世界がもし全部アメリカになったら?
隅田川沿いの仕事場の小さな庭に「春」が来た。
いずれも小粒だが、花桃、桜、蘭、椿……一斉に咲いた。
27日の日曜日は本棚の整理。古本を読みながら、思い切って捨てる作業に費やした。
捨てようとしたのだが……「世界がもし全部アメリカになったら」<勝谷 誠彦 (著), 藤波 俊彦 (イラスト)>が面白かった。
11年前に出た「63ページの小粒な本」。
20XX年、地球上のすべての国がアメリカになってしまった!そこでは一体なにが起こったのか? 笑撃・衝撃のシミュレーション!
核は、石油は、肥満は、殺人は、いったいどうなってしまうのか!?
という愉快な本である。
11年前、この本が出た時、アメリカはブッシュの時代。イラク戦争のころだ。
例えば、アメリカには、1億3481台の乗用車があったから、世界に29億2863台の乗用車が出現する。で、ガソリンは6年ちょっとで使い切る。そんな調子の本である。
(11年後、世界は全部アメリカにならなかったから、現実には、原油安だけれど)
もし、アメリカのような頻度で、全ての国が紛争に介入したら、一年間に176件の戦争が起こる。
2日に1回、新しい戦争が起こる。
ベストセラー「世界がもし100人の村だったら」の二番煎じ、ではあるが、考えさせられる本である。
もし、アメリカが保有する割合で世界中の国が核弾頭を持ったなら、地球上には約17万発の核弾頭が存在することになる。
今、アメリカ大統領選。トランプは「日本の核武装」を容認する、と言っているらしいが、そうなると、アメリカのようになれば、日本は3354発の核弾頭を持つことになる。
アメリカの価値観がすべてなら……とりあえず、この本、捨てるのを止めた。
<何だか分からない今日の名文句>
アメリカのような銃社会になったら
世界に46億丁のピストル