年賀状報告 例えば……
「耳がトーなった、おしっこ、チコーなった!」
ことしの年賀状は、何故か「政治向きの話」が少なかった。
安倍政治に対する批判も幾つかあったが、それより、安倍応援の方が力強い。
『諸君!』『文藝春秋』などの編集長を勤め、月刊誌『WiLL』に久保紘之さんと対談「蒟蒻問答」を連載している、右翼の論客?堤堯さんは「増税は安倍首相が背負わさせた十字架でした。首相はこれを逆手に取り、解散総選挙で、民意の助けを得て大勢を制し、一段と足場を固めました。災いを転じて、福とした首相の機転です」
「総理大臣、あっぱれ!あっぱれ!」の声が聞こえる年賀状(笑)。僕とは正反対の価値観だ。
もっとも「この世の不安」を隠さない年賀状も多い。
酔人の?池添八洲司さんは「①世の中、油断もスキもない②世の中、人間ほどコワイものはない③世の中、一筋縄じゃいかない」と書いている。
「ジャーナリズムの危機」を指摘する向きもある。
毎日新聞大阪本社のトップは「新聞の立ち位置が試される時代ですね」と覚悟の年賀状。
みのもんたは「水道メーター製造販売のニッコクも今年で、75周年を迎えます」と経営者風?の年賀状。水道メーターも良いけど、情報番組への復帰が待たれる。
早稲田の吉村正ゼミの同級生、岡澤憲芙教授は「早いもので、ついに最終講義です」。(1月31日、大隈小講堂)
キミも僕も、歳を取った。
毎日新聞の同期生、Mからは「耳がトーなった。おしっこが、チコーなった。トホホ……」というボヤキ。
これが、ことし一番、感動した年賀状だった。
<何だか分からない今日の名文句>
人は人 吾はわれ也 とにかくに
吾行く道を 吾は行くなり
<哲学者・西田幾多郎>