にわか雨。「紫陽花」を見て思った
「盛夏の陽ざかりの中、清々しい白い花をつけていたあじさいは、秋めいて緑に色を変えました」で始まる「素晴らしい残暑見舞い」をいただいた。
ハガキに白い花のカラー写真。
「この花は主人が闘病に入った時に買ったもの。今年は鮮やかでした」
それとなく「その後」の家族の近況を綴り、最後は「お客様の大好きだった主人です。いつでも、ふらりとお立ち寄り下さい」
「ふらりと」いう言い回し。さり気ない分だけ、彼と奥方の人柄が滲み出ている。
「お前さん、いい奥さんをもらったんだな」。
我々より、ちょっぴり先に逝った同僚に声を掛けた。
「紙面でいつも楽しく読ませていただいています」と添え書きがあった。彼の分まで、一生懸命、書かねば‥‥。
そんな気持ちにさせるのは、奥ゆかしい教養の技なのだろう。
これが日本女性の「実力」と思ったりした。
6日夕方、JRA経営委員会を終え、仕事場に戻ると、激しく、にわか雨。隅田川沿いの庭。渋んだ紫陽花が地面に叩きつけられている。
気分転換に、雨が止んでから、浅草橋駅前のカフェ。例によって夕刊紙に目を通すと「細野、急浮上」の見出しが踊る。
ああ、嫌だ嫌だ。
細野さんは有望な人物だと思うけど、こんな形で「党の顔」に使い捨てされるなんて。
まかり間違えると、総理大臣になることもあり得る。
一国の指導者に求められるのは「経験とチカラ」。政権党の幹事長、外務大臣、財務大臣あたりを経験しなければ、資格がないように思う。
「実力」がないのに総理大臣になると、いくら「政治主導!」なんて叫んでも、結局、官僚の言いなりになる。
政治家の「人気」なんて、燃え尽き症候群の最たるものだよ。
こんなことが続くと、本当に日本は‥‥
日本という国は変な国だ。奥ゆかしい人々が居れば、自分の選挙の都合ばかり考える「寂しい輩」もいる。
仕事場に戻ると、闇の中で、紫陽花はピンと立っていた。
<何だか分からない今日の名文句>
永田町は「AKB48」以下?