ジャパンライフ事件。日本消費経済新聞のスクープに大新聞は?

 「日本消費経済新聞」なる旬刊新聞の存在を知らなった。

 1966年(昭和41年)創刊の消費者問題の専門紙。世の中、何かにつけて「売り買い」でトラブルが起こる。 組織力、情報力のある事業者に対して、個人個人の消費者の力は弱い。消費者が「泣き寝入り」してしまうことが多い。そこで、消費者を代表して、事業者、行政機関に声をあげよう!と言うのが、この新聞が生まれた趣旨らしい。

 創刊の志を「消費者の声は時に小さく、時にバラバラでまとまりのないものですが、弊紙の取材活動を通じて、消費者の声が大きなパワーを持ち、社会に届けられることを願っています」と書いてある。

 この日本消費経済新聞が、例の「ジャパンライフ事件」でスクープを連打している。

 ジャパンライフ事件とは……100万円から600万円の磁気治療器を購入してレンタルオーナーになると、販売価格の6%を還元する!と宣伝。高齢女性が多額の老後の資金をつぎ込む。

 こんな「夢のような儲け話」があるはずが無い。「マルチ商法」である。破綻する。負債総額は約2405億円。あの「豊田商事」「安愚楽牧場」の騒動を思い出せば良い。

 ジャパンライフに安倍首相の側近政治家が関わっている。加藤勝信厚労相。内部向けの宣伝チラシに登場する“広告塔”。 ジャパンライフが元内閣府官房長や元特許庁長官ら複数の官僚OBを顧問として招請し、報酬を支払っていたことも発覚した。

 だが、何故か、テレビや大手紙が(オリンピックの最中、ということもあるが)ジャパンライフ事件を詳しく報道しない。何故だろう?

 日本消費経済新聞が2月5日号の一面で「ジャパンライフ元社員から宣伝用資料入手 首相桜を見る会、二階幹事長も広告塔」「著名ジャーナリストや大手マスコミ解説委員らも」との見出しで「大新聞が報道しない理由」をスクープ?している。

 日本消費経済新聞が入手した「資料」には、昨年1月、ジャパンライフが「二階幹事長を囲む懇談会」を開催し〈トップ政治家やマスコミトップの方々が参加しました! このメンバーで毎月、帝国ホテルにて情報交換会を行なっています〉と書いてある。

 その下に「参加者メンバー」が肩書きと顔写真入りでリストアップされている。

 見ると、テレビでおなじみ官邸御用ジャーナリストをはじめ、錚々たる面々である。

 何故、彼らは、出席したのか?  関係者に聞いてみると、朝日新聞の元政治部長で、ジャパンライフの顧問だった人物に頼まれて、出席したケースが多いらしい。

 結果的に、詐欺の片棒に利用されたようなもの。気の毒な面もあるけれど……もし、こんなことが原因で、テレビや大新聞がジャパンライフ事件を追及しないとすれば、視聴者や読者から、捨てられるぞ!

 日本消費経済新聞の「一人勝ち」になって良いのか?

 頑張れ!大新聞!(苦笑い)

 新聞は「弱い者」の味方じゃなかったのか!

<何だか分からない今日の名文句>

小新聞に金メダル!