昭和12年(1937年)創刊の「将棋世界」が10月号で、通算1000号を迎えた。
創刊号を発行した博文館は、明治大正出版史に”博文館時代”という一時代を画した老舗。「少年世界」など「○○世界」もので、結構、儲けていたが、社長さんが「将棋好き」。
棋界不振の明治初期から、定跡本や詰将棋の袖珍本を多く出版して、ついに月刊誌まで、出すようになったらしい。
「儲からない雑誌」が1000号も迎える。
何となく、嬉しい。
博文館から大成会(今の将棋連盟)に出版権が移ってからも「将棋好き」が協力して、細々と、生き延びたのだろう。
(表紙にしばしば掲載された『龍虎』の絵は、画壇の巨匠で将棋愛好家の梅原龍三郎がタダで提供したらしい)
ところが、平成になってからは「空前の将棋ブーム」。
「将棋世界」のファンも急増。僕の記憶では、2009年、編集部は毎日新聞東京本社のあるパレスサイドビルディングに移ってきた。
10月号は「1000号記念特集」で、巻頭は羽生善治九段インタビュー。読ませる。
「将棋世界の変遷― 将棋界85年、駆け足見聞録」はめちゃくちゃ面白い。
「通算1000号」を大事に保存すれば50年ぐらい経ったら「宝物」になるかも知れない(笑)
で、5日は、藤井聡太に豊島将之に挑戦する王位戦七番勝負の第五局を観戦。
豊島は「玉の堅さ」を生かして攻めたいところだが……藤井が長考で、封じ手。
藤井が封じたのは、☖6二玉か、☖8一飛か?
これをアレコレ予想して、そのうちに眠った。
そうそう、もう一つ、気になるのは「五輪汚職」の展開。
高橋さんは再逮捕されるのか?
<何だか分からない今日の名文句>
『本能寺端の歩を突く暇はなし』
(誹風柳多留三編 1844年)