「百田提訴」サンデー毎日しか書かなかったの?

 今年1月に64歳で死去した「やしきたかじん」さんの晩年を、作家・百田尚樹さんが書いたノンフィクション本「殉愛」。ヒットしている。
 実は、この本で、名誉毀損やプライバシー侵害をされたとして、たかじんさんの長女が出版元の幻冬舎に、出版差し止めと1100万円の損害賠償などを求める訴えした騒動は、サンデー毎日で読んだ。
 週刊誌なら、喜んで書き殴る「スキャンダル」だが……他の週刊誌が全く触れたいないことを東京新聞の「週刊誌を読む」を読んで知った。(筆者は「創」の篠田博之編集長)
 出版業界が談合したとは思えないが「売れっ子小説家」を敵に廻したくないのか。
 週刊文春も、新潮も、現代も、ポストも……知らん顔。
 これに気づいた作家・林真理子さんが「私は、全週刊誌に言いたい。もうジャーナリストなんて名乗らない方がいい。自分にとって都合が悪いことは知らんぷりを決め込むなんて、誰が朝日新聞を叩けるであろうか!」を憤激している。
 確かに、その通りだ!
(林さんは「全週刊誌に言いたい」と書いているが、残念ながら、林さんはサンデー毎日を読んでいなかったのだろう)
 出版社系が黙る。
 今や、萎縮甚だしい「週刊朝日」が黙る。
 そうなればサンデー毎日にしか「出版業界の真実」が書けなくなる。そうなっている。
 改めて サンデー毎日の存在意義を痛感する。
 最近、売り上げが良い「秘密」が分かるような気もする。頑張れ!サンデー毎日!
 今週号は今日12月9日発売。ちょっと遅れたが「菅原文太特集」。
 「牧太郎の青い空白い雲」では(多分、他の週刊誌では書かなかった、と思う)「なぜ、文太はあの『北陸代理戦争』を降りたのか」を書いた。
  この映画が封切りされ、約二ヶ月後、映画のモデル、北陸のドンが射殺された。
 その悲劇を文太さんが予感していた!というのが僕の分析。
 山口組にとっては嫌な話かも知れないが、文太さんの「隠れた一面」を書きたかった。
 ぜひ、読んでくれ!

<何だか分からない今日の名文句>
ジャーナリズムは役割分担
「書かないから悪!」とは言わないよ