「新嘗祭に東京マラソン」では……
ガンは放置すべきだ!と主張する近藤誠医師は「インフルエンザ予防接種はやるな!」と書いている。
どうしたものか?
毎年、この時期にワクチン注射を打っているのに……迷った。
で、一年に一度だけ「たいとう診療所」に行くのが、いわば「年中行事」。医療行為ではなく、同窓会に行くつもりで、6日午前、診療所に行った。
例の「旦那さんが自慢の看護婦さん」に会って、どうでも良い世間話を楽しんだ。
午後、暇が出来たので、70歳になってからの新しい楽しみ「半径2キロ以内の旅」を実行した。
仕事場の東京・柳橋の辺りには、観光スポットがたくさんあるのだが、ほとんど行かない。勿体無いじゃないか。
そこで「牧太郎流の小さな旅」を徒歩で楽しむ。
健康にも良いだろう。
で、第一回目は「人形町の水天宮」。建て替えで、今、浜町・明治座前の仮宮。「半径2キロ以内」になった。
浅草橋を渡って、清洲橋通りを約45分。普通の人なら15分ぐらいだろう。
久松小学校の一年生の時、小便小僧の像がある「池」におっこちた記憶がある。小便小僧は今も健在。その「池」の前が、仮設のお宮だった。
由来をお勉強。ここは、平家所縁の神様だった。
御朱印を頂き、近くのカフェで一休み。
そう言えば、11月23日は「新嘗祭」。
「新嘗」とは、その年に収穫された新しい穀物を食すること。「新嘗祭」は、日本の古くからの重要な祭儀で「豊葦原の瑞穂の国」の祭祀を司る最高責任者である天皇が、その年に取れた新穀を天神地祇に供えて、 農作物の収穫に感謝する。日本独特の祭りだ。
この日は祭日。全国の農山漁村ではもちろんのこと、それぞれの地方で神社に新穀を捧げ、その年の収穫を神々に感謝してお祝いをするが……戦後、日本はアメリカの命令で?11月23日は「勤労感謝の日」になってしまった。
水天宮も、もちろん、新嘗祭を執り行うが、ことし、この日は「東京マラソン」。水天宮仮宮周辺は交通規制が行われる。清洲橋通り、旧社殿前新大橋通りの横断歩道は渡れない。
唯一、交通規制に関わらない公共交通機関は『都営新宿線浜町駅(A2出口)』です!と盛んにPRしていたが……今の日本人は「新嘗のこころ」をすっかり忘れたのかもしれない。
帰りは、車道より4メートル高い「隅田川の護岸の道」を歩き、柳橋を渡って、約一時間掛かった。
<何だか分からない今日の名文句>
日本は「一国一文明」だ!
(ハーバード大・ハンチントン教授『文明の衝突』)