酒、オンナ、競馬もやめて
100まで生きた馬鹿がいる
有馬記念である。
20日夜、新橋から有楽町まで乗ったタクシーの運転手が「困りましたよ。給料日前に有馬記念があるなんて……」と愚痴を言う。
「クリスマスより先に、有馬記念……珍しい」と相槌を打つと「でも、有馬記念だけは買いますよ。年末助け合い募金のようなものですから。我々が、買った馬券が人助けになる」
馬券の売り上げの10%は国庫納付金になる。
別に、有馬記念に限ったわけでもないが……確かに、競馬に参加するのはボランティアだ。
「で、お客さんは何を買うんですか?やっぱり、ルーラーシップですか?」
「エッ?ルーラーシップ? 」
「格上ですからね」と運転手さん。
「……これから、考えるよ」
実は、ゴールドシップと決めていたのだが……急に、自信がなくなった。
「明日、地球が無くなる!という宗教があるらしいですね?」
「ああ、全能神か」
マヤ暦に基づく「世界終末論」を宣伝している中国の新興教団「全能神」。中国では、これを信じている人もいるらしい。
「地球最後の日?まあ、信じてもいいけど、最後の日は有馬記念が終わってからにしてもらいたいね。ワッハハ……」
「都都逸に、酒、オンナ、競馬もやめて、100まで生きた馬鹿もいる、ってのがある。地球はなくならないが、人間いつかは死ぬ。精一杯、酒、オンナ、競馬を楽しまないと……後悔するぞ!」と言うと「お客さん、学があるねェ」と運転手さん。
おだてられ……「お釣りはいらない」と気取ってみたが……考えてみれば……お釣りの300円が馬券では、30万円、50万円に化けることもある。
23日は、運試しの有馬記念だ!
<何だか分からない今日の名文句>
たかが競馬、されど競馬