「蝋梅」(ロウバイ)が満開になった。
「黄色い梅」と思っていたが、梅ではない。中国原産のロウバイ科の落葉低木。蝋(ロウ)でコーティングしたような、匂いがある花だ。
(桜、梅、桃はすべてバラ科サクラ属の仲間)
明るい黄色の小花が枝の先に開き、葉は花の後に出てくる。
仕事場がある「隅田川沿いの小さな庭」。梅も、桃も揃って咲いた。(桜はないけど)
もう春だ!
そんな爽やかな季節だというのに、永田町界隈では「捏造文書」騒動。
立憲民主党の小西洋之参院議員が入手した総務省の内部文書。放送法で定める「政治的公平」について、官邸と総務省が交わしたとされるものだが、当時(2015年頃)総務相だった高市経済安保担当相は「この文書は捏造だ!」と言い出した。
この文書には「高市氏と安倍首相(当時)の電話会談」が記録されていて、二人が「総務省」に圧力を掛け、特定なメディアを名指しして、虐めている。
この文書は本物なのか?
多分、この文書、勇気ある官僚が反安倍陣営に立ち、リークした「本物」だろう。
毎日新聞の駆け出し記者だった50年前にも歴史に残る「機密漏洩事件」が起こった。
毎日新聞政治部のエース記者、西山太吉先輩が沖縄返還に絡み「アメリカが地権者に支払う土地現状復旧費用400万ドルを日本政府が肩代わりする」という密約が存在する!とスクープした。
政府はあくまでも「密約はない」という立場。国会では、日本社会党の横路孝弘議員が外務省極秘電文のコピーを手に政府を追及した。
本物か?偽物か?
もちろん本物だった。政府は必死で「密約情報」を漏らした人物を探す。
問題を追及した横路 さんは、政府の要求に応じ、西山先輩サイドから提供を受けた「電文コピー」をそのまま渡した。
コピーにある「決済欄」にある印影があった。政府は、このハンコを手がかりに「漏洩元は外務省の女性事務官」と知る。
西山先輩と女性事務官が逮捕された。
焦点は「密約」から、二人の「不倫問題」になってしまった。
沖縄返還から50年。
今、永田町で同じようなことが起こっている。
さて、勇気ある郵政官僚の運命は?
あの50年前も「春」だった。
(詳しくは、今日3月7日発売のサンデー毎日「牧太郎の青い空白い雲 896回
【沖縄日米密約事件の西山「記者」も、横路「議員」も逝った】に。読んでくれ)
<何だか分からない今日の名文句>
「蝋梅」は英語でwinter sweet
甘く優しい香りだから