黒い霧事件を覚えている方は少ないと思う。で、簡単に説明すると、1966年後半、自民党を中心に相次いで発覚した不祥事のこと。
吹原産業事件の捜査の過程で、田中彰治衆議院議員が逮捕された。田中は決算委員会を舞台に、職権をフルに使って、政財界の癒着を粗探し。表向きには追及する素振りを見せながら、その実、その当事者を脅して金品をせしめていた。
国会議員の脅迫である。 まるで、テレビドラマを見るような「悪徳」の数々。国民の信頼は失墜し永田町を「黒い霧」が覆っている!と言われた。
ところが、である。当時の佐藤栄作首相は衆議院予算委員会で綱紀粛正を所信表明。自民党綱紀粛正調査会を中心に「黒い霧」疑惑の調査結果をまとめる。その上で、地に堕ちた求心力を回復するため、年末に衆議院を解散した。いわゆる「黒い霧解散」である。
逆境下の選挙戦、自民党は大敗すると言われたが、意外にも、微減にとどまり、佐藤は勝利を宣言した。野党が弱すぎた。
今の政治状況は、あの時と似ている。不祥事の連続。安倍内閣の支持率は下がっているが、野党の支持率は上がらない。
そこで、間違いなく、安倍さんは「黒い霧」解散を狙っている。少なくとも「解散するぞ!」と脅している。
森友解散で、安倍自民党が勝ったりしたら。日本は何していたの?
<何だか分からない今日の名文句>
大山鳴動鼠一匹