サンデー毎日が届くと、まず最初に「編集長後記」を読む。これが面白い。時々、意見が分かれるけど(笑)
次は必ず「五木寛之のボケない名言」を読む。習慣だ。
今週の「ボケない名言」は「恒産なき者は恒心なし」だった。
恒産とは「安定した職業、財産」のこと。恒心とは、定まった、しっかりした心という意味らしい。
「恒産なくして恒心なし」は「孟子」(梁恵王上から)の言葉。「定まった財産や職業がなければ、定まった正しい心を持つことができない。物質面での安定がないと、精神面で不安定になる」という教えである。
五木寛之さんは「貯金は必ずしも恒産ではない」と断じている。
預金封鎖や「新券切り替え」を体験している昭和世代としては「 預貯金や投資は恒産にあらず」なのだろう。
そうかも知れない。
10日、若干の取引がある信用金庫の支店長が“夏の挨拶”と言って「素麺」を持ってきてくれた。
話題は、10日朝の日経がトップで報じた「地銀首位の横浜銀行と同3位の千葉銀行の包括提携」。
長引くマイナス金利政策で地銀の環境は厳しい。トップ地銀の提携は地方銀行の合従連衡の始まり?
「危うい金融機関」はいくつもある。
確かに五木寛之さんがいう「預金は恒産ではない」のかも知れない。
ならば、人々は何に「恒心」を求めるのか?
日本人に今や「恒心」はない!と思う。いくら、安定的な職業であっても、預金がたっぷりあっても「安定的な心持ち」になれない。
それは世の中「嘘ばっかり」だからだ。
政治家は(今、始まったことではないが)日常的に嘘をつく。
最近、新聞、テレビまで、ちょっぴり「嘘」を付いている。賢い人は政治家の、メディアの「嘘」を薄々、知っている。
何故、メディアは、すぐ「嘘」と分かることを平気で報道するのか?
それは、総理大臣が毎日のように嘘を付いているからだろう。
安倍さんの発言。何が「嘘」か、何が「本当」なのか、分からないのだ。(大部分が「嘘」だけど、時々「事実」もある。詐欺師の手口だ)
要するに、メディアが「嘘の不感症」になっているのだ。従って、日本人が「嘘の不感症」になっているのだ。
メディアが「嘘」に気づかず「嘘」をついている。
そんなことを繰り返していると、それこそ「年金破綻」「預金封鎖」なんてことが現実になる。
事実、まともに勉強して大学を卒業しても「正社員」になれない暗い時代だ。
参院選終盤。本当のことを言っている候補は何人、いるんだろう?
情けなくなる。
<何だか分からない今日の名文句>
「人類の最初の嘘」
<カインが弟アベルを殺した後、アベルの行方を問われたカインが
「知りません。私は永遠に弟の監視者なのです」と答えた(旧約聖書)>