4月になって、仕事場がある「台東区柳橋」界隈は嫌に賑やかになった。
新入社員と思しき「背広組」が増えたこともあるが、それより「中高年のリックサック組」、それも「中高年女子組」が目立つのだ。
2日も仕事場の並びの「石塚稲荷神社」を囲んでいる一団を見た。
「玉垣」に彫られた「柳橋料亭組合」加盟の店の名前をメモしたりしている。
実家の「深川亭」は玉垣の二箇所にあるが、明治時代に社を建て直した時の“発起人”牧文次郎(僕のお祖父さん)の名前も彫られている。
この稲荷は江戸時代から「火伏せの神」として有名だったが、「昔のお嬢さん」は花柳界の「趣」が気に入っているのかも知らない。
一団は柳橋の袂の船宿「小松屋」の方に歩いて行った。
最近、この辺りを散歩する人が多くなった。
時々だが、外人観光客も現れる。
雑誌「散歩の達人」4月号にも「昔も今もいい街さんぽ」の特集に「浅草橋・柳橋」は、谷中、品川宿、向島・・・などと共に取り上げられている。
江戸情緒たっぷりと書いている。
人出が多くなるのは、結構なことではないか。
そろそろ屋形船の季節だ。
<何だか分からない今日の名文句>
梅は咲いたか、桜はまだかいな
柳橋から小舟を急がせ舟はゆらゆら竿次第
舟から上がれば~土手八丁
吉原にぃ~ご案内!
(江戸端唄から)