全国約8万の神社を統括する神社本庁から、有力神社の離脱が相次いでいた。
そこへ、東京・富岡八幡宮で殺人事件(12月7日夜)が起こった。富岡八幡宮も離脱していたのだ。
この神社は江戸時代の1627年創建。徳川将軍家の保護を受け「深川の八幡様」として親しまれ、勧進相撲の発祥地としても知られる。
江戸三大祭りの一つ。一年を通して参拝客でにぎわう。毎年、元旦、僕も、菩提寺の深川閻魔堂のあと富岡八幡宮を参拝する。
2010年、先代宮司だった父親の退任を受け、長女の富岡長子さんを宮司にするよう、神社本庁に具申した。ところが、長年任命されないまま。今年に入って任命しない理由を照会する文書を神社本庁に送ったが、未回答のまま文書を送り返された。
そこで、責任役員会は離脱を議決。正式に富岡さんが宮司になった。
殺人事件を起こした茂永容疑者は一時、宮司を務めていたが、生活態度が悪く、父親に勘当され、2001年に宮司を辞めされていた。
茂永容疑者は、富岡八幡宮が神社本庁を離脱し、姉の長子さんが正式に宮司になったことが面白くなかった、と新聞は報道している。
しかし「神社本庁の離脱」の動きはここだけの話ではない。例えば、大分県宇佐市の宇佐神宮。伊勢神宮に次ぐ有力神社として出雲大社や明治神宮などと共に名が挙がる有名神社である。「高圧的、独善的な宮司に関係修復をする心は皆無」と氏子が宇佐神宮の新任宮司を批判し、祭典や、遷宮に対する氏子への寄付要請を一切拒否している。
実は、こうした動きの背景には「神社本庁」の政治的行為が存在する。憲法改正を強力に推進する立場なのだ。
いまや、神社本庁は「安倍内閣絶対支持の日本会議」の核である。
しかし、氏子(日本人)は今、改憲を求めているのか?
そんな基本的な疑問が彼方此方で出ている。当然である。
有力神社の離脱が続けば、首相の改憲を後押しするパワーも弱まると見る向きもある。
富岡八幡宮の殺人事件と距離を取り、冷静に「神社本庁の政治的暴走」を行く行く「議論」しなければならない!と、僕は考える。
神社本庁から離脱したのが、殺人事件の原因!のような報道もあるので、念のため、問題を整理してみた。
最後まで、読んでくれて、ありがとう。
<何だか分からない今日の名文句>
天皇は「安倍改憲」に大反対?