましい。懐かしい、と言
うだけで、羨ましい。
どんな料理にしたの? と調べてみると「カレー風味フライ」なるものと分かった。刺身にすれば良かったのに。
釧路で聞いたもう一つのニュース。北方領土との「ビザなし渡航」はどうなったのか。こちらは、かなり政治的で、そう簡単に論じられ
ないが。
今日発売の週刊文春。トップは「愛知母子4人惨殺事件」である。ところが、今日のテレビは「小山、兄弟誘拐殺人事件」一色。凄惨な
事件が次々に起こる。週刊誌では、追いつかない怪事件ラッシュ。日本はどうしてのだろうか。と、思いながら、すぐ、麻痺する。
怨念が深いのか、あまりに、思いが短絡的なのか。そして、劇場犯罪に麻痺した我々。ああ、恐ろしい。
<何だか分からない今日の名文句>
日替わり殺人の病理
9月14日(火) 経済成長の鈍化を!
午前中、たいとう診療所。久ぶりに理学療法士の吉良さんに会う。二人目のお子さんが出来て、彼の家庭も円熟味を増しているのだろう。
笑顔が一段と綺麗だ。
二代目魁の愛読者の吉良さん「掲示板が上手く運営されていたのに残念だ」という感想。博学の人が、味のある書き込みをしてくれて、
日本一の掲示板になる、と意気込んでいたが、僕のドジで結果的に「掲示板荒し」の状態になり閉鎖中。手紙で再開を求める人もいるが、
どうしたものか、思案中だ。今日も「掲示板が生きがい」という手紙が遠くから来た。
午後、四谷の「みどりの会議」へ。「木枯らし紋次郎の中村さん」に会う。中村さんは数少ない真っ当な政治家。参院選で、僕は「みど
りの会議」を支持したのだが‥‥その大事な人物が落選するなんて‥‥既成政党ばかり報道して、日本のマスコミは「まともな新党」に何
故か冷たい。この「選挙の差別報道」をどうしたらいいのか。考えさせられる。
中村さんは「地球環境がすべてに優先する」という考え方だ。そのために「無限の経済成長」から「成長の鈍化」に方向転換させねばな
らない、と考えている。その分かりやすい主張が理解されなかった。パイの奪い合いの思想が勝った。
「環境最優先の政治」は、これで頓挫してしまうのか。それで良いのか。彼が「いまや護憲も、改憲も関係ない。そのうちに地球はめち
ゃくちゃになる」と言う言葉。重みがある。
JRAで野暮用。帰りに東京駅あたりを車で通過すると、大変な人出。丸の内北口で開発が進められた複合ビル「丸の内OAZO(オア
ゾ)」が開業した。(7−17階の丸の内ホテルは10月1日オープン) 旧国鉄跡地などが4つのビルになった。
飲食店24店。ちょっと前に「丸ビル」が出来た時、飲食店は長蛇の列だったが、六本木ヒルズが出来てから、店によっては閑古鳥が鳴
いているという話もチラホラ。日本人は新しもの好き。当分、丸の内北口は大変な人出にはなるけれど。
夜「広告特集」の原稿。「宮使い」だから当然だが、このところ、ちょっと原稿量が増えているような感じ。
<何だか分からない今日の名文句>
資本主義も、共産主義も欲張りイデオロギー
9月13日(月) 「キムラヤ」が負けた理由
JR新橋駅前の「キムラヤ」は、何度か、利用した。老舗の大手ディスカウトショップ。安いばかりでなく、結構、洒落たブランド物の
ネクタイを用意していたので人気だ。
その「キムラヤ」が事実以上、倒産した。負債額300億円。消費デフレが原因だという。夕刊紙を見ると、ビックカメラ、ヨドバシ
カメラなど大型店が次々に出店して、比較的小型店(14店舗もあるが)の「キムラヤ」が追い込まれた、と解説している。
そうだろうか。僕は、必ずしも「ビックカメラ」が脅威ではなく、本当の敵は他に存在するような気がする。電気製品のネット販売が
「見えざる敵」なのではないかと思うのだ。
大型テレビ、新型洗濯機、携帯、ラジカメ‥‥売れるものは売れている。しかし、最近、この種の製品をネットの格安販売で買う人が多
くなっているのだ。
インターネットに「安売り一覧」が載っている。客は「ビックカメラ」などで、お目当ての製品を吟味して、インターネットで、もっと
も安いネットで買う。あるいは秋葉原の周辺の町工場のような、単なる倉庫のような店に出向いて買う。この種のものは「メーカー保証」
だから、どこで買っても良い、と思う人が多いのだ。
つまり、この種の客にとって大型店は単なる展示場になっている。大型店だって安泰かどうか。もちろん、安売りのインターネット販売
だって、利が薄くて、立ち行くかどうか。いつも不安だろう。ネットの価格破壊で、まだ倒産は続くだろう。
「キムラヤ」は、営業を普通通り続けるそうだが、また、ここで「リストラ地獄」が待っている。
朝、上野まで健康散歩。「おけら街道」(「及川奈央」とたまちゃんの出会い? がテーマ)を書いてから出社。サンデー毎日、事業本
部と社内で野暮用。
北朝鮮の謎の爆発。徐々に真相が明るみに出る雰囲気。中国は知っている。安倍幹事長、留任拒否。小泉さんが3カ国外遊から帰って、
9月24日から政局になるのだろう。
<何だか分からない今日の名文句>
敵は本能寺
9月12日(日) 9・11から3年
朝5時になっても、窓の向こうが暗い。秋が近くなっている。「もっと早く朝日が上ればいいのに」と思ったりする。
9・11から3年たった。報復の連鎖がいたるところで続く。復讐の連鎖に、地球の沈没まで心配される「限りない復讐の連鎖」に、
我々は麻痺していないか。9・11直後、米議会が、ブッシュ大統領に「報復の全権」を与えた時、女性議員が一人だけ、反対した。全体
が麻痺している時「NO!」と言うには覚悟がいる。でも、この議員は敢然と「NO!」と言った。
報復に加担すれば報復される。報復されれば報復する。それの繰り返し。今こそ、一国平和主義の存在意味があるのに‥‥どうして、一
国平和主義の狼煙が上がらないのか。
怖いのか。国際貢献という名の「テロとの戦い」で、日本人は死にたくない、と何故、言えないのか。
黙っているのは、平和を裏切ることだ。市民が黙っている原因はマスコミ人にある。責任回避がある。
プロ野球騒動も小事とは言わないが、次々に起こる騒動に目を奪われ「イラクの泥沼」から、我々は平気で目をそむけている。広島、長崎
を忘れている。
アメリカの世界戦略のために、日本は基地を提供している。それだけで、アメリカの言う「国際貢献」は十分じゃないか。我々は、この
ことをはっきり主張しなければ‥‥だと言うのに、新聞の影響力は日増しに小さくなっている。嗚呼。
まあ、何から何まで自分の責任だ、と思い込むとストレスが溜まる。
愛馬・フェザーレイ。12日の中山に3ヶ月半ぶりの出走。若干、出遅れ。それが祟ったか、残念ながら最後は抜かれてしまった。
<何だか分からない今日の名文句>
ストレスは「こころの風邪」
9月9日(木) 護憲運動の軌道修正?
雑誌「世界」10月号を読む。同誌「しなやかな一文」に出会い、うれしくなった。
「ハトはハトでも伝書鳩ーー護憲運動の軌道修正」。筆者は斎藤駿さん。カタログハウス社長。小売業、通販で成功している方だ。
斎藤さんは、分かりやすく、小売の「発想」を説明する。ある商品に対する消費者の立場は3つ。@絶対的需要層A相対的需要層B絶対
非需要層ーーに分かれる。絶対的需要層は舌足らず説明でも、いそいそと買って帰る。絶対的非需要層はどう説得しても買わない。
だから、小売は中間に位置する人に、どう商品が良いかを説得する。いま、憲法9条に関する「買い物」では、護憲を選ぶか、改憲を選
ぶか、その中間の「相対的需要層」が迷っている。
護憲派の市民は「護憲」という商品の購買者ではない。売り子にならなければならない。一人でも多く、中間層を護憲派に呼び込むため
に「売り子」にならなければいけない。と、斎藤さんは書く。
そのためには、「売り子」は「護憲」という商品に対する中間層の疑問に答えなければならない。その疑問、例えば「陸海空その他の戦
力はこれを保持しない」ということは、自衛隊は武装解除して、解散するのですか? など、素朴な疑問を7項目、列挙している。この7
項目に対し、護憲派は曖昧なことに終始している、と僕が感想を持つことばかりだ。
護憲派の市民はこの疑問に答えて「護憲」という商品を売れば良い、と「しなやかに」書いているが、この7項目に護憲派は答えられる
のか。
斎藤さんは、その説得のやり方に言及している。それが、結構、ユニークだ。「世界」には珍しい、分かりやすい一文。ここに護憲派の
「軌道修正」の道が隠されている感じがする。
「護憲」か、「改憲」か、それを決める日が近づいている。
午後、TBSラジオで名物男の取材。それからJRA六本木事務所で野暮用。社に戻って、読者の手紙を整理する。
友人のお祝い事で「三献」→浅草「M」一「タンポポ」。2時過ぎまで付き合う。
<何だか分からない今日の名文句>
「九条」の売り子たち
9月8日(水) 札幌の女(ひと)
朝、東麻布の美容院「Y」に行く。毛がボサボサになっていた。
13年半前、脳卒中で倒れた時、頭の毛が洗えなくなって、病院近くの美容院に車椅子で出向き「あらっちゃくれない?」と頼んだ。この
時は失語症が重くて、そう満足に言えたかどうか、分からない状態だった。快く、洗ってくれた。
それから、この店に通うようになったのだが、その店のオヤジは、かなりの職人肌。あまり、客に愛想を言わない。(その分だけ、奥さ
んが賑やかで、愛想が良いが)
ところが、ある日、奴が「アップ」の妙技を見せた。「アップ」は銀座のママさんがする髪型で、今時「アップ」を言える美容師は何人
もいない。どう見ても名人芸だ。聞いてみると、オヤジ、若い時、美容師技術の全国大会で3年も連続して優勝した、元祖カリスマ美容師
だった。
モデルの髪を作り、ヘア雑誌で、次々に新作を発表していたが「美しい女性を美しくしても、そんなに喜ばない。普通の人を美しくした
い」と彼、街の髪結いになった。いい話だ。
二年前、このオヤジのことを「ここだけの話」に書いた。
「あの記事を読んで、覚えてくれた人がいた」とオヤジが言う。札幌に住む女性で「東京に行ったら必ず、やってもらいたい」という電
話が掛かって来た、という。このコラム、オヤジに黙って、匿名で書いたから、しばらく、オヤジも知らなかったし、第一、ぼくが新聞記
者だということも言っていなかった。
匿名なのにこの札幌の女性は、どうやって、この店を探し当てたのか。オヤジにも、分からない。
「そのヒト、あんたのコラムの大ファンらしいよ。店にやって来た時、来いよ。美人だと思うよ」とオヤジが冗談を言う。
「いつなんだ?」「10月10日だそうだ」「エッ!10月10日、それ、俺の誕生日で、予定があるんだ。無理だな」「エッ! 10
月10日が誕生日? 俺もなんだ」
オヤジ、急いで運転免許証を取り出す。なるほど。奇遇じゃないか。(年齢は、違うけど、そうは違わない)
「同じ日に生まれると性格も同じなのかなぁ」とオヤジ。「水商売ということでは、記者も美容師も同じだから、これが合うとなれば似
ているんだろう」。また、一段と仲良くなった。日ごろ、女性ばかりに囲まれているので、男の友達が少ないのかも知れない。
「俺の夢は、和服の女性に蛇の目を差し掛けてもらうこと」というけったいな夢を持っているので、適当な女性を探さなければ、と思う。
午後、勉強。12月の新「防衛大綱」で、日本はどうなるか。
<何だか分からない今日の名文句>
憲法が変わって、軍が変わるのではない
軍が変わって、憲法が変わる?
9月7日(火) 「熱情」
朝、御徒町まで散歩。帰って雑誌、新聞類を点検。月刊現代の「私が愛した田中角栄 辻和子」に興味をそそられた。9日発売の講談社
刊「熱情ーー田中角栄をとりこにした芸者」のダイジェスト版である。
辻さんのことは、かなり前から、政界では周知の事実だったが、例の「文藝春秋」の田中角栄研究で「越山会の女王」の佐藤ママが取り
上げられたため? 辻さんの存在は、どちらかと言うと、影に隠れた形だった。
戦争直後の1946年 神楽坂の芸妓置屋の幼女になった辻さんは、焼け出された神楽坂の「仮小屋の待合」で、角さんに出会う。角さん
28歳。辻さん19歳。昼間、神楽坂界隈の路上で再会し、土建会社の若き社長と置屋の娘の恋愛関係は始まる。
世の中には、旦那と二号さんは、金が切れ目の関係と思いがちだが、僕自身、花柳界の育ちだから分かるのだが、むしろ、本妻より、情
の深い関係になることも多い。
角さんと辻さんも、そうなんだろう。子供を作り、認知するだけでなく「田中姓」にしている。角さんの奥さんはそれまで、二号の辻さん
と仲良く接していたが、辻さんに「田中姓」の男の子が生まれてから、ソリが悪くなったらしい。それが、真紀子さんと田中京さんの現在の
角逐になってしまったのだろう。
ともかく、この本、意外な新事実が次々に飛び出すらしい。
橋竜さんが、例の1億円事件で事情聴取を受けたらしい。続いて、青木、野中氏も聴取を受けると思われるのだが、聞くところでは、これ
で一件落着という雰囲気であるらしい。
おかしいじゃありませんか。
事件を「政治資金収支報告書」に一億円を記入しなかったという、いわば「事務方のミス」にすり替えている。しかし、これだけの巨額
献金、本当の理由があるハズ。少なくとも、参院比例区候補の順位に関係すれば、公選法違反ということも考えられる。
国民の視点で捜査してもらわなくては困る。
台風18号。大きいらしい。今、日記を書いている8日午前3時ごろ、東京でも、ものすごい突風。台風の当たり年だ。
<何だか分からない今日の名文句>
待ってました!「お忘れ」3人衆
9月6日(月) 脳卒中の戦友
何ヶ月前になるか。JR浅草橋の駅前交差点で、見ず知らずのご婦人に声を掛けられた。ご主人が脳卒中で倒れた、というのだ。頭が真
っ白になっている様子だった。当方が右半身不随でも、辛うじて歩行しているのを見て「主人も歩けるでしょうか?」と聞く。
病状を聞いてみると、多分、僕より軽いような気がした。初めてリハビリをした時点で、僕の右の足は地面から1センチぐらいしか、上
がらなかった。で、右の乳房の下まで、重い装具をつけてリハビリをした。それに比べれば、軽いような気がする。
「大丈夫ですよ。歩けるようになりますよ」と答えた。
その後、数度、街で奥さんに会った。僕の闘病記「新聞記者で死にたい」をプレゼントした。「死にたい」と思ったこともあると書いて
ある。「もうじき、退院ですよ」と励ました。
その奥さんから、メールが来た。「退院しました」に続いて「たいとう診療所でリハビリをすることになりました」
驚いた。旦那さんと僕は、同じ診療所で顔を合わすことになる。奇遇だ。まだ車椅子のようだが、もうじき、直立できるだろう。また、
脳卒中の戦友が増えた。早速「おめでとう!」のメール。
社から、タクシーに乗ると運転手さんが「某新聞社から某タクシー会社に15台も注文がきた。これは号外が出るという証拠」という。
タクシーで、号外をターミナル駅に運ぶのだそうだ。そう言えば、プロ野球のストは号外もの。プロ野球はどこへ行く。
夜、プレスセンターで競馬仲間の飲み会。面白い話ばかりだったが、競輪好きの作家S.Iさんが、どうして、女優さんたちにモテるの
か、その理由が一番、面白かった。
<何だか分からない今日の名文句>
プロ野球改革は弾丸ライナー
9月5日(日) 地方の騎手は巧い
ロシア・北オセチア共和国ベスランで起こった学校人質事件は300人を超す犠牲者を出した。体育館は遺体の山だそうだ。
アルカイダが加わった国際テロなのか。アルカイダは旧ソ連のアフガン侵攻に対抗して義勇軍を募ったことがある。
1994年の第一次チェチェン紛争で、ロシアが侵攻した際、10万を越す人が死亡した。チェチェンの子供たちも、たくさん、死んだ。
その報復? 報復の連鎖。復讐の連鎖。
アルカイダはチェチェン独立派を利用して、21世紀宗教戦争を狙っているのか。恐ろしい世の中になった。
5日の札幌競馬場で、愛馬・レースウイングが「1000万下」を二連勝した。負担重量56キロ。牝馬では、キツいハンデだ。
ホワイトが香港に“出張”しているので、ヤネは五十嵐冬樹だった。道営の人気騎手。安心してみていられた。
冬樹も、JRA中央競馬では、一段と力が入るのだろう。中央と地方では賞金が違う。中央の「1000万円下」のレースでは、一着賞
金1450万円。その5%が騎手の懐に入る。つまり、冬樹に払われる賞金は72万2500円である。
地方競馬の賞金は比べ物にならないほど安い。先週、釧路に行ったとき「ばんば競馬」の場外で遊んだが、その時の新聞を見て、賞金が
あまりに安いので、驚いた。
この日のメインレースの1着賞金は40万円。騎手の取り分は2万円。2着は5000円、3着は2400円である。ホッカイドウ競馬の
場合も、並みの未勝利戦などは、この位。地方競馬の騎手がJRAで乗れば、当然、張り切る。レースウイングは出稼ぎの香港の騎手と道営
の騎手に助けられた。
経営的に勝ち組の中央競馬、負け組の地方競馬。宇都宮競馬、高崎競馬が廃止されるという情報が流れている。
地方競馬の騎手は、総じて、腕は達者だが、収入は‥‥同じ仕事をしても、所属する組織で雲泥の差。ある意味では、大きすぎる矛盾。
何とかしなければ。
勝てば良いんだろう、という「勝ち組哲学」に、僕は簡単に賛成できない。
週末は野暮用ばかり。台風、地震‥‥皆さん、ご注意を。
<何だか分からない今日の名文句>
同一労働同一賃金プラスα
9月2日(木) 「情報公開立法史」
「情報公開立法史ーー神奈川県公文書公開条例の誕生」(公人社)なる本が送られてきた。
神奈川県は1983年、全国に先駆けて「神奈川県の機関の公文書の公開に関する条例」を施行。情報公開制度をスタートさせた。
国が「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」がスタートしたのが2001年4月施行。実に17年たっての「国のスタート」だ
った。それほど、当時の長洲一二知事は、先進的で「情報・思想管理」ではなく「情報の公開・共有」を大事にする人物だった。送られて
きたこの本の著者名を見て、なぜ、難しい「立法史」が送られてきたのか、分かった。
早稲田の吉村正ゼミの同級生「中出征夫」が書いたものだった。実は、卒業してから一度、会った記憶はあるが、長いご無沙汰。彼は、
どちらかというと「革新的な学生」で、サークル連合副委員長を務めて、いわばスターだった。早稲田騒動の最中、僕は「学生会館の管理
運営権を学生に!」という学生側の主張に反対で、同級生からは「右翼」と言われ、毎日、新宿界隈で、格安映画を見て、暇をつぶしてい
た。出来の悪い学生だった。
だから、どちらかというと、あまり、彼とは交流はなかったように思う。
その彼は、神奈川県庁に勤めた。向学心旺盛な彼は県庁を退社して、シテイー・マネイジャーの研究(吉村正教授の研究テーマ)のため
に渡米した、と聞いていた。
この本によれば、彼は、帰国後、神奈川県に再就職。県立高校の事務職員を務めて、知事部局に移り、長洲さんと知り合ったらしい。
中出君は「情報公開の尖兵」のような仕事振りだったようだったから、彼の私史でもある。
読んでみると、長洲さんの哲学がよく分かる。かつての革新政党が沈没して行く昨今。特に社民党の人には、読んでもらいたい本の一つ
かも知れない。
午後、TBSラジオで野暮用。その後、出社。不完全な「ノートパソコン」の通信設定をお願いしする。何とか、PHSでも通信出来そ
う。
例の「ここだけの話・『金』より姿三四郎」に関して「お叱り」をいただいた読者に出来るだけ電話をする。どうにも、物理的に出来な
い方が多いので、次回の当コラムで書くしかない。
夜、地下の「大作」で、前々からの会合。誘われて、14年ぶりに社の裏手の屋台に移ったが、早々と退散。帰宅後、別件の電話取材。
昼間は暑かったが、夜になると、涼しい。
<何だか分からない今日の名文句>
革新の一番星
9月1日(水) 日記、再開しました
今日から9月。台風一過。30度を越したのか。東京は暑い。少し、オーバーワークだったので、充電期間にしようと、北海道に行った。
遅い夏休み。その間、日記を休んだ。大まかに、8月末の日記をまとめて報告。
24日、ノートパソコンの調子が悪い。スイッチを入れても、反応しない。社の報道サポートの仲間に見てもらう。見てもらうと、何故
か、動く。一時の接触不良か。ついでにPHS通信が思わしくないので、見てもらう。こちらは重症。どう設定を直しても、PHSはウン
ともスンとも動かない。結局、PHSのカードがおかしいのでは、と言うことになり、小伝馬町のドコモへ。午後7時に滑り込み、カード
の故障と判明。取り替えて貰う。電話があれば、原稿があれば送れる、と信じた昔が懐かしい。原稿を書くより、送稿の不安でストレスが
溜まる。便利と不安は壁一重?
25日、知人から早朝に電話。心配事が発生したらしい。警察関係に相談。物騒なことが日常茶飯。親戚の倅から「甲子園の砂」を貰っ
た。小さな小さな瓶に入っている。ありがとう。大事にする。まだ、修徳は二年生中心だから、強くなるだろう。奴も、春夏、まだ2回チ
ャンスがある。
26日から休みを取り、友人の車に便乗して道東へ。何も考えず、大地の広さを感じたい。
27日午前3時半、起きて、日本で一番早い朝を見ようと納沙布岬へ。北方の島々を背に、朝日が昇る。幽玄。当地では、北方領土への
ビザなし渡航が話題。小泉さんも、やって来るらしい。
この納沙布岬が皮切りで、知床を回る。ボサッと海を見る。寅さん気分、幸せである。
ところが、困ったことが進行していた。ノートパソコンである。また、開かなくなった。起動しない。仕方なく、メーカーの修理屋に行
く。中を開けてもらって、原因が分かった。水が入り、中は錆び付いている。
元凶は「涎」だった。体が右半身麻痺になってから、涎がたれるようになった。夢中になって原稿をたたいていると、手元に「涎」が海
のようになる。その「涎」がキーボードに滲みていた。情けない。
新品を買い求め、9月1日、東京に戻って、社の報道サポートの仲間に、設定を頼む。これで、何とか、原稿が書ける。その最初が、こ
の日記という訳。
もう一つ、反省事。「ここだけの話・金より姿三四郎」(31日毎日新聞夕刊)に、読者の皆さんから、多くの意見が寄せられた。「僕
もそう思う」という意見もあったが、理にかなった批判が多い。コラムを書く者は「作品がすべて」。言い訳は出来ない。
何度も、何度も、自分の原稿を読み直した。「言おうとしたこと」が正確に伝えられず、論点と違うところで、読者の皆さんに「不快な
思い」をさせた、とすれば未熟としか言いようがない。この点に関して、次回のコラム「ここだけの話」で触れたい、と思う。
掲示板に批判を寄せてくれた方にも感謝したい。反省する良い機会になった。ありがとう。
だが、この一昼夜、真摯に受け止めるべき批判とは別に、明らかに、悪意に基づいた書き込むもある。事実誤認もある。特定な方が「掲
示板荒し」を意図してる、と言う方もいる。この辺の真相は分からない。が、罵詈雑音は、我が「2代目魁」の掲示板には似合わない。
普段、僕が使っている「編集長」と言うハンドルネームが登場したり「牧の母」まで飛び出しているので、混乱する。
残念だが、2日午前十時を持って「掲示板」を一時、閉鎖したい。
<何だか分からない今日の名文句>
浮世の苦楽は壁一重