編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2005.7月
7月28日(木) 「自閉症児とその家族」
朝一番で「青い空」をやっと書き上げ、散歩。10時ごろから「競馬ロマン大学」を書き出し、午後1時に仕上げる。午後3時には出社。
サンデーの編集部と馬小屋で、世間話。
今週の週刊現代に『「貴乃花「急死!教祖との関係」』が載っている。この話、教祖が急死した翌朝、サンデーの編集部に、とある有名
人から情報が届いた。面白い話だというので、話したことがある。
どうやら、じっくり取材しているうちに、週刊現代に先を越された、という感じ。でも、問題は教祖と貴乃花の関係ではなく、教祖と今
をときめく首相候補の関係ではないのか。そんな世間話を小一時間。
馬小屋では、競馬場で、毎日新聞らしいイベントをやったら、というような話。たまちゃん、知恵を絞っている。
毎日新聞の元同僚で、RKB毎日放送(福岡)に転職した神戸金史君から、数日前、メールを貰った。僕宛という訳ではなく、昔の同僚
全員に送ったと思われるメール。彼が、毎日新聞社会部に在籍したとき、鈴木玲子記者(現・外信部)と連載した「うちの子・自閉症児と
その家族」が映像になるという知らせだった。
7月31日(日曜日)午後5時半のTBS系全国ネット「JNN報道特集」で放送される。彼自身、自閉症の子供の親として、VTRと
最後のスタジオに登場するとのことだ。実は、以前、彼と食事をした折、テレビ化が中々、上手く進まない、と嘆いていたので、喜ばしい
知らせだ。(番組のディレクターが非取材者というのも、妙な感じではあるが)
興味のある方、是非、見て欲しい。自閉症は彼のライフワークでもある。
もうじき、7月も終わる。暑さが続かないので、優しい夏?
<何だか分からない今日の名文句>
暑い寒いは気の迷い
7月27日(水) 池田勇人の「困った、困った」
台風一過。隅田川の水がドロドロ。
朝、国際福祉大学三田病院で大山ドクターの検診。血圧130−70で順調。大山ドクターの顔が真っ黒。一段と凛々しい(半分、お世
辞?)。ことしも石垣島へ行ったらしい。長期滞在の場合はマンションを借りるらしい。その方がお徳。ドクター、今や石垣島の生き字
引?
フェーン現象か、暑い。麻布十番で「まぶし石焼」なるものを食べる。1050円。あまり勧められないウナギの分量。それより「おこ
げ」がどうも‥‥。
JRA六本木事務所で雑談。競馬場の入場料をタダにしろ、駐車代はタダにしろ、という、朝のスポニチの「おけら街道」の論旨に、
JRA側としては、当然、異論があるところだろう。若干の議論。
「ちいバス」(料金100円)で三田に。浅草線三田駅近くの高層マンションの建設現場を見学。このマンション、玄関にドアマンが
常駐、車のドアを開ける、という噂。これをちょっとだけ取材。
午後3時ごろ、暑さのピーク。35℃ぐらいか。仕事場に戻るとぐったり。
新潟の販売店のオヤジから「黒川茶豆」が送ってきた。普通の枝豆とはまったく違う。
夜は親しい仲間と亀清楼で暑気払い。女将が「もうすぐ、花火ね」で、暫く、両国花火の思い出話。今の隅田川の花火。亀清楼からも、
我が仕事場からも見えない。
女将の話はいつも面白い。先々代の女将は、コップ酒を飲んでから、お座敷に出ていたらしい。どちらかと言うと、先々代の女将は気が
強く、お客をお客とも思わなかったらしい。
池田勇人総理に向かって「何故、稲垣に先に行った」と怒り、総理大臣を座敷に入れなかったそうだ。(「稲垣」も老舗の料亭)
秘書官の宮沢さんは座敷に入ることが出来たが、最後まで、池田さんはノー。これには総理大臣、困った、困った。
翌日、首相官邸から、亀清楼に大量のウイスキーが送られてきた。物資がない時代、料亭に取って、最高のプレゼントだったに違いない。
こんな話をして、9時半、仕事場にもどり。熟睡。暑さが応えた。
<何だか分からない今日の名文句>
貧乏人は麦を食え、我は料亭のハシゴ
7月26日(火) NHKは二重取り?
読者からなるほどという手紙を貰った。先週の「キレ珠」でNHKは大相撲を特別、過剰に取り上げている、と書いたのだが、北九州市
にお住いのNさんが、こんなことを手紙に書いてくれた。
「私はNHKの総合とBS衛星放送の両方の視聴料を払っています。ところがご指摘のように大相撲を初めとして、同じ番組を同時刻に
放送していることが間々あります。これは視聴料の二重取りではないでしょうか」
なるほど、なるほど。
メールに「NHKラジオも大相撲ばかり。それに高校野球も特別扱いで怪しからん」というご意見も来ている。いずれにしても、NHK
ものを書くと、かなりの反応がある。
台風7号で一日中、雨。外に出られないので、万歩計は、今見ると2253歩。1日に5000歩ぐらい歩かないと、寿命が3日短くな
る、という仮説を立てている‥‥嗚呼、また寿命が短くなった。
<何だか分からない今日の名文句>
NHKは二重(N)放送(H)協会(K)
7月25日(月) 談合体質の公団が民営化したら?
夕方、橋梁談合事件で、日本道路公団の内田副総裁が談合ほう助、背任で逮捕された。約2ヶ月、この日記でも、世界週報でも「これは
天下り確保の官製談合だ」と主張し続けていたが、これが捜査の上、証明された。当然のことだが、うれしい。
実は、公団の元理事・神田さんの逮捕で幕引き、という見方が強かったから、急転! という感じもある。事実、国土の事務次官は、
捜査の終結を意識して「天下りは正当」と言った発言をしていた。(一部には「あんなことを喋るから、地検を怒らした」という声もある
けど)
立件の決め手になったのは、神田さんが「談合は業者のためではない。公団のためだ」と信じているからだ。だから、当然のように、
内田さんと相談した。この事実を供述したことが決め手だ。この談合は、天下りを受け入れた業者→天下りした公団幹部→公団トップ‥‥
という天下りシステムを土台にして行われている。天下りがあるから、談合がある。
捜査のメスが入ったことで、公団の体質は変わるのか? それは微妙である。
公団は民営化する。公団は「公の仕事」をする株式会社になる。株式会社の社員は「背任」を問われることはあるが、原則として「収賄」
を問われることはない。(特殊法人では「みなし公務員」で収賄を問われるが‥‥)もちろん、天下りは今まで以上に自由になるだろう。
現在の公団の天下り体質が、そのまま「××高速会社」になったら‥‥よく考えなければ。
今週の「キレ珠」(26日毎日新聞夕刊、一部27日朝刊)はヘンな特区が生まれそうだ、という話を書いた。「儲けは善」という時代
の裏側。是非、是非、読んでくれ。
<何だか分からない今日の名文句>
談合付き天下りは「天上り」
7月24日(日) 平沼、決起?
23日午後4時35分、東京・足立区で震度5強の地震。丁度、JR山手線の電車に乗っていて、有楽町駅に到着した直後だった。実は
揺れを感じなかった。駅のアナウンスで地震と気づいたが、アナウンスはただ「首都圏で大きな地震がありました」と繰り返すだけ。20
分たっても30分たっても、まったく同じことをいうだけ。
携帯が通じないから、せめて、各地の震度、被害の速報はJRが説明すべきだ。テレビも、ラジオもないお客に、そのくらいのサービス
があっても良いだろう。
で、当方の仕事場の被害。車椅子の上に置いておいた植木が2つ、飛んだ。でも、壊れなかった。
毎日新聞社会面の連載「戦後60年の原点」が好評だ。10年前、戦後50年ものを書かせてもらった。昭和20年のこの日、どんなこ
とが起こったか、それを50行たらずで書き続けた。好評だったが、今回は、これとは比べ物にならないほど精査な続き物だ。
明日(25日朝刊)には「繋ぐ記憶」が大きく載る。「語り部」の話。曽田拓記者の力作だ。読んで欲しい。
今、60歳以上の戦前、戦中生まれは3370万人。十年後2330万人に減る。「戦争」を考える季節だ。
今週は永田町動乱? の予兆。平沼さん(前経済産業相)が、新党に向け決起する?
<何だか分からない今日の名文句>
永田町は震度4ぐらい
7月21日(木) 山拓、原、櫻井総家‥‥
午前中に「青い空」を書きあげ、昼、TBSラジオの収録。それからJRA六本木事務所に回り、世間話。
夕方、某氏から急な呼び出しで相談事。世の中、色々と動いているみたい。
その後、西新橋で約束の夕食。初対面のお人はフットワークがよさそうで、最終の新幹線で
大阪に帰っていった。
残った相棒と8ヶ月ぶりに浅草観音裏の「ひまわり」。女将元気。孫の話を聞く。
毎日新聞の同僚2人とバッタリ。「でも、ここに来たこと、日記に書かないでね」と
陳情を受ける。例によって「二人の大阪」を歌う。一段と音痴になった。
仲間と別れ、午後10時過ぎ、仕事場に帰ると、調布の友人がご酩酊で、
僕の帰りを待っていた。「太郎!どこに行ってたんだ?」と大声。「チ××ンは立つのか?」
と失礼な質問。大きなお世話だ。でも、どこか、コイツが憎めない。いい奴なんだ。
零時、酔っ払いを浅草橋まで送る。結構、この日はハードな一日。
今週も、世の中、動いている。政界は‥‥やはり気になるのは、拉致と六ヶ国協議。
山拓さんは何故、訪韓したのか。小泉さんは「核と拉致を解決して、任期中に日朝正常化をしたい」
という意向を改めて、韓国経由で金正日に伝えたということかも知らない。
昨今の週刊誌(週刊文春)では「安倍晋三以外では自民は負ける」と書いているが、
小泉さんがポスト小泉を指名するとしたら、山拓だったりして?
いずれにしても、郵政民営化法案の出来上がりで、解散、総辞職、新党‥‥なんでもござれ。
球界。次期巨人監督は原?江川?
スポーツ紙は原で決まったように書くが、江川の方が話題になるぞ。
(原vs江川の戦いの方がスポーツ紙は売れる。やれ「氏家」やれ「滝鼻オーナー」では売れないぞ)
見えない業界でもニュースはある。静岡県沼津の極東櫻井総家連合会が指定暴力団から外れた。
要するに活動実態がない、と認定された。5月末日のことのようだ。
櫻井一家は桜井庄之助が起こした老舗の的屋集団。指定暴力団にされてから、活動が鈍り、
低迷していたらしい。
庄之助の配下から桜井、飴徳、関口の三系列が生まれ、その3系列が昭和36年
「極東愛桜連合会」として一本化された。しかし、それ以降、警察の頂上作戦で追い詰められ、
解散したり、組織の名前を何度も変えたりしたが、ついに“本家”は消滅したことになるのか。
当時を知る。かつての警視庁捜査4課担当記者としては、ビックニュースである。
<何だか分からない今日の名文句>
世の中は大波、小波、細波
7月20日(水) 絶句‥‥
朝一番で帰京。留守中に起こった依頼ごとを片付け「青い空 白い雲」に取り掛かる。
夕方、三越まで野暮な買い物。昨日(19日)は34℃だった、と聞いたが、何故か、
涼しいような感じがする。太平洋上の高気圧の勢力が弱くなって、台風が本土に上陸する
ルートが出来た様子。25〜26日に台風6号がやってくるという気の早い予報。
台風が気になる頃になると夏休み。サラリーマンも夏休みが気になる。長老から、
31日の新潟競馬・関谷記念に誘われたが、その頃はどうだろうか。
このところ、親しい人物の体調がすぐれず、心配してばかりいるが、
あまり暑いのは身体に良くない。そう考えれば、涼しいのは、彼にとっては好都合‥‥
などと考えながらの家路の途中、携帯にその昔、取材で知り合った人物の訃報が飛び込む。
僕と同じような年恰好の女性。僕と同じように、脳系の病いがあった、
と聞いたことがあるが‥‥まさか、あんな元気な女性が‥‥絶句。
人間、いつかは、この世におさらばするんだが‥‥俺の寿命を知るのは神様だけ?
落ち込んで「青い空」は途中まで。布団をかぶって寝る。
<何だか分からない今日の名文句>
空寂
7月19日(火) 稲川会の新人事
ナビがあるから、険しい山道にチャレンジするのだろう。ナビがなかったら怖ろしくてとてもいけない頂上を友人は目指す。
困ったものだ。
気が付くと、ナビから外れている。だから言ったじゃないか。60男がそろって行方不明になったら‥‥恥ずかしいじゃないか。
その時、突如、けたたましく携帯。Jrから。「何だ、携帯が繋がるのか。携帯があれば安全、安全」
と友人は言うけれど、雨になったらどうするんだ。口げんかをしながら、やっと下山。
街のコンビニで、パンと牛乳。雑誌「実話時代・8月号」も買う。友人から「これ、重宝」と薦められた。
稲川会の三代目・稲川裕紘会長が病死して、その後の人事が話題になっているらしいが、全人事が「実話時代」に載っている。
焦点の本部長は稲川英希・稲川一家総長が付く。三代目の倅。初代・稲川聖城の孫。この組織は世襲?
行く行く、空席の会長ポストに座るのか。
新人事で登用されたものの「縄張り」が明記されているので、役に立つ。
夕方、友人の体調が思わしくない、という知らせ。ちょっと、心配だ。
<何だか分からない今日の名文句>
総理大臣も、稲川会も、同じシマ
7月18日(火) 秘境の分校
連休の最終日。晴天。30℃を越える。旅先で、突如、35年も前に取材したことのある秘境の小学校分校がまだあると聞き、訪問。
分校は健在だった。本校より立派だった。休日で先生はいなかったが、近くの民家から「その後のこと」を聞く。えッ、そうだったの?!
ドラマがあるんだ。
思い出旅行で、すっかり仕事を忘れていて、夜になって「おけら街道」を書き忘れたことに気づく。慌てて、もっと前に書こうと思って
いたヒマダネ「日本最初の女性予想屋さん」のことを書く。
書き上げて、久保田千寿。山間で、もう一泊。
<何だか分からない今日の名文句>
「24の瞳」は今‥‥
7月17日(日) 衆院選当落予想
午前中、東大病院で眼に検診を受けてから旅へ。初夏の3連休。どこに行こうかと‥‥思案。で、行き当たりバッタリ。夜が明ければ、緑の水田がまぶしかった。
一人旅が出来るようになったのに感謝しつつ、日本海側のローカル線に揺られる。途中で取材したくなって途中下車。どうして、こう貧乏性なのか。
17日朝になって愛馬・ロックスピリッツが気になった。でも、走るのは小倉競馬。幾らなんでも、そこまではいけない。約2時間半掛けて、新潟競馬に立ち寄ってテレビ
観戦。昇級戦なのに一番人気。マークされて、早くから先頭争い。ズルズル後退。惨敗だった。
たまちゃんは東京競馬場の花火大会に行っている頃。東京は梅雨明けなのか。東京に電話すると、世論調査で、内閣支持率は40%。永田町はムードのなか。19日発売の
サンデー毎日は、他誌に先駆け「衆院選当落予想」。この企画はいつも、人気だ。
<何だか分からない今日の名文句>
「当落」読んで「民営化絶対賛成!」
7月14日(木) 浅草橋の夏本番?
仕事場の近くのJR浅草橋駅界隈はいつも賑やかだ。人形が地場産業。年の初めは3月人形、それが終われば、鎧、兜の5月人形。年
の終わりは羽子板。近くに横山町の卸問屋街。反対に浅草寄りは玩具街。一年中、賑やかだ。
でも、このところ、もう一つ、スポットが出来た。駅の東口(江戸通り)の宝くじ売り場。いつも高額が当たると言うので、列が出来る。
明日15日からサマージャンボ。億万長者84人。3等の1000万円も420本も出る。また、浅草橋駅に列が出来る。さあ、夏本番
だ。
このところ、散歩不足なので、地下鉄に乗り、六本木で降りて歩く。黙々と歩く。万歩計を見ながら歩く。どこかに街ダネはないかと、
探しながら、ただただ歩く。
街を歩くと、つい消費欲が頭をもたげる。白いGパンを買ってしまった。それだけではない。朝、原稿依頼があったので、その原稿料を
当てればいいや、とヒルズのミヤケイッセイで、秋物の上着まで買ってしまった。馬鹿だなぁ。
なにやら原稿の締め切りが続いて、ストレスが溜まったのかしら。何か、買わないとストレスが溜まる。
六本木交差点でタクシーを拾い、毎日新聞社前で降りようとすると運転手さんが「失礼ですが、牧太郎さんではないでしょうか?」
「エエ‥‥」「ラジオの声が同じなので」
驚いた。声だけで分るのかしら。「ファンです。スポニチの“おけら”読んでいます」 うれしいじゃないか。これで、ストレス解消?
4階の編集局に向かうと、大阪の編集局次長・広岩が出張で来ていた。終戦60年ものの座談会に出席するらしい。何か、彼、お洒落に
なったようだ。「元気です」の声に力ある。飲もうと思ったが、彼に先約があり、残念。
若干の仕事の打ち合わせの後、仕事場に戻り「キレ珠」を書く。深夜、社台のテレホンサービスを聞くと、愛馬・ロックスピリッツは
17日小倉競馬12R三歳500万円下2000メートルに出走するとのこと。屋根は赤木。調教は良いようだが、昇級初戦。3連複狙い
か。
<何だか分からない今日の名文句>
横山町は秋物本番
7月13日(水) 田河水泡の飲みっぷり
小雨の中、浅草橋駅近くのコンビニで食料、と言ってもサラダうどん、カレーパンなど簡単なものばかりだが、十二分に買い込み、いざ
臨戦。来週の月曜日(18日)が休日なのだ、印刷の関係で、原稿の締め切りがどれもこれも早くなる。
午前中「青い空 白い雲」。“幻の焼酎”の話を書く。午後1時、パンを齧って「競馬ロマン大学」に取り掛かる。途中、郵便局で日本
記者クラブの会費を振り込む。気が付かず、一年以上未納で迷惑を掛けたので、今度は忘れないように‥‥。
執筆中に若者一人、来訪。これはどうでも良い話。ちょっと気になっていた野暮用はこちらから電話で呼び出し、済ます。
ちょっと時間が出来たので雑誌「TARU7月号」をバラバラ。「コマの間に滲む酒」は、今回、田河水泡の巻。「のらくろ」でお馴染
みの水泡さんは酒好き、スキー好き。スキーをしてから昼から酒を飲んでいたらしい。
馴染みの旅館で、ロクに宿泊代を払わずに、酒を飲み、その代わりに漫画を描く。その思い出を、友人の永田竹丸さん(漫画家)は
「最後の旅絵師」と書いている。面白い。こんな話を書きたいな、と思いながら「ロマン大学」のラストスパート。午後4時頃、書き終え
る。
日本橋三越まで気分転換の散歩。珍しいフランスワインを発見したので、このところ、厄介になった知人に送る。店員は逸品だというけ
れど、どうだろうか。
夜、麻布十番の創作料理の店で知人2人と夕食。話題豊富な人だから、笑いが絶えない。サントリーのマカに関する話、そのまた話を
週刊新潮に書いている女史の話。興味深々。一日中、頑張ったので、この時間が、とても楽しかった。
<何だか分からない今日の名文句>
休戦は至福
7月12日(火) ライス女史が言ったことは?
午後、帰京。そのまま出社。広島の毎日新聞の読者から「キレ珠が読めない」という抗議の手紙。大阪本社の判断で、近畿、中国、四国
では「キレ珠」は掲載されていない。この種の要望が多いので、社会部長に「何とかならないか」と相談する。筆者としても、何とか、全
国区にしたいのだが‥‥。
架橋談合で道路公団元理事・神田さんがやっと逮捕された。時間を稼いで「すべては神田のしたこと」で済まそうとしている感じ。官邸
筋、参院のドン‥‥色々、動きがあるみたい。
それが証拠に、国土交通省事務次官は“事件の終息”を意識して、改めて「天下り」を高く評価する発言。「もう安心」という顔つき。
闇の官制談合を続けることで、彼らは「天下り」の資格を持ちえるのだから、正直発言だろう。この騒ぎも多分、1、2年で終わり、談合
は続くだろう。次官が「天下り→談合→新たな天下り→新たな談合」を宣言したようなものだ。
ライス国務長官、駆け足訪日。新聞を読む限り、ライスが何をしに来たのか、まるで分らない。6ヶ国協議の打ち合わせ、と言うが、事
実上、日本は蚊帳の外。中国はアメリカの意向を北に通告する「仕事」がある。韓国は「核放棄を約束すれば電力を供給する」とメッセー
ジを送る「仕事」がある。日本には「仕事」がない。アイディア一つない。
その「蚊帳の外・日本国」にライスは何を言いに来たのか。新聞を読んでも、テレビをみても、何も分らない。
想像するしかない。彼女が通告したのは‥‥第一、北に対しては、アメリカは今まで通り強硬姿勢で行く。第二、変更の余地も十分ある
が、この際はすべてアメリカに同調してもらう。第三、タイに立ち寄った理由(これは微妙) 第四、拉致は議題にならないだろう‥‥
コレ、あくまでも想像‥‥だが、イラクの自衛隊でも、対北朝鮮でも、9月の在日米軍再編協議でも、ライス女史はただ「ブッシュ大統領
と小泉首相の歴史的な実績につながることを期待する」というセリフを繰り返した、ということだろう。
女史が皮肉を込めて「貴方は、9月の時点でも、日本国の総理大臣ですよね?」と聞いたかどうかは分らない。
「キレ珠」(12日夕刊)で書いた「燃える氷?」には興味があるらしく、夜、電話が三本。エネルギー問題は世界の発火点だから、
興味があって当然だ。
<何だか分からない今日の名文句>
ライスはヤバイ!(「素敵」という意味ですよ)
7月11日(月) ちょいと忙しい
まだ旅先の野暮用続く。その合間に先ずは「キレ珠」を書き、続いてJREASTの原稿も書く。暑いし、忙しいし‥明日までに「おけ
ら街道」も書かねば‥‥日記パス。お許し下さい。
<何だか分からない今日の名文句>
‥‥‥‥
7月10日(日) 日本一!古牧温泉物語
8日金曜日、羽田から三沢に飛び、六ヶ所村でエネルギー関連施設を取材。「エネルギーは国策」と思っているから、原子力燃料サイク
ルについて取り分け関心が深い。安全に安全に。そして、エネルギー政策は果敢でなければならない。これで六ヶ所村取材は3度目。
夜、10年連続温泉日本一の古牧温泉(三沢市)に泊まる。
この温泉の大きさにビックリした。創設者のロマンを知った。この話に感銘したので「温泉物語」を書き留めて置きたい。
物語は明治の大実業家・渋沢栄一から始まる。渋沢栄一は、天保11年(1840年)、現在の深谷市血洗島(ちあらいじま)の農家に生
まれた。(恐ろしい地名だな)
あまり知られたことではないが、24歳のころ、渋沢は徳川幕藩体制に疑問を抱き尊皇攘夷運動に参画する。革命家だったのだ。
その後、一橋家、幕府に仕え、慶応3年、第15代将軍徳川慶喜の名代徳川昭武に随行して、パリの世界万国博覧会を見物した。そのま
ま。約1年、ヨーロッパに残り、進んだ思想・文化を学ぶ。西洋文化に大きな影響を受けた。
明治元年に帰国した渋沢に大隈重信(早稲田の創始者)が役人になれ、と説得する。彼は明治新政府の大蔵省に仕える。財政問題のただ
一人のエキスパートなのだが、大久保利通らと意見が合わず、辞職。民間人として、渋沢は独自の道を進む。
これはすべに周知のことだから、簡単にすますが、第一国立銀行を設立したのを初め、約500の会社の設立に関わる。例えば、日本勧
業銀行、東京海上保険、東京瓦斯、清水建設 一橋大学‥‥。「論語」の精神を重んじ「道徳経済合一説」を唱えた渋沢は傑物中の傑物で
ある。
その渋沢が亡くなったのは昭和6年(1931年)。栄一の魂を受け継いだのは孫・渋澤敬三だった。
1898年東京に生まれた敬三は東京帝国大学を卒業し、横浜正金銀行に勤務。祖父の創設した第一銀行に取締役として入り副頭取にま
で上り詰めたが、1942年、戦火の中、日本銀行に転じた。そして敗戦直前の1944年、第16代日本銀行総裁になった。
敗戦後は幣原内閣の大蔵大臣。彼は戦後インフレと格闘する。公職追放を受けたが、解除後は国際電信電話(現KDDI)社長、文化放送
会長などを勤めている。彼は民俗学者としても有名だが、これははしょる。
そして、この物語のもう一人の登場人物は杉本行雄である。僕が宿泊した古牧温泉の創始者である。
杉本は昭和4年、15歳の時、栄一の書生になった。戦中、戦後は執事として、敬三に仕えるが、昭和21年、財閥解体の命令で、彼は
東北の渋沢牧場の整理を命じられる。
運命のいたずらか、執事しかやったことがない彼に大観光事業者の道が開ける。彼は、この地で、温泉を掘り当てるのだ。杉本は観光事
業に没頭する。
一方、敬三は戦後、大蔵大臣として財産税を作った。(この財産税については、非常に興味がある。借金王・日本政府の行く末に財産税
は深く関係する、と僕は睨んでいるが、これは別の機会に譲ろう)
自ら財産税を支払うために、敬三は家屋敷を国家に物納する。栄一以来の東京・深川福住町の純和風家屋などが国家のもになってしまっ
た。
杉本は、連続10年日本一の大温泉ホテル王になったが、いつも、渋沢家の屋敷が頭の片隅にあった。私有財産が国家のものになったこ
とが不満だった。彼は、敬三の死後、昭和38年から、毎年、国に対し「もし、この屋敷を民間に払い下げるのなら、私に頂きたい」と懇
願した。
そして、ついに平成2年、大蔵省三田共用会議所になっていた渋沢邸が杉本のものになった。膨大な古牧温泉の敷地に、今、渋沢邸があ
る。エリザベアン様式の建物がある。
目出度し目出度し。
‥‥なのだが、この物語には、悲しいかな続編がある。
以下は昨年、平成16年11月26日の朝日新聞である。
青森県の三沢市や奥入瀬地区でホテル事業を展開する古牧温泉渋沢公園(本社・青森県三沢市、資本金9000万円、杉本正行社長)が
26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、保全命令を受けた。長引く景気低迷や国内旅行の不振から業績の悪化が続き、経営に行き詰
まった。子会社を含む負債総額は約220億円。今後の経営は、米国投資銀行のゴールドマン・サックスに委ね、ホテルなどの営業は継続
する。社員の雇用は確保するという。
同社は、昨年9月に亡くなった先代の杉本行雄社長が51年に創業。杉本氏は、明治時代の実業家の渋沢栄一氏の書生をへて孫の敬三氏
の秘書も務めた。古牧温泉の敷地内には渋沢氏の邸宅が移築されていることでも知られる。
三沢市にある古牧温泉は、旅行会社社員らが選ぶ「にっぽんの温泉100選」で92年から10年連続で日本一に選ばれている。
杉本社長は26日開かれた記者会見で、外資系企業に経営が移管することについて、「地域の文化を大事にしてくれると聞いている。父
の願いだった青森県の観光発展に尽くしてくれると思う」と語った。
あえて、新聞の記事で結末を淡々、と引用させてもらった。その方が客観的で良いと思った。
僕が宿泊した8日夜、宿泊客は約700人。仲居さんが「空いているんです。昔は1500人は入っていたのに」
渋沢邸は、今度は外資のものになったのだ。
さて、日記。9日も、10日も、野暮用で過ごす。
<何だか分からない今日の名文句>
波乱万丈
7月7日(木) 5周年、ありがとう。
「牧太郎の二代目魁新聞社」がスタートしたのが5年前の7月7日。アッと言う間でした。
ホームページとは何者なのか?
脳卒中の後遺症で、原稿の速度が遅くなってしまっている。ともかく、毎日、文章を書こう。
で、ホームページで日記を書き始めました。
5年たち、ネットが少し分るような気がします。原稿のスピードは、ほぼ昔に戻りました。
原稿の注文が幾つかくるようになりました。
当初、読者は一日に50人ぐらいでした。それが1000人を越すまでになりました。
読んでくれた皆さん、ありがとう。
手伝ってくれた副編、Jr、有希‥‥ありがとう。
掲示板に参加してくれた仲間、ありがとう。掲示板は使命を終えた、と考えるけれど、
ここぞという時、皆の意見発信が必要になることもあるでしょう。その時は頼みます。
朝、「青い空」を書き上げ、TBSで野暮用。JRA六本木事務所。八重洲口で床屋。
5年前の7月7日は暴風雨。ことしはにわか雨。
ロンドン同時テロ。8日未明の段階で37人死亡。700人負傷。アルカイダの犯行。
BBCはヨーロッパのイスラムの8%がアルカイダを支持している、と伝えている。
<何だか分からない今日の名文句>
感謝、感激、雨、アラレ
7月6日(水) ガチョウの卵
日大一高の同級生から強大な卵が送られてきた。ガチョウの卵である。実に大きい。130グラムぐらいか。奥さんが実際に食べ、美味
しかったので送った、という。少し気味悪い。
午前中「青い空 白い雲」を途中まで書いて、広尾の日赤センターに姉の見舞い。家の中で倒れて、手と足を複雑骨折した。手術してか
ら2週間ぐらいたっているので、もう痛みもなくなった頃と思って、見舞いに行った。
実に元気。リハビリも始まっている。何故、遅くなったの、叱責したが顔は笑っている。好物のイチジク持参。大いに喜こぶ。
夜、西新橋の「おこう」で、例のグループ。今回は仲間の一人・青森県の某町長が当選したお祝い。いつものメンバーに青山繁晴、
千春夫妻が参加。繁晴さんは共同通信の特ダネ記者から独立して、独立系の研究所を作っている人物。千春さんは日本初の女性海技士。
ある発見が今、話題を呼んでいる女性だ。
いつものことだが、面白い話を幾つも聞いた。まったく、違う分野の人たちが集まるのも楽しいものだ。
今朝、届いたガチョウの卵を持参して、ママに料理してもらう。ガラをはがすのが難儀。普通の卵の17倍の黄身。目玉焼きにするのも
難儀。見た目が悪い。
それでも、全員で試食。9人のうち8人が「上手い」と叫び、僕だけが「まずい」と呟いた。
<何だか分からない今日の名文句>
義理うま
7月5日(火)「歩兵ではない。海兵隊だ」
午前、たいとう診療所。午後「ロマン大学」執筆。夕方、出社。社会部会に顔を出そうとしていたのだが、別の打ち合わせで遅刻。20
分ぐらい遅れたら、すでに終わっていて、部員の大半は、近くの屋上ビアホールの“暑気払い”に移っていた。珍しくスピーディー、
珍しく、カネを掛けている。
部会で、河野新部長が施政方針? を話した、と若い部員が説明してくれた。パウエル前国務長官の言う「13の教訓」を材料に「社会
部は歩兵ではない。海兵隊だ」と話したらしい。社会部は中心的な、戦略的な攻撃集団である、ということだろう。
洒落たことを言う。しかも、会議を20分強で終え、ご苦労さん会をする。これもお洒落。見事じゃないか。
参加者は50人ぐらい。部会には80人ぐらい出席していたようだが、何人かが仕事場に戻っている。社会部ほど、忙しい職場はない。
若い同僚と世間話。なぜ、架橋談合事件は道路公団OBのK氏に強制捜査の手が伸びないが、同僚記者に取材する。ここで書くことは出
来ないが、こんな段取りでは、遅々として捜査は進まないだろう。捜査陣は本気なのか。改めて言う。これは「官制談合」だ。官のための
談合なのだ。
郵政民営化法案は衆院本会議を5票差で可決。予想以上に僅差だった。僕は、この法案、今となっては、どうでも良いものになっている、
と考えている。だから、関心がない。 問題は少子化、社会保障、医療、税制が絡み合う、それこそ「本丸」の議論が始まらなくては、ま
ったく意味がない、と思っている。
だから、国会のドタバタをいくら書いても、意味がないように思う。が、現実に、参議院は迷走。衆議院は解散含みで浮き足だっている。
それにしても、官邸が「反対するなら対立候補を立てる!」と自民党員を脅すやり方は、スマートではない。スマートどころか、苛めで
ある。その辺のことを書かないと、小泉手法は暗闇政治になってしまう。
小泉さんはサミットへ。ブッシュさんに「良くやった!」を褒められるために。郵政民営化で、アメリカは得をするのだから。
<何だか分からない今日の名文句>
参院の一寸先は闇
7月4日(月) セシルカットの04
朝、強い雨。西日本は水害になっている。
社台から、2004年募集馬の当選結果が届いた。第一希望の「マンファスの04」は残念ながら、弾かれてしまった。キングハメハメ
ハの半妹で超人気になったのだろう。抽選の10口でも、外れた。これは仕方ない。
当たったのは第二希望の「セシルカットの04」。父・ホワイトマズル。母・セシルカット。セシルカットの父はサンデーサイレンス、
母はダイナカール。
つまり、セシルカットはエアグレーヴの姉妹。子供はアドマイヤグルーヴの従兄弟ということになる。母系は文句なく立派である。ホワ
イトマズルはこの母系と始めての配合。成功するか、大失敗なのか。でも、これこそ競馬ロマンだ。
青森の俊ちゃんから、サクランボが届いた。お礼を言うついでに、彼の応募馬はどうだったか、聞くと、まだ結果が来ないと言う。俊ち
ゃんは「マストピーラヴドの04」を希望した。桜花賞とNHKマイルを制したラインクラフトの半妹。55万円は安い。当たると良いの
だが。
午前中「おけら街道」を書く。JRA最多出走122戦の新記録が、この秋、破られるかも知れない、という話。書き上げて、小雨の中、
浅草橋まで歩く。昨日、万歩計を買ったのに、歩けないとイライラする。
夕方、若い僧侶が遊びに来た。清水の友人の倅。某大本山に勤務している。意外な相談事でビックリ。そういう世界なのか。これは調べ
て、書いて見たい出来事だ。
彼が帰ってから「キリ珠」のゲラ直し。今回は「架空税調」を皮肉ぽく書いた。読んでくれ。
「世界週報」のNさんから「原稿、まだですか?」という電話。エッ、締め切りを忘れていた。必死で書く。午前4時にやっと脱稿。
今、届いたばかりの新聞を読むと「花田勝・遺産放棄」とある。「女性自身」が書いている通りだ。弁護士が前面に出ると、若貴の応援
団が、結果的に表面に出ることになる。あの有名な芸能集団も、あの有名な不動産関係者も仮面を取る事になるのかしら。不謹慎だが、
これで、いよいよ、面白くなった。
<何だか分からない今日の名文句>
相撲取りの浅知恵 弁護士の悪知恵?
7月3日(日) 長島さんは太陽だ
感激した。感動した。ちょっと泣いた。長嶋さんの一年4ヶ月ぶりの笑顔。変わらない。杖を突いていない。
凄いなあ。うれしいな。
顔が歪んでいない。実は、自分の顔が麻痺で歪んでいるので、長さんの顔面が引き攣っていたら‥‥
ちょっと心配していたけど‥‥まったく昔と変わらない。整った、良い顔だ。明るい良い顔だ。
やっぱり長嶋さんは太陽だ。俺たち脳卒中患者の誇りだ。
うれしさのあまり、ちょっと飲んだ。実は、ウンと飲んだ。ベットの脇で飲んだ。長さん、おめでとう。俺も頑張るぞ。
テレビは、その後、都議選を伝えたが、まったく、興味がなかった。長さん、一人舞台。日記も書かず、飲んだ。
(長さんの「リハビリの真実」は、サンデー毎日後輩記者が初台リハビリテーション病院の石川誠院長をインタビューして、
今週号の記事にするらしい)
<何だか分からない今日の名文句>
「巨人の長嶋」ではない。長嶋が巨人なのだ
6月30日(木) 内村さんを偲ぶ会
朝、激しい雨。
仕方なく、暇つぶしに週刊文春、週刊新潮を読み漁る。文春に「イケメン文化人」の
人気投票が載っていて、鳥ちゃんが第二位。鳥ちゃん、若いからな。それにしても
「訛りが好き」という意見もあるらしから‥‥色男はうらやましい。
新潮の方では「小泉さん、靖国参拝後、退陣説」という噂を特集している。実は、
この噂、僕のアンテナにも入っていたので、執筆中の「青い空 白い雲」で書いていたのだが‥‥
チト困った。どうも、後追いのようになりそうなので書き直す。別に、新潮の読者がサンデー毎日の
読者と重なっている訳でもないが、何か、抜かれたネタを書いているように思われるのが嫌で、
切り口を変えてみた。
午後、例のFAX機営業の若者がやって来た。電気用品も扱う、と聞いていから
「洗濯機も大丈夫か?」と注文した。そのカタログを持ってきてくれた。
洗濯機にもピンからキリまであるのだと知る。世間話、約30分。気分転換。
「青い空」をやっと書き上げ、午後3時出社。この頃には、雨が上がった。
夜、虎ノ門パストラルで「内村良英さんを偲ぶ会」。内村さんは元農水次官。
昨年7月、世界一周の旅の最中に体調を崩し、帰国後、順天堂で心不全で急死された。
一年後の偲ぶ会。農水一家、勢ぞろいの盛会だった。
「スマートで外務官僚と勘違いした」と河野衆院議長が挨拶したが、その通りで、
農水の国際化は彼がいたから達成された、という声もある。
内村さんとは、何度か、競馬談義をしたが、とてもロマンチックな人だった。
帰りに頂いた追想録を読む。年賀状に「オタワも遠くなりましたね」という言葉を使っていたことを知り、
やっぱり文才の人だったなあ、と思う。
巻末の彼の年譜を見てビックリ。彼、次官後、11ヶ所も天下り?していた。これも人徳。
<何だか分からない今日の名文句>
文才は英知