Daily Archives: 2016年9月23日

長野きよみ訳「アガサ・クリスティーと14の毒薬」の秘密?

  昨日21日、猛烈に厚い、変な本が送られてきた。

  「アガサ・クリスティーと14の毒薬」

アガサ・クリスティー? 「ミステリーの女王」と呼ばれたイギリスの推理作家。『オリエント急行の殺人』(1934年)、『ABC殺人事件』(1936年)、『そして誰もいなくなった』(1939年)ぐらいは知っているが……そうそう、テレビでお馴染みの「名探偵ポアロ」の産みの親だ。

  でも、僕は、ミステリー小説にはほとんど興味がない。

  大体、どんな本なのか? 筆者の「キャサリン・ハーカップ」という人はどんな人物なのか?

  ネットで調べてみると……ヨーク大学で化学を専攻。サリー大学で工学、物理学、数学を学んだ学者らしい。専門が「毒薬」。

  この本は、女王アガサ・クリスティーが作品の中で用いた毒薬を取り上げ、その特徴。実際に「この毒薬」が使用された現実の犯罪を紹介している。

  巻末に、やたら科学記号が並んで……専門家には、「新事実満載」なのだろうが、僕には、よく分からないことばかりだ。

  誰が、この学術本を送ってくれたのか?
「岩波書店」の方からの手紙が付いていた。

  「訳者の長野きよみさんからの依頼で、是非、ご一読賜りたく」とあった。

  長野きよみさん!

  思い出した。20数年前、脳卒中で入院した時、知り合った女性。僕の新聞の記事のファンだと言ってくれたが、僕の方は彼女のことを知らなかった。

  その後、知人から「ミステリーの翻訳では第一人者」と聞かされたが、こんな学術書?まで翻訳するのか?

  化学の専門用語まで勉強されてるのか?しかも、長編である。

  多分、長野さんしか訳せないのだろう。もし、長野さんがいなければ、日本人は「毒薬の秘密」を知ることはないだろう。翻訳は尊い仕事なんだ。

  長野女史は凄い!

  僕に、この本が贈られたミステリーは解明されたが、彼女が「翻訳に夢中になった秘密」は僕の頭の中では解明されていない。

  正直言って、長くて、読み切る自信はないが、少しずつ、読むつもりだ。

  長野さん、ありがとう。

<何だか分からない今日の名文句>

通訳がいなければ「外交」は出来ない