27日「記録王」の水田巳喜男さんから「43年間のJRA生活を卒業しました」という“絵葉書”を貰った。
水田さんは「中央競馬の生き字引」。過去のレースが全て彼の頭に入っている。この天才的広報マンを、僕は「JRAの記録王」と呼んでいた。
その彼も、定年なのか?
これからは、独り暮らしの92歳のお母さんの面倒を見るらしい。
「絵葉書」には、彼がグリーングラスと写した記念写真が載っていた。
1970年代の中頃、中央競馬はT・T・Gの時代だった。テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラスの三強が覇を競った。
三強の中で、グリーングラスは地味な存在だった。脚部の故障にも泣いた。大スターではなかったが、ただ走り続けた。
その結果、グリーングラスは有馬記念を制し、年度代表馬にもなった。気がつくと、グリーングラスは獲得賞金で、ライバルを抜いていた。しかも、最も長寿だった。
水田さんは、そんなグリーングラスが大好きだった。
この「記録王」もサラリーマン。気がすすまない「出世」で、いっときだが、精神的に苦しんだと思う。でも、結局、彼は「広報一筋」を貫いた。
この「絵葉書」は水田さんの卒業論文なのか?
「グリーングラスのように あきらめないことの大切さ」という“見出し”が付いていた。
水田さん、ご厄介になりました。水田さんのお陰で「競馬の奥行き」を勉強しました。
ありがとう。
<何だか分からない今日の名文句>
記録か?記憶か?どちらも「ドラマ」だ!