東京新聞の22日の朝刊。一面トップに「文官統制廃止への法案」という見出し。
防衛省が、内部部局(内局)の背広組(文官)が制服組自衛官より優位を保つと解釈される防衛省設置法一二条を改正する方針を固めた!と報じている。
もし、本当なら日本は「戦争の出来る国」に一直線、ということにならないか?不安だ。
軍隊の作戦用兵を決定する指揮権は、文官が支配しているシビリアンコントロール型と、軍人が独占的に運用する統帥権独立型に分かれる。
明治憲法下の日本では,統帥権を天皇の大権事項として内閣、行政の圏外においたので、陸海軍の統帥権の行使に関する助言は国務大臣の輔弼によらず、もっぱら陸軍では参謀総長、海軍では軍令部総長によるものとされた。
これが、軍部の暴走を許し、日本は泥沼の戦争に突っ走った。
防衛庁自衛隊発足時、旧軍が暴走した反省から設けられたのが文官統制。
制服組の政治への介入を阻むため、文民統制(シビリアンコントロール)が日常的に行われるようにされた。
今回の改正案では、官房長、局長らは各幕僚長と対等な立場で大臣を補佐すると改めらしい。
改正後は、運用面でも「自衛隊の行動の基本」を所掌してきた内局の運用企画局を廃止し、統合幕僚監部(統幕)に一元化。
内局が持っていた運用計画を作成して、大臣決裁を求める権限が統幕に移行する。
作戦計画を文官がチェックする機能があきらかに弱体化する。
これで、良いのか?
十分な説明もなく、国民的議論もないままにシビリアンコントロールが実質、無くなる。
恐ろしいことだ。
実力派の歌舞伎俳優、坂東三津五郎、21日午前2時3分、膵臓がんのため死去。
59歳だった。
膵臓ガンは恐ろしい。なかなか治らない。
中村勘三郎、市川団十郎、そして、三津五郎。
「神様はどうして歌舞伎界から大切な人を奪っていかれるのだろうね」と三津五郎は、2人の早すぎる最期を嘆いていたのだが、こんどは、本人が・・・・。
新しい歌舞伎座は「お呪い」をすべきだ。
「4月2日」に新しい歌舞伎座をオープンしたのを神様は怒っている。
これは、理屈ではない。
戦火を生き抜き、震災を生き抜いた、 多くの人々の「思い」が残る旧歌舞伎座を「儲け」のために取り壊した。
そして、平気で「死」という日を選ぶなんて・・・慢心だ。
それにしても、三津五郎の早過ぎる死。残念だ。
<何だか分からない今日の名文句>
神を恐れ!民を恐れ!