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ニュース解説「国民を裏切った横畠」

 国民は選挙で「政権」を選ぶ。「選挙に行かない」という選択でも、結果として、国民は「政権」と「議会の多数派」を選ぶ。国民が勘違いで選んだ「政府」にも、絶大な権力が与えられる。

 だから、安倍さんのように「権力」を握ったら何でも出来るのか?

 「誤った政策」を続ける政府でも、次の選挙まで、国民は我慢しなければならないのか?

  断じて、そんなことはない!

 国民は、政府が「誤った政策」をしようとすれば、ストップさせることが出来る。

 その政策が、憲法に違反するかどうか?を判断して、憲法に違反すれば、すべて「誤り」がストップ出来る。

 それは日本国のルールである。

 8日、参議院の特別委員会。参考人の元内閣法制局長官の大森政輔さんは「集団的自衛権の行使は、憲法9条の下で許容できる余地はないのに、憲法解釈の変更と称して許容し、各種の施策を講じることは、内閣が閣議決定でなしうる範ちゅうを超え無効と解すべきだ」と述べた。

 「安保法制は違憲である」と元内閣法制局長官が古巣の「誤り」を指摘した。正論である。ご存知のように、大多数の憲法学者が「違憲」と述べている。

 どんな権力でも「違憲立法」は出来ない。

 にも、関わらず、安倍さんが「合憲」だという。

 その根拠は……曖昧すぎるが、その背景に、「現・内閣法制局長官横畠裕介」の存在がある。

 この男が、砂川事件最高裁判決で集団的自衛権を認めている!という「大嘘」を言い続けているからだ。

 横畠という男は、どういう人なのか?

  東京大学法学部卒のごく普通の検事。1993年に、内閣法制局参事官となり、順調に出世。2011年には法制局ナンバー2である内閣法制次長に就任した。

  内閣法制局長官は内閣法制次長からの昇格が続いており、横畠も長官就任が確実視されていたのだが、第2次安倍内閣はそれまで日本国憲法第9条に反するとされてきた集団的自衛権行使を可能とするよう憲法解釈を変更するために、これまでの慣例を打ち破り、行使容認派であり、外務省国際法局長等を歴任したフランス大使小松一郎を2013年8月に長官に任命した。例の「お友達人事」。

 横畠は次長を続投。苦渋を舐めた。

 小松は「集団的自衛権行使は合憲」と答弁する。ところが、2014年1月、小松が腹部の腫瘍のため入院したことで、事態は変わる。横畠は局長に昇格した。

 この時「昇格させるが、集団的自衛権は合憲だな!」と約束させられたのだろう。従来の「違憲論」を捨てた。

 8日の特別委で、大森さんは「最高裁判所は、合憲と判断している、と国民を誤って導くに至ったのは、内閣法制局が(安倍ー小松ラインの嘘を)是正しなかったことに発端があり、後輩や現役の 人たちはもう一度考えてもらいたい」と苦言を呈した。

 横畠が、内閣法制局のまともな解釈を述べていれば、日本は戦争に巻き込まれる可能性はない。

 己の出世のために、日本を戦争に追いやるのか?

 今からでも、遅くない!

 横畠!

 目覚めてくれ!集団的自衛権行使を違憲だ!と正直に言ってくれ。(敬称略)

<何だか分からない今日の名文句>

強行裁決まで一週間?