「９月中旬にこの法律案を上げたいという発言はいかがかと思う。参院は衆院の下部組織ではない。官邸の下請けではない」。
久しぶりに「啖呵」を見た。
３日の参院平和安全法制特別委員会。
鴻池祥肇委員長（自民）は、礒崎陽輔首相補佐官が、安全保障関連法案の審議を「９月中旬までに終わらせたい」と言ったのに腹を立て、「先の大戦で、貴族院が（軍部を）止められず戦争に至った道を十分反省をしながら参院の存在を作り上げた。衆院の拙速を戒め、合意形成に近づけるのが役割だ」と持論を展開した。
このやり取りは、新聞によって報道しなかった向きもあるようだが、この鴻池発言は安保法案の行方に重大な影響を与えるだろう。
「俺は安倍の言いなりじゃないぞ。強行採決なんてしねーぞ！」と宣言したようなものだ。
鴻池さんは僕が政治記者だった頃、ハト派の河本敏夫さんのグループにいた。「平和第一」の立場だ。
自民党ハト派の委員長がどう動くのか？
安倍さんは、慌てているのではないかなあ。
＜何だか分からない今日の名文句＞
潮目に「逆鱗」は格好な使い道