80歳の老人を226日も独房に入れる!角川歴彦さんの「人間の証明」を読んで愕然とした。

 週末、角川 歴彦さんの「人間の証明 勾留226日と私の生存権について」を読んだ。

 角川 歴彦さんは「KADOKAWA」の前会長。(多分、早稲田の政経で、一年上?だったから、多分80歳)

 例の東京五輪をめぐる汚職疑惑で、逮捕されたことは知っていたが……病気がちの角川さんが226日間も拘留されていた!とは知らなかった。

 何が起こったのか?

 で、彼が書いたばかリの「人間の証明」を急いで買った。

 読んでみると……突然の逮捕。身に覚えがないので、容疑を否定。一方的に起訴された。まあ、良くあるケースだ。

 それにしても、彼の場合は異例の長期勾留。有名人の「自白」が取りたかったのだろう?

 80歳の角川さん、持病があった。手術をした後である。厳しい取り調べで、何度か、死にそうになる。

 倒れて慶応大学病院に入院することもあった。(退院すると、また独房に戻される)

 要するに「拷問」のようやり方なのだ。

 何度か、保釈を求めるが、いつも却下。それでも、角川さんは最後まで「犯罪」を認めなかった。

 検察は、否認や黙秘を続け、罪を認めない被疑者・被告人を長期間にわたり身体拘束する、所謂「人質司法」を断行する!と聞いてはいたが……それほど、メチャクチャな取り調べが行なわれているとは知らなかった。

 (角川さんは国に対して2億2000万円の賠償金を求める裁判を起こし、この裁判を通じて、「人質司法のあり方」について訴えるらしい)

 事件記者の頃、警察・検察の説明を「鵜呑み」にして、記事を書いていた。

 (もちろん、徹底的に、警察とは違うスタンスで調査取材をしたこともあるが)「人質司法」の事態を取材したことは(恥ずかしいが)ほとんど無かった。

 勉強になった。角川さんに感謝しなければならない。

 <何だか分からない今日の名文句>

  明日は我が身?