26日は午後から慈恵医大病院でリハビリ。消費税率を14年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる「消費増税法案」の採決を待合室のテレビ中継で見た。
それなりに興味があるのだろう。外来患者は一斉にテレビを見ているのだが……何か「虚ろな目」ばかり。別段、何かを期待しているようにも見えない。クールに「茶番」を見ている。
賛成363票、反対96票。民主党から小沢一郎元代表や鳩山由紀夫元首相ら57人が反対に回り、欠席・棄権を含む造反者は約70人。テレビは「小沢が勝った!」というような雰囲気で放送しているが……果たして、そうだろうか?
一連の消費税増税の経緯を冷静に見れば「野田の圧勝!」だった。
午後5時過ぎから、小沢さんは記者の質問に応えたが「本来の民主党に立ち戻るための努力をこれからもしていきたい」と分かりづらい言い回し。
「増税先行は国民に対する背信行為、ウソつきと言われても仕方ない行為だと思う」と野田政権を弾劾したが、最後は「野田首相が話し合おうということならば、喜んで話す」と歯切れが悪い。
僕から見れば”敗戦の将”である。
小沢さんは、この約20年間は「政党を作っては壊す」の繰り返し。新生党、新進党、自由党……それなりの大義があったが、今回は誤算続きだった。
野田はここまでやるのか! 民自公3党が関連法案を巡る修正で合意した15日夜、小沢さんは「驚き」を隠さなかった。
野党の「言いなり」になっても法案成立を実現する野田さんの気迫に、小沢さんは「負けた!」と思った。
小沢さんは「あるルート」から「公明党は野田と組まない」という情報を取っていたが(多分、支持団体の創価学会の意向もあって)公明党は「野田政権」に方向転換した。
これが、致命的な誤算だった。
小沢さんの記者会見を見てから、野田さんが記者会見。「嘘つき、と言われても増税しないと日本の社会保障は崩壊する。民主党から造反者が出た。極めて残念な結果だ。当然、党議拘束はかかっており、幹事長とよく相談をしながら、党内の所定のルールにのっとって厳正に対応をしたい!」
「厳正」という言葉に力を込めた。
政局の主導権は「小沢ではなく、この野田だ」というアピール。「小沢に“打つ手”なし!」と見極めている。
さて、昨日のブログで、取り上げ「外務省男性職員の自殺」。
自殺した人物が「中国が国連安全保障理事会制裁決議に違反して、北朝鮮に軍用車両を輸出した」という朝日新聞のスクープ記事のネタ元だったことが、ハッキリしているが……朝日新聞(東京版)は25日夕刊と26日朝刊では、その職員の自殺を報じていない。
どうしたのか?
<何だか分からない今日の名文句>
謎が謎を呼ぶ