埼玉県狭山市で小中学校・高校や大学を営む学校法人の女性学園長が児童の海外への修学旅行に同行した際、私的にテーマパークやカジノ、ミュージカルなどに出掛け、少なくとも計1000万円を学園の費用から流用していた。
私立学校では、どこにもありそうな騒ぎ。経営者一家の独裁経営は当たり前だ。
誰が流用疑惑を告発したのか、ちょっと気になる。
この背景には私立学校の中の「貧富の差」がある。経営者と教職員の「待遇」に、あまりに格差が大き過ぎる。
8月24日の毎日新聞夕刊コラム「牧太郎の大きな声では言えないが・教員がハケンなんて」で、こう指摘した。
「もっともらしい理由をつけて、正規の教員の代わりにハケンを使えば、学校経営は楽になるだろう。経営者の報酬が増えるのかも知れない。今の日本は経営トップの天国。社長と社員、そしてハケンの年収格差は広がるばかりだ」
その格差拡大が、経営者に対する不正告発に繋がっているのではあるまいか?
「センセイ」の待遇は私立学校の一部では史上最低になっている、と指摘する向きもある。
この傾向は、私大医学部・付属病院にも広がっている。雑誌「選択」は9月号「破産寸前の首都圏医療」の特集の中で「40歳外科医で月収40万円以下」と書いている。
あまりに、安すぎないか。
尊敬されるべき「センセイ」の待遇が、これでは……変な事件が次々に起こるような気がする。
<何だか分からない今日の名文句>
「センセイ」は食わねど高楊枝