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新元号「平成」をスクープした 「達ちゃん」の夢を見た

 25日朝、「達ちゃん」の夢を見た。

 「達ちゃん」は毎日新聞政治部の同僚、橋本達明君。(僕と違って、真面目一筋で、出世街道を歩み、専務。元下野新聞社の社長を務めた)

 それほど、親しい方ではないので、彼が胆管ガンで闘病していることも知らず、昨年4月、亡くなって、初めて知った。

 残念だった。会っていたら良かった!

 でも、突然、彼の夢を見るのは……何故だろう。

 想像すると、最近、新元号のことを勉強していて「達ちゃんグループの大スクープ」を思い出していたからだろう。

 新元号は極秘である。極秘だからこそ、記者は「抜きたい」と思う。

 「大正」の時は朝日新聞がスッパ抜いた。「昭和」の時は大事件になった。

 大正15(1926)年12月25日の東京日日新聞(現・毎日新聞)の号外「聖上崩御」で「元号制定に関しては枢密院に御諮詢あり同院において慎重審議の結果『光文』『大治』『弘文』等の諸案中左の如く決定するであらう 『光文』」と報じた。

 ところが、実際には新元号は『昭和』だった。

 東京日日新聞の号外を見て政府は驚く。「新元号」が特定の新聞社に漏れていた。具合が悪い。

 そこで、急遽、「昭和」に取り替えた。そうして、世紀の大スクープは「前代未聞の大誤報」になってしまった。

 毎日新聞にとって「ポスト昭和」の元号取材合戦では負けられなかった。

 その重い仕事を背負ったのが「橋本達明グループ」だった。

 そして、見事、毎日新聞は、「平成」の時、小渕恵三官房長官の発表前に新元号をキャッチして、他の新聞より一版早く報道した。

 これは、毎日新聞の誇りである。

 今回も、4月1日の発表を前に熾烈な取材合戦が繰り広げられているのだろう。

 夢に見た「達ちゃん」の笑顔。スクープって良いな。

 

<何だか分からない今日の名文句>

西暦は無限のシステム

元号は有限のシステム

だから、取材合戦は永遠!