慶応の片山杜秀教授は「夏裘冬扇」の中で「スカッとしてはいけない」と警鐘!
15日、「コロナワクチンの暗部」を取り上げている「週刊新潮」を読む。
4回に亘る「反ワクチン・キャンペーン」。でも……ワクチンを奨励する政府が正しいのか?
薬害を指摘する「週刊新潮」が正しいのか?
はっきり言って、判断が付かない。困った、困った。
それより「感動」したのは片山杜秀さんの「夏裘冬扇」というコラム。(片山杜秀さんは政治学、政治思想、歴史学を専門とする慶應義塾大学法学部教授)
「スカッとしてはいけません!」という“見出し”で、昭和16年12月8日、対米英戦開戦の詔勅が発せられた時のことを書いている。
当時、日独伊三国同盟があっても、戦況は良くならない。
何故か?
それは英国や蒋介石の「影に」アメリカいるからだ。本当の敵はアメリカだ!
そこで、日本は真珠湾攻撃を断行する。
政府も国民も「スカッとしたかった」と、片山さんは分析する。
片山さんは12月8日、作家の島木健作が「妖雲を排して天日を仰ぐ、というのは実にこの日この時のことであった」と書いたことを紹介している。
「スカッとしたい」思い。正に、これが多くの「国民の感情」だったのだろう。
このコラムの中では、詳しく触れていないが「島木健作」は所謂「転向作家」だった。
苦学しながら20歳で、北海中学を卒業、東北帝国大学法文学部の選科に入ったが、東北学連に加わって学業を棄て、日本農民組合香川県連合会木田郡支部の書記となり、農民運動に投じた人物である。
簡単に言えば「左翼」だった。
それが1928年(昭和3)三・一五事件で検挙、起訴され、公判廷で転向を声明した。
その転向作家が「スカッとするために戦争すべきだ」と主張した「あの頃」。
野党まで「軍事増強」を主張する「令和5年」に似ている。
ファシズム的傾向、民族中心主義……似ている。
片山さんは「スカッとしてはいけません」と主張する。
その通りだ。
あの無理矢理の真珠湾攻撃で、日本をは泥沼に嵌った。
どちらかというと「右寄り」の週刊誌「週刊新潮」の中で、軍拡の岸田内閣を(それとなく)批判する片山さん!
ちょっぴり、嬉しかった。
改めて主張する。軍備大増税、大反対だ!
<何だか分からない今日の名文句>
【夏炉冬扇】とは?
夏の囲炉裏と冬のうちわ
「時期はずれの無駄なもの!」
【夏裘冬扇】とは?
夏の毛皮のコートと冬のうちわ。
片山さんの造語?