6月1日のブログ(「6月病になりたくないけど」)で、この数日の”気落ちする毎日”を愚痴ったが……その時「31日の毎日新聞の某地方版に載ったユニークな記者の意見が気になった。 “言い回し”があまりに稚拙で……読者に誤解されなければ良いのだが。
こんなことまで、心配するのは……「やはり、病か? 本人は何も恐れず、書いているのに」
と、つぶやいたのだが……この、僕が心配した記事がネットで話題になり、4日の日刊ゲンダイに「その騒動」が紹介された。
話題になったのは……2012年5月31日付の茨城版の「がんばっペン」というコラム。水戸支局の若い記者は、大阪市の橋下徹市長が、市職員全員を対象とした入れ墨調査をしたことに「調査をしなければ分からない程度であれば人目に付くこともなく、職務に支障が出るとは到底思えない」と異論を展開した。
「私は米国留学中にタトゥーを入れた。もちろん今も体にある。人種差別を批判する米国音楽を好きになり、入れ墨に興味を持った。取材のときにはひと目に触れない服装を心がけているが、タトゥーを彫ったことを後悔したことはない」と断言した。
このコラムのタイトルは「多様性こそ社会」。最後に「人間も、それぞれが違うからこそ面白い。私は、そう思う」と書いていた。
一つの見識である。
が、僕が気になったのは「イレズミ→ヤクザ記者」という図式を意図的に作って、その記者と毎日新聞を誹謗する向きが出て来るのではないか? という心配だった。
稚拙だ! と思ったのは「四季があるように、人間には多様性があるべきだ!」というクダリに「無理」を感じたからだ。四季と社会の多様性は関係ない。四季は「サダメ」。むしろ正反対だ。
事実、ネットでは反対意見が出た。「ヤクザ記者!」「変態の毎日新聞!」という“言い掛かり”まで続いた。
しかし、冷静な向きは、彼の意見に耳を貸そうとしたのだろう。時間が経てば、賛成意見も出る。
日刊ゲンダイはどちらかと言うと「好意的」に報道している。(もっとも「そもそも中央官庁に巣食う記者クラブ自体がタカリみたいなもの」と大新聞を批判しているのは、いつものことだが)
どうやら、時間が経つに連れ、この記者の主張は(意図的な誹謗を除けば)まともに捉えられているようになった。
良かった!
このコラムは今、流行りの「つぶやき手法」なのだろう。ツイッターのように「本音」をぶつける。
ソーシャルメディアとか言って、ブログ、ツイッター、フェイスブックなどで、ユーザーが情報を発信して、形成して行くメディアが持て囃されている。
朝日新聞は1月23日から、ツイッターで「つぶやく記者」という実験を始めたそうだ。
4月の時点で「つぶやく記者」は27人。専門記者が担当しているらしい。
でも……僕なんて、10年以上前から、この個人ブログ「二代目日本魁新聞社」で、月~金で、毎日、呟いている。
ひょっとすると、僕は元祖「つぶやく記者」なのかも(笑)
問題は「つぶやく中身」である。
プロの記者が呟くには、それ相応の「技量」と「覚悟」が必要だ。
「つぶやき」にも「芸」がいる。だから、難しい。
若い記者の意見が、押しつぶされないことを祈っている。
<何だか分からない今日の名文句>
「刺青」と書いて「ガマン」と読む