「稲田氏、また敗訴」という13日の各紙のベタ記事。
要約すると……稲田朋美防衛相が、週刊誌「サンデー毎日」で「在日特権を許さない市民の会」(在特会)を支持しているような印象を与える記事を掲載され、名誉を傷つけられたとして、毎日新聞社に550万円の損害賠償などを求めていた。
問題の記事は、平成26年10月5日号に「安倍とシンパ議員が紡ぐ極右在特会との蜜月」。
稲田さんの資金管理団体が在特会に近い人物らから計21万2千円の寄付を受けたと、サンデー毎日は報道した。
稲田さんは「在特会を支持しているという印象を与え、社会的評価を低下させる」と主張したのだが、12日、大阪高裁の田中敦裁判長は請求を退けた1審大阪地裁判決を支持、稲田氏側の控訴を棄却した。
そんな記事である。
「寄付」があったか、どうかの「事実関係」を争うのなら、まだ分かる。そうではなく「意見、論評」の妥当性を争う「妙な訴え」なのだ。
判決理由で田中裁判長は、見出しの「蜜月」という表現について「寄付を受けたという事実を基礎とする意見、論評に当たり、稲田氏への人身攻撃を意図したものとは認められない」と言い渡した。
当たり前だ。
政治家の劣化が激しい。都合の悪いことを指摘されれと、すぐ裁判を起こす。
メディア側は、訴えられると、何かと面倒なことになる。裁判費用も掛かる。そこでデスクは「慎重に書けよな」と記者に注文をつける。結果的に、メディアが過剰に自己規制してしまう。
それが「劣化の激しい政治家」の狙いだ。裁判で「真実」を明らかにするのではなく、狙いは、メディアの「口封じ」なのだ。
どう考えても、名誉毀損に当たらないことまで訴える政治家。稲田さんは、その典型である。
「また敗訴」を知った稲田さん「判決を読んでいないが、上告する」とコメント。
判決を読んでいないで上告?
判決無視。司法無視。これでは、裁判官はあまりに気の毒だ。
「名誉毀損裁判の乱用」。税金の無駄遣いだ。
こんな「最低な政治家」がウジャウジャいる。大臣にもいる! しかも、稲田さん、あんた、防衛相だよ!負けを承知で、戦って見せるなんて……自衛隊の人たちは、どう思うだろう?
普通なら、辞任ものだ!
<何だか分からない今日の名文句>
政治家が「日本国の名誉」を毀損する