「地下鉄サリン事件」から30年。どうしようもない「複雑の思い」は今も変わらない
1995年3月20日、オウム真理教の「地下鉄サリン事件」が起こった。
あれから30年。東京新聞が14日から「地下鉄サリン30年 無期懲役囚の手記」をスタートした。
この事件で、実行犯の送迎役を務めた杉本繁郎受刑者(65)=無期懲役刑が確定し服役中=が「事件の裏」を書いている。
杉本受刑者は古参信者。教祖の麻原彰晃の素顔を最もよく知る人物の1人。興味深い。
でも……でも……なぜ、麻原が反社会的な事件を起こしたのか? この連載を読んでも「本当の動機」が分からない。
「狂気」としか思えない。
「オウム真理教」は最悪の事件だった。
サンデー毎日の編集長だった1989年10月、「オウム真理教の狂気」を連載した。7週間にわたる告発報道。世間が「オウム真理教」と言う奇妙な集団を知ったのはその時。話題になった。
教団は帰宅途中の僕を抑え込み殺害する計画を立てが、当時、僕は超多忙。帰宅時間が分からず襲うことが出来なかったらしい。
麻原は「牧太郎ではない。坂本弁護士である」と言って突然標的を変更した。坂本さんは『サンデー毎日』のネタ元と思ったのだろう。
坂本弁護士一家殺害が起こってしまった。
「オウム真理教の狂気」の報道は正しかった!と思う。でも、結果的に大掛かりの「サリン殺人」まで許してしまった。
毎年、この季節になると落ち込んでしまう。
でも、この事件を風化させてはいけない。
「オウム真理教」のような「狂気の集団」が今でも存在しているかも知らないのだ。
<何だか分からない今日の名文句>
「オームの法則」の借り物?
(1826年、ドイツの物理学者・
ゲオルク・オームムが発表した
「電気伝導率」理論)