袴田事件、もう一つの死

 3月29日午後、たまたま、静岡県内を移動中、ラジオのニュースで「その死」を知った。
 静岡県清水市(現・静岡市清水区)で1966年、みそ会社専務一家4人が殺害された「袴田事件」。
 専務の長女で事件当時、自宅の別棟で寝ていて、一人だけ無事だった橋本昌子さんが28日、静岡市清水区の自宅で死亡しているのが見つかった。67歳だった。
 1人暮らしだった昌子さんは、親族が電話をしても出なかったようで、親族が28日の午後6時ごろ訪ねてみると、自宅で息を引き取っていた、というのだ。
 冤罪の可能性が強く、袴田さんが48年ぶりに解放された日の前後に「被害者の娘さんの死」。
 あまりに、衝撃的な出来事ではないか。
 家族を4人を殺された19歳。その後の人生の痛みは想像を絶するだろう。
 犯人とされた人物が、48年ぶりに「自由」になった。その前後に「事件の被害者」が亡くなる。
 これが「因縁」と言うものか?
 警察は、昌子さんの死については「事件性はない」と言っているらしいが……。
 実は、晶子さんはいっとき、「真犯人」と疑われたこともあったらしい。
 当時、味噌工場に勤務していた男性と駆け落ちをし、家出をしていたのだが、この事件があった1日だけ彼女は実家に突然戻ってきていた。
 それが「犯人」と疑われた原因だった。
 これも因縁だったのか?
 事実は小説より奇なり。
 30日、旅先の新聞に洒落た広告。
 「さようなら、580円」とある。
 「もり一枚580円、 3月末日まで ◯◯そば」
 明日、4月1日から消費税が8%になる。これも因縁。

<何だか分からないが今日の名文句>
釈迦の教説の根本は「四諦の法門」
これありてこれあり
これ生じるがゆえにこれ生じ
これなければこれなく
これ滅すればこれ滅す
「苦諦・集諦・滅諦・道諦」
略して苦集滅道の四諦。
これぞ、因縁?