22日の毎日新聞夕刊「牧太郎の大きな声では言えないが」では「親しい元官僚との世間話」という形を取って、それとなく「特定秘密保護法の恐怖」を書いた。題して「逮捕されるぞ!」
書きたかったのは、最後の「新聞嫌いの元官僚」のセリフ。
「でも、特定秘密保護法が成立すると、そうもいかないぞ。政権安定のため、権力者は常に二つの法律を用意する。一つは政権批判を取り締まる法律。名誉毀損(きそん)を処罰した、明治政府の讒謗律(ざんぼうりつ)。同時に公布された新聞紙条例と併せて、言論弾圧。これらに反対した東京曙新聞の末広鉄腸は禁錮2カ月。もう一つは政府の秘密を守る法律。代表的なのが軍機保護法だ。特定秘密保護法案はこの流れだろう。政府が『特定秘密』と決めると書けなくなる」
新聞記者の僕は「ヘタをすると、逮捕される?」と応じるスタイルにした。(暇があったら、ネットで全文、読んでくれ!)
正直、言って、今、言論、表現の自由は音を立てて崩れようとしている。誰か書かなければ!と思い、書いた。
この日、海外から、もっと「空恐ろしいニュース」が飛び込んで来た。
フランスのル・モンド紙が、元CIA職員エドワード・スノーデン氏からの情報として報道したもので、アメリカのNSA(国家安全保障局)は、フランスで、去年12月から今年1月にかけての30日間で7030万件の電話盗聴をした、というのだ。
自動的に盗聴出来るように工夫されている。
フランス政府はアメリカの大使を外務省に呼び出して抗議し、再発の防止を求めたらしいが、アメリカが「日本では盗聴していない!」とは、考えにくい。
日本も盗聴されていると思う。
ル・モンド紙の報道を受け、オバマ大統領は21日、フランスのオランド大統領と電話で会談し、NSAの情報収集活動に関し、テロ防止策とプライバシー保護とのバランスについて、現在、見直し作業を進めていると説明したらしいが……この「恐ろしいニュース」、何故か日本のメディアでは、ほとんど報道されていない。
自民党は、臨時国会で、特定秘密保護法案と国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案の同時成立を目指している。
日本版NSC法案は「アメリカの情報機関」を真似するところから出発しているから……安倍政権としては「アメリカの情報機関の電話盗聴」のニュースは流したくないのだろう。
このニュースでは、情報操作が行われている!と僕は見ている。
22日午後、京都から帰京。夜は、競馬仲間4人と深川門前仲町で。
「JRA経営委員、長い事、ご苦労さん!」という名目(笑)で、ご馳走になった。
この店の「牡蠣味噌味」は抜群。ネットで知られたくない「隠れグルメ」。また、行くぞ!
<何んだか分からないが今日の名文句>
雷神に「桑原桑原!」と唱える