編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2005.4月
4月27日(水) ゴールデンウイーク
朝、国際医療福祉大学付属三田病院で大山ドクターの問診を受ける。体調順調。待合室のペンチに一人一人、肘掛がついたので“立ち座り”が楽になった。
ドクターの話では、近々、ガン検診のPETも導入されるらしい。経営者が変わって、前向きだ。
六本木ヒルズで取材と買い物。JRA六本木事務所に顔出し、その後、東新橋の日本ジャーナリズム出版で「週刊実話」のバックナンバ
ーを買う。330円。例の白光真宏会の特集を読むため。
仕事場に戻り「青い空 白い雲」を書く。現在、発売中の号は「ゴールデンウイーク合併号」なので、発売は一週休みだが、決まりモノ
は印刷の関係で、早く書かねばならない。そこで、どうしても「暇ダネ」にならざるを得ない。襲名モノを書くことにした。
ニュースは相変わらず、脱線事故。つい涙ぐんでしまう。悲しくなるばっかりで、元気がなくなる。ニュースを振り切って、夜、半袖で
外出してしまったら、ちょっと寒い。前の日(26日)外出中、にわか雨。一時豪雨。雷が鳴る中、傘も差さず歩いた時もブルブルとした。
風邪かな?
29日からゴールデンウイーク。日記をどうするか考えたが、読む人も少ないので、この「27日の日記(28日午前11時更新)」を
最後にして、5月9日更新まで休むことにした。ことしの連休は実に長い。11連休という人もいる。
ちょっと、うれしいニュース。問題の白骨温泉が9ヶ月ぶりに営業再開。確かに、やったことは褒められないが、それほどでもないニュ
ースで痛めつけられた人々。やっと朗報。「ニセ温泉騒動」も一段落である。
日本人はニュースの軽重が分らない。苦労した人も多かったと思う。頑張れ! 温泉従業員。
皆様、脱線事故をはじめ、気分の晴れないことばかりですね。でも、人生は一度だけ。今年の黄金週間も一度だけ。大いに英気を養いま
しょう。風邪なんかに負けないぞ!
<何だか分からない今日の名文句>
涙を拭いたら青い空 白い雲
[日記追伸]白骨温泉のニセ温泉騒動のことについて、日記に触れたところ、読者の方から異論があったようです。「褒められたことでは
ないが」と表現しましたが、入浴剤にも副作用があることも事実で、かなり「重い行為」だという意見でしょう。事実、あの騒動が報じ
られた頃、僕に「何故、重いのか」と貴重な意見を聞かせてくれた方もいました。ごもっともです。が、僕は、ニュースの性格上、それほ
どまで、批判されるものなのか、という印象も持ったのも事実です。日記がお休みなので、昔のことになってしまいますが、そういった意
見があったことを追伸しました。
4月26日(火) ローズよ、巨人を去れ!
小さい時は弾丸ライナーの川上哲治だった。青春時代はもちろん、長さんだった。毎日新聞に入っても、長嶋さんが好きだった。
でも、巨人というチームはいつの頃からか大嫌いになった。何故なら、官僚集団のチームになっているからだ。球団幹部は渡辺天皇の顔
色ばかり見ている。選手はポジション争いの過剰意識で、今の巨人ベンチには「気分的に仲間の脚を引っ張ること」が充満している。何人
かの球団関係者から聞いた。運命共同体の意識がないスポーツなんて在り得ない。
26日の対ヤクルト戦。四回、逆転のホームランを打ったローズが「緩慢プレー」を注意され、逆ギレした。「巨人、大嫌い」「ピッチ
ャーが悪い。みんな打たれる!」と本音を言った。ついには「差別だ!」と叫んだ。
今頃、分ったのか。高い契約金でスターを横取りして、官僚支配で疲れ切ってボロボロになったら、ハイ、サヨウナラの巨人。ローズよ、
今すぐ、巨人を去れ!
新聞販売のためのホームランなんかいらない。読売の天下りのためにホームランなんて打つな。
福知山線の事故。「阪神より7分速い」が売り物で、時間時間時間の体質に原因があるようにも見える。
FM・NACK5の「アフター5」という番組に電話出演。脱線事故の話と「山崎拓当選」の話をする。
山拓の勝因は@玄界灘地震A公明党支援‥‥であると話した。H男で評判が悪い山崎さんだったが、地震が起こると、官邸に出かけ、支
援を申し入れた。H男でも役に立てば良い。85%の公明党支持者が投票すれば勝つに決まっている。
元々、補選は自民が勝つ、と言うのが通例だから、それほど、政局に関係ないと、話した。
<何だか分からない今日の名文句>
三行半(江戸の再婚許可文書)
4月25日(月) 安全か、経済性か
午前8時半から西台クリニックで、PETによるガン検査をしたいたので、昼近くになるまで、尼崎の脱線事故に気づかなかった。
急いで出社。史上最悪の事故。この時点で、死者が50人を超えると聞き、言葉を失った。
朝、元気で家を出た人が‥‥もし、別の車両にいたら‥‥と考えると‥‥言いたくないが、運不運としか言いようがない。
原因は今のところハッキリしない。置き石説もあるようだが、多分、咄嗟のブレーキに脱線の原因があるように思う。乏しい脱線事故取
材の経験だが、電車は猛スピードでは脱線しない。130キロ以上で走れば、理論的には脱線は起こるというが、多分、130キロでも、
乗客が一杯なら、その重みがあって脱線しないだろう。その上、この電車は120キロ以上のスピードが出ない構造になっている。だから、
そのままのスピードで、この緩やかなカーブを走っていれば脱線しなかっただろう。
問題は運転手が計器上、猛スピードになっていることに気づいて、突然、ブレーキボタンを押した点だ。そこで、車輪とレールの摩擦に
異常が生じた。レールが浮き上がり、脱線した。と思うのだが‥‥脱線は大部分、車輪とレールの摩擦が原因である。
置き石も想像できるが、テレビを見ていると、乗客の多くが「急ブレーキがあった」と証言している。ブレーキ説の方が説得力があるよ
うに思うのだが‥‥。
事故が起こると、安全性か、効率性か、が問題になる。今回もそうだ。軽量電車は電力消費が少なくて効率性が高い。しかし、以前のよ
うに重い車両だったら、脱線車両があれほど、ぐにゃぐにゃになることはなかっただろう。死者は1/3で、すんだかも‥‥。いつも、そん
な議論の行ったり来たり。
民営化の落とし穴のような気もする。次々に増え続ける死者の数。たまらない。
永田町では、まるで意味のない、郵政民営化法案で政府・自民が合意。
<何だか分からない今日の名文句>
拙速の民営化
4月24日(日) 舐められてばかり
22日の金曜日も京都に滞在。夕方、サンデーの中山デスクから「小泉さんがジャカルタで『反省とお詫び』演説をしました。『青い
空 白い雲』の手直しが必要でしょうか」と問い合わせ。今週は「日本外交の発信ベタ」をテーマに書いたのだが「一応、発信したことに
なるのでは?」という意見もあるようだ。でも、相変わらず、発信のタイミングが悪すぎる。
中国にも、アメリカにも舐められているーーという僕の認識は何ら変わらないので、殆ど、手直しせずに校了してもらう。
締め切り後の23日の土曜日、午前中に帰京。夜、ジャカルタで日中首脳会談。一応、友好を確認した。日経新聞などは友好の道が付い
たかのように書いているが、本当のところは、すべて中国ペース。会場も胡さんが泊まっているホテルに来い! である。舐められている。
また中国向けのODAが増える?
22日の開会直前、小泉さん、北朝鮮のナンバー2の金永南・最高人民会議常任委員長と握手していたらしい。ちょっと気になることは、
小泉さんの3度目の訪朝の話が出ていること。政府専用機が空いているゴールデンウイークのある日に、イラクへ行く、北朝鮮へ行く、と
いう不確実な情報が飛び回っている。焦っているのかしら。
24日の日曜日、ロックスピリッツが福島の未勝利戦に出ると言うので、まるで恋人に会うがごとく、日帰りで福島へ。子供みたいな
馬だが、調教タイムに良化の兆しあり、と思って応援に行った。赤木が積極的に乗って2着。2戦目で、競馬が少し分ったかな。
岡部さんにバッタリ。昼のトークショーに出るためにやって来たらしい。美浦の調教見学ツアーに欠席したお詫びをする。(岡部さんも
運営委員)「盛り上がって、一時間もオーバーした。馬に乗った委員がいた」と楽しそうに話す。引退してから、岡部さん、朗らかになっ
たように思う。
<何だか分からない今日の名文句>
拙速、拙遅?
4月21日(木) しりとり俳句塾は?
名刺がなくなった。少し忙しくなった証拠?「はんこ屋」で印刷を注文。以前、新橋で印刷した時より安いような気がする。それに出来
上がり早い。
午後の新幹線で京都へ。若干の取材を終えて、先斗町の「た可」で、ささやかに広岩君の大阪本社編集局次長就任祝い。出席者は鳥越俊
太郎、亘英太郎の2先輩と僕。ご両所は共に大学の教授で、授業が終わってから、やって来てくれた。
亘さんが面白い話をしてくれた。例えば、京都の古本屋で、貴重な古雑誌を見つけたこと。例えば、京都には花街記者クラブがあること。
例えば、某大学の教授のセクハラ事件‥‥現役の記者より情報が早い。
鳥ちゃんは、相変わらず若い。気分が若い、ということか。
店で、たまたま会った親友の一行と合流して、祇園「まち子」へ。いま祇園踊りに出演中の真知子さんの経営するお店。祇園のしきたり
を教えてもらってからカラオケ。亘さんは三浦光一がお得意。鳥ちゃんは「つぐない」と「新潟ブルース」。広岩君も嫌々、歌った。僕は、
京都1の人脈を誇る、例のキャリアウーマンにお願いして「二人の大阪」。今週、気になっていた大問題。「寛太のしりとり俳句塾」の
存続問題。掲示板を長期休止しているので、読者が参加するのは、ここだけだったので、内心、続けて欲しい、と思っていた。が、どうや
ら存続の可能性が出てきた。管理人・中島さんの努力に感謝。この間、電話で報告する寛太さんの声も弾んでいた。
<何だか分からない今日の名文句>
歳を取らない秘訣は能天気?
4月20日(水) 紅卍会?
朝1番で「週刊実話」を買い「新宗教の時代・白光真宏会(下)」(田中健介著)を読む。
白光真宏会の創始者・五井昌久さんは昭和23年1月「千鳥会」に参加している、という。「千鳥会」は心霊研究のサークルらしく、
萩原真という人物が主宰していたらしいが、この人は旧満州で「世界紅卍会(せかいこうまんじかい)」の道場に出入りしていた、と書い
てある。
紅卍会には「フーチ」という秘術があったらしく、五井さんもこれを受けた、と書いてある。
この紅卍会には、元々、興味があった。一世を風靡した買占め王の「誠備の加藤」。今の村上ファンドのような存在の「誠備」を取材し
たことがあるが、「誠備」という言葉は、秘密結社・紅卍会が使った言葉ではないか、知らされた。
この団体は孔子、老子、釈迦、マホメット、キリストを5世と祀っていたらしいが、どんな組織なのか、興味がある。
いずれにしても、ライターの田中という人物は、この分野に明るい。何故「週刊実話」という特殊なメディアで書いているのか、知りた
い。
10時ごろから雨。仕方なく、午後5時まで原稿。やんだので、2時間、歩いたら、また雨。
早稲田・吉村正ゼミの同級生・桐山君からメールが届いた。彼の出版記念会のことを書いた日記を読んだらしい。真面目な、几帳面な文
章で、彼の若いころを思い出した。
それに引き換え、ちょっと悪ぶって、いたずら書き風? に、彼のことを書いた当方。不真面目でした。本の紹介になると思ったのだが
‥‥日記だから許してくれ。
彼が学生時代、新聞記者か、銀行員か、迷っていた、と書いたのは僕の勘違い。彼のメールによると、教員になることを考えたことはあ
るが、あくまでも、新聞記者志望だったようだ。お詫びする。パーティーで会った時に、また‥‥。
夜、脳卒中仲間の「六本木の帝王」の奥さんから電話。彼が「一緒に、旅行に行きたい」と言っているという。うれしい。まだ、言葉が
辛いのだろうか。奥さんが掛けている。ご無沙汰しているので、せめて顔を見せたいのだが‥‥一緒に、旅行もしたいけれど‥‥このとこ
ろ、ちょっと忙しいくて‥‥必ず、行くから。
<何だか分からない今日の名文句>
霊界からの天意
4月19日(火) 銀座に美女がいない?
競馬運営委員の有志で、美浦トレセンの調教を見学する予定だったが、急な野暮用で不参加。残念である。
午前中から20℃。で、衣替えを決意した。着なくなったセーターをかなり大量に捨てる。その間にも、隅田川に面した仕事場に燦燦と
陽が照って、部屋の中は夏日のようだ。午前11時ころから、その野暮用で銀座方面へ。「つばめ」で昼飯。腹いっぱいになったので、
銀座通りを黙々と歩く。
気のせいか、美人がいなくなったような気がする。スマートで気品のある女性を探して歩く。しかし、いない。ぶち当たるまで、歩くこ
とにする。だが、いくら歩いても、ぶち当たらない。
中高年の女性が嫌に多いからか。何やら、浅草のようである。美人がいないことと火曜日と関係があるのか。そんなことはないはず。
銀座に美女がいなくなっているのは‥‥ひょっとして、美人が海外に行ってしまっているからか。誇れる頭脳が海外に行ってしまっている
ぐらいだから、美しい女性が日本からいなくなっても当然? それにしても、不細工な女性が多い。男性にも良い男はいない。
1時間、2時間、歩いたが無駄だった。(4丁目の日産ギャラリーの案内嬢は綺麗だったけれど)
午後、仕事場に戻ると、5時半。暑さのせいか、美人探しのお遊びのせいか、疲労蓄積。遅い昼寝。
気がつくと、午前一時。風呂に入り、テレビで「青春18キップ・全走破」らしいき映像を約2時間見てからぐっすり寝る。それにして
も、日本から美人はいなくなった。
<何だか分からない今日の名文句>
美人薄国
4月18日(月) 堤堯さんだから書ける「朝日」
中国の反日運動を幅広く勉強しようと、次から次へと資料、雑誌を乱読しているうちに、元「文藝春秋」編集長の堤堯さんが雑誌WiLL
に書いた「人、われを『朝日の天敵』と呼ぶ」にぶつかった。
朝日新聞は何故、中国寄りの記事を書き続けるか、その秘密らしいことが、この一文を読むと分るような気がする。
林彪事件の頃、朝日は林彪が死んだことを一年半に亘って報道しなかった。堤さんの説によると、当時の朝日の広岡社長は「中国は大事
な隣国である。お隣にゴタゴタがあるとき、これをあからさまにするのは日中友好の精神に反する」と号令した。つまり「事実」は書かず、
北京支局保持のための社策を優先した。
朝日はちょっと前も「いい加減な日朝正常化」を支持して、また、同じような社論を展開した。狙いは支局開設? 朝日新聞が日本を代表
する新聞と思っている国は、日本を馬鹿にする。
今回の日中の軋轢は根が深いから、軽々しく論評できないが、朝日のさもしい姿勢が、数ある原因の一つ、とも思える。
堤さんのこの文章で、まったく知らなかったことを幾つも知った。例えば、かの有名な本多勝一記者は「京都大学農林生学科を経て朝日
新聞に入社」とあったので「京大卒」とばかり思っていた。が、最終学歴は千葉大学薬学部卒だったらしい。京大にいたことは事実らしい
が、何故、最終学歴の千葉大を書かないのか、不思議だ。
例えば、朝日の伝説の科学記者・木村繁さんに関わること。その業績で一時代を築いた木村さんは若い記者から人望を集めた人柄で、
人を育てることが出来る温厚な記者と聞いている。サンデー毎日で契約記者の募集をし、朝日を退社した木村さんが立ち上げた「衛星チャ
ンネル」にいたという理由だけで、城倉君を採用した。(城倉記者は素晴らしい記者になった。もし、木村さんがご存命なら城倉君の仲人
したと思ったので、僕が代わりに仲人をした)
その木村さんが朝日の内幕を堤さんに話していた。彼は「日本で敵に回して、一番恐ろしい軍団はウチの社会部です」と話したという。
木村さんが原発容認とも受け取れる記事を書いたら、怪文書が乱れ飛び、木村さんはアメリカに一年、島流しになった、と言う。木村さん
まで、朝日新聞のおかしな体質の犠牲者なのか。堤さんだから書けたことばかりだ。
朝、市川の銀行に野暮用。午後、上野あたりで町ダネ取材。その後、出社。市川から浅草橋へ向かう電車で、異常なことが起こった。
最近、電車の中で週刊誌を読む人が少ない。一車両で一冊も読む人がいないのが普通になったが、この時、僕の車両では週刊誌を読んでい
る人が二人。その二人が共にサンデー毎日を読んでいる。売れない週刊誌の部類だから、これは異常だ。
編集長の越川に携帯で「何か、話題になるものがあるのかい?」と聞くと「ヘンですね。特別‥‥でも、最近、売れてるみたいですけれ
ど」。ちょっとうれしそう。健闘しているのかも知れない。
ワシントン支局長の社会部編集委員になったK君から、若干、ワシントンのメディア情報を聞く。聞けば‥‥日本のメディアはブッシュ
に舐められている。日本が舐められている。
夜「おけら街道」を書く。コスモバルクが天皇賞に出れば良かったのに‥‥という思い。つい、JRA批判になってしまった。
<何だか分からない今日の名文句>
日本の「体たらく」は新聞の罪(朝日だけの「罪」ではない)
4月17日(日) 岡田茂吉と五井昌久
スポーツ新聞の広告を見ていたら「週刊実話」という週刊誌が白光真宏会のことを
書いているのに気づいた。「週刊実話」はヤクザものとエロものが売り物で、時に、
本屋で手にするのが気恥ずかしくなる。任侠ものにはスクープもあって存在意義は認めるが、
正直なことを言えば、この種のエロ雑誌は子供たちに悪影響を与えるもの、と思っている。
しかし、今回はどんなことを書いているのか気になって、恥を忍んで(という気分で)購入する。
「新宗教の時代」という連載モノ。田中健介という人物の著名入りの特集である。
読んでみて感動した。この種の雑誌に似つかわしくない「真面目な読み物」である。
取材が行き届いている。
白光真宏会の創始者・五井昌久さんは、僕が尊敬する人物の一人である。
小学校の頃から、信者だった母に連れられて市川の道場に通っていた。お布施を要求しない人物で、
その思想は「世界人類が平和でありますように」に集約されている。
(このステッカーは一度は、どこかで見ていると思う)簡単にいうとカネに縁のない貧乏な
聖職者であった。
その五井さんの生い立ちを書いている。実は、五井さんが「生長の家」と谷口雅春に傾倒して
「生命の実相」全20巻を読破したことは知っていた。が、彼が世界救世教の岡田茂吉と
親交があることは知らなかった。
五井さんは大病に冒された時、岡田さんの独自の「病」に関する見解を知る。岡田さんは
「病は毒素の排泄作業」と考えた。毒素には「病人の祖先からの罪の汚れや過去世の業の現れ」。
もう一つは薬による「薬毒」を考えた。病はこれら毒素を熱によって溶解する姿だと考える。
薬を投与して、熱を抑えることは、毒素を再び固めることだと考えた。
大病に掛かった五井さんは、岡田さんの「明日の医学」を読み、自然に逆らわずして、
自分の力だけで完治した。彼は熱海に岡田を訪ね、交流を深めた‥‥と田中さんはレポート
している。世界救世会は元々「日本浄化療法普及会」だあったことを始めて知った。
五井さんは、いつも「消えいく姿」を我々に教えたが、これは岡田さんとの交流で生まれたの
かも知れない。消えいく姿、とは何なのか。存在とは、何なのか。もう一度、考える。
いずれにしても「週刊実話」には珍しい、真っ当な続き物。白光真宏会はもう一週続くらしい。
15日金曜日はJRA六本木事務所で若干の取材。16日は原稿。17日は朝、
TBSラジオで、皐月賞の話をする。インパクトは10年に1頭いるかどうかの名馬と話し、
もし負かすとすれば「17世紀ヨーロッパの秘密結社・薔薇赤十団の創始者・ローゼンクロイツ」
ではないか、と話す。
有馬記念の時、3着の四位の馬を当てたので、僕の予想を聞きたいと言う人がいるらしく、
予想らしきことをしたが、要するに、アンカツを応援したい気分だった。GTレースで
「3位以内3割以上」の四位をどう見るか、考えてみたが、今回だけは無理だろう、と思った。
午後、中山競馬場。平成の名馬・インパクトと、入れ込み激しいが、一発大穴のローゼンを軸に
3連単をしこたま買う。
インパクトは並外れていた。予想通り、インパクトをアンカツのローゼンがマークする展開で、
もしや、と思ったが、直線、付いて行けなかった。アンカツは右ムチしか使えないという
噂が流れているが、どうしても馬群をさばけない。
何と、2着は10番の四位のシックスセンス。まさか、と思っていた。
ラジオを聞いてくれた方、申し訳ない。
レース後、スポニチから観戦記を、と急遽、注文が来たが、モバイルを持っていなかったので
断る。申し訳ない。
若干、日中の関係で情報があるか、後日に回す。ただ、深刻なことは事実である。
<何だか分からない今日の名文句>
存在の歯車は永遠
4月14日(木) フキノトウ
快晴。気持ちが良い。新潟の知人がフキノトウを送ってくれた。
信濃川の土手に咲いていたらしい。隣の叔母さんにお裾分けして、
ついでに「どうやって食べたらいいんだい?」「やっぱり天ぷらが良いよ」
揚げたばかりのフキノトウは絶品だった。
「青い空 白い雲」を書き出したが、ホリエモンの行方、いま、今ひとつ、判断できず、
3回も書き直し。疲れた。
<何だか分からない今日の名文句>
ロクな詮索、休むにしかず
4月13日(水) 日本経済新聞
寒さ、続く。朝、「みのもんたの朝ズバッ!」を見る。東大の新入生が10人出てきて、意見を聞く。個性派ばかり集めているが、一応、
若者のスタンスが良く分る。非常に真面目だ。
午前中、原稿。夜、銀座「三献」で競馬仲間と夕食。競馬改革でちょっと真面目な議論。午後9時半、仕事場に戻って、また原稿。
「桐山勝さん出版記念パーティーのご案内」という文書が来た。桐山勝? 誰だっけ? 「拝啓 各地から桜の便りが届く季節になりま
した。皆様にはいよいよご清祥のこととお喜び申し上げます」という書き出し。「ご清祥」なんて、決まり文句。何か、嘘っぱちのような
気がするが、まあ良い。で、誰なんだ、桐山って。
「さて、このたび桐山勝さんが、白桃書房より“マスコミの現場ーこのままでいいのか”という単行本を刊行されました」 なるほど、
桐山という男が本を書いたのだ。しかし、それにしても、色気のないタイトルだなぁ。
「ご存知のように、桐山さんは昨年三月まで、日経CNBCの社長を務めておられました」という件になって「ああ、あの桐山か」とや
っと気がついた。
早稲田大学政経学部政治学科吉村正ゼミの同級生である。(僕は新聞学科だったが、陳情して、特別に吉村ゼミに入れてもらっていた)
吉村先生は総長選に敗れ、早稲田を去り、東海大の教授になったが、僕らのゼミだけは、週に一度、早稲田にやって来て教えてくれた。
いつも先生は高田牧舎の上カツ丼(220円)を奢ってくれる。貧乏人の僕はカツ丼を食べる目的で出席した。授業中はほとんど、寝てい
た。先生は「お前が一番、新聞記者に向いているかもしれん。まあ、勉強しなくても良いか。良く遊べ。遊ばないと新聞記者になれないぞ!」
と言われていたので、授業中は寝ていても良いと思った。
その吉村ゼミから日本経済新聞社に3人も入社した。三人とも優等生だった。生徒20人のゼミから、一つの新聞社に3人も合格するな
んて、珍しいことである。多分、吉村ゼミという看板が大きかった、と思う。桐山は、その一人だった。卒業後、1度、ゼミの同窓会で会
った記憶があるが、機会がなく、事実上、音信不通だった。
真面目な男だった。勉強好きな奴だった。先生の信頼が厚い奴だった。バランスが取れた男だった。割と親しい間柄だった。
でも、新聞記者には似合わないように思った。何か「体制」にぴったりの感じがして、反骨のようなものが無いように思えた。記者は反
骨でなければ、と僕は信じていた。
それが、日経の関連会社の社長になったのか。当然と言えば当然だが、おめでとう。
文面を読むと、彼、ロサンゼルス特派員もしたらしい。凄い。やはり、出世するには、真面目が一番?
あの頃、僕がフリーライターになるか、新聞社に行くか、迷っていた頃、彼は銀行か、新聞社か、で迷っていたような記憶がある。要す
るに優等生なのだ。優等生が優等新聞社に入り、堂々の人生を送ったのだろう。
その彼が本まで出して「このままでいいのか」と叫んでいる。何を叫んでいるのか。意外な感じもする。何か、不満があるのか。多分、
マスコミに危機感があるということをいいたいのだろう‥‥とは思うが。何かいま一つ、分らない。
文面は「そこで、春の宵に桐山さんを肴に皆様と楽しく愉快に過ごしたく、下記のとおり、出版記念会を開きたいと思います」で終わっ
ている。何か、色気がない、というか、「これでいいのか」という怒りが文面から感じられない。何か、日本経済新聞的な感じがする。
日経という新聞に、いつも違和感を感じている。体制の言ううがままに情報を垂れ流しているだけではないか、と思ってしかたながい。
すべて広告面という感じがする。(毎日も同じようなところはあるが、毎日の記事には記者の顔がある)怒りがない新聞、ではないのか。
日経のお偉方が「これでいいのか」と言うのが、何か妙な感じがする‥‥パーティーに行って、聞いてみようか。
<何だか分からない今日の名文句>
牛は牛連れ 馬は馬連れ
4月12日(火) インパクトは本物だ
寒い。寒い。真冬並。朝、たいとう診療所に向かうが、右脚が凍えているようで前に出ない。麻痺しているので、寒くなると、血液が回
らないのだろう。
それでも徒歩で2.1キロを約1時間半かけて診療所に着く。
藤原ドクターに「京都の桜はどうでしたか?」と聞くと「良かったですよ。でも、目的を話さなかったかしら」と話し出した。彼女、高
校1年の国語教科書で読んだ「桜の詩」に感激して、筆者はどこで、この光景を見て、詠んだのか、興味を持ったらしい。その現場を捜し
歩いているのだそうだ。その詩を暗記している。確かに、良い詩だが、そんな気持ちになるのかしら。変わった趣味だ。男には分らない。
粘着性があるのかな‥‥ちょっと怖いお医者さん(失礼)。問診、異常なし。血圧130−70。
リハビリは療法士の吉良さんと世間話をしながら、ゆっくりと。少し、体が温かくなる。
出社後、石寛太とお茶。HPで「しりとり俳句」を主宰している寛太さん。結構、忙しく、管理人をしている中島さんは、家のこともあ
って、彼以上に忙しい。このまま「しりとり俳句」を続けるのは、かなり負担になるという話。思案のしどころ。掲示板もお休みだから、
これは痛いが‥‥また縮小ということになるか。
仕事場に戻って「競馬ロマン大学」を書く。今週は皐月賞。久々にスーパーホースが登場しそうな感じ。ディープインパクト。これは本
物と思って、予想みたいなことは書かない方だが、ディープインパクト大本命説を書いてみた。鼻歌で勝ってしまいそうな馬。
東京弁護士からお知らせ。いつものように市川のマンションに届いたものが転送されてきた。4月25日夜、日本国憲法の草案作成に関
わったアメリカ人女性・ベアテ・シロタ・ゴートンさんの講演会を開くとのこと。興味あり。(千代田区霞ヶ関1−1−3 弁護士会館2
F 東京弁護士講堂クレオ PM6:30〜8:30)
<何だか分からない今日の名文句>
競馬に「絶対」はなし
4月11日(火) ちょっと嫌な感じ
雑誌「世界」の5月号の「戦後60年をどう見るか」は宮沢喜一元首相。「戦後日本の生き方は及第点だった」というタイトルである。
戦後の日本は非常に貧しい国だった。それが世界第二の経済大国になった。そこそこ、豊かである。それだけで及第点だ、と宮沢さんは
言いたいのだろう。
戦後の生活を知るものは、そう考えて当然だ。僕もそう思う。それは平和憲法があったからだ、と思う。
いまでも生活大国を目指して、もっと豊かになる努力がいる。そのために、先進国並のインフラを整える。その生活大国への過程に日本
はいると思う。及第点だが、まだ赤点スレスレだ。
まだ政治大国、軍事大国を目指す段階ではない、と思う。政治的な未熟、外交の未熟。特に、外交に於ける未熟は目を覆いたくなる。
憲法改正と安保理入りを急いでいる日本。中国は猛反発する。そして、予想された通り反日運動である。
無能な政治家がすべての外国的な落第点を「憲法の不備」に押し付けている。憲法で軍隊を認めれば、有効な外交が出来ると、言わんば
かりだ。現憲法があるから、これが出来ない、これも出来ない、と言うだけで、まっとうな自主外交を放棄しているのではないのか。
21世紀、日本の課題は中国、東アジア、ロシアとどう付き合うか、である。憲法が改正されて、上手く付き合えるのか。改正の結果、
武力行使が行われて、果たしてハッピーなのか。
すべては外交の実力にある。毎日のように、在外公館でパーティーを開いていれば情報が入ってきている、と勘違いする外務高官に情報
が入ってくるのか。まして、憲法改正で「まともな外交」が出来るはずが無い。
外交の「力」がない。中国の雰囲気を正確に本国に伝えているのか。それさえ、疑問だ。
国連でまともな発言も出来ない日本が安保理に入って、何になるのか。正直言って疑問だ。
中国はズルイから、当分、反日運動を黙認する(陰で、唆している?)。と、同時に、中国にも、暴徒化する「愛国の若者」をコントロ
ールする力がないのかも知れない。
そうなると‥‥日本の外交ベタが次々に露呈しかねない。ちょっと嫌な感じ。
朝、千葉で震度5強の地震。新幹線が一時ストップ。午前中「おけら街道」を書き、午後、そぼ降る雨の中、若干の取材。
三越で、夏物のシャツを買う。
<何だか分からない今日の名文句>
網なくして渕をのぞくな
4月10日(日) 黙契
俳人・黛まどかさんが 何かに書いていた。日本人と自然との間には「黙契」がある、と。(あるいは、まどかさんが「高名な国文学者
がそう言った」と引用したのかも知れないが、ハッキリと記憶していない)「黙契」という言葉は「言葉にしなくても、分かり合える、暗
黙の決まり」のようなものなのだろう。まどかさんは桜と日本人の間には「黙契」がある、と書いていた。
うつろいから、儚いから、美しい、と「黙契」している。
8日の金曜日。東京は満開。朝、毎日新聞社のあるパレスサイドビル一階の郵便局に直行、日本記者クラブの未納会費を送金した。整理
しないままだった郵便物を必死により分け、催促の手紙を発見したら、未納額約4万円。申し訳ない。急いで送金した。これは契約。
地下一階の毎日ホールで新入社員の研修。約35分ぐらい講義。38年前の入社式のことを思い出す。今年の新入社員は80人ぐらいい
たようだが、明るい顔ばかり。良く笑ってくれた。「ネットとの上手い付き合い方を探るのがキミたちの仕事」と話した。毎日スピリット
を守るのも、約束事だ。
外へ出ると、桜の千鳥ヶ渕は人垣の渋滞。約束した友人と旧日テレ通りの鰻屋で落ち合い、うな重を食べてから、靖国神社で花見。今年
の冬は寒さが厳しかったから、花びらが美しい。見事な「黙契」だ。
9日の土曜日、野暮用の合間を縫って中山競馬場へ。八戸の俊ちゃん夫婦が、安房特別にマイネルドレスデンが走るんで上京した。奥さ
んの牧場が生産した馬。休み明け24キロ増で‥‥この模様は「おけら街道」で書くつもり。
10日の日曜日。この日も桜の計画があった。養護学園の久留米学園の卒業生が新宿御苑に集まるというので、参加しようと思っていた
が、野暮用が入り、欠席。残念。新聞記者は切ない稼業だ。
郵政民営化問題は、民営化が手段ではなくなり、目的化している。変えれば良い、という考え方は間違っている。「キリ珠」で、そうし
たトリックを書きたいのだが‥‥終日、考える。
<何だか分からない今日の名文句>
人生イロイロ
4月7日(木) 会費未納?
朝一番で、八戸の俊ちゃんから携帯。「土曜日の安房特別にマイネルドレスデンが走るんで、日帰りですが、夫婦で中山に行きます」。
この馬は、奥さんが生産した馬。二人を結びつけた馬。もし、特別で勝ったら、最高だろう。だから雪の牧場から、やって来る。「よし、
俺も応援に行く」と約束した。かれこれ一年ぶりの再会。楽しみだ。
昼、頼まれて東京保谷ロータリーで卓話。会場はカフェ・カルコーサ(西東京市富士町)。東伏見の駅は40年ぶり。早稲田の恩師・
吉村正教授の家があったので、何度も、お邪魔したのを覚えている。あの頃は緑が濃かったが、まったく、新しい街になっている。テーマ
は税金、外交、ホリエモンと取り留めなく。
午後、TBSでいつもの野暮用。知人が尋ねてくれたので、喫茶室で約30分歓談。思わぬところで、ホリエモン騒動の余波、と言った
話。複雑な世の中になった。
夜、日本記者クラブの競馬仲間と夕食。クラブのスタッフから「会費が未納」と指摘された。すっかり忘れていた。これは失態。早く、
払わねば。
坂本弁護士一家殺害で最高裁、岡崎被告の上告棄却。死刑確定。この裁判になると「僕が殺されたかも」と思い、複雑な思い。本当のこ
とを言えば、もう忘れたい気持ち。
中山大ちゃん、満開の中を逝く。星野哲郎さんのパーティで話したのが、最後になった。律儀な人、あのユニークな年賀状を見ることが
出来ない。
<何だか分からない今日の名文句>
人生イロイロ
4月6日(水) 花桃、咲く
多分、2年前の今頃、上野の山で買った花桃が咲いた。去年は駄目だったが、今年は咲いた。裏庭の土に慣れたのだろう。3年間、咲か
なかったハナカイドウの小さな花まで咲いた。誰も見に来ない、小さな裏庭にも、息吹がある。
うれしい。枝も枯れ、死んだと思っていた花が咲く。うれしい。
「青い空 白い雲」で、そんな生き物の不思議を書くつもりでいたが、どうも、ホリエモンの言い分を賛辞するテレビを見ているうちに、
気が変わった。もう一回、ホリエモンの勘違いを書いておかなければ、という気持ちになった。
午後5時まで執筆。その間、FAX機の若者が「短縮ダイヤル」の設定にやって来る。続いて、ビル管理会社の梅ちゃんが課長に昇進し
た、という報告。飛び込みのセールスも多く、面倒くさいので、原稿が終わったら、即、仕事場を飛び出す。
上野に夜桜。まだ7分咲きだが、結構な人出。近くに勤務する次男と飯でも、思ったが、倅の都合で駄目。夜の長距離散歩になった。昼
間25℃。変な陽気だった。
<何だか分からない今日の名文句>
綺麗な花は(誰も気づかぬ)山に咲く
4月5日(火) 最悪の日韓?
裏庭のレンギョウが咲いた。7階から見ると、黄色い小山のように綺麗だ。江戸通り、小伝馬町あたりのコブシがいっせいに咲いた。
白いコブシの並木を日本橋に向かう。3キロ、歩いた。
途中、携帯が鳴る。友人が「九段の桜、まだ蕾もあるが、まあ4分咲きだなあ」と報告する。彼の仕事場から、桜が見えるらしい。「じ
ゃあ、金曜日の昼に、一緒に花見をしよう」と約束。いい季節だ。
「助けて下さい」と言う電話が社にあったらしい。東北に住む在日韓国人の方から「日本人に帰化しようとしているんだが、それが上手
く行かない。牧さんに相談したい」という電話らしい。
こちらから電話すると、この人、3月1日の「ここだけの話・コリアン系日本人に」を読んだ読者だった。在日に日本人国籍を認める法
案はどうなったのか、と問題提起したコラムである。この人、帰化申請をしているのだが、それには、古い記録がいる、と言われた。古い
ことで必要書類がどうしても集めることが出来ない。僕のコラムを切り取って、法務局に持参。「ここにある国籍取得特別法案はどうなっ
ているのか」と聞いたらしい。「政治家が動かないので‥‥」という答えだった。
そこで「助けて下さい」と言うのだ。一日も早く帰化する特別の事情があるのだろう。川越にある国籍取得権確立協議会を教えて「知恵
を出してもらったら」と答えたが‥‥政治は動かない。票にならないと動かない。
あのコラムが掲載された直後「非国民!」と僕を罵倒するメールが来た。日韓を必要以上に対立させようとする人たちがいるのか。
教科書検定で日韓、日中が緊張している。主張は堂々と、外交はバランス。領土問題は、それぞれの言い分があるから、バランスを取っ
て、対応しなければ‥‥このままでは、在日の希望は、また置き去りにされる。
小泉さんが相変わらず、他人事なのが理解できない。
夕方、大阪から上京した友人が「大事な人」を連れてきた。関西の主要企業の「立て直し」を任された人物である。もちろん初対面。
淡々と抱負を述べられる。技術畑の人らしい誠実さがうれしい。サンデー毎日の越川編集長も混ざって、午後10時まで宴会。その後は
原稿。
<何だか分からない今日の名文句>
日本人の先祖は朝鮮半島から来たんだけれど
4月4日(月) 「責任ある者の無関心」
寒い。朝、新幹線で軽井沢辺りを通過した友人が「吹雪いている」と携帯をくれた。まるで真冬。日曜日は東京で20℃だったのに。朝
のうち0℃。また明日は20℃を越えるらしい。桜も開いて良いものか、どうか、悩んでいる。
「フラッシュ」に拉致家族会の蓮池透さんが事務局長を辞めるらしい、という記事が載るらしい。実は正月、兵本さんから「ことし、拉
致被害者を救う運動は悲劇を迎えるような気がする」と書いた年賀状を貰った。活動方針で意見の対立があるようだったが、その苦悶を
蓮池さんはフラッシュの記者に漏らしたらしい。
彼は事務局長を辞めるべきか、悩んでいる。奇麗事を言っても、拉致被害者は帰ってこない。
問題はすべて政府にある。小泉さんは「対話と圧力」と言うだけで、何ら変わらない。世間だって、ホリエモンの方が面白い、と思って
いて、一時ほど、拉致問題で世論は盛り上がらない。家族は苛立つ。
「現代」の5月号「外務省は壊れている」を読んで愕然とした。原田武夫・元外務省北東アジア課課長補佐という人が2004年11月
10日の北朝鮮との折衝について、そのやり取りを書いているのだが、我ら日本側は、なんの情報もなく、北朝鮮側に質問すら出来なかっ
た、というのだ。
まさか。外交には「隠し玉」があるものだと思っていたが、情報を持たずに相手の国に行く外交官がいるなんて、考えられない。外務省
は何もやっていない。この原田という人は外務省を去ったらしいから、本当のことが書けたのだろうが、それにしても日本の外交は空洞化
している。
原田さんは、この現状を「責任ある者の無関心」と書いている。良く分る。郵政民営化問題もその最たるもので、何が手段か、目的なの
か、分らなくなっている。責任ある者の保身と面子で、日本は崩れていく。
午後出社「キレ珠」のゲラ直し。今週は「100年目のホリエモン」を書いた。夜、東京駅周辺で若干の取材。そして床屋。夜になった
ら暖かくなった。
<何だか分からない今日の名文句>
凡人は手ぶらで行って、手ぶらで帰る
4月3日(日)「ローマ法王危篤」の過剰報道?
4月1日。新年度スタート。副編が東京に戻ってくる。早速、電話をしようと思ったが、
忙しいだろうから、またにする。彼の知恵をあてにしているのは僕だけではない。少し経ったら、一杯やるか。
午前中、新しいFAX機が来た。少しリース代が安くなる。午後、野暮用でJRAに顔を出すと、
農水省の新旧競馬監督課長にバッタリ。稲田さんは経営局総務課長に栄転。同期では最初の筆頭課長ではないだろうか。
競馬法改正で点数を上げた。後任は荒川隆さんは稲田さんより一期下だが、内閣官房で副長官付きの参事官を勤めえていた
エリートである。面識はないが、行政改革のプロ?として、名前だけは知っていた。真面目な人柄のようだ。
4月1日、日本中、どこへ行っても、あいさつ回り。
週末は原稿と野暮用。ちょっと忙しくて、馬券も買えない。ローマ法王、危篤のニュースがNHKから
何度も何度も流れる。大きな事件だが、日本で、これほど報道しなければならないのか。
ヨーロッパ、特にポーランドでは大変な事件だが、どちらかというと無宗教の日本人には違和感を感じる。
亡くなったら、それ相応に伝えればいいことではないか。
いつも「ローマ法王の容態」がトップになると、何か意図的なことがあるのか、と疑ってしまう。
大詰めの郵政民営化のニュースに緊張感がまるで無いのも妙なものだ。
東京の桜がやっと開花。9,10日の週末が満開?
ローカル線に乗って、桜を見に行きたいな。大井川鉄道の「家山」の辺り、桜のトンネル。
行きたいな。磐越西線の「馬下」あたり。もう20年以上行っていないが、ここら辺りの「咲花の桜屏風」は夢の様だ。行きたいな。
でも、無理だよな。毎年、行きたい行きたい、と思いながら上野の山で我慢するんだから。
<何だか分からない今日の名文句>
散ってしまえば、皆、同じ
3月31日(木) 乱読→捻り鉢巻で原稿
この間の社会部歓送部会で、ショックなことがあった。隣に座った編集委員の一人が「4月から大学へいきます」と言うのだ。大学教授
に変身ということか、と思ったら「大学生になる」と言う。社に在籍しながら通うという。そのための所属変更。社会部から去るという。
「放電ばかりで、充電しなければ」と言うのだが、これを聞いて、ショックだった。
充電か。56歳ぐらいになって充電する、という意気込み。尊敬する。同時に、ショックだった。僕には、そういう発想がまるで無い。
放電するほどのことはやっていないが、ただ「貧乏暇なし」で生きれば、書ければ良いや、と思っている。だが、充電する仲間を見ると、
それで良いのか、と考えてしまう。
充電、ジュウデンは、どこにあるのか。若干、時間があるので、とりあえず、本でも読むか。で、有田芳生さんが送ってくれた「テレサ
・テン 十年目の真実」、脳卒中仲間の故永倉萬冶の「満月男の優雅な遍歴」、週刊金曜日の「電通の正体」、手島郁郎の「聖霊による回
心の宗教」を次々に読み漁る。
面白い。テレサはスパイだったのか。ビル経営者の満月男は本当に持てるのか。人間は断食すべきなのか、禁欲すべきなのか。一気にジ
ュウデンする。が、落ち着かない。
気がつくと、あす金曜日締め切りの原稿が2つ、あった。ソレ! と書き始める。すると生き生きするみたい。僕、ジュウデンが苦手だ。
明日から新年度。北陸総局長から大阪本社編集局次長に転ずる広岩から、金沢の銘酒「太郎」が届く。列車に乗る前に送ってくれたのだ
ろう。うれしいじゃないか。原稿の合間に、一人で、チビリ チビリ。俺の充電は良き友。それに良いお酒。
<何だか分からない今日の名文句>
百薬の充電酒と申します