大先輩・竹岡準之助さんが亡くなっていた
10歳年上の大先輩・竹岡準之助さんから「ホスピスにて」という小冊が送られてきた。
早稲田大学第一文学部フランス文学科に学び、三浦哲郎、佐藤光房らと同人誌『非情』を創刊した先輩。季刊誌『パピヨン』を編集して活躍していたが、最近は病気がち。
それでも、エッセイを書いて、必ず本にして送ってくれる。
10年年上、と聞いていたが、多分、90歳ぐらい。頭が鋭い。
<前著『卆寿だより』を上梓してから、半年が経ち、いま、私はJ病院というホスピスにいる。毎日、食事も満足にとれず、寝てばかりいる。知友への便りも、欠かせないものは娘に代筆をたのんでいる。新聞もTVも、大リーグのニュースを除いて、ほとんど見ない>と書いてある。
大谷の大ファンだから、楽しいんだろう。でも、今回の本は「72頁」と嫌に薄い。
本の間に「長女・径子」さんの手紙が入っていた。
「竹岡準之助は令和六年六月五日、永眠致しました」
「5月20日ごろにメモ書きしたものをまとめて本にしてくれ」と頼まれ、彼女が本にした!と言うのだ。
竹岡大先輩は亡くなっていたのだ。
でも、「父親の思い」を本にする。先輩!良いお嬢さんだったんですね。
ちょっと泣けたが……羨ましいなぁ。
<何だか分からない今日の名文句>
自宅で死ぬか?
病院で死ぬか?
施設で死ぬか?
でも、最後まで書くぞ!