29日朝、テレビに釘付けになって、陸上の世界選手権(ドーハ)男子50キロ競歩を応援した。
日本代表の鈴木雄介さんに最後まで歩いて貰いたかった。
2015年3月、20キロ競歩の世界記録をマークした鈴木さんは突然、歩けなくなった。恥骨付近を痛めたらしい。
約10カ所の病院、治療院で治療を受けが「痛み」は治まらない。試合に出られない。
世界記録を持っている「最速の男」が歩けないのだ。 死にたい!ぐらいの気持ちだったと思う。
鈴木さんはそれでも「痛み」を克服した。ともかく、昨年5月の東日本実業団選手権で5000メートルを歩いた。
2年9カ月ぶりに実戦復帰。これで「調子」を取り戻しのか?
今年4月の日本選手権。距離を倍以上、伸ばして、50キロに挑戦。何と日本新記録を出して優勝した。奇跡だった。
3年間、歩けなかった男が……はっきり言って、本当か?と疑った。そんなことが出来るのか?
その「奇跡の男」が今度は世界選手権に挑む。興奮した。
「勝たなくても良い。最後まで歩き切ってくれれれば良い」。何か、父親のような気分で、応援した。
右半身マヒで「普通に」歩くことが出来ない僕は「歩くこと」に特別の思いを持っている。「転ばないことが善」なのだ。
でも、鈴木さん、始めから飛ばした。
「テレビの逃げ馬」を感じた。トップを走り、テレビ中継に映るが、勝負どころで失速する競走馬を想像した。
でも、鈴木さんは奇跡の男だった。「病」に完全に勝っていた。完全独走。4時間余り、歩いて完勝した。(最後の一周、2、3着が追い上げ、ハラハラしたけど)
鈴木さんを神様が応援してくれたのだろう。
ちょっぴり、涙が出た。
右半身マヒの俺でも練習すれば「人並み」に歩けるかも知れない。
装具の力を借りずに歩きたい!
俺も頑張るぞ!(午後から装具を外し、JR浅草橋駅まで歩いてみた。カッコ悪いけど、転ばず歩けた)
<何だか分からない今日の名文句>
世界一美しい「上下動」に学ぶ