読売の部数減。気になるのは他に・・・

 新聞各紙の2014年下期のABC調査で、読売新聞が60万部も減った。
 「大誤報でピンチの朝日から読売に換えよう」キャンペーンを展開していたのに。(朝日も44万部減。毎日も5万部減)
 スマホ・ネットの台頭もあるけど、新聞が信頼をなくしたこと。所得格差が拡大して、新聞を止めなければならない世帯が増えたこと。
 新聞業界はピンチである。
 こんな中で東京新聞は頑張っている。
 平和主義、反原子力発電に徹底している。
 いつの間にか僕も東京新聞のファンになってしまった。
 ところが、9日の東京新聞を読んで愕然とした。
 長谷川 幸洋という論説委員の方がこんなことを書いている。
 テロリストたちの残虐な行為が連日のように報じられている。テロとの戦いは中東にとどまらず、世界中に広がった。この事態をどうみるか。私は世界が「平和と繁栄の時代」から「テロと戦争の時代」にモードチェンジしてしまったと思う。
 というのだ。で、彼の結論は・・・
 本来なら、中国、ロシア両国は国連安全保障理事会の常任理事国として世界の平和に貢献しなければならない立場である。ところが彼らは拒否権を行使できるから、国連は無法に対して実質的な機能マヒに陥ってしまった。彼らのふるまいがテロリストたちの無法と暴力を加速させた面もあるに違いない。白昼堂々と無法を犯してもたいした懲罰を受けないなら、なんでも許されてしまう。そんな時代に日本はどうやって平和と安定を守るのか。仲間をつくって責任を引き受けるべきだ。面倒の始末を他国に任せ、自分は安全地帯に逃げ込む「ひきこもり平和論」であってはならない。
 あまりにも、乱暴な論法ではあるまいか?
 まるで、中国、ロシアと対峙するための「集団的自衛権」を想定するかのような意見だ。
 安倍政権応援団を自認しているのかも知れないが・・・これでは、ネット右翼に媚びを売っているようなものだ。
 これが、本当に東京新聞なのか?
 東京新聞の紙面とはあまりにもかけ離れている。
 筆者は、論説室の要職を務めているらしい。
 もちろん言論は自由である。
 しかし新聞は、「戦争したくて仕方ない」勢力を応援してはならないと僕は思う。
 こんな乱暴な意見が、「良心の東京新聞社」の多数意見にならないことをただただ祈るばかりだ。

<何だか分からない今日の名文句>
新聞は「本道」をコツコツと