18日は春一番。強風に飛ばされそうになったが……それでも、慈恵医大で右手のリハビリ。
銀座の出版社に野暮用。歩かねば、歩かねば。
最近、珍しい名前に遭遇する。
「佐村河内」というのも「小保方さん」というのも始めて聞いた名前だった。
埼玉県富士見市のマンションの一室で、2歳の子供が遺体で見つかった事件。この不可解な事件で逮捕された人物の「物袋」。始めて聞いた名前だ。「もって」と読むらしい。
同じ「姓」の人は迷惑だろう。
「牧」という人が逮捕されただけで、ニュースを見るのが嫌になる。 佐藤、田中、山田……なら、気にもならないだろが……
姓名は微妙に人生を左右することもあるのだろう。
「六角弘」という名前も珍しい。六つも角がある。
この人物の書いたものは、実に面白くて……本名なのか、ペンネームなのか? 興味を持っていた。
ところが、発売中の週刊文春の「疑惑の銃弾 30年目の真実」を読んで、六角さんの本名が分かった。
サブタイトルに、「ロス疑惑 、ある週刊文春記者の取材メモより」とあるが、「ある記者」、佐々木弘さんが六角弘なのだ。
佐々木さんは、つまり「六角弘」さんは、昨年10月2日、食道がんのため死去されている。享年77歳だった。
六角さんは経済事件が得意だと思っていた。『そごう』『イトマン』『佐川急便』に絡む巨大組織の経済事件を読ませてもらった。凄い取材力だなあ、と思っていたが……。
週刊文春の大スクープ「ロス疑惑」でも、取材の中心人物だったとは……驚きだった。
「疑惑の銃弾 30年目の真実」は、六角さん(=佐々木さん)のメモを元に事件を検証している。実に面白い。
週刊文春流の取材方法が興味深い。
そこまでやるのか?と思ったりする。
今日発売の第二回が待ちどうしい。 いま、3月19日朝。これから、キオスクに買いに行く。
サンデー毎日の後輩諸君にも、是非、読ませたい。
それにしても、週刊文春は怪物だ。次々に特ダネが出る。
週刊文春がなかったら……歴史は変わった、と思う。
聞くところによると、今の週刊文春、週刊ポストの編集長は以前、サンデー毎日で(アルバイトかなあ)働いていたというけど……本当なのか?
誰かに聞いてみよう。
週刊誌流の取材方法を知らない「新聞社の出来の悪い記者(僕もそうだった)」が次々にサンデー毎日の編集長になる「悲しい運命」。(もちろん、全員がそうではないが)
六角さんのような人物を大事にせず、優秀な人材が去って行く。
そう言えば、この春にも、一人、時事通信に移るらしい。
我々は「毎日新聞」という名前に甘えていた。そのツケがやって来た、という感じだ。
<何だか分からない今日の名文句>
昔の名前で出ている「不幸」