「先輩と違って真面目に相撲取っています」と言われたら

 日馬富士の暴行事件は、サラリーマンの世界でも、良く良くあることだ。

 酒乱が原因!と言え、生意気な後輩から「先輩と違って真面目に相撲取っています」と言われたら、どうだろう?

 「八百長しているんんじゃありませんか?」と言われたらようなもの。酒乱でなくても、ブチキレる。

 日馬富士の味方をする訳ではない。でも、貴ノ岩にも「礼儀知らず」の落ち度がある。

 日本は喧嘩両成敗である。

 新潟支局に勤務した時、多分、24歳ぐらい頃だと思う。酒を飲んでいて、デスクと喧嘩になった。「真面目に原稿を書け!」と言われ、カッとなって、ぶん殴った。相手の額から血が出た。

 どうしていいか?分からない。翌朝、支局長の家に行って「昨夜の一部始終」を話した。

 高橋久勝支局長は「まず、飯を食え!」と朝飯を食べさせてくれた。「落ち着いたか?喧嘩は良いけど、怪我をさせたら、お前の負けだ。負けたんだから、何も言わずに謝って来い。デスクは《支局長に言ったか?》と必ず、聞くから《話していません》と言え!そうすれば、すべてお終いだ」

 その通りにした。デスクは「支局長に話したか?」と聞いたので「話していません」と答えたら「そうか、安心した。無かったことにしような」で終わった。

 久勝さんの言う通りだった。

 あの時のことを考えると、喧嘩の原因は「僕の生意気」にあった、と思う。

 何が「生意気」なのか?何が「失礼」なのか?

 それを教える人が居なくなった。そんな気がする。

<何だか分からない今日の名文句>

逃げ道を 作って攻める 口喧嘩