20日午後、隅田川沿いの仕事場の壁に掛けてあった「競走馬メジロマックイーン」の肖像画を外し、山下清の「富田林の花火」に替えた。
結構、難しい作業で、身体が不自由なので、管理人さんをはじめ「親しい仲間」の力を借りた。ありがとう!
白〜い白〜い、しかも大きい、メジロマックイーンが好きだった。それを知ったスポニチの編集部が、広告紙面に使った「名馬の肖像画」の写しをプレゼントしてくれた。(アメリカの俳優スティーブ・マックイーンを組み合わせた名前も大好きだった)
以来、3才の時で、500kgをはるかに超えた大型馬の巨体に、毎朝「おはよう!」と声をかけるのが、習慣になっていた。
ところが、昨年12月、あるオークションで、山下清の「富田林の花火」のリトグラフが出品されていた。
亡くなった母親・牧ふみは、両国の花火の日は大活躍だった。実家の「柳橋・深川亭」(今の仕事場)の前の隅田川で、花火が打ち上げられる。
昔は料亭が資金を出し、この日は「深川亭」だけでも100人近くのお客さんがやって来てくれる。
お袋の思い出と言えば「両国の花火」だった。
だから、夏になると、土地土地の花火大会を覗く。
山下清の「富田林の花火」は初めて見た。真っ赤な華が幾つも開いている。(何度か「長岡の花火」は見たけれど、アレより華やか?)
急に欲しくなって「小遣いで買えそうな金額」で応募してしまった。
ダメで元々!と思っていたが、その後「当選」に知らせを貰った。幸運だった。
山下清の評判は今一つ。中身がない、深みがない、踊らされているだけ…なんて酷評されている。
でも、好きだ。大好きだ。
美術の専門家たちは「高尚で洗練された」美術制度とは無縁の山下の方が人気なのでヤキモチを焼いているんだろう。
絵はがき的だって、大好きだ。
山下清の作品には「贋物」が混ざっているようだが、今回は間違いなく「本物」!と信じている。保証書がある。まあ、騙されてもいい気分だけど(笑)
「メジロマックイーン」の方は、申し訳ないが仕事場の床に建てた。
ごめん!
<何だか分からない今日の名文句>
橋の上 玉屋玉屋の声ばかり
なぜに鍵屋と いわぬ情なし
(火事を起こして追放されてしまった
「たまや~」が実は人気?)