戦争屋・アーミテージに勲章を授与する「愚か」

 今週発売のサンデー毎日の「牧太郎の青い空白い雲 」のタイトルは「国会は開かない!集会は弾圧する!安倍さんの本当の理由」。今回は、安倍さんが「弾圧」を続ける“狙い”を書いた。

 今、安倍政権を批判する動きに「弾圧らしき出来事」が続いている。

 例えば……1万4000人を超える学者・研究者が賛同している「安全保障関連法に反対する学者の会」がシンポジウムを開こうとしたら「政治的」という理由で、立教大が会場の使用を断った。

 列島で、この種の「弾圧らしき出来事」が次から次へ、起こっている。

 なぜ、安倍政権が間接的に「言論弾圧」をするのか?

 その理由は、安倍さんに「隠したいこと」があるからだ。

 「隠したいこと」とは?

 実は、安倍さんがやろうとしていることは、自分で考えたことではない。やろうとしていることは、すべて「第三次アーミテージ・ナイ報告 米日同盟 アジアに安定を定着させる」(CSIS・戦略国際問題研究所)に書いてある。

 知日派といわれる、執筆者リチャード・L・アーミテージは、ジョセフ・S・ナイと共にこう言い放つ。

 「米国が一流国家であり続けることには寸分の疑いもない。しかしながら、日本には決定しなければならないことがある。つまり、日本は一流国家であり続けたいのか、それとも二流国家に成り下がって構わないのか?日本の国民と政府が二流のステータスに甘んじるなら、この報告書は不要であろう」。

 脅し文句である。

 一流国家になるために軍国化しろ。原発再稼働しろ。TPPに参加しろ。特定秘密保護法の制定、武器輸出三原則の撤廃…… 安倍政権は、このアーミテージ命令の言いなりなっている。

 安倍政権が「やろうとしていること」には、2012年8月に発表されたアーミテージ・ナイ報告書という「お手本」があるのだ。

 安倍さんは己の判断で、安保法を決断したのではない!ただ、アメリカの”命令”に忠実だっただけだ。

 安倍さんは、この「カラクリ」を隠したいのだ。

 だから学者、ジャーナリストの集会に神経をとがらせる。(通常国会で山本太郎議員が指摘しているが)これを追及される「臨時国会」も怖いのだ。

 「牧太郎の青い空白い雲」では、この「カラクリ」を詳しく書いた。

 実は「安倍さんはアメリカから勲章を貰う魂胆なの?」と書こうと思ったほどである。

 ところが、5日の日刊ゲンダイを読んで、びっくりした。

 何と、我が国の今年秋の叙勲受章者の中に、そのアーミテージ元国務副長官が入っていた、と言うのだ!

 叙勲の理由は?

 戦後日本の平和と発展の重要な基盤を形成した日米関係の増進に大きな功績のあった、と言うのだが……彼は、安倍内閣に集団的自衛権を要求し、事実上「日本の平和」をぶっ壊そうとしているのに……

 国会が開かれていたら、当然、議論になっただろう。

 今後、日本は「米軍の下請け」になる。その上、この国は、叙勲制度を利用して米国にゴマをする。

 ああ、属国の悲劇!ああ、情けない。

 週末から、気分転換に、旅にでも行こうかなあ?

 <何だか分からない今日の名文句>

 勲章を売り、国を売る