週刊ポスト、夕刊フジ……部数減に悩む紙媒体は今や「貧すれば嫌韓」?

 今日(9月10日)発売のサンデー毎日「牧太郎の青い空白い雲」(734回)は

 <「嫌韓論」の美容整形・高須克弥院長は威勢がいいが?>

 美容整形の大御所、「お金持ち」で評判の高須さんが「差別的で過激な嫌韓論」を展開していることを書いた。

 ネット右翼の方から弾劾されそうだが……高須さんを間違っている!と覚悟して書いた。

 このところ、テレビの情報番組もそうだが「韓国への憎悪」でメシを食うメディアが目立っている。

 例えば週刊ポストの9月13日号。

 「厄介な隣人にサヨウナラ 韓国なんて要らない」「怒りを抑制できない『韓国人という病理』」。

 この特集記事は「韓国人の多くが怒りを調節できない」と主張する。精神障害の診断名まで挙げ「10人に1人が治療が必要」などと書いている。

 これでは「ヘイト」範疇の記事である。(法務省は「ヘイトスピーチ」を「特定の国や地域の出身である人を著しく見下す内容のもの」と定義している)

 出版不況である。週刊誌の大半が「高齢者シフト」に活路を見いだしているが、それより、手っ取り早く「過激な嫌韓」路線で稼ごう!そんな魂胆だろう。

 解らない訳でもない。

 一定の購買力を持つと言われる「嫌韓」層に迎合すれば、部数減に歯止めが掛かる!と勘違いする。

 解らない訳ではない。

 でも、憎しみを煽って視聴率や部数をあげようとするのは出版人として「恥 ずべき行為」ではないか?

 これは「貧すれば鈍す」である。

 「貧すれば嫌韓」じゃないか?

 夕刊フジは連日連夜「韓国はバカだ!」と言い続ける。恥ずかしい「貧すればへイト」路線だ。

 週刊ポストさんに、夕刊フジさんに申し上げる!

 ちょっとぐらい部数が上がっても、しばらくすれば「良質な読者」から見放されるゾ!

 それにしても、この「貧すれば……」が蔓延すると(新聞労連が「他国への憎悪や差別を煽るのはやめましょう」と声明を出したらしいが) 「国益論」「偏狭なナショナリズム」と「商業主義」が重なると、厄介な時代になるだろう。

 それを防ぐのが、我々の仕事ではないか?

 だから、覚悟して、

 <「嫌韓論」の美容整形・高須克弥院長は威勢いいが?>を書いた。読んでくれ!

 

<何だか分からない今日の名文句>

貧すれど「真実」