7月30日(日) 総裁選のBullとBear
中国から関東甲信越まで一気に梅雨明け。
日本海側のとある港町で野暮用。暇が出来たので、当地の国分寺に参拝。新緑。日本海からやって来る、涼やかな風が黙って通り過ぎる茶屋で「心太」を食べる。この地で は「カンテン」を「心太「(ここった)」と言ったらしい。1時間ぐらいボーッとする。
日本列島、各地で熊が出る。この日も秋田県大館市の国有林内で、山菜採りをしていた男性に体長約1.4メートルの熊が突進した。男性がとっさに右手で熊の顔を殴った ら逃げて行ったらしい。怖い話だ。
最近は、一般住宅の近くにまでやって来る。食い物がないのか。登山者が飲み物のカンを置き忘れたりすると、熊は得意の臭覚で、甘い匂いに誘われて、山を降りてくる。 タバコのヤニ、唐辛子が苦手だらしく、レバーを押すと、中からガス状になった唐辛子エキスが飛び出すアメリカ製のスプレーもあるらしい。強力な刺激でクマを追い払う。 しばらく、地元の人に熊の撃退法を聞く。
その昔、英国には牡牛(Bull)や熊(Bear)に猛犬を挑ませる“お遊び”があった。牛は角で犬を空に跳ね飛ばす。熊は後ろ足で立ちして上がり、猛犬を手元に引 き寄せ、殴り倒す。どちらかと言うと、熊は相手を引き寄せる戦術だから消極的。牡牛の戦いぶりは積極果敢に見える。(株の世界では、この牡牛と熊の戦いぶりを表徴的に 捕らえて「ブルが買い手」「ベアが売り手」と言う)
8月は総裁選の季節。誰がBullか、誰がBearなのか。どの候補も、極めて消極的である。ひ弱なBear? なかなか、後ろ足で立ち上がろうとしない。
谷垣さんは「次回が本番」。だから中長期の消費税を争点にする。麻生さんは幹事長狙い? (「すでに密約あり」という人もいる)
むしろ、候補者ではない山拓の方がBullである。また北朝鮮に行くという噂。北のパイプを生かし、副総理格? を狙う。そろそろ面白くなってはいるが、役者がいな い。真紀子さんが出てこないの、面白くない。
アスコット競馬場のキングジョージ6世&クイーンエリザベスDS(芝2400メートル)。ハーツクライは直線半ばで先頭に立ったが、ハリケーンラン、エレクトロ キューショニストと三つどもえの激しいたたき合いになって、500メートルの長い坂で力尽き、1馬身差の3着。残念無念。ジャパンCで雪辱するか。
「不戦勝」は最高の戦略?
7月27日(木) 田中角栄逮捕30年後の特ダネ
戦後最大の疑獄事件・ロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されて、今日で30年。その記念すべき日に、毎日新聞が特ダネを放った。 田中角栄に渡された5億円は74年参議選に立候補した26人に配られた、という新事実である。
榎本敏夫元秘書官は公判で「金銭の授受」を一貫して否定したが、捜査段階では、逮捕された翌日、つまり76年7月28日には容疑を全て認め、 11通の調書が出来上がった。榎本さんは、5億円の配布先を一覧表にして説明した。 これは調書になったが、その事実関係を全て実証するのは事件的に難しく、この調書は証拠申請されていなかった。 30年後の大特ダネ。この記事で、ロッキード事件の金の流れがハッキリした。
30年前の7月27日の毎日新聞朝刊一面トップは「検察、重大決意」という歴史に残る大スクープだった。 その前日、我が社会部司法クラブとロッキード班は「田中は明日、逮捕される」という確証を得ていた。 全マスコミがこの時点では、田中逮捕をまったく予想しなかった。毎日だけが「取調べ直前」を知った。 しかし、紙面で「田中取調べ」と書くと、地検は必ず、取調べの日時はずらす。そこでギリギリのところで「検察、重大決意」と書いた。 筆者は地検担当の高尾記者だった。(僕は警視庁二課担当だったから、前日になってやっと、この事態を知った)
ロッキード事件報道は毎日新聞の完勝だった。経営が難儀して、事実上、倒産の状態になった毎日新聞は何故か、 いつも「紙面だけは日本1」だった。(事実、新聞協会賞などは毎日が圧倒的に多い)部数を増やすため、オマケをつけて新聞を売る 読売新聞方式とは正反対で「紙面で売る」のが毎日流。30年経っても事件を追い続ける司法記者の「毎日魂」に感動した。
朝、この特ダネを読みながら蔵前デニーズで朝飯。浅草まで歩く。新しく出来た「東西めぐりんバス」を発見した。 どこを走っているのか、知りたくて、100円投じて、乗り込む。お客さんは浅草を出るときには2人だった。 御徒町→台東区役所→東京芸大前と走って、客が増える。谷中霊園前。気がつくと、義父・大木保之佑の墓がある近くだ。 慌てて降りて、御茶屋「坂本屋」で花と線香を買い参拝する。木の株に腰を下ろす。何年ぶりだろか。 しばらく、大木さんのことをアレコレと思い出した。優しい人だった。犬を愛する人だった。54歳でなくなった街の貧乏宗教家。好きだった。
昼から「青い空白い雲」を書く。ガンの緩和ケアの話。
英国のGTキングジョージ6世&クーインエリザベスDSが29日に迫った。ハーツクライは3番人気?
騎手の力が出るレースだと思う。ハーツに乗るレメール騎手は落馬した直後だから不安だが、大本命のハリケーンランは、 主戦騎手・ファロンが八百長疑惑で乗れない。誰が、乗るかで、勝敗は変わる。
勝ってくれ!ハーツ!
吹けば飛ぶよな新聞ガミに 賭けた命を笑えば笑え
7月26日(水) インパクト・ハーツ、有馬で再戦!
久々の快晴。九州、四国は梅雨明け。昼、TBSラジオの収録。毎週日曜日朝7時30分に放送している「牧太郎のザ・コラム」。 相手をしてくれるパーソナリティー・豊田綾乃さん「9月初めに一週間、休みま〜す」と宣言。ああ、夏休みの季節なのか。 綾乃さん、ともかく人気者で「良く休みが取れたな」と感心する。
アンケート調査では、日本人の今年の夏休みは「5日」という人が5人に1人。続いて「3日」(16・0%) 「4日」が(8・6%)だという。(iMiネット調べ)。最も「休みなし」も11・2%。
収録が終ってから、昨日、一度入った八重洲口の床屋へ。「昨日は悪かった」と謝って散髪。例の「上越出身の活発なお嬢さん」が 「今日は時間があるんでしょうね!」と念を押してスタート。悪かった、悪かった。散髪の途中に飛び出して帰ってこなかったんだから。 迷惑を掛けた。「夏休みは?」と聞くと、彼女、小さい声で「今年は、彼を実家に連れて行くんです」。そうか、それは良かった。
夕方、JRAで数々の野暮用。終って、インパクトとハーツクライの話題。昨年12月25日の有馬記念。 史上初の「無敗のグランプリ制覇」がかかって16万人もの大観衆が中山に押し寄せたが、インパクトはハーツクライの前に 半馬身及ばず2着に敗れた。
この2頭、いまだ決着が付かない。が、2頭の有力関係者が密かに「有馬記念で再戦」を話しているらしい。 海外遠征をそれぞれ快勝して、有馬記念で「世界一」を決める。これは凄いぞ。
夜、プレスセンターの和風レストランでサンデー毎日の仲間と暑気払い。ついつい仕事のことになってしまう。 「姉○のオ××、これを書けよ!それを書かないと、本当のことを伝えたことにならないぜ。シーザーの小嶋さんだって被害者なんだから」 と言った調子。「注文が多い先輩」と嫌がらそう。二次会は四谷「紗枝」。
馬には乗ってみろ、人には沿うてみよ
7月25日(火) ホッと安心
朝、がんセンター肺検診外来でCTスキャン検査。約1時間後に医師の説明を受ける。
気になっていた2つの灰色の影は、国際医療福祉大三田病院の大山ドクターに「見てもらえ」と言われ持参した 「過去のCTの映像」も参考にして、一つは炎症の跡、一つは肺内のリンパ節と診断された。ガンではない。
その他、小さい薄灰色の影が幾つかある。これは3ヶ月前と変わりはない。この影の原因は @肺炎などの炎症後の跡A肺の中に良性変化がある場合B肺ガン(線ガン)の超早期ーーが考えられ、 今の時点では、何とも言えない。しかし、頻度としては@Aが多い、という診断だった。ホッとした。
Bだとしても、進行はゆっくりとしていると思われるから、1年後にCT検査で経過観察すれば大丈夫、と言われた。安心した。
この小さな薄灰色の影は、これまでのCTが1センチ間隔で撮影されていたので分からなかった部分。 今回は2ミリ間隔の映像だったので認識出来た、という説明。ガン医療の進歩は目覚しい。
もっとも、その進歩の結果「ガンではないか?」という慢性的の不安、ストレスが溜まり兼ねない、という側面もあるだろう。 いずれにしても、誰もが、ガンになっておかしくない。早期発見が第一なのだろう。
問題は、誰もが、どこに居ても、早期発見が可能にならなくてはいけない、という点だ。医療格差は激しい。 地域の格差、医療負担の格差。このまま放置すれば「貧乏人はガンで死ね!」になってしまわないか。
大都会に住み、医療施設に恵まれ(経済的に必ずしも恵まれてはいないけれど)がん検診の費用が負担できる僕は幸せである。 しかし、それが出来ない人がいる。医療は平等でなくてはならない。十分なガン対策法令を一日も早く確率する必要がある。 (6月に成立した「がん対策基本法」では不十分だと思う)額に汗して働いた人間が「平等な医療」を奪われて、どうする。 医療は「政治の範疇」である。
そのまま、出社。社会部長と世間話。秋田・児童連続殺害事件の大スクープの裏話を聞く。毎日新聞の同僚は頑張っている。
夕方、八重洲口の床屋へ入った途端、スポニチの梅ちゃんから携帯。「おから街道の原稿はまだですか?」
送ったつもりだが‥‥急いで、仕事場に戻り、慌てて送稿する。ガンのことが気になって?またドジをした。
夜、両国駅近くの「ちゃんこ鍋」で仕事帰りの長男と一杯。心配を掛けてしまったようだ。
医者より養生
7月24日(月) テポドン発射は成功だった?
北朝鮮のミサイル発射から20日間経っても、テポドンの再発射がない。あの頃、日本のマスコミは 「テポドンは失敗。すぐ再発射がある」というような報道ぶりだった。北朝鮮には再発射の能力はない、と言うことなのか。
しかし、中国と韓国の一部の見方は、幾分、違う。テポドンは成功した。発射後、テポドンの性能をチェックした後、 40秒後、意図的にミサイルの軌道を変え、アメリカの反発を和らげた‥‥という説である。だから再発射は必要ない、というのだ。
ミサイル発射は「武器輸出で外貨獲得を目指す広告塔」であり(パキスタン、イラク、イランなどは北のお得意先)今回は、 その広告塔を日本人記者団の訪朝にあわせただけ、という見方がある。事実、ピョンヤンには、当時、イラクの武器購入ミッションが訪れていたと 言われている。ついでに、日本がどう出るか。世界の世論はどう動きか。結構、北は北なりに計算している。
午後、夕刊紙に一斉に、金正日が4番目の新妻を迎えたというニュースが出た。韓国の報道を転載したもののようだが、 この情報も北が意識的に流しているのだろう。韓国の融和政策に「情報開示」で北が応える。日本国内の世論がどう出るか。 人間・金正日の隠れた一面を、どう見るか。北の同胞(スパイ?)が連絡する。
韓国は、安倍政権になったら、日朝の間に劇的な動きがあるのでは?と見ている。安倍のカードは「拉致」だけ、という見方だ。
それにしても、B級自民党総裁選になりそうだ。夜、福岡6区選出の当選10回の鳩山邦夫が総裁選出馬を表明するとの情報。 まあ、どうでも良いが、そろいもそろってB級候補ばかりだ。
毛並みは鳩山一郎の孫。東京大学法学部政治学科・公法学科を首席で卒業したというから頭も悪い方ではないが、 この鳩山邦夫という人物、人間として、どうだろうか。田中角栄の秘書として政治家修行を積んだ、と言われるが‥‥ 政治家としてのスジを通すことを知らない。新自由クラブ推薦で立候補したり、その後、自民党に移り文部大臣に就任。 93年には自民党を離党、保守系無所属の代議士として新生党を中心とした非自民連立政権に参加して、 短命の羽田内閣で労働大臣になる。新進党を経て95年には民主党。何しろ、何時も、右往左往するB級の人物だ。こんな人が立つ?
それにしても、今回の総裁選、総理大臣の二世、三世ばかりだ。吉田茂の孫・麻生、岸信介の孫・安倍晋三(安倍晋太郎の息子) 鳩山一郎の孫・邦夫、河野洋平の長男・太郎(河野一郎の孫)、降りてしまったが福田赳夫の子供もいた。
何故、日本の政界は御曹司ばかりなのだ。何の苦労も知らず、世間を見ることが出来ないクズがリーダーになる。
「民の活力」なんて言う奴が、実は「お公家集団」。中国、韓国に、いや北朝鮮にも、良いように扱われる。
週末、新潟へ遊びに行ったので、原稿が溜まった。「世界週報」「新・ここだけの話」「おけら街道」を一気に書く。 「大きな声では言えないが」は「昭和天皇のこころ」について書いてみた。結構、“一気書き”が出来る。ちょっぴり自信。
午後、薄型テレビの交換が実現。明日(25日)がんセンターで再検査があるので、幾分、緊張した夜になった。
北は国民の1/3が兵士の国(兵力117万、予備兵力770万)
7月23日(日) 愛馬人生、最良の日かな?
22日の土曜日、愛馬・フェザーレイが新潟で、ロックスピリッツが小倉で出走した。最後の最後まで、応援に行くか、東京で観戦するか、迷った。
だが、テレビ観戦は無理と判明した。例の薄型テレビが故障して、グリーンチャンネルが見えないのだ。と、なれば、 WINSに行かなければならない。そのくらいなら、現地へ行こうと決意する。
どちらに行くか。これにも迷った。小倉に行くメリットは?
@武豊が騎乗するA従って、もしかすると勝利の瞬間を目の当たりにするかも知れない。 口取り写真に納まることも出来るかも知れない。デメリットは‥‥費用が莫大。飛行機代が痛い。
新潟へ行くメリットは@記者生活の駆け出しの地、新潟の変貌が見られるA費用が小倉遠征に比べ安くなる。 デメリットと言うか、フェザーレイは長期休養明け、調教助手のコメントでは「調子の良いときとは違う」。まず、勝負に掛からないだろう。
如何するか、結論は天気予報だった。新潟は曇り。小倉は大雨。そこで金曜日の夕方、新幹線で新潟に向かった。
夜、例の「あさの理髪店」で散髪をして、21日を迎えた。何と、新潟は快晴、時々、曇りだった。飯豊連峰が輝いている。 新潟を選んで良かった。
ロックスピリッツが出る小倉8レース「サラ3歳以上500万下」まで、馬券を買わずジッと我慢した。 何しろ、愛馬のご祝儀馬券を大量に買おうと思っていたからだ。そして、運命の8レース。新聞では1枠1番の福永が乗る馬が本命だったが、 蓋を開けてみると、愛馬ロックスピリッツが何と単勝1・7倍なのだ。
そんな人気なんて経験がない。これまでの愛馬の中で一番活躍したバブルガムフェローでも「1・7倍」なんてなかった。
まだ1勝しか上げていない馬なのに‥‥豊人気は物凄い。これでは愛馬で馬券勝負は出来ない。それでも、彼を頭にした連単を1000円流した。 それにしても、この馬は一番人気になると、何故か、こける。不安だ。
スタート。愛馬は3番手でジッとしている。ところが4角辺りで、後方にいた例の1番の馬が捲くりに出た。やっぱり、 新聞の本命馬が強いのか。しかし、これは取り越し苦労だった。豊は直ぐ反応して、並びかける。ほとんど競り合うこともなく、 すんなりと抜き去った。万歳、万歳!
ロックスピリッツ、これで2勝目。豊は名人だ。(後で聞いたが「このくらい走れれば、クラスが上がっても大丈夫」と豊は言ったらしい)
小倉に行けば口取り写真が取れたのに‥‥と内心、シマッタ!と思ったが、まあ、良いじゃないか。
しかし、馬券の方は2番人気が2着に入ってので、思わぬ大損。これでは、今日は馬券勝負は出来ない‥‥と思ったが、 行く行くスピリットの賞金が入るじゃないか!
で、新潟の10レースで勝負に出た。これが当たった。3番人気の田中勝の馬から3連単を流したら的中。 235190円。100円券だが、大勝である。万歳、万歳!
そして、新潟のメイン「火打山特別1400メートル(3歳以上1000万円下)」。火打山とは、実に良い名前だ。(妙高連峰の山らしい)。
愛馬フェザーレイは8番人気だった。もしかしたら、3着になるかも?とワイドの総流し。それにちょっぴり3連複も買った。外れても良い。
ところが、フェザーレイは良く走った。休み明けと言うのに、ゴール前100メートルのところまで先頭に立っていた。興奮した。 「フェザーレイ!」と叫んでしまった。結局、一番人気に差されたが、2着には残った。こんな小さな馬体で頑張った。ちょっと感激。
1頭が1着、もう1頭が2着。これは最高ではないか。このところ、ゲンが悪いことがり続いていたが‥‥一口馬主としては最良の日ではないか。 小さな小さな駅前のビジネスホテルで、越乃寒梅で、乾杯した。
日経新聞に「嫌がらせ」があるようで、気になる。そのほか、書いておきたいこともあるけれど、 今日は競馬オンリーの日記になってしまった。
馬は馬連れ
7月20日(木) 安倍ちゃんの踏み絵
朝、蔵前デニーズへ朝飯を食べに行こうと、江戸通りを歩いていて、コンビニの新聞ボックスに 「A級戦犯 靖国合祀 昭和天皇が不快感」という一面トップの日本経済新聞。慌てて、買い求め、一気に読んだ。
「昭和天皇が1988年、靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を示す発言をしていたとする 当時の宮内庁長官・富田朝彦氏(故人)のメモが存在した」という大ニュースだ。
昭和天皇は78年にA級戦犯が合祀されて以降、靖国に参拝していない。昭和天皇の心はあくまでも平和。 合祀に抵抗した、と一部で囁かれていたが、ポスト小泉の夏に突然「昭和天皇の心」が歴史的事実として登場した訳だ。
誰が、リークしたのか。何故、日経なのか。情報通に電話してみるが、ハッキリしない。
午前中、薄型テレビの故障の件で、メーカーのサービスマンがやってきてくれた。買ってから1ヵ月前後で、 こんな故障が起こるのなら、新品と換えたほうが良い、と親切に説明してくれた。当然だと思う。 しかし、インターネットでの購入は取替えの時期が一週間で切れてしまう、という。インターネットで買ったのではない。 助かった。購入先の青年に、この旨を話し、交換を申し入れる。
夜、関西の経済人と赤坂で夕食。ポスト小泉は?という話になって「安倍ちゃんで決まり。この間のあるパーティで、 居合わせた自民党の議員に某氏が“安倍さんと一緒に記念写真を撮りましょう”と声を掛けたんです。 これは踏み絵ですよ。全員、写真に入った。勝負アリですね」と経済人。なるほど。 毎日新聞政治部も、近々「福田不出馬」を打つらしい。で「昭和天皇 不快感」が、今後、どう政局に響くか。
深夜「青い空 白い雲」を書く。どうしても「昭和天皇の心」を書きたいのだが、この情報が出た背景が今ひとつハッキリしない。 苦渋。ただ「安倍ちゃんが短絡的に右旋回している」のは事実で、この日経のスクープは若干なりともブレーキになることは否めない。 8月15日はまだ先。総裁選はまだ序盤戦?
週末、愛馬・フェザーレイが新潟で、ロックスピリッツが小倉で走る。ワクワクする。
雨垂れは三途の川
7月19日(水) 上原はアメリカへ行っちゃうぞ!
薄型テレビの故障で、十数年使っている14インチの小型テレビを見なければならない。何故か、生活がこじんまりして、何か、貧乏臭い。ヘンなものだ。
出社。郵便物などを整理して、同僚と世間話。映画「日本沈没」が好調だという。TBSは並大抵のチカラの入れようではない。どのくらい儲けるのか。
夕方、錦糸町のシネマで実際に見てみた。原作と大分、違う。列島が沈没寸前に“奇跡”が起こる。毎日新聞の号外も登場するが、報道機関の動きがストーリーと全く 無縁で、記者は一人として登場しない。僕から見れば妙である。自衛隊、東京消防庁の活躍が目立つ。特別、傑作という訳でもないが、特撮のチカラで、結構、楽しめる。
仕事場に帰って、小型テレビの前に座る。番組を選ぶのも、ちょっと違った。画面が大きいと、つい旅番組にチャンネルを合わせるが、今夜は違った。今年に入って始め て見る巨人戦。巨人戦を見ると、ナンとなく貧乏臭くなる。相手は阪神。前半戦、最後の試合である。
上原が最高のピッチングを見せるが、打撃の援護なく、巨人は0−1で惜敗。半年も見ていなかったので、巨人の4番が外人であることに気づかなかった。呆然とする。 これではテレビの視聴率も下がるだろう。
7月に入って、10%を越える巨人戦はない。最低4.8%。そろそろ巨人戦5%時代に入る。巨人戦は間違いなく、テレビ局のお荷物だ。多分、深夜のダイジェスト放送 になるだろう。
試合が終った直後、ベンチの上原の苦渋に満ちた顔が大写し、原・巨人は沈没寸前だ。聞くところによると、投手不足の大リーグが上原にツバをつけているらしい。こんな 調子では、上原もエンゼルスに行っちゃうぞ。
雨が降るとテレビが儲かる
7月18日(火) トップが現場に行かない
秋田の連続児童殺害事件がようやく(完全ではないが)解決した。彩香ちゃんの死を事故と判断した秋田県警は記者会見で責められ「事件とも、事故とも、断定してい ない」と開き直った。捜査は全て結果で評価される。幾ら頑張っても結果が出なければ、抗弁できない。だから批判されても仕方がないだろう。
むしろ「こんなのどかな村で、こんなことが起こるとは思わなかった」と正直に言った方が良かった。警察だって被害者なんだから。
問題は「警察のチカラ」である。当初、捜査員の何人かが「事故では説明できない事犯」と指摘したが、捜査のトップが「事故」に傾いた。トップの方針に逆らえないのが 警察である。その判断を下す人間が現場に行っていれば、こんな単純なミスにはならなかったハズだ。現場が全てだ。
新聞の報道でも同じことが言える。デスクが現場に顔を出していれば、誤報は最小限に抑えることが出来る。全ては現場だ。日本がおかしくなっているのは、指導者が現場 に行かず、頭の中だけで判断しようとするからだ。バーチャルな報告を頭の中だけで判断する。その典型が「丸投げの小泉さん」。現状を知らない人間が頭の中だけで 「改革」を叫ぶ。この後遺症は重症だぞ。
ちょっと不満なこと1件。住民票を置いてある、つまり地方税を払っている千葉県市川市から「重度障害者福祉手当に所得制限が設けられた」という知らせ。9月中旬に 支払停止の者に結果を知らせるとのこと。所得制限を儲ける理由が明記されていない。不親切だ。
市の財政が苦しいのなら、その理由、その原因を明記すべきだろう。幸せなことに福祉手当がなくなると生活が出来ない、という訳ではない。が、何時、失業して、それこ そ、生活保護を貰わなければならないということも十分、予想される。僕より、もっともっと不安定な障害者もいるだろう。
地域の現場で「福祉」は大幅に後退している。現場を見ない高級官僚には、現場の職員の苦悩が分からない。
ビックリしたこと1件。CSテレビのグリーンチャンネルで北海道市場のセリ市を見ていたら、午後4時ごろ、突然、大きな爆発音。北朝鮮のミサイルが飛んできたのか と、驚いた。テレビが切れたのだ。何が起こったのか?! 約1ヶ月半前に購入したばかりの薄型テレビである。何が不具合があったのか。知人がテレビからの出火で亡く なったこともあるので‥‥万一出火したら。テレビの脇に消火器を置いた。
購入先の青年に電話を掛け、メーカーに連絡してもらう。彼も、こんな事故、初めてだ、という。メーカーの対応は? 故障はある程度、仕方ないが「忙しくて」と言われ ると腹が立つ。さて、どうゆう結末になるのか。
お仕事の執筆は午前「おけら街道」、深夜「JREAST」。今日も雨だった。
現場百辺
7月17日(月) 高原の白い犬
連休の最後の日。雨の高原で過ごす。スーパーマーケットの入り口で純白の大きな犬に出会った。
こんなに綺麗な、しかも体長1メートルを超えた大型犬を見たことがない。飼い主に「どんな種類の犬ですか?」と聞くと「秋田犬」と言う。秋田犬は、国の天然記念物に 指定されている6つの日本犬種のうちで、もっとも大きい犬種である。珍しい。確かに雄大である。立耳が立派である。緊張すると巻尾になる。しばらく、立ち止まって、 面相を見続けた。
秋田犬の祖先は「秋田マタギ」と呼ばれるマタギ犬(山岳狩猟犬)というのが定説である。江戸時代、出羽国北部(秋田地方)は佐竹氏の領地。外様大名だったため、江戸 幕府から軍備強化を制限され、そこで、慶長年間(1630年ごろ?)から、藩士の闘志を養うために闘犬が奨励された。日本の犬は小型、中型が殆どだったが、闘犬が一 番盛んな佐竹西家(大館地方)では、体が大きく強い犬を作ろうと、マタギ犬と土着犬などの交配を続け、ついに大型犬が生まれた。秋田犬の原種は「大館犬」と呼ばれる 所以である。
明治に入っても、外国産の大型犬種との交配が進み、高知県から土佐犬の血も流れ、さらには日清戦争以降、南樺太に渡った人たちが持ち込んだ樺太犬や北海道犬の血も 混ざった。
ところが、明治の末期〜大正にかけて闘犬・闘鶏・闘牛を禁止する動き。秋田犬は不遇の時代を迎える。そこで、秋田人を中心に「日本犬の保存」が叫ばれ、秋田犬は天然 記念物に指定された。
その「秋田犬」なのか。純白の秋田犬がいるのか。しかし、綺麗な犬である。
しばらく見ていたら、飼い主が何やら英語を喋った。すると、この秋田犬は「お座り」をした。「この犬は4歳半。一年前に日本に来たんで、日本語に馴染みが薄い。 英語が良く分かるんですが」と飼い主。ウーム、外国生まれの秋田犬? だったのか。
雨が終日シトシト。仕方なく、推理作家の夫とファンタジー作家の妻が経営する「森の喫茶店」で時間を潰す。
何時まで、梅雨が続くのか。
避暑地の長雨
7月16日(日) ヤクザが日銀総裁だったと思えば‥‥
「ゼロ金利政策」が5年4ヶ月ぶりに解除された。少しは銀行預金にも利子がつく。しかし、許せないことが放置された。
ゼロ金利の解除と日銀総裁の進退は元々、無関係な代物である。しかし、多くの人は「最後の手柄・ゼロ金利解除」を福井さんにプレゼントしても良い、と寛容だった。 僕は「濡れ手で粟の1473万円事件」で即座に辞職すべきだ、と考えていた。が、それも武士の情。「政策発表直後の辞任」を許す気持ちになった。国民の大多数がそうだ ったと思う。
しかし、福井さんは「身を律して職責任をまっとうしたい」と平気のヘイさ。「まっとう」ということは「任期一杯まで辞めない」という意味だろう。ああ、情けない。
ゼロ金利を我慢して、国民が国に奉仕した。家庭に入るべき304兆円が景気対策に使われ、金融機関は助けられ、国も助けられた。
だと言うのに、金融の元締め・福井さんは「ゼロ金利では儲からない」と考えた。村上ファンドに参加して20〜30%の利子を得た。30%は闇金融の金利である。ヤク ザの金利だ。真っ当な国民は殆どゼロに近い金利である。ヤクザだって30%、と聞くと、緊張する位だ。
ああ、情けない。こんなことを許せば、不正な手段で金儲けした人間が「日銀総裁と同じことをしただけだ!」と開き直るだろう。日本は闇だ。
女子学生が売春をしていると思えば腹も立つ。が、売春婦が大学で勉強している、と思えば腹も立たない。その点で行けば‥‥日銀総裁がヤクザのような錬金術をしている と思えば腹が立つ。が、ヤクザが一生懸命、勉強して日銀総裁になった。その結果、ヤクザのファンドに“特別扱い”されるまでに出世した、と思えば理解できる。ヤクザ は「真っ当な世界の人間」ではないのだから。それにしても、あんな温厚な顔をした人がヤクザだったとは‥‥。
人は見かけによらぬもの
7月13日(木) 母校・早稲田に寄付すると
朝、たいとう診療所。療法士・伊藤さんが「牧さんも寄付するの?」と聞く。寄付?
何処に?「早稲田だよ。寄付すると寄付者銘板に名前が刻まれるだそうだよ」。
知らなかった。創立125年記念事業で、大隈講堂を立て直すらしい。200億円が目標?
8万円以上寄付すると、大隈講堂の椅子「プレート」に名前が刻まれるらしい。何か、神社仏閣のようである。
「僕は寄付しない。大体、大隈講堂を壊していた方だから」。伊藤さんも早稲田。しかし、カクマル派の闘士だったから、 確かに「大隈講堂」を壊していた。大学の古い権威と闘っていた。さて、俺は如何するか。
注目の金融政策委員会が始まった。14日に短期金利の「ゼロ金利政策」の解除を決める見通しだ。これで、大手銀行の普通預金金利は0・001% から約0・1%になる。1000万円預けて100円だった金利が1万円になる計算。14日にGO!が発表されるようだが、まだ予断を許さない。
注目すべきは「北のミサイルの影響」をどう見るか。この地政学的リスクをどう見るのか。小泉外交が四面楚歌の様相で、この先をどう見るのか。 かなり難しい。
もう一つの焦点は福井総裁の進退である。解除と同時に辞任する、と僕は信じたいのだが。
昼、突然、大手ビル管理会社の社長さんが挨拶。積極的な二代目だ。この人、面白い。夕方、信用組合の人が 「人事異動で高円寺支店に行く」と挨拶。それなりの世間話。
中堅ゼネコン「水谷建設」の事件は元会長が逮捕されて、何やら大型疑惑事件に発展しそうな雰囲気である。 毎日新聞がかなり突っ込んだ報道をしている。実は、水谷建設の捜査は年の初めから始まっていた。 1月24日の日記に、さりげなく以下のように書いておいた。
「夕方、銀座・松屋通りの床屋。帰って、ホリエモン事件の各紙の報道振りを点検した。ようやく、 正面切っての小泉批判がチラホラ。恐る恐る、という感じではある。
当方は相変わらず、ニセ民営化猛反対。夕刊『キレ珠』で、相変わらず、小泉政治の愚を笑った。 題して『牛に熊に、ご注意!』。是非、読んでくれ。
テレビは、衆院選でホリエモンと闘った亀井静香センセイのインタビューを流している。 まるで、亀井さんが正義、亀井さんが犠牲者みたいだが、大丈夫か。同時進行の地検特捜部の『M事件』のターゲットは誰なのか、ご存知か」
この日記で「M事件」と書いたのが、この頃、ガサ入れが行われた水谷建設の事件だった。当時は、ホリエモン事件が先行して 目立たなかったが「着々と」いう訳ではないが、それなりに捜査は進んでいた。ただ「どの疑惑」から入るか、微妙だった。今でも微妙なのだろう。
内偵捜査の段階で囁かれた疑惑は「亀井さん絡み」だけではない。「現職の経済閣僚」「現職の東北地域の県知事」 「近畿地方の県知事経験のある大学院教授」「北朝鮮に奇妙な人脈を持つNGO」などが標的として取り沙汰されていた。 果たして、どんな入り方をするのか。しばらく、目が離せない。v 夜、重大事件情報。「明日(14日)の毎日新聞一面トップは大スクープ」と弾んだ声。 秋田県の米山豪憲クン殺害事件の畠山鈴香容疑者が「娘の死因」にかなり決定的な供述をしている、というのだ。 自分の目の前で、娘・彩香ちゃんが橋の上から川に転落した、と言っている、と言う。事実なら、 この事件の最大のスクープだろう。毎日の仲間は頑張っている。
深夜、送られてきた元毎日のシマちゃんの「一筆入魂」を読む。
人穴の勧進
7月12日(水) お前の母さん、出べそ
朝、国際医療福祉大学三田病院で大山ドクターの問診。血圧130−60。順調。
昼間は野暮用。夜、同僚の論説委員Mの快気祝いをするつもりだったが 「酒が飲めない」と言うので「それでは大井へ行こう」ということになった。
自宅休養中、気晴らしに、奥さんと自宅近くの大井競馬場に出かけたが、 馬券の買い方が分からず、そのまま帰ったという。勿体ないことである。 ならば!と奥さんをタクシーで拾って大井へ出陣。7月の異動で社内官僚? に出世したK、たまちゃんも同行した。
M家、初めての馬券成績。10Rは奥さんだけが買って的中。 11Rは2人が買って亭主が的中。最終レースも亭主が当たり、パーフェクト。 やっぱり、ビギナーズラックってあるんだ。当方は3レース、全てハズレ。トホホッ。
終って、M夫妻を帰してから、競馬仲間8人で銀座で反省会?
どうして勝てないんだろう。
競馬以外の話題はやはりジダン。フランスのテレビで「頭突きの理由」を話す予定だそうだが、 やっぱり「母、姉妹に対する侮辱」に腹を立てたらしい。
たまちゃんの解説。「日本では、バカ、カバ、チンドン屋、お前の母さん、 出べそ、というのありますよね。イタリアでは、そんな意味で使う言葉ですよ。 子供が使っていれば問題がないんだが、大人が使うと、大変な侮辱になるんです」。 ジダンは、具体的な侮辱の言葉は明かさないらしいが‥‥。何気ない常套言葉も、 こころを深く傷つけることがある。
午後10時に仕事場に戻って、サンデー毎日の「青い空 白い雲」を書く。 17日が休日になる関係で、締め切りが一日早くなり、12日中に書かねばならない。 あと2時間弱。悪戦苦闘で午前3時ごろ、ようやく書き上げた。かなり疲れて、 日記もここまで書くのが精一杯。
ついた餅より心持ち
7月11(火) バブルだ!6億円の牝馬だ!
午前中、野暮用多発。午後、TBSラジオへ向かう途中で、やっと時間が出来たので、携帯で友人、知人と連絡を取る。
例えば、都内の不動産業者の知人。「マンション価格が高騰している」。新築の価格がベラ棒に上がって、中古物件も値上げしている。 「ライオンズタワー月島なんて50%もアップしている」。佃にあるタワーだが、当初6000万円台で売り出され、今9000万円台に なっているという。本当かしら。まるでバブルだ。
例えば、長野・新潟県境に住む知り合いは「熊が里へ出てきて大いに危険」。熊は嗅覚が発達しているから、飲み物の残りを放置する と「食べ物がある!」と思って出てくる。逆にタバコのヤニが嫌いらしく、木にヤニをつけていると、やって来ない。
「熊対策で一日が終る」と聞き、同じ日本列島でも、人間の日常は大分違うと痛感する。虚飾の東京。土の匂いの過疎地。化かし合いの 大都会。助け合いの田舎。
スポニチに送るべき原稿が間違って、前回のものになったので、その旨を伝えると、先方が「何処にいるの?」。「TBSに向かう 途中」と答えると「だったらまだ知らないね。6億円の牝馬が出たんだよ。だからテンヤワンヤさ」
ヘッ、6億円の牝馬? 世界最高価格の牝駒ではないか。ちょっと前、ノーザンホースパーク(北海道苫小牧市)のセレクトセール2日 目で、父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリーの当歳(0歳)馬が6億円の仰天価格で落札された。従来の国内最高価格4億9000 万円だから、大幅に塗り替えたことになる。これは世界的なニュースではないか。そこで、社会部に「気がついていると思いますが、 念のため、北海道本社に知らせて」と連絡する。
購買者は藤沢和厩舎に預託する馬主グループ。仏オークス制覇を目指しているそうだが、元が取れるのかしら? ともかく、世間はバブ ルだ。
ラジオの収録を終えて、仕事場に戻ってから、副編、Jr.と久しぶりに夕飯。Jr.のリンカーン大学の後輩クンも参加して一杯飲む。 「このWEB日記の体裁を変えてみようか」ということで一致。後輩クンに力を借りることにする。もう7年目だから、衣装換えは当然だ けど。
Jr.のお父上が亡くなって、もうじき1年。思い出話。Jr.は10数年前、お父上と一緒に「清酒大関」の利き酒会で、僕に初めて 会ったそうだが「あの時の牧さんは怖かった」という。本当かしら。「たまちゃんも、牧さんは怖くて近づけなかった、と言ってますよ」。 本当か? 「今では、たまちゃんの方が怖い」と僕が言ったので大笑いになった。
皆が帰ってからフジテレビで「結婚できない男・好きなもの食べて悪いか」を見る。コレ、実に面白い。何と言う女優だか分からない が、女医さん役の女性、俺の趣味だな。
金持ちと灰皿は溜まるほど汚い
7月10(月) 神はジダンを許す
昼頃まで、何度も何度も「頭突き退場」の場面を頭に描いていた。ジダンは背後から、マテラッツィに声を掛けられた。その言葉は2人 しか知らない。振り向いて、ジダンは頭突きを見舞った。
予備審判がこれを見てレッドカード。涙ぐむジダン。マテラッツィは何と言ったのだろう。この言葉にジタンは激しく応じた。彼のヘッ ドは“武器”になる。
男には我慢できない時がある。神は我慢する。でも、人間は我慢してはいけないのだ。人間として、言ってはいけないセリフがある。 多分、ジダンは「家族に対する屈辱的なセリフ」と思い、我慢できなかった。瞬間、レッドカードが彼の頭を過ぎったが、もう、自分で 抑えられなかったのだろう。(まあ、ジダンには頭突きの“前科”が何度かあるから、彼の攻撃性は否定しないが、その攻撃性でフランス は勝ち続け、ジダンが切れて、敗北した。ジダンに文句は言えない)
国のために闘うジダンが、家族のために“決闘”した。審判のレッドカード。これも納得だが、神は許す。お前は神ではないんだから、 と許す。
フランスの新聞がジダンに批判的だそうだが、どこの国でも、新聞は建前主義。感動が伝わらない。自分がそんな立場になったら? と 考えて書けば、もっと説得力がある。彼に取っては、国家より家族だ。国家より、自分の感情を大事にした。そう書くべきだ。少数意見で も、構わない。
現地では「テロリストと言われた」という説もあるらしい。まあ、よほどのことがないと、彼は真相を話さないだろう。(数日後、記者 会見は予定されているが)
コラム「大きな声では言えないが」はここ3週「福井日銀総裁もの」を書いた。正直なことを言えば、もっと書くべきだと思っている。 最近の新聞は徹底しない。だから、今回も‥‥と思った。福井さんは「村上のお陰で良い迷惑」と思っている。だから、今回も書かねば、 と思ったが、13日に日銀はゼロ金利解除を話し会う。その後、福井さんは辞任する、というのが大方の見方。で、今回は「福井もの」 は止めた。それが仁義だろう。「溺れた犬」には石を投げない。
エッ、福井さんが平気で居座ったら如何する? そんな非常識な人間だったら、もう相手にしないサ。
夕方、浅草のほうずき市。2500円を2000円に値下げしていたので、一つ、買う。「タンポポ」の女将さんから「たまには来て!」 と携帯。近くまで来ていたが、またの日にする。ジダンがちょっと可愛そうで‥‥飲む気にならない。また、新聞、テレビは「晩節を汚す」 と常套語を使うんだろう、と思うと。
国家以上に守るものがある
7月9日(日) 大発見!牧家の先祖は「天ぷら」の発明者!
週末、調べものをしていたら大発見をした。蕎麦の話を書こうと、WEB検索をしていたら「蕎麦の話題6」という資料が出てきた。 蕎麦の由来、食べ方を歴史的に記録している。丹念に読んでいたら、ナンと以下の記述があった。
「金ぷらとは衣にソバ粉を用いるもので、風味は独特だが衣の色が黒い。江戸中期の文政の頃(1818-1892)両国柳橋の深川亭文吉が 考案したという。ソバ粉は、コムギ粉のようにグルテンがでて粘ることがない。また卵黄を加え、衣を黄色味に仕上げるものもある。 銀ぷらは、これに対抗して卵白を加えたものである。この金ぷらは、屋台売りではなく、高級天ぷらとして、文政年間に茶屋の一品料理と して出されたらしい。また、金ぷらは、椿油で揚げたものという異説もある。「細撰記」嘉永6年(1853)には中村屋、三河屋、小倉屋 など25軒の金ぷら屋が記されている(コムギ粉の食文化史より)」
実は、ここに出てくる「深川亭文吉」は我が先祖である。僕の母方の先祖は、僕の仕事場にしている「台東区柳橋1丁目(江戸時代 「代地」と言われた)で料亭「深川亭」を経営していた。主人は代々「文吉」を名乗っていて、我が家の過去帳には、何人か「文吉」の 記載がある。僕が「7代目文吉」。僕の養母で「6代目文吉」の牧キミが昭和38年に不景気で店を閉じてしまったが、明治・大正時代 (お祖父さんの5代目文吉・牧文次郎の時代)には隆盛で、当時の新聞にも度々登場していた。
例えば、明治44年3月1日の東京日日新聞(現・毎日新聞)の記事。
「太刀山、5月場所より横綱となる。柳橋深川亭でその披露宴を開催。来る五月場所より横綱に昇進すべき太刀山峰右衛門は、一昨日、 柳橋深川亭に於いてその披露の宴を開きたるが、これより先、熊本の吉田司家にては春場所打ち上げ後、相撲協会より電報にて太刀山に 横綱免許の申請ありたるより、二十七日夜、協議を遂げ免許すべしとの内意を協会に反電し、同時に両取締り、両横綱の記名調印せる正式 の免許願書を差し出すべしとの旨をも伝え来たりぬ。さればこれにて、太刀山の横綱はいよいよ確定したるものなり」
と、いったような調子である。もちろん、“明治のホリエモン”買占めの元祖「鈴久」のニュースには、度々「柳橋深川亭」が登場する が、江戸時代の祖先のことは、それほど、記録に残っていなかった。
「天ぷらの発祥の地は両国橋のたもと」と聞いていたが‥‥まさか、我が祖先が関係していたとは。大いなる発見である。
「天ぷら」には諸説あるが、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には以下のように記載されている。
「天ぷら」とは当初、海外から九州・沖縄方面に入ってきた油料理の総称であったとされ、後には薩摩揚げ等の、以前より日本にあった 油料理も含めた名称となった。しかし時代が下り、江戸時代に入ると魚介類を原材料とした物のみを「天麩羅」と呼ぶ様になり、野菜類を 揚げたものを精進揚げ(しょうじんあげ)として区別する様になる。また、衣に卵黄を多く使ったものを金ぷら、卵白を使ったものを銀ぷ らと呼び分けられていた。現在はすべて天ぷらという名称に変えられており、一部の者のみが正しい名称を使用している‥‥とある。
すると、今で言う「天ぷら(「薩摩揚げ」を除く)」は「金ぷら」「銀ぷら」と言われた訳である。その「金ぷら」を公案したとすれば、 ご先祖様が現在の「高級天ぷら」の発明者ということになる。これは大変な発見である。
WEBで知る我が家
7月6日(木) 7年目を迎える
ホームページ「二代目日本魁新聞社」を始めて、明日7月7日で7年目を迎える。月日の流れは速いものだ。
2000年7月7日の最初の日記では、どんなことを書いたのだろう。バックナンバーを開いてみた。タイトルは「『言葉狩り』と闘 うために」だった。
「2000年7月7日午前7時、ホームページ『2代目日本魁新聞社』の立ち上げに成功。エコノミスト・小島、雨宮Jr.・有希兄妹、 ミュージシャン・本間……彼ら若者の協力がなかったら、パソコン音痴の55歳、ホームページを持つなんて夢のまた夢だった。ありが とう。友達万歳! 若者をおだてて使う、我が才能万歳!」で始まって、立ち上げた動機に触れていた。
「そんなにしてまで『ホームページを!』と思いたったのは、大げさに言えば『言葉狩り』と闘うためである。例えば、某雑誌にエッセ イを頼まれ『競馬狂』と書くと編集者が『競馬ファン』と書き換える。どこが差別用語か! その自己規制が日本の人と文化を駄目にする。 その点、ホームページは何でもありの『表現の自由勝手』。これを『万歳!』と言わずして、何を『万歳!』」と言えようか」
多分、2000年夏、55歳の僕は「言葉狩り」が文化を壊していることに腹を立てていたのだ。
それから6年。表現は一方で過激になり、一方では不自由になった。しかし、幸いなことに、このホームページの“マキ節”は守られて きた。
“マキ節”は出来るだけ「明るく」出来るだけ「正直に」出来るだけ「反権力」出来るだけ「恥をかき」出来るだけ「友達になる」‥‥ その道は譲れない。
ホームページを始めてから、幾つか「成果」が上がった。<その1>言語障害の後遺症が軽くなった。毎夜(時には未明)モバイルに向 かって執筆する。右手が使えないので、左手だけで打つ。そのスピードが数段早くなった。と、言っても「勧進帳の太郎」と言われ「15 0行(つまり一面トップの分量)30分」を誇っていた健常者の時と同じ、という訳にはいかないが、大分、それに近づいた。ホームペー ジはリハビリでもある。
<その2>新聞、雑誌、ラジオから注文が増え、それぞれにマキ節ファンが出来た(テレビ出演の誘いもあったが、顔が不細工に麻痺し ているので断った。これだけは、幾ら書いても、麻痺のリハビリという訳にはいかない)
<その3>久しぶりに会っても、相手が僕の近況を知っているので、時間の無駄がなく話し合える。ホームページの消息を材料にして 冗談も弾み、すぐ本題に入れることが出来る。1年に2、3度しか会わない倅も、ホームページで「オヤジの無事」を確認する。
マイナスもある。この日記のために使う時間。10分で済ますこともあるが、3時間も掛けることもある。時間の無駄? と思われる ケースもある。つい、日記に面白いことを書いてしまうので、本職の執筆活動で「ネタ切れ状態」が生じることもある。
「日記を止めて、このネタを使えば、もう一つや二つ、コラムが書けるじゃないか」と言ってくれる編集者もいる。その方が確かに経済 的な利益になる。
でも、新聞、週刊誌の連載も、何時かは終ることになるだろう。10年後か、20年後に、発表する場所がなくなるだろう。その点、 このホームページは他人の意思で終了することはまずない。その「自由と寿命」は僕の宝である。7年目を迎えた二代目魁。今まで同様、 応援してくれ!
6日は野暮用ばかりの一日。アレコレと面倒くさいこともあったが、面白いところでは、某氏から「四国の大学教授が安倍信三官房長官 の命を受けて、中国で北朝鮮の要人と会った」という情報提供があった。拉致がらみの接触。本当かしら?
水面下で「北」との接点を探る動きがあることだけは事実である。
継続は力
7月5日(水) 少し疲れた
「世田谷一家殺人事件 侵入者の告白」を徹夜で読んでいたので眠い。サンデー毎日の「青い空 白い雲」の 締め切りが一日早くなっていたのに気づき、大慌てでテーマを探す。が、この本の面白さを書こうと思い立ち、 改めて「世田谷殺人事件」のお浚い。色々な疑問点があるので、なかなか筆が進まない。悪戦苦闘。
夜、健ちゃんと夕食。彼、6月末の株主総会で毎日新聞の常務を辞任した。で、二人だけの「ご苦労さん会」。
「長野支局にいた25歳ぐらいの時、夏休みで東京に帰ったんだ。当時、お袋が新橋で割烹旅館を出していたんだが、 忙しくて、ネコの手も借りたい。仕方なく、僕が料理を座敷に持って行った。『大変、申し訳ありませんが』と 挨拶して料理を並べた。その後、お客さんが、お袋に『今、来た青年は誰?』と聞いたらしい。 『私の倅です。毎日新聞に務めています』と答えると『生意気盛りの新聞記者なのに、こんなに礼儀のある青年は今どき、 滅多にいない。でひ、ウチの会社に就職してくれないか』と言われたんだ。お客さんは三井物産のトップだったんだな。 その時、三井物産に行ったら、どうなったのだろう?」と健ちゃん。
「もちろん、あそこの会社に行っても、君は重役だよ」と答えた。
健ちゃん、疲れているような気がする。経営に参加するということは並大抵ではないのだろう。彼の苦労が何となく分かる。
健ちゃん、ご苦労さん。その分、僕たち「死ぬまで記者」は楽をさせて貰った。
「健ちゃん、これから何するの?」と聞くと「童話を書く」。意外な答えだった。
帰って「青い空」を書こうと思ったが、少々、こちらも疲れた。10時就寝。
器は器 記者は記者
7月4日(火) テポドン失敗?
夕方、浅草橋駅の前の本屋で、気になる本「世田谷一家殺人事件―-侵入者たちの告白」(斉藤 寅著・草思社)を買い求め、一気に読ん だ。
2000年12月30日、宮澤みきおさん一家4人が世田谷区内の自宅で殺害された「世田谷一家殺人事件」。遺留品が山ほどあるの に、未だに犯人が捕まっていない。現場には指紋も数多く残されているのに、どうしても捕まらない。
一時、警視総監自らが韓国に出かけ、捜査が進展するかと思われたが‥‥誰があの残虐な事件を引き起こしたのか?
その疑問に答える本である。実に面白かった。僕が想像していた通りの事件だった。犯人はアジア留学生グループ? 特定されているの に、何故、捕まらないのか。その理由も書いている。(これについては、どこかで、書かなければならない)
夢中に読んでいる最中に“事件”が2つ起こった。午後8時ころ「明日のトップにJRA絡みの記事が出る」という情報が入ってきた。 実は、我が社の記者さんが「JRAの随意契約が多すぎる」と関心を持ち、地道に取材をしていた。この取材を知って、記者さんには内緒 だが、JRAに対して「この種類のデータは開示されるべきだ」と意見を述べていた。JRAも誠実に取材に応じたようだ。その取材の 結果が一面のトップの記事になる。どんな記事になるのか。もし、誤解から生まれた記事では困る。興味を持っていたので、ゲラを送って もらった。
簡単に言えば「JRAの契約は95%が随意契約。これはおかしい」という指摘である。確かに、僕も「随意が多すぎる」と思ってい る。少なくとも、的外れの原稿ではない。この記事を書いた斉藤記者がワザワザ電話を掛けて来て「どうでしょうか?」。「立派な記事 だと思いますよ」と答えた。「おかしい」と思ったら、自らの責任で、問題点を明らかにするのが記者の務めだ。
ただ、JRAにとって一番、大事なことは「公正を確保すること」。だからノーハウを持った、実績がある相手と契約する。しかも、 馬のことだから、競争相手がいない部分もある。従って「随意」でなければならないことが幾つもある。斉藤記者はそれを理解したうえで も「95%は異常」と思ったのだろう。
事実、JRAも随意契約を是正している最中で、一方的に、JRAの担当者が批判されるようなものでもない。
この記事は「批判のための記事」ではなく、JRAの周辺の商売人に「これからは世論もあって随意ですよ」とサインを送る効果を持 つ。その意味で、僕は「意味ある立派な記事」と思った。果たして、JRAの仲間はどう思うのだろうか。
そのゲラ点検を終え、そのまま「世田谷一家殺人事件」を読み続けた。面白くて止められない。午前4時ごろ読了。急いで、この日記を 書いて眠ろうとしたら大事件。北朝鮮がミサイルを発射したという。
やったか! という感じ。全て、ロシア沿岸の日本海に着弾したらしい。
興味があるのは、もちろん、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」が発射されたかどうかである。今の時点(5日朝)では、確かに6発 のうち、1つが「テポドン」だったらしいが、約40秒後に何らかのトラブルで発射実験は失敗? (国防総省高官は北朝鮮が発射したミ サイルの残りは韓国向け短距離弾道ミサイル「スカッド」か、日本向け「ノドン」だったらしい)
「テポドン」が失敗したと言うことは、北朝鮮にはアメリカを相手に戦うことは出来ない、と全世界に証明したようなもの。面目丸つぶ れの将軍様はどうするのか。軟化するのか、核に向かうのか。
慎め!過剰反応
7月3日(月) もうじき七夕
野暮用で向かった街のスーパー。七夕の笹の葉に子供たちが「願い」を書いて、ぶら下げている。ああ、もうそんな季節か。
「××先生がやさしくなりますように」「外科医になりますように」「脚がやせますように」‥‥僕も「万馬券が当たりますように」 と書いてみた。
夜空に輝く天の川。天帝は、お化粧一つせず、恋をする暇もない娘を不憫に思い、天の川の西に住む働き者の牽牛と結婚させた。ところ が、織女と牽牛の二人は、新婚生活にウキウキして、仕事はしない。天帝はすっかり腹を立ててしまい「織女よ、はたを織ることが天職で あることを忘れてしまったのか」と7月7日以外には2人は会えなくしてしまう。
多分、こんな話だったと思う。今の大人たちは、子供たちに、この話をしているのだろうか。汗を流す仕事の尊さを教えているのだろう か。
「儲けちゃいえないんですか?」と開き直るご仁は「七夕の教え」なんて知らないだろう。
牽牛と織女は互いの仕事に励みながら7月7日を待つ。ところが、その日、雨が降ると、天の川の水かさが増して、織女は向こう岸に 渡ることができない。2人は天の川の東と西の岸辺にたたずみ、川面を眺めて涙を流す。そんな2人を見かね、鷺の大群がやって来て、 天の川で翼と翼を広げて橋となった。おしまい。(ベトナムでは、鷺の代わりにカラスが橋になる)
労働する者に力を貸す存在がいつの時代にもいる、そう、信じよう。
夜、滋賀県知事選の結果を聞く。評判の女性候補が現職を破った。新人の大学教授・嘉田由紀子さん、56歳(無=社民支持)が、現職 ・国松善次さん68歳(無=自民・民主・公明推薦)新人の県労働組合総連合議長・辻義則さん59歳(無=共産推薦)を破って初当選し た。「幾ら本を書いても、世の中、変わらないから」と立候補を決意した“がたママ”。栗東市で5月末に工事が始まった新幹線新駅 「南びわ湖駅」の建設を「もったいない」と言い続けたのが、彼女の勝因。県債残高が約9053億円(今年度末見込み)を抱える県が、 約117億円を負担する新駅建設。誰もが「税金の無駄遣い」と思ったのだろう。
それだけではない。ライブドア、村上ファンドと「勝ち組」の不正。福井・日銀総裁のファンド錬金術、民主党議員の秘書給与肩代わ り‥‥既成政党の体たらくが、この選挙結果につながったような気もする。牽牛と織女を応援する政治でなくちゃあ!。
今週の「大きい声では言えないが」は「言い訳」。是非、読んでくれ。
ファンドと儲けで、国滅ぶ
7月2日(日) 姉歯さんの愛人?
6月28日の日記で「日本歯科医師連盟の1億円ヤミ献金事件の曖昧な終結」を批判したが、その直後に、橋本龍太郎元首相が危篤状 だと知った。入院しているとは聞いていたが、それほど、深刻なものとは知らなかった。
そして、1日午後2時、多臓器不全、敗血症性ショックで、東京都新宿区の国立国際医療センターで死去。68歳だった。6月4日、腹 の痛みを訴え、腸管虚血と診断され、大腸のほとんどと小腸の一部を切除する手術を受けていたのだが‥‥突然の死だった。
首相在任中、六大改革を唱えて、現在の1府12省庁の中央省庁再編の道筋を付けるなど、業績は幾つもあるが、消費税率を5%へ引 き上げ、財政再建を進めたが、結果的に銀行・証券の破綻が相次ぎ、参院選で敗北して引責辞任した。5年前の総裁選で再登板を目指した が、小泉さんに惨敗。政治家として、晩年、不運だった。
哀悼の意を表したい。ご苦労さまでした。戦後最悪の不況で、ご苦労された。
ただ、これだけは書いておきたい。1億円献金隠し事件で、彼は「わたしが受け取って(派閥の事務局長に)渡したのは事実なんだ う」と他人事のように話した。これは不味い。しかも、他人に罪をかぶせた。この言動は政治に対する信頼を一挙に傷つけた。これが、 残念でならない。
色々な人がコメントしている。作家・安部譲二さんが「(麻布中の時)橋本はおれの斜め後ろの席だったが、あいつはおれの答案用紙を 全部写して進級したんだ。それで総理にまでなるんだから凄いよな」と話している。何んとなく、分かるような気がする。若い頃の橋本 さんは「大臣の御曹司」で幸せだったんだ。
その甘さが、中国の女性通訳(つまり情報部のスパイ)との「交際」に通じた?‥‥国家機密の漏洩が取りざたされた事実も、我々の 記憶に残さねばならないと思う。正直なことを言えば、二世議員の跋扈が日本を駄目にした、その典型。
耐震偽装事件の捜査が終結したらしい。耐震偽造はすべて、姉歯さん一人の仕業。建設会社に偽装しろ! と言われたことはなかったら しい。姉歯さんの虚言癖が全ての出発点。捜査で初めて分かったこと。偽装の動機はカネ欲しさ。特定の女性と「交際」に使うカネだった。
では、この事件は全て姉歯さんの責任なのか。偽装を見逃した行政に「お咎め」はないのか。被害者はどうすれば良いんだ? これから は民事。国の責任を問うべき範疇ではないのか?
週末は野暮用。「大きな声では言えないが」を書いてから、暇を見つけて、前橋競輪の寛仁親王杯にチャレンジ。狙いの選手が3着にな ってばかりで、ボロ負け。「たまには、競馬じゃなくて、競輪をしてよ!」と自転車振興会の女性ボスに言われて、やってみたが、片目も 開かないとは‥‥下手糞だなぁ。
たまちゃんは福島へ出かけて「トントン」だとか。彼が「トントン」と言うときは大儲けである。
誰が責任をとるんだ!