サンデー毎日が届くと、必ず「編集長後記」から読む。 23日に届いた11月4日号の「隈元浩彦編集長」の“つぶやき”は興味深かった。「スクープ!」と言っても良い代物である。
長くないので、勝手に全文引用させてもらう。
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【「日本国万歳」がいつの間にか「天皇陛下万歳」の大唱和に変わったそうです。1968年10月23日、明治100年記念式典でのことです。臨席した昭和天皇を前に、時の首相、佐藤栄作は感激の面持ちだったと、当時の新聞は伝えます。それから50年後、本誌発売日の23日、政府主催の明治150年の記念式典が開かれます。奇(く)しくも佐藤の血脈を継ぐ安倍晋三首相が祝祭を統べるわけです。
さて、万歳は―ーと思い、内閣官房に聞くと「天皇陛下は出席しません」と意外な答え。「150年は微妙な節目ですから」。といっても改元への行事が続く転換の年です。それこそ微妙な風が……というのはうがちすぎでしょうか。(隈元浩彦)】
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天皇皇后両陛下が記念式典に出席しない?それが、今の日本を象徴している。
両陛下が「安倍首相の全体主義」について、何をお考えになられているのか?それは薄々、分かる。
美智子さまの「平成最期の誕生日談話」に「思い」が滲み出ている。
恐れ多いが、ここで一部、引用させていただく。
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【また赤坂の広い庭のどこかによい土地を見つけ、マクワウリを作ってみたいと思っています。こちらの御所に移居してすぐ、陛下の御田の近くに一畳にも満たない広さの畠があり、そこにマクワウリが幾つかなっているのを見、大層懐かしく思いました。頂いてもよろしいか陛下に伺うと、大変に真面目なお顔で、これはいけない、神様に差し上げる物だからと仰せで、6月の大祓の日に用いられることを教えて下さいました。大変な瓜田に踏み入るところでした。それ以来、いつかあの懐かしいマクワウリを自分でも作ってみたいと思っていました】
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注目したのは「大変な瓜田に踏み入るところでした」という部分である。
宮内庁のホームページには、今回の文書の終わりに「(参考)」として、こんな解説文が添えられていた。
【「大変な瓜田に踏み入るところでした」
広く知られている言い習わしに「瓜田に履を納れず」(瓜畑で靴を履き直すと瓜を盗むのかと疑われるので、すべきではないとの意から、疑念を招くような行為は避けるようにとの戒め)がある】
「瓜田に履を納れず」は「李下に冠を正さず」の対句。昨年からの森友学園、加計学園をめぐる一連の疑惑で、しばしば登場した言葉である。
あえて、両陛下は、この言葉を使い、安倍首相に対し「疑念を抱くような行為は避けろ!」と痛烈なメッセージを送っていらっしゃる。
両陛下が安倍独裁政権が「明治150年の記念式典」に出席されない「理由」が分かるような気がするではないか!
ともかく、隈元君の「編集長後記」は歴史に残る一文だと思う。
<何だか分からない今日の名文句>
君子の過ちは日月の食の如し《「論語」》
(日食も月食も光を失っても、
すぐに明るくなるように、
君子は過ちを犯すことがあっても、
すぐに改めて、もとの徳性に立ち返る)