NHKの中尾さんが「今だから話そう」

 9日夜、産経の宗ちゃん、毎日の沢畑先輩、それにNHKの中尾さんと四人で人形町「京和」。

 中尾さんとは46年ぶりだった。

 駆け出しの新潟支局時代、NHKの特ダネ記者、中尾さんに散々、痛めつけられた。朝のテレビニュースで、NHKに抜かれ、追いかけていると、夜、別のニュースで抜かれる。

 二年年上の中尾さんは東大卒だが、NHKの「官僚的記者」とは大違い、野武士のような人柄だった。

 特ダネ一筋。当方、中尾さんに会ったのが、運の尽き(笑)。連日、泣かされた。

 さらに、運が悪かったのは、当時の新潟県警捜査2課長のKさんが凄腕捜査官で、一年に6件も汚職事件を立件した。その6件、全て、全国ニュース。それを、全て、中尾さんはスクープした。(「新潟日報」と相打になった事件もあるが)兎も角、NHKは全勝。当方は全敗だった。

 恥ずかしいが、中尾さんに「教えて下さい」と頼んだこともある。

 その中尾さんが「牧に会いたい!」と宗ちゃんに言ってくれたので、46年振りの再会になった。

 中尾さんは変わらなかった。雄弁で、日本酒「一の蔵」をグイグイと飲む。あの頃と変わらない。

 ちょっと、ご機嫌になって「俺が、あの頃、スクープを連発した秘密を話そうか?」と切り出した。

 「秘密はボーリングさ。ボーリング好きの県警のトップと日曜日の朝、2ゲーム付き合う。終わってから、彼の官舎に戻り、風呂に入り、朝飯を一緒に食べる。この時、今週の逮捕予定を聞き出していたんだ」

 知らなかった。中尾さんがボーリングをしていたなんて……知らなかった。

 ネタ元(情報提供者)が県警のトップなら、怖いものなしだったのだろう。

 気がついていれば……県警トップを徹底的に尾行していれば……46年ぶりに勉強させられた。

 今日10日は毎日新聞社会部の旧友会。ここでも、特ダネ談義で盛り上がかな。

 <何だか分からない今日の名文句>

 スークープ取材の鉄則!

 「上取り」(警察上層部から)と

 「下取り」(デカさんから)のバランス!