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ド・ビルパン元首相は「空爆」に反対していた!

 オランド仏大統領が空爆に踏み切った時、ただ一人、反対した指導者がいた。

 ドミニク・ド・ビルパン元首相である。メディアに「空爆すれば、世界各地に散らばるテロリストをフランスに呼び込むことになる」と主張した。

 その通りになった。

 この人物、ジャック・シラク政権のもとで、2005年から2007年、首相を務めたが、その以前、外務大臣の時(2003年)イラク戦争開戦を強行しようとしたアメリカに対して強く反対した。

 アメリカの国防長官ドナルド・ラムズフェルドから「開戦反対のフランスとドイツは古いヨーロッパだ」と皮肉られると、国連安保理で「フランスは古い国だからあえて反対する」と切り返した。

 戦争より、査察だ!と言い続けた。

 イラクは核兵器を持っていなかった。戦争は誤りだった。イラク戦争がシリアに混乱を引き起こした。

 ドミニク・ド・ビルパン元首相が大統領なら、今回も、フランスも空爆に参加しなかっただろう。

 日本人は、その事実を冷静に考えよう。

「テロに屈しない!」と簡単に口で言えても、一度、始めれば、対IS戦争は終わらない。
日本人よ、冷静に!

<何だか分からない今日の名文句>
議長、いつどのように我々が戦争に道を譲るのかと苦悶している人々に、この安保理では、性急さや誤解、疑い、或いは恐怖のうちに何かがなされることは決してないと言明したい。
 この国連という殿堂では、我々は理想の守護者であり、良心の守護者である。我々が持っている厄介な責任と巨大な特権を使って、平和のうちに軍縮することを優先しなければならない。
(国連安全保障理事会における演説
2003・2・14)