このところ 『新渡戸稲造 1862-1933 〔我、太平洋の橋とならん〕 』という「530ページの大作」を読んでいる。
筆者の草原克豪(拓殖大学名誉教授)さんが贈ってくれた。
草原克豪さんは、僕とほぼ同世代。北海道深川市生まれ。
東京大学教養学部を卒業してから 文部省に入省。役人でありながらコーネル大学経営行政大学院修士課程を修了。研究者と二足の草鞋?
ユネスコ本部に勤務したり、どちらかと言うと自由人(笑)である。
それでも、出世街道から外れることもなく、局長を務め平成9年、 拓殖大学副学長、拓殖大学北海道短期大学学長に就任した。
実に幸せな人物である。
西新橋の小料理屋で、知り合った「個人的な付き合い」。それでも、毎朝、ブログ「牧太郎の二代目日本魁新聞社」を読んでくれているらしい。
ライフワークの一つが「新渡戸稲造研究」と聞いていたが、こんな大作を書いていたとは‥‥‥正直言って、驚きだった(笑)。
いつも、カウンターで、取り留めの無い床屋談義をしている間柄だったので、そんなに偉い先生とは知らなかった。
530ページの大作を贈られて、正直言って戸惑う。果たして最後まで、読めるだろうか?読まなければ、失礼のような気もするし‥‥で、恐る恐るページを開く
と、これが面白い。
37歳の時、『武士道』で国際的に名を馳せた新渡戸稲造の一代記。青春時代が面白い。
泥棒扱いされたことなど、全く知らなかった。
戦前を代表する第一級の教養人であり、“真の国際人”の新渡戸稲造だが、苦労は立て続けに起こる。長男を生後8日間で亡くす。人間は必ずや逆境に陥る。
だが、新渡戸稲造は強かった。高橋温さんの「岩手を知る」にでも、紹介されているが、不意に起こる事態に強かった。
まだ、途中だが‥‥『新渡戸稲造 1862-1933 〔我、太平洋の橋とならん〕 』は面白い。
26日のブログ<何だか分からない今日の名文句>で、
「良き国際主義者は良きナショナリスト(新渡戸稲造)」と書いたのも、この本を読んだからである。
領土問題で、あたふたする日本だが「ナショナリストは、国際的感覚を身につけることにより、自分の国の利益と名誉の発展に最もよく貢献することが出来る」という彼の言葉を噛みしめたい。
さて、週末は、秋の初のGⅠレース、スプリンターS。
お勉強は一端、お休み。28日金曜日から、夢中になって、馬券検討を始める。
大好きなサンカルロを応援するか?
<何だか分からない今日の名文句>
競馬は「全て」を凌駕する