競馬ファンの気分は?
少し忙しくて……29日の夕刊「牧太郎の大きな声では言えない」は、どうでも良い「鰻の話」。深夜、書き上げた「蕎麦春秋」は、韓国の「長崎チャンポン」ブームの話。
何か、脱力感ありありの執筆。ちょっと恥ずかしい。
暇を探して、28日発売の「週刊ダイヤモンド」。「競馬ブーム終焉 JRA危機の構造」という9ページの特集を読んだ。
よく取材している。事実誤認はほとんどない。
JRAにとっても、こういう「大上段からの徹底的な批判」にさらされるのも良いことではないだろうか?
関係者の苦労をよく知っているから、こんな記事が載ると、複雑な気分になるが「世間の空気に疎いJRA」であってはならない。その意味で、批判記事は結構なことだと思う。
ただ、この特集と意見が合わないところもある。
この特集では……競馬好きの「競馬に行けなくなった胸の内」がよく分かっていないように思えるのだ。
ダービーには11万5000人のファンが競馬場に集まった。
ファンは競馬場に行きたい! でも、行けない。せめてダービーだけは! という胸の内が発露している。
すべて、経済対策が後手に回っているからだ。
雇用なし、年金不安、無理やりの消費税アップ……この中で、競馬の売上げだけが、上昇したら、それこそ異常だ。
「競馬ブーム終焉」ではない。長期デフレで、競馬ブームは一休みしなければならない苦悩がある。
言うまでもないが、「JRA危機」というよりは「日本経済の構造」が危機なのだ!
その中で、健全なレジャーを守ろう! とJRAは頑張っている。
同誌は「総合アミューズメント産業に脱皮」を目指せ! と言うが、具体的に何を提案しているのか、分からない。
こんな綺麗事の言葉で、片付けられる話ではない。
馬券は法的に言えば「特例事項」である。それを完全民営化するには、数々のハードルがある。
週刊ダイヤモンドの熱心な取材に敬意を示しながらも……僕の意見は幾分、違う。
<何だか分からない今日の名文句>
批判なきところに進歩なし