9日、小沢さんを強制起訴した検察官役の指定弁護士が、無罪とした東京地裁判決(4月26日)を不服として、東京高裁に控訴すると発表した。
まだまだ続く「小沢裁判」。飽き飽きする。
「金権の小沢」が大嫌いな国民でも「もう良いだろう。小沢は一審で灰色高官と認定されたんだから」という気分だろう。
新聞は裁判の結果とは別に「小沢支配の崩壊」を書くべきだ。
民主党の小沢グループの面々もマクラを並べて落選の危機。党員資格停止処分の解除で、小沢グループは消費増税法案の採決阻止、9月の党代表選での首相交代を狙い、勢いづく……と新聞は書くが、内情は?
グループ内でも「小沢支配」に嫌気がさしている。
これを知っているから、小沢さんは橋下さんに急接近している。でも、橋下さんは上手に逃げるだろう。
「小沢支配」の終焉は結構だが、問題は小沢さんが「反増税」の旗頭になっている「困った現状」である。
小沢さんは「反増税」を貫き通すタマではない。
ただ、早期解散・衆院選となれば、小沢さんの『力の源泉』である小沢チルドレンが大量落選する。それを避けたいから「反増税」で、時間稼ぎをしているだけだ。
小沢さんは、元々の「消費税増税派」である。2007年の大連合騒動では「増税するための大連合」を提唱して福田内閣に急接近した。(森喜郎元首相が、産経新聞のコラム「単刀直言」<5日掲載>で、この裏話を詳しく述べている)
僕は増税大反対だ。この時期に、消費税を値上げすれば、日本は沈没する。自殺者が4万人を越すだろう。(発売中のサンデー毎日「牧太郎の青い空白い雲」で、詳しく書いた)
今しばらく、増税を我慢しなければ日本は沈没する。
その「正義の反増税の戦い」の看板を”金権小沢”に利用される日本の不幸。困ったことだ。
「悪の小沢=反増税」の図式を壊すには、とりあえず「橋下=反増税」の新しい図式が必要ではないのか?
橋下維新の会が、どう出るのか?
橋下さんが信頼出来るか? それは疑問だが、何しろ、増税を食い止めなければ……。
刻刻と「民主・自民の増税連合」が見え隠れする毎日だ。
<何だか分からない今日の名文句>
維新の「クセ球」も時には使い様